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360度全方向の景色を映すことができる360度カメラ「RICOH THETA」は、今注目のカメラ。SNS映えする写真が簡単に撮影・編集できて、軽量コンパクトで持ち運びやすい360度カメラは、旅行にぴったりです。
THETA本体は防水ではありませんが、専用の防水ハウジングケースに入れることで、海や川など水辺のレジャーでも活躍します。
水中の世界を360度まるごと撮影して、体験した思い出や感動をそのまま残せたら最高ですよね。
今回は「RICOH THETA V」を防水ケースに入れて実際に海で水中撮影をしてみました。
ダイビングやシュノーケリングで初めてTHETAを使ってみて、様々な失敗から気づいたTHETA水中撮影の注意点や準備をまとめてご紹介します。
もくじ

THETAの水中撮影で必要な防水ハウジングケース
360度カメラの中でも人気なのが「RICOH THETA」シリーズ。2つのレンズで撮影し、上下左右の景色をまるごと写真におさめることができます。
THETAシリーズからは複数のモデルが販売されていますが、その中で専用防水ハウジングケースに入れて水中で使えるのはTHETA V、THETA SC、THETA Sの3種類となります。
※3種類の違いについてはこちらの記事をご覧ください。
「RICOH THETA」の選び方!360度カメラ全モデルを価格や特長から比較検証 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
THETA専用防水ハウジングケース「TW-1」
THETAで水中撮影するために必要となる防水ハウジングケース「TW-1」は、水深30mまでの防水性能をもっています。
プール・海水浴・シュノーケリングはもちろん、中級以上のダイビングでの使用もOKです。
まずは、そんなTHETA専用防水ハウジングケース「TW-1」を実際に使いながら詳しく解説します。
防水ハウジングケース「TW-1」開封&外観レビュー
さっそくTHETAの防水ハウジングケースを開封してみます。
ハウジングは全体が透明なクリアケースになっています。ボタンは錆びにくいステンレス製です。
こちらが撮影ボタン。
側面には電源ボタンと動画静止画のMode切り替えボタンがあります。
なお、ハウジングにはWi-Fi接続ボタンがついていないのでご注意ください。
ケース下部の開閉部分は2重ロックになっています。OPENと書いてあるスライドを矢印方向に移動させながら、
全体を引き上げることで、ロックが開きます。
防水ハウジングケースTW-1の同梱品
- 防水ハウジングケースTW-1
- ソフトケース
- ストラップ
- 結露防止シート
- 傷防止シート
- THETA S 用ガイド
防水ハウジングケースの使い方
防水ハウジングに入れる前に、THETA本体の両面にH型の傷防止シートを貼ります。この傷防止シートがあることでハウジング内でしっかり固定され安心して使えるので、必ず貼り付けましょう。
サイズが一回り小さいTHETA Sを使う場合は、側面をぐるりと囲む保護カバーを取りつけて防水ケースに入れます。
保護シートやカバーを装着したら、カメラの球面レンズをぶつけて傷つけないよう気を付けながらハウジングケースに入れます。
フックをひっかけて倒し、しっかりとロックをかけます。
使用後は塩抜きが必要
海でハウジングケースを使った後は、毎回必ず真水に10分程度浸けて塩抜きをしましょう。
とくにケースの接合部やボタンの付け根は塩が固まりやすく、浸水や劣化の原因になってしまうので気を付けましょう。
THETAでの水中撮影の事前準備
THETAで水中撮影をする前に、初期設定や水中へ持ち込む準備を済ませておきましょう。
THETAの設定にはスマホやタブレットとのWi-Fi接続が必要なので、水中で設定変更することはできません。また、水中撮影にともなうリスクをなるべく減らすためにも、陸上での事前準備は非常に重要となります。
THETA本体の設定
まずは、THETA本体の設定をしましょう。
事前にスマホ連携し初期設定をしていないと、撮影日時の情報が付与されませんのでご注意ください。
THETAでは静止画と動画が撮影できますが、どちらも基本的にはスマホ連携なしだとオートモードでの撮影となります。
ただし、静止画の場合のみ、シャッタースピードやISOなど細かい設定を事前に登録しておくことができます。このマイセッティング登録をしておけば、水中でのマニュアル撮影も可能です。
THETAの初期設定について、詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
[保存版]RICOH THETAの使い方。接続から撮影まで初心者にもわかりやすく解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
防水ハウジングケースの曇り対策
THETAで水中撮影をする際、地上と水中の温度差や本体の発熱が原因でレンズが曇ってしまうことがあります。
曇り止めのために、必ず付属の結露防止シートを入れましょう。
また、海から上がった際、水に濡れた状態でハウジングケースを開けるのはおすすめできません。再度ハウジングを閉めたときに、隙間から水分が入って曇りやすくなってしまいます。
防水ハウジングケース内への浸水対策
THETAは本体に防水性能がついていません。そのため、浸水対策は一番重要です。
防水ハウジングケースTW-1で浸水可能性があるのは、下部の開閉部分のみ。
接続部にあるゴムパッキン(Oリング)に砂や髪の毛などが挟まっていると、浸水の原因になります。事前にしっかり清掃しておきましょう。
THETAの紛失対策
THETAを水中で使う際には、紛失を防ぐため必ず手首に固定できるタイプのストラップを使用しましょう。付属のストラップも長さ調整ができて手首に固定できるのでおすすめです。
ストラップで固定しておけば、ダイビングのエントリー時などに誤って手を離してしまっても安心です。
また、より安定した動画撮影をしたい方や静止画撮影時の指の映り込みを防ぎたい方は、長く伸ばせる自撮り棒を取り付けて使うのがおすすめです。
今回は、こちらのGoProの自撮り棒3wayをトライポッドアダプターで接続して水中撮影に挑みました。
THETAで水中撮影してみた!実際の作例がこちら
THETAの準備ができたら、さっそく水中撮影に挑戦です!
初めて実際にダイビングとシュノーケリングでTHETAの水中撮影をしてみた作例がこちらです。
THETAシュノーケリング作例
まずはシュノーケリングでお魚天国を撮影。
THETAなら、カラフルな魚に四方八方を囲まれた体験をまるごと写真で残すことができます。
小笠原父島にてTHETA Vで撮影。お魚天国! – Spherical Image – RICOH THETA
シュノーケリングでマンタに遭遇した時の写真です。
めったに出会えない大物との出会いも、THETAなら撮り逃すことはありません。
小笠原父島にてTHETA Vでマンタを撮影 – Spherical Image – RICOH THETA
こちらは沈没船の写真です。
普通のカメラの画角だとはみ出してしまうほどの大きな被写体には、360度カメラがぴったりですね。
小笠原父島の沈没船をTHETA Vで撮影 – Spherical Image – RICOH THETA
THETAダイビング作例
続いて、ダイビングでTHETAを使用してみました。
こちらはウミガメとの遭遇の様子です。割と近い距離で撮影したイメージではありましたが、写真では遠く見えますね。
小笠原父島にてTHETA Vでウミガメを撮影 – Spherical Image – RICOH THETA
こちらは岩場の海底で4匹のネムリブカが眠っている様子です。
こちらもそんなに接近できなかったため、遠い写真になってしまいました。
小笠原父島にてTHETA Vでネムリブカを撮影 – Spherical Image – RICOH THETA
【番外編】THETA陸上での撮影作例
もちろんTHETAは海以外での撮影時にも活躍します。
こちらは船の上から撮影した写真。水平線が丸く写っているリトルプラネット風の写真です。
小笠原丸船上の様子をTHETA Vで撮影 – Spherical Image – RICOH THETA
島を一望する丘の上での撮影にもTHETAはおすすめです。
最高の景色をぐるりと360度パノラマ撮影ができます。
小笠原南島をTHETA Vで撮影 – Spherical Image – RICOH THETA
公式サイトの作例のクオリティには程遠いですが、海中の世界を360度撮影できて嬉しい思い出になりました。水中~陸上まで幅広いシーンで大活躍するTHETAは、旅行におすすめのカメラだと実感しました。
初心者がなにも知らずに撮影をしてもこのような360度写真が撮影できるのですが、より素敵な写真や動画を残したい!という方は、少しコツが必要。THETAの水中撮影にはいくつか注意点があるので、事前に知って対策しておきましょう。
THETAの水中撮影を実際に試してわかった注意点やコツ
実際にTHETAでの水中撮影をしてみると、使いづらいと感じる点や注意すべき点もわかってきました。
そんな実体験をもとに、初めてのTHETAでの水中撮影前に知っておきたい注意点や撮影のコツについて解説します。
撮影した画像はその場で確認できない
THETAには撮影した画像を確認するモニターがついていないため、画像の確認にはスマホとのWi-Fi接続が必要です。ですが、当然ながら水中ではスマホとの連携ができないので、きちんと撮れているかどうかは確認できません。
水中でどんな写真が撮れたかは後のお楽しみ…というのもいいですが、めったに出会えない生き物との遭遇シーンなどはちゃんといい写真が撮影できたかどうかその場で確認できると嬉しいですよね。
THETAは水中で画像の確認ができないので、その場でたくさん撮影しておくようにしましょう。静止画・動画両方でおさえておくのもおすすめです。
Wi-Fiボタンが無いこともデメリット
また、防水ハウジングケースにWi-Fiボタンがついていないことも難点。
私は一度ハウジングに入れて水中に持ち込んだら、曇りや浸水防止のためなるべくフタの開閉はしないようにしています。そうなると、ダイビングやシュノーケリングが完全に終わって帰路につくまで撮れ高が確認できないのです。
休憩中に撮影した写真を見て楽しみたい…せめてWi-Fiボタンがあればと思うのですが、今後の改善は難しいでしょうか?リコーさん…
人や指の写り込みが気になる
初日の撮影を終えて写真を確認して思ったことが、「自分の顔や指が変に写り込んでいて気になる…!」
とくに今回レンタルグローブが軍手だったため、写り込む指がやたらと白く目立つことが気になってしまいました。
自撮り棒はつけて潜ったのですが、静止画では毎回シャッターボタンを押す必要がありどうしても指が写りこんでしまっていたのです。
そんな気になる静止画の写り込み問題を解決するのが、タイマー機能です。
水中でのタイマー撮影方法
THETA Vのみにはなりますが、こちらのSelf-timer Lockedというプラグインをインストールすることで「Modeボタン長押しでセルフタイマー撮影」というショートカットが使えるようになります。
Self-timer Locked | RICOH THETA Plug-in Store
(※プラグインが使えないTHETA S,SCの場合は、水中でのタイマー切り替えができないので、ハウジングに入れる前にタイマー設定しておき電源をつけっぱなしで撮影。電源が切れるとタイマー設定も切れてしまいます。)
タイマーのカウントダウン中に自撮り棒をしっかり伸ばして撮影すれば、写り込みの少ない静止画が撮影できます。
THETAの位置で写り込みをコントロール
なお、自分の写り込みをなるべく減らすなら身体とTHETAが一直線になるよう真上に掲げて撮影・被写体と自分を同時に写したい場合には身体の斜め前あたりで撮影するのがおすすめです。
THETAの真下は死角になりやすいので、写り込みをうまくコントロールしましょう。
この裏ワザを知っていればダサい軍手の写り込みも防げたのに…と今更後悔しています。
防水ケース継ぎ目のゆがみは不可避
人の写り込みの話とも近いのですが、THETAの防水ハウジングケースの継ぎ目のゆがみにも注意が必要です。
360度カメラだからどこを向いていても被写体が入るはず!と思って撮影すると、失敗してしまうかもしれません。
防水ケースの側面の継ぎ目はどうしても補正は難しいようで、ゆがんだように写ってしまいます。実際に上の写真では1匹の魚の頭部が消えてしまっていますよね。
そのため、撮影したい被写体がある場合は、必ずレンズを被写体に向けて撮影するようにしましょう。
角度を変えて複数枚撮影しておく
タイマー・手の位置・レンズの向き…理想の写真を撮影しようと思うと、なかなかコツが要ります。
水中撮影時には画像の確認ができないので、レンズの向きや手の位置を変えながら何度も撮影しておくのがおすすめです。
動画の長回しには不向き
THETAでは静止画のみではなく動画も撮影できます。THETA Vでは4Kで360度動画が撮影できるので、水中の様子をキレイな動画で残したい方にはおすすめです。
ただし、THETAでの動画撮影は1回1~2分程度、長くても5分程度におさめておくほうがいいでしょう。
THETAの動画撮影は機種によって最大5分~25分まで連続撮影可能となっています。ただし、本体が過熱した場合には撮影を停止してしまいます。水中にいる間ずっと録画しっぱなし…といった使い方は想定していないようです。
重い4K動画は転送も編集も一苦労
しかも、4K動画は非常に重いのでTHETAのメモリ容量を圧迫しやすく、スマホに転送するのにもかなり時間がかかります。
スマホのスぺックやWi-Fi環境によっては転送の途中でエラーが出てしまうこともあるので、長くなりすぎないよう注意しましょう。
また、長くて重い動画に関しては、PCに直接つなげてデータ移動し編集するのもおすすめです。
動画撮影時はカメラの向きを固定する
初めての360度動画撮影時にやってしまいがちな失敗が、カメラの向きを被写体に合わせてクルクル変えてしまうこと。
魚群を撮影したくてカメラの向きや角度を頻繁に変えて撮影してしまったために、見づらく酔いそうな動画になっています。
シュノーケリングで撮影した失敗動画です。
360度動画は見る方も視野を動かすことができるので、カメラの向きまで変わってしまうとどこを見ていいのかわからなくなってしまいます。せっかくの水中動画も台無しですね。
動画の撮影時にはカメラの向きをなるべく固定し、被写体を追いすぎずとにかくゆったりと動かすことを意識しましょう。
青かぶり補正はない
ダイビングや暗い水中でのTHETA撮影では、写真全体が青っぽくなってしまう青かぶりが気になるかもしれません。
上の写真で比較してみてもわかるように、左の晴天時のシュノーケリングでの撮影の場合は色鮮やかに写りますが、右のダイビングでの撮影だと全体的に青緑っぽくなってしまっています。
THETAには、水中で失われやすい赤色を強くする「水中モード」がないので、青かぶりを補正することはできません。
青かぶり対策は水中ライト一択か
THETA Vの場合、ホワイトバランスを調整するプラグインもあるようですが、撮影した画像を見ながら変更することはできないので使いこなすのは相当難しそうです。
どうしても撮影したい被写体の青かぶりが気になる場合には、水中ライトなどで照らして色を見せることをおすすめします。
水中の雰囲気や大物の撮影向き
THETAは360度広く撮影できるので、水中の雰囲気や魚群の迫力、ダイナミックな大物の撮影などに最適なカメラです。
ですが、それは裏を返せばマクロや小さい魚を単体で撮影するには、あまり向いていないということ。THETAは近距離撮影(マクロ撮影)に対応していないので、小さな被写体に近づいての撮影は苦手分野となります。
熱帯魚の模様や表情や、1㎝以下の小さなウミウシなどをくっきりと撮影したい方には、THETAよりもマクロ性能の高い防水カメラのほうがおすすめです。
THETAと防水カメラの2台持ちが最強
このTHETAの弱点をカバーするなら、理想はTHETAと防水カメラの2台持ち!
被写体によってカメラを使いわけることで、思い通りの写真や動画を残すことができますよ。
ダイビングにおすすめの防水カメラについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
ダイビングに最適な水中カメラの選び方と予算別おすすめ6選!防水カメラ,THETA,360度カメラ,どれを選ぶ? – Rentio PRESS[レンティオプレス]
まとめ:準備を万全にしてTHETAでの水中撮影を楽しもう!
THETAでの水中撮影には、「水中ならでは」の注意点がたくさんあります。
最後にTHETA水中撮影の注意点とコツをまとめましたので、使用前に確認しておきましょう。
THETAでの水中撮影の注意点
- 撮影した画像はその場で確認できない
- 人や指の写り込みが気になる
- 防水ケース継ぎ目のゆがみは不可避
- 動画の長回しには不向き
- 青かぶり補正はない
- 水中の雰囲気や大物の撮影向き
水中での注意点をおさえておくことはもちろん、陸上でTHETAの撮影に慣れておくことも重要です。
事前にTHETAをたくさん使って慣れた状態で水中撮影に臨めば、きっと楽しい思い出を撮影できるはずです。
さっそくTHETAと一緒に水中の世界に出発してみましょう!

THETAで水中撮影するなら気軽にレンタルもおすすめ
THETA本体や防水ハウジングケース、自撮り棒、水中ライトなど、すべてを購入してそろえようとするとかなり高額になってしまいます。
旅行のためにはりきって購入したけど、それきり使う機会がない…なんて、よくある話ですよね。
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