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プラズマクラスターの正体とそのメカニズム

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プラズマクラスターの正体とそのメカニズム

今回の記事はガジェット系の話ではなく、科学のお題です。

最近よく耳にするシャープのプラズマクラスター、パナソニックのナノイー、ダイキンの光速ストリーマなど、空気をキレイにするためのイオン。これが空気清浄機をはじめ様々な製品に搭載されており今や各メーカー空調家電の看板のような存在となっています。

ただ、そんな頻繁に耳にするイオンも、一体どんな原理で空気をキレイにするのか私もよく理解していませんでした。メーカーのサイトを見てみても、断片的な情報しか載っていません(あるいは直感的にわかりやすくするためにあえて簡略化して説明しているのかも?)

特にその代表格とも言えるシャープのプラズマクラスター。テレビやネットでも頻繁に目にします。これだけメジャーになったので、一度しっかりそのメカニズムを調べてみても良いかなということでその原理から調べてみました。今回の記事ではその結果わかったことをまとめてみたいと思います。

なお、この記事の情報源はネットに公開されている情報を整理したものです。もしかしたら間違った情報も含まれているかもしれませんので、その点は予めご承知おきください。また後述しますがメーカーによってもそのメカニズムは微妙に異なります。あくまでも今回の記事は各メーカーに共通の基本的な仕組みについてご説明させていただきますので、それを踏まえて読んでくださいね。

菌やニオイを分解する仕組みは「OHラジカル」という分子による作用!

前置きはともかく、まずはこの空気をキレイにするというシステムが一体どういった物質のどういった作用によってもたらされるのか。その核心となる物質は「OHラジカル」という分子の作用によるものです。

メーカーによりイオンを発生させる仕組みや放出する物質に若干の違いこそあれ、実際に仕事をするのはこの「OHラジカル」という物質によるものという認識でいて問題なさそうです。

OHラジカルってなに?

という点については、Wikipediaを見てみましょう。OHラジカルは、ヒドロキシルラジカルとも言います。

ヒドロキシルラジカル

ヒドロキシルラジカル (hydroxyl radical) はヒドロキシ基(水酸基)に対応するラジカルである。•OH と表される。いわゆる活性酸素と呼ばれる分子種のなかでは最も反応性が高く、最も酸化力が強い。糖質やタンパク質や脂質などあらゆる物質と反応する。しかし、その反応性の高さゆえ通常の環境下では長時間存在することはできず、生成後速やかに消滅する

ラジカルという単語、あまり耳馴染みがないなと思って調べてみると高校までの化学には出てこないようです。大学の化学ではじめて習うとのことでした。耳馴染みがないのも当然ですね。

化学式を見てみても、水素原子と酸素原子が一つずつ。水は「H2O」、水酸化物イオンは「OH-」なので不思議な感じがします。

このラジカルというものですが「不対電子」を持つ原子や分子、イオンのことを指して言うそうです。つまり、本来電子は2つで1つ、つまり対になって元素の周りを回っているのですがなんらかの影響でこの電子が一つ足りないものをラジカルと呼びます。

雑な言い方ですが、OHラジカルは水酸化物イオンの電子が一つ足りないものくらいの認識でいれば良いと思います。とにかく水素原子と酸素原子が1つずつでありながら、電気的に中性な物質なのです。

OHラジカルがする仕事

ではこのOHラジカルがどのような仕事をして空気をキレイにするのか見て行きましょう。先ほどの引用部のこの部分を見てみてください。

いわゆる活性酸素と呼ばれる分子種のなかでは最も反応性が高く、最も酸化力が強い。糖質やタンパク質や脂質などあらゆる物質と反応する。

つまり、空気中の不純物とくっついてそれを分解するわけです。

例えば空気中の菌やニオイ。これらとOHラジカルが反応し、有機化合物から水素原子を引っこ抜いて分解するわけですね。

またニオイの正体は空気中に漂う有機、無機化合物です。このような反応による脱臭作用というのは納得できる説明かなという印象を受けました。

OHラジカルは元々短寿命な物質

じゃあ「プラズマクラスター、ナノイー」=OHラジカルというとそういうわけではないみたいです。さきほどの引用のこの部分にメーカーの工夫が見られます。

しかし、その反応性の高さゆえ通常の環境下では長時間存在することはできず、生成後速やかに消滅する

メーカーのサイトでは、イオンを水でコーティングして機器から放出するため長寿命。つまり空気中の有害物質と接触するまで長持ちしますよと謳っています。

イオン発生装置が空気をキレイにする仕組み

ここまで書いた内容で、イオンが空気をキレイにする仕組みの核心の部分がご理解いただけたと思います。この作用を活用したイオン発生装置が空気をキレイする仕組みはこのような感じです。

1 空気中の水分を分解してOHラジカルを含むイオンを放出
2 イオンが空気中の菌やニオイ分子といった不純物と接触
3 OHラジカルが不純物を分解。自身は水(H2O)に変化

なるほど。上述の通りOHラジカルに有害物質の分解作用があるのであれば、筋の通った空気清浄メカニズムですね。

メーカーによるイオン発生メカニズムの違い

さてさて、今回の記事ではイメージしやすいようにある程度簡略化してその流れをかかせていただきましたが、実際にはメーカーごとにそのメカニズムは微妙に異なっています。

簡単にその特徴をピックアップさせていただきます。

シャープ プラズマクラスター

詳しい発生メカニズムは確認できなかったのですが、機器から放出するのは水に包まれた水素イオンと酸素イオンで、不純物に触れたタイミングでOHラジカルを生成。有害物質を分解するというシステムのように見えました。

パナソニック ナノイー

ナノイー発生装置内で結露させた水に高電圧をかけてナノイーを発生させる仕組みだそうです。ナノイーとして放出するのは、水に包まれたOHラジカル。水に包まれているため一般的なイオンよりも長持ちするというのが特徴です。

ダイキン 光速ストリーマ

イオンを直接放出するのではなく、電子を放出して機器の外でOHラジカル等の物質を発生させるという仕組みのようです。またOHラジカルだけでなく、酸素ラジカル、レイキ酸素、レイキ窒素といったより強力な分解素も放出するというのがダイキン 光速ストリーマの売りのようです。

最後に

不純物を分解するのにOHラジカルの作用を利用するという点は共有しているのですが、メーカーごとにそれぞれ工夫がされていて特徴が表れますね。今回の記事では、どの方式が最も優れているのかという点についてまで言及していません。各方式に優劣をつけるには、定量的な計測などが必要でしょうから個人で測るには難しいかもしれないですね。

また製品によっては美肌美髪効果もあると謳っていますが、今回はその部分について科学的な根拠まで含めて確認することができませんでした。薬事法の規制もあることですし、メーカーとしても大々的に公表することができないのかもしれません。

ただこういった科学的な側面から効果の根拠を示してもらえるとちょっと安心感があるのも事実ですね。

免責事項

メーカーによっては第三者機関でそのメカニズムの効果を実証しているものの、あくまでも各メーカーの発表する効果効能です。今回の記事はそれらの効果を全面的に支持したり裏付ける類のものではありません。また情報源はインターネットで既に公開されている情報を元に編集したものです。あくまでも参考としてお読みいただければと思います。

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