今回ご紹介する製品は、コダックの360度カメラ、PIXPRO 4KVR360です。
元々2016年10月に発表されてから、発売延期を経て2017年5月末にようやく発売された製品です。ちなみに海外では「ORBIT360 4K」という製品名で販売されているようですね。
競争が激化する360度カメラの市場ですが、コダック社は「SP360」という360度カメラのラインナップを以前から展開しており、どちらかと言えば老舗の部類に属するメーカーの1つです。
当記事では、PIXPRO 4KVR360の実機が手元に届いたので、実際にカメラを触りながらその機能について紐解いてゆきたいと思います。
Kodak 360度カメラ PIXPRO 4KVR360
PIXPRO 4KVR360は、Kodakの360度カメラ「SP360」、「SP360 4K」の後継モデルに当たる360度カメラです。
旧モデルSP360とSP360 4Kとの大きな違いは、なんと言ってもレンズを前後に2枚搭載している点です。
旧モデルは魚眼レンズを1枚しか搭載していなかったため、撮影できる範囲が地球儀で言うところの北半球しか撮影できません。4KVR360はカメラの前後にそれぞれレンズを搭載しているため、1度の撮影で360度、天から地まで撮影することが可能になっています。
また撮影モードを切り替えることで、一般的なアクションカメラのようにカメラの前方向のみを16:9で撮影することも可能となっています。
スペック的には、静止画撮影は7360×3680という非常に高い解像度の撮影も可能で、かつVR動画の撮影も可能ということで期待できそうなポイントがもりだくさんですね。
おおまかな仕様は以下の通りです。
- タイプ : 全天球
- 防水性能 : 防滴
- 静止画品質 : 7360x3680
- 動画品質 : 3840×1920(24fps)
- メモリ : microSDカード
- 撮影時質量 : 約156g
PIXPRO 4KVR360の実機を見てゆきます
それでは早速PIXPRO 4KVR360の実機を見てゆきましょう。
まずは箱から。外からでも本体が見えるスタイル。GoProやSONYのアクションカムをはじめ、最近のアクションカメラはこのスタイルが多いですね。
台座からの取り外し方がわからない
開梱していたところ、早速問題が発生しました。。黒い台座からカメラを取り外す方法がわかりません。
回してみたりひっぱったりしてみたのですが全く動かず。。数分迷った挙句、ようやく外し方が判明。
箱から黒い台座部分を剥がすと、台座の裏側にネジを発見。これを回すことでようやくカメラ本体が外れました。
わかればなんてことないのですが、初めてだとかなり難しいですw これ、購入した人のほとんどが迷うんじゃないでしょうか。
カメラ本体を見てゆきましょう
さて気を取り直してカメラ本体を見てゆきます。
こちらが4KVR360を上部から写した写真です。本体カラーやレンズが2枚ある点を除くと以前の機種のSP360を彷彿とさせるデザインです。
本体側面のカバーをあけると、バッテリーやSDカードを収納するスペースが登場します。ケーブルの端子などもここにまとめて格納されています。
カバーの内側にはゴム製のパッキンが装着されていて水の侵入を防ぎます。なお、水を防ぐと言っても4KVR360は「防滴」です。多少の水しぶきはOKですが、水中に沈めると壊れてしまうので注意が必要です。
本体下部には三脚穴が。この三脚穴でカメラアームや三脚等に設置します。
付属品一覧
付属品はたくさんあります。ざっとこんな感じ。
バッテリーや充電器周りが多いですね。あとはレンズカバー、ストラップ、後述しますがカメラアーム等が含まれています。
バッテリーの充電は専用の充電器で行います。コンセント用のアダプターまで含まれているのはありがたいですね。
付属の簡易三脚/カメラアーム
付属品の中でもこちらは注目の一品。カメラアーム兼簡易三脚です。
4KVR360の本体に装着して、こんな感じに使えます。便利!
上の写真のようにカメラアーム、三脚として使えます。
このカメラの特性上、4KVR360本体を直接手持ちで撮影すると思いっきり手が映り込むため、こういったカメラアームとして使えるパーツが付属してくるのはありがたいですね!ちょっとした撮影シーンであれば、これでほとんど事足りるかと思います。
リモコンも付属
専用のリモコンも付属しています!付属品が充実しているのも4KVR360の魅力の1つかもしれません。
PIXPRO 4KVR360を使ってみます!
それでは早速使ってみましょう!充電したバッテリーを本体に装着、電源ボタンを押すと起動音とともにカメラが立ち上がります。ちなみに撮影した映像を保存するmicroSDカードは別途用意する必要があるので気をつけてくださいね。
なお、この手のカメラはカメラ本体に液晶ディスプレイが搭載されていないため、本体だけで利用する場合撮影中の映像の閲覧(ライブビュー)や、撮影済みの映像の閲覧ができません。そのままでも撮影自体は可能なのですが、スマートフォンのアプリと接続することでより便利に利用することができます。
というわけで、手元のiPhoneで4KVR360との接続を試みてみます。
まずは4KVR360側の接続をONにします。Wi-fiボタンを押すとWi-fiの接続モードになりました。
スマホから「PIXPRO 360VR Remote Viewer」アプリをダウンロード
AppStoreから「PIXPRO 360VR Remote Viewer」アプリをダウンロードします。旧モデルのSP360やSP360 4Kとは別のアプリなので注意が必要です。
Wi-fi経由でスマホと4KVR360を接続
ダウンロードが完了したら、Wi-fi経由でカメラとスマホを接続します。いつものWi-fi接続画面を開くと4KVR360のWi-fiが立ち上がっているはずです。
初期パスワードは「12345678」でした。
接続完了!ライブビュー機能が使えます
一旦接続が完了すると、あとはスマホの画面から撮影の設定やライブビュー機能が使えます。やっぱりこの手のカメラは本体だけだとイマイチ不便なポイントも多いので、うまくスマホアプリやリモコン等を使いこなしてゆきたいところですね。
なお、細かい話は割愛するのですが、色々触ってみたところスマホアプリの完成度という点についてはまだまだ改善の余地が大きくあるなという印象でした。
不具合で使えないといったわけではないのですが、操作がイマイチ直感的でないため、こんな操作をしたいってときにどのボタンをタップしたらいいのかすぐにわかりませんでした。また想定していたものと違う動作などもあり慣れるまでに時間がかかりそうです。
まあソフトウェアのほうについてはメーカーの頑張り次第でいくらでも改善の余地があるので、これからのアップデートに期待、といったところですね。
総評
総評すると、アプリの完成度はイマイチ、だがハード面はよく出来ていて一台で高画質なVR動画が撮影できる360度カメラ、といったところでしょうか。
またリモコンやカメラアームが最初から付属している点は、同一コンセプト製品のKeyMission360にはないポイントかと思います。
どういう方にオススメできるかという点ですが、とりあえず気軽に360度動画を楽しみたい!という一般の方には合わないかもしれません。SNS等にアップすること等も考えると、アプリの完成度が高く、持ち運びもしやすいRICOH THETAあたりがおすすめです。
4KVR360は、多少手間はかかってもいいけどそれなりの高画質映像を撮影したいといった方におすすめできる製品といった印象でした。
なお他の360度カメラも選択肢に入れて製品選びをしたいという方は、以下の記事でおすすめの360度カメラとその選び方をまとめていますので、もし興味があれば見てみてくださいね!
話題の360度カメラの選び方とおすすめ機種10選 [2017年版] | Rentioまとめ
以上となります。
さて、Rentioでは360度カメラをはじめ最新カメラや家電製品を3泊からレンタルしています。まずは試してみたい製品、短期間だけあればいい製品などあれば是非こちらも検討してみてくださいね。