プロジェクターと聞くと、大きくて重く、分厚い機械を思い浮かべませんか?
そんな大きなもの、家に置いておくのも持ち運ぶのもとても大変。けれど、気軽に持ち運べたら便利ですよね。
そんなときに役立つのが、モバイルプロジェクター。
友人や恋人、家族と一緒に大きなモニターを使った映画鑑賞や動画鑑賞、ヨガの映像を流しながらそれに倣(なら)ってのヨガレッスンなど、とても幅のある使い方ができてしまいます。
今回は、数あるモバイルプロジェクターの中でもASUSから発売された最新(2017年2月10日発売)の「ZenBeam E1」」を紹介します。
モバイルプロジェクターの用途
上記で軽く触れましたが、
「具体的にモバイルプロジェクターってどういうものなの?」
「どういう使い方ができるの?」
という疑問に答えていきたいと思います。
モバイルプロジェクターを使ったことがある人も、復習の意味もかねて目を通してみてください。
モバイルプロジェクターとは、簡単に言ってしまうと手のひら大(各社によっては大きさ様々)のプロジェクターです。
バッテリー性能の向上やLEDの登場などから端を発し、今まで持ち運ぶことのできなかったプロジェクターを持ち運びできるコンパクト型に進化させたものです。
会議や取引先でのプレゼンテーションに
モバイルプロジェクターの用途として、例えば社内や取引先での会議に使うことができます。
自社での会議なら会社の大きなプロジェクターを使えばいいでしょうが、会議室までが遠い場合や客先でのプレゼンにはモバイルプロジェクターが役に立ちます。
iPadなどのタブレット端末を使う人もいるかもしれませんが、それではせいぜい3人を相手にするのがやっと。
大人数での会議ともなると、誰の目からも画面が小さすぎて見えない、とそんな事態が発生してしまいます。
モバイルプロジェクターは手のひら大の大きさなので、持ち運びは簡単。
高性能な液晶プロジェクターなら画面も綺麗。
プレゼンテーションも淀みなく進むでしょう。
家庭での映画鑑賞
使える場面は、会社などのフォーマルな場面だけではありません。
庭先にスクリーンを用意するだけで、家族みんなで庭先で映画鑑賞もできてしまうのです。
夏の夜気にさらされながら、みんなで毛布にくるみ、わいわいと好きな映画を鑑賞してみてはいかがでしょうか。
ASUS「ZenBeam E1」のデザイン
気になる大きさやデザインですが、「ZenBeam E1」は横幅約8cm×奥行き約11cm×高さ約3cmとなっています。
名刺がそのくらいの大きさなので、お手元の名刺を想像していただけるとだいたいの大きさがイメージできるのではないでしょうか。
カラーはシルバーで、光沢感のあるシルバーの配色がなされているので、決して安っぽさは感じられません。
良い意味で無機質さが漂っているので、場所を選ばずどこにでも持ち運ぶことができます。
そのデザインは、ドイツの「iF design award 2016」および「red dot design award 2016」を受賞するほど高い評価がされています。
日本でも、2016年度グッドデザイン賞を受賞しています。
「ZenBeam E1」が編集部に届いた!ドキドキの開封!
そのようなASUSの「ZenBeam E1」が、Rentio編集部に届きました!(レンタルも開始しています!)
公式サイトで事前にいろいろ調べていたので、前日は夜も眠れないくらい興奮しすぎてしまいました。
それでは、開封していきます!
眩(まばゆ)いばかりに白い外箱が目を引きます。
かぶせるタイプの上箱を開けると、目に飛び込んでくるのは2つの説明書。
予め述べておきますが、この2冊の説明書は情報量が少なく、また日本語記載も少ないため、マニュアルとしての活用はほぼできないかもしれません。
編集部も使い方が分からず、迷いながらも色々いじってみて、やっと理解した経緯があります。
とはいえ、操作そのものは難しくありませんので、安心してください。
説明書を手にとってみると、革製のキャリングバックに包まれた「ZenBeam E1」が顔をのぞかせます。
革製のこのバックがなんともオシャレですね。
キャリングバックから取り出すと、手のひら大の「ZenBeam E1」が。
本当に小さくて、おもしろプレゼント用に販売されていた大きいZIPPOライターを思い出しました。
安っぽさの感じられないシルバーの配色が目を引きます。
「ZenBeam E1」を360度ぐるっと確認してみましょう。
一番上の写真から、裏面・側面・端子部・レンズ部となっています。
レンズ部は「ASUS ZenBeam E1」を隠すようにスライドさせれば、ひょっこりと出てきます。
付属品は説明書の他に、電源アダプター、HDMIケーブルが付いてきます。
スマホを接続して映像やスライドを投影したいときは、HDMIの変換ケーブルが必要になりますので、別途購入して用意しておく必要があります。
「ZenBeam E1」とS1、P3Bの比較
ASUSのモバイルプロジェクターには、「S1」と「P3B」(P3Bはモバイルプロジェクターではなく、小型プロジェクター)もありますので、それら3製品を比較してみみましょう。
ZenBeam E1 | S1 | P3B | |
---|---|---|---|
画面サイズ | 16~120型 | 30~100型 | 25~200型 |
投影距離 | 0.5~3.7m | 0.73~2.43m | 0.43~3.44m |
解像度 | 854×480 (WVGA) | 854×480 (WVGA) | 1,280×800 (WXGA) |
ルーメン | 150lm | 200lm | 800lm |
バッテリー駆動時間 | 約5時間 (50lm時) | 約3時間 (50lm時) | 約1時間 (500lm時) |
入力端子 | HDMI (MHL対応) | HDMI (MHL対応) | HDMI (MHL対応) /D-sub |
オーディオ出力 | 3.5mmステレオミニジャック | 3.5mmステレオミニジャック | 3.5mmステレオミニジャック |
三脚穴 | ○ | ○ | ○ |
本体サイズ | 横幅83mm×奥行き110mm×高さ29mm | 横幅110.5mm×奥行き102mm×高さ30.7mm | 横幅53.5mm×奥行き131.2mm×高さ43.0mm |
重量 | 約307g | 約342g | 約750g |
発売日 | 2017/2/10 | 2014/7/25 | 2015/11/20 |
重量と本体サイズ
この表でまず頭に置いてほしいのは、重量と本体サイズです。
大きさも重さも様々なこの3つの製品は、用途も違っています。
用途が違うということは、その用途に合った性能も違ってくる、ということなのです。
「ZenBeam E1」の重さは約307g。
この重さは、スマートフォンがだいたい150gなので、スマートフォン2台分と言えるでしょう。
ルーメン(lm)とは
モバイルプロジェクターにおいて最も気になる点が、ルーメン(lm)という単位です。
ルーメンとは、「光源からの光の量」と説明することができます。
簡単に言うと、電球などから発せられる光の量のことです。
一概には言えませんが、この単位が高ければ高いほど明るい投影が可能になります。
モバイルプロジェクターは一般的に25ルーメンから800ルーメンとなっており、「ZenBeam E1」もこれに漏れず150ルーメンのスペックになっています。
150ルーメンについて具体的に説明するのは難しいのですが、6畳ほどの部屋で映像を流す必要ルーメンが100ルーメンと言われておりますので、6〜8畳ほどの広さで投影するには十分なスペックであると言えるでしょう。
解像度
「ZenBeam E1」の解像度は、854×480ドット(WVGA)となっています。
この数字は、昨今のモバイルプロジェクターでは主流の数字です。
何の不満もなく綺麗な映像を楽しめるでしょう。
投影距離
レンズから画面までの距離を投影距離と言います。
0.5 ~3.7 メートルとなっていることから、狭い部屋でも活用できることがわかります。
前シリーズのS1から、大幅に投影機能が伸びているのが表を見るとわかりますね。
バッテリー駆動時間
3機種を比較すると、バッテリーの駆動時間がバラバラだとわかりますよね。
プロジェクターにおいて、バッテリーの駆動時間はルーメンによって変わってきます。
ルーメンが大きければ大きいほど、消費電力は多くなるのです。
入力端子
モバイルプロジェクターの「ZenBeam E1」と「S1」、小型プロジェクターの「P3B」のどちらも、入力端子はHDMI (MHL対応)となっています。
HDMI は、モバイルプロジェクターにおいて、現在最も一般的な映像端子です。
スマホやタブレット、PCなどに接続することができます。
「ZenBeam E1」の特徴
その他にも「ZenBeam E1」には多くの特徴があります。
モバイルバッテリーとして使用できる
まず、「ZenBeam E1」は6,000mAhのバッテリーを内蔵しているため、モバイルバッテリーとしても使用できることです。
わざわざスマホ専用のモバイルバッテリーを持ち運ぶ必要がなくなる点は、とても魅力的です。
自動台形補正機能がある
自動台形補正機能とは、地面に傾きがある場所での使用の際に、自動でその傾きを直してくれる機能です。
前シリーズの「S1」にはこの機能がなかったため使いにくいと感じる場面も多かったのですが、今回この機能が付いたことによって、より多くの場所で使用する機会が増えるでしょう。
2W出力のモノラルスピーカーを内蔵
「ZenBeam E1」にはスピーカーが内蔵されているので、スピーカーの持ち歩きをせずに済みます。
オーディオ最適化技術のASUS SonicMaster技術を搭載することによって、本体の大きさからは想像できないほどの、まるで映画館にいるような大迫力の音声を楽しむことができるでしょう。
150ルーメンは明るい場所には向かない
「ZenBeam E1」は、明るい場所の投影に向いていません。
そのため、日中ならばカーテンを引いて部屋を薄暗くしたり、夜ならば部屋の電気を消したりして使いましょう。
「ZenBeam E1」使ってみた
「いくら表を見ても、実際に使ってみないとわからない!」
ということで、開封した「ZenBeam E1」を使ってみましょう。
HDMI端子を「ZenBeam E1」につなぎ、もう片方をパソコンへ繋げばセットアップ完了です。
この電源ボタンを長押しすることで、電源が入ります。
(なぜか、最初にボコボコの壁に投影するというミスを犯しました……。)
電源を入れると、このような画面が映し出されますので、音量やコントラストなど調整します。
メニューの操作方法
実はこの設定方法が説明書に記載されておらず、はじめに四苦八苦すると思います。
ここでは簡単に操作方法について説明したいと思います。
本体には4つのボタンがあるのですが、操作するのは3つのボタンです。
メニュー画面はこのように10個の項目が並び、それぞれのメニューで調整したり、設定を決めたりします。
調整したいメニューを決めるときは、操作するのが音声ボリュームのマークと三角形のマークが付いた2つのボタンで移動します。
そして、四角形が4つ並んだマークでメニューを決定し、先ほどの2つのボタンで音声ボリュームや光の調整などを行い、再度四角形が4つ並んだマークで決定して完了させます。
操作自体は難しくないので、参考にしながらいじり、遊んでみてくださいね!
調整が終わったら、下記のように投影してみます。
(投影先をボコボコの壁からホワイトボードに。プロジェクターの反射光が強いのでスクリーン利用をおすすめします。)
パソコンでTHETA Sで撮影した全天球画像を選択し投影してみたところ、このようにキレイな映像が流れます。
[レンタル] 全天球カメラ RICOH THETA S – Rentio[レンティオ]
「ZenBeam E1」を使ってみた感想
編集部の勝手な感想になりますが、「ZenBeam E1」を使ってみて思ったことをまとめてみたいと思います。
冷却ファンの音が思ったよりもうるさくない
どうしても冷却ファンの音が大きくなるモバイルプロジェクターにおいて、「ZenBeam E1」は想像よりも音が小さく感じました。
映画や動画の音を遮ることなく、集中してコンテンツを楽しめると思います。
画質も十分
次に、画質が思ったより悪くないということです。
どうしても粗が目立ちやすいプロジェクターの画像ですが、「ZenBeam E1」でみた映像は多少の粗はあれど、あまり気になりませんでした。
持ち運びできる映画館。それがASUSの「 ZenBeam E1」
スマホとつなぐことで様々な映画や動画、写真を映し出してくれる「ZenBeam E1」。
それは、まさに持ち運びできる映画館と言えるでしょう。
旅行で撮った写真やムービーを大画面で観ながら思い出に耽ったり、多くの動画サービスを映画を観るように鑑賞できたりと、人によって使い方はいくらでもあります。
大好きな人と寄り添いながら、魅力溢れる映像をホームシアター感覚でお楽しみください。
[レンタル] ASUS ポケットLEDプロジェクター E1 – Rentio[レンティオ]
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