高いカメラ性能を有しながらもコスパの良いスマホメーカーとして知られている「Huawei(ファーウェイ)」。
2020年には完全ワイヤレスイヤホンを3製品リリースしていることから、コロナ禍で音楽配信サービスの活用やオンライン会議にワイヤレスイヤホンを探している方にとって気になるメーカーの1つなのではないでしょうか。
そこで、この記事では2020年11月に発売されたノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds Pro」の実機レビューを紹介します。
特長だけでなく、気になる注意点も添えておりますので、購入前の参考になれば幸いです。
もくじ
HUAWEI FreeBuds Proの特長
「Huawei FreeBuds Pro」は2021年1月時点でファーウェイが販売するワイヤレスイヤホンの最上位機種です。
従来機種と比べてノイズキャンセリング機能が大幅にアップデートされ、高級感のある見た目が特長です。
カナル型の完全ワイヤレスイヤホン
「Huawei FreeBuds Pro」はカナル型の完全ワイヤレスイヤホンです。
AirPodsのようなインナーイヤー型と比べれば閉塞感を感じるかもしれませんが、シリコン系のイヤーピースによって外れにくく、音漏れも少ない上に音の描写が聴き取りやすいことがメリットです。
業界最高クラスのノイズキャンセリング
「Huawei FreeBuds Pro」のノイズキャンセリング機能は業界最高クラスのスペックを有します。(注)
内臓のディアルマイク(内向きマイクと外向きマイク)が残留ノイズを検出し、アンチノイズ信号を正確に生成することで最大40dB低減するようです。
また、利用場所の環境に合わせてノイズキャンセリングの強弱を切り替えられるモードも搭載しています。
- ダイナミック:周囲の状況に合わせて以下3つのモードを自動選択
- くつろぎ:ノイズの少ない場所に最適
- 標準:うるさい場所に最適
- ウルトラ:非常にうるさい場所に最適
注)完全ワイヤレス型ノイズキャンセリングヘッドホン市場において。2020年10月27日時点、ファーウェイ調べ、電子情報技術産業協会(JEITA)基準に則る「総合ノイズ低減率」の値による。
デュアルデバイス同時接続
リモートワークが進む昨今で嬉しいのが「デュアルデバイス同時接続」です。
「Huawei FreeBuds Pro」は2つのデバイスに同時接続することができますので、写真のようにパソコンとスマホに繋いでおけばオンライン会議・電話・音楽鑑賞をすぐに切り替えることが可能です。
製品スペック一覧表
「Huawei FreeBuds Pro」の製品スペックを一覧表にまとめました。
項目 | スペック |
---|---|
ノイズキャンセリング | アクティブノイズキャンセリング 通話ノイズキャンセリング 外部音取り込みモード 音声取り込みモード |
マイク | あり(通話や音の取り込み可能) |
通話補助機能 | 骨伝導センサー |
連続使用時間 (ノイズキャンセリング使用時) |
・音楽再生 イヤホン単体:7時間(4時間) +充電ケース:30時間(20時間) ・音声通話 イヤホン単体:3時間(2.5時間) +充電ケース:20時間(16時間) |
充電時間 | イヤホン:約40分(充電ケースに入れた状態) 充電ケース:約1時間(USB-C有線, イヤホンなし) ※ワイヤレス充電の場合は約2時間(イヤホンなし) |
ワイヤレス充電 | 対応(2W) |
ドライバー | ウルトラダイナミックドライバー |
接続方式 | Bluetooth 5.2 |
対応コーデック | AAC, SBC |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
イヤホン:約29.6mm×21.7mm×26mm 充電ケース:約51.3mm×24.6mm×70mm |
重さ | イヤホン:約6.1g/個 充電ケース:約60g |
カラーバリエーション | シルバーフロスト/セラミックホワイト/カーボンブラック |
公式税込価格 | 25,080円 |
HUAWEI FreeBuds Proの実機レビュー
- 正面
- 後面
- 内側中央にLEDランプ
- 側面にペアリングボタン
「HUAWEI FreeBuds Pro」には3つのカラーバリエーションが用意されていますが、今回お借りしたのはシルバーフロスト。
光沢のあるイヤホンにマットブラックな充電ケースの組み合わせで落ち着いたデザインです。
LEDランプが充電ケースの内側にあったり、ペアリングボタンが側面にあったりと、デザインを崩さないよう設計されているのも好感が持てました。
充電方法はUSB-Cとワイヤレス充電
充電方法はUSB-Cの有線充電とワイヤレス充電の2種類に対応しています。
本体底面にUSB-C端子がありますので、充電ケーブルを接続するとLEDランプが光ります。
個人的には充電時間の短いUSB-C充電をよく利用します。
充電方法 | 充電時間 | 入力値 |
---|---|---|
USB-C | 約1時間 | 6W(5V/1.2A) |
ワイヤレス | 約2時間 | 2W |
同梱されたセット内容
「Huawei FreeBuds Pro」に同梱されているセット内容は以下のとおりです。
- イヤホン×2
- 充電ケース
- イヤーチップ×3セット(L,M,S)
- USB Type-C充電ケーブル
イヤーチップの適合テスト
イヤーチップは、実際に装着感を試しながら耳に合うサイズを決めるのも良いですが、「HUAWEI AI Lifeアプリ」に搭載されている「イヤーチップの適合テスト」も便利です。
「イヤーチップの適合テスト」を使うと、“サイズが合っているかどうか”の判定が表示されます。
残念ながらおすすめサイズを教えてくれるわけではありませんが、サイズ感に迷った際の道しるべとして活用すると良いでしょう。
手順は非常に簡単なので、アプリのガイドに沿って進めるだけでOKです。
- 「Huawei FreeBuds Pro」を接続した状態でアプリを開く
- 「Huawei FreeBuds Pro」をタップ
- 「その他の設定項目」から「イヤーチップの適合テスト」をタップ
- イヤホンを装着しガイドに沿って進める
- テスト結果に応じてサイズを変更する
装着感は可もなく不可もなく
「HUAWEI FreeBuds Pro」のイヤーチップは独自設計ということでしたが、実際の装着感は「シリコン製のイヤーチップってこういうものだよね?」といった感じで可もなく不可もなくという印象でした。ストロークは短めです。
イヤホンがメタリック仕様なので撮影しているときは目立ちそうに思いましたが、実際に付けた感じは落ち着いた印象でした。
「HUAWEI FreeBuds Pro」のイヤーチップは独自設計のため、サードパーティー製のイヤーチップは(ほぼ)使えません。イヤーチップのフィット感に重きを置いている人には、選択肢の少なさがデメリットになるかもしれません。
直感的な操作性
「HUAWEI FreeBuds Pro」はピンチ(挟んでクリック)とスワイプ(指をスライド)を使った直感的な操作が可能します。タップを多用するAirPods Proとは操作感が全く異なります。
操作方法 | 操作内容 | |
---|---|---|
ピンチ | 1回 | 電話の応答/終了 音楽の再生/一時停止 |
2回 | 着信を拒否 次の曲を再生 |
|
2回 | 前の曲を再生 | |
長押しピンチ | ノイズコントロール ノイズキャンセリングのオン/オフ/外部音取り込みの切り替え |
|
スワイプ | 音量を調節 上にスワイプするとボリュームアップ 下にスワイプするとボリュームダウン |
長押しピンチのおすすめ設定
装着した状態で使ってみましたが、カナル型でしっかり固定されていることもあり、ピンチやスワイプで実際にイヤホンがズレたり取れたりということはありませんでした。
また、長押しピンチは切り替えに含めるノイズコントロールモードをカスタマイズできるので、筆者の場合は外部音取り込みのオン/オフだけ切り替えられるように設定し使い勝手を良くしました。
- 「Huawei FreeBuds Pro」を接続した状態でアプリを開く
- 「Huawei FreeBuds Pro」をタップ
- 「ショートカット」をタップ
- 「ピンチ&長押し」をタップ
- 「ピンチ&長押し(左)」「ピンチ&長押し(右)」のどちらかをタップ
※どちらで設定しても共通です。 - 「オフ」のチェックを外す
アプリのインストール方法
Bluetooth接続さえできれば使用できる「HUAWEI FreeBuds Pro」ですが、専用アプリ「HUAWEI AI Life」があれば、紹介した「イヤーチップ適合テスト」など様々な設定が可能になるので便利です。
ここでは「HUAWEI AI Life」のインストール方法と手順を簡単に紹介したいと思います。
- ダウンロードリンクをタップ
- (Huaweiスマホ出ない限り)「ブラウザからダウンロード」をタップ
- 警告文が表示されますが「OK」をタップ
- (ダウンロードしたapkファイルの)「開く」をタップ
- 「インストール」をタップ
- (アプリを)「開く」をタップ
- (ユーザー契約/プライバシーポリシーの)「AGREE」をタップ
- 位置情報の許可を選択
- 「HUAWEI FreeBuds Pro」を選択
- 接続完了
Google Playにある「HUAWEI AI Life」について
「Google Play」からインストールした「HUAWEI AI Life」は「HUAWEI FreeBuds Pro」とペアリングできませんでした。
アプリ内の製品一覧にも「FreeBuds Pro」がないため手動によるペアリングも確認できませんでした。
Androidの方は正規のダウンロードリンクからインストールして利用してください。
App Storeでもインストール可能
2021年1月28日からiOSで「HUAWEI AI Life」がインストールできるようになりました。
App Storeで「HUAWEI AI Life」と検索(もしくはこちらのリンクをタップ)するとインストールが始まりますので、iPhoneユーザーもノイズキャンセリングの手動設定や「イヤーチップ適合テスト」を活用できます。
HUAWEI FreeBuds Proの視聴レビュー
実際に「HUAWEI FreeBuds Pro」を付けて音楽を聴いてみた感想ですが、癖のない音質だと思います。低音、中音、高音までバランス良くまとまってると感じました。
良くも悪くも特徴のない音質なので、2時間ほど連続使用しましたが、聴き疲れすることはありませんでした。
- 環境は室内と屋外でそれぞれ実施
- スマホではAmazon Music Unlimitedでポップス・ヒップホップ・クラシックをそれぞれ視聴
- パソコンではSONYのお試し用ハイレゾ音源をダウンロードして視聴
ノイズキャンセリングの具合
最大40dB低減するアクティブノイズキャンセリングの実力を体感するために、騒音計で70〜80dB程度の場所で視聴してみました。
かすかに高音が入ってくる感じはありますがノイズキャンセリングとしては十分な性能だと思います。「外部音取り込み」は少しこもった声になりますが、十分聞き取れることができたので問題なかったです。
なお、ノイズキャンセリングには「くつろぎ」「標準」「ウルトラ」から強弱を調整できるのですが、あまり違いを感じることはありませんでした。基本的に「ダイナミック(オート)」のままで問題ないと思います。
片側利用も可能
公式サイトや説明書には記載がなかったのですが、「HUAWEI FreeBuds Pro」は左右のイヤホンでそれぞれ受信する方式を採用しているようで、イヤホンの片側だけでも利用することができました。TWS Plusではない独自の方式のようです。
個人的に片側使用を交互に使うことが多いので、予想外の嬉しいポイントでした。
HUAWEI FreeBuds Proを使って分かった注意点
実際に「HUAWEI FreeBuds Pro」を使ったことで、気になる点も出てきました。
注意点としていくつか紹介しますので、製品理解を深める一助にしてください。
防塵防水機能なし
「HUAWEI FreeBuds Pro」には防塵防水性能がありません。
天候が悪い中の利用や汗をかく運動中の利用は控えたほうがよいでしょう。
パソコン接続だとコントロールできない
ピンチやスワイプでコントロールできる「HUAWEI FreeBuds Pro」ですが、パソコンに接続した状態だとそれらのコントロールが動作しませんでした。(動作環境はMacBook Air)
そのため、パソコンに接続した状態でスマホの着信を受けてもイヤホンのコントロールで電話に出ることができませんでした。
デュアル同時接続の使い勝手を向上してもらうためにも、ソフトウェアアップデート等で改善されることを期待したいです。
充電ケースから取り出しにくい
一番最初に苦戦したのが充電ケースからイヤホンを取り出しにくいことでした。
イヤホンの表面がツルツルしているので、特に初めてケースから取り出すときは戸惑うかもしれません。
指の腹を当てて、に押し出すようにするとカチッと浮き出て取り出せますので、慣れるまで何回か繰り返してから持ち出すことをおすすめします。
良コスパのノイズキャンセリング搭載ワイヤレスイヤホン
「HUAWEI FreeBuds Pro」はコスパの高いノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホンだと思います。
アプリにEQ(イコライザー)機能が欲しいとか、デュアル同時接続の使い勝手がもう少し改善してほしい等々、要望はありますが、総じて満足のいく製品でした。
特にテレワーク期間中に自宅で利用する完全ワイヤレスイヤホンを探している方はぜひ検討してみてください。
ワイヤレスイヤホンはお試しレンタルがおすすめ
実際の付け心地や音質を知ってから検討したい方にはワイヤレスイヤホンのレンタルをおすすめします。
家電レンタルのRentio(レンティオ)では、7泊8日からヘッドホンやイヤホンのレンタルを提供しており、借りた製品が気に入った場合「そのまま購入」することもできます。
多数のメーカーおよび製品を取り扱っておりますので、まずはレンタルで試してみてから購入判断をしてはいかがでしょうか。
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※商品提供/ファーウェイ・ジャパン
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