JVCケンウッドのBN-RB10-C実機レビュー!最大出力2,000Wの超大容量ポータブル電源
更新日2022/10/27
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キャンプや車中泊での利用はもちろん、災害/大規模停電時の非常用電源としてもポータブル電源の人気は年々高まっているようです。
そんなポータブル製品の拡充を進めているメーカーの1つに、映像/オーディオ機器メーカーとして知られているJVCケンウッドがあります。2020年には、JVCブランドとしてポータブル電源以外にもソーラーパネルの取り扱いも開始しました。
そこで、この記事ではJVCの大容量ポータブル電源「BN-RB10-C」の特長をまとめ、実機レビューを紹介しようと思います。
もくじ
JVC BN-RB10-Cの特長
「BN-RB10-C」最大の特長は高出力&超大容量のポータブル電源なので、その詳細と他に注目すべきポイントを紹介したいと思います。
なお、「BN-RB10-C」は“JVC Powered by Jackeryモデル”です。
Jackery(ジャクリ)とは、米国シリコンバレーにて設立したアウトドア用ポータブル電源装置専門メーカーで、2019年にJVCケンウッドと戦略的パートナーとして提携、製品の共同開発を行っています。(商品企画・品質管理・アフターサポートをJVCケンウッド、ポータブル電源の製造をJackery)
1,000Wの高出力
「BN-RB10-C」はAC定格出力が1,000W(瞬間最大2,000W)に対応しておりますので、幅広い家電製品に給電することができます。
電気毛布やノートPCはもちろん、例えばコーヒーメーカーや電気ポット、小型冷蔵庫など1000W以内の電化製品なら安全に使うことが可能です。
なお、定格出力はACポート3口の合計出力となりますので、同時接続で利用する場合は1口あたりの出力が落ちますので留意してください。
AC出力は純正弦波で安心
「BN-RB10-C」のAC出力は家庭用コンセントと同じ「純正弦波(正弦波)」を採用しております。
家電製品や電子機器、精密機器も安全に給電できますので安心してください。
「BN-RB10-C」のAC出力は60Hz固定となりますので、接続機器が50Hz固定のものは使えません。(実際に使えても動作保証対象外となります)
接続する際は電子機器の表示が「60Hz」もしくは「50Hz/60Hz」であることを確認してから使いましょう。
USBも急速充電に対応
AC出力だけでなく、USBも急速充電規格に対応しており高出力です。
PD(Power Delivery)対応の最大18W出力USB-Cポートが2口、QC 3.0(Quick Charge)対応の最大18W出力USB-Aポートが1口搭載されています。
それぞれの急速充電規格似対応したケーブルと端末があれば、充電時間を短縮することができます。
278,400mAh(1,002Wh)の超大容量
「BN-RB10-C」のバッテリー容量は278,400mAh(1,002Wh)と超大容量です。
以下表は給電回数・使用時間の目安をまとめたものです。(使用機器の残バッテリーや状態、使用状況によって異なります)
スマホの充電回数を見ると一度に50端末の充電もしくは50日間は充電できることから、災害時の備えとしても安心のバッテリー容量だと思います。
使用機器 | 給電回数/使用時間 |
---|---|
LEDライト(12W) | 約63時間 |
スマホ充電(15W) | 約50回 |
小型冷蔵庫(39W) | 約19時間 |
ノートPC(50W) | 約15時間 |
電気毛布(60W) | 約12時間 |
コーヒーメーカー(600W) | 約15回 |
8台同時に充給電が可能
「BN-RB10-C」に接続できる充給電ポートが全部で4種類、8ポートあります。
ACポートは同時接続で1口あたりの出力が減ってしまいますが、USBポートは同時接続でも1口あたりの出力が減ることはありませんので複数のモバイル機器の充電に役立ちます。
ポート種類 | ポート数 | 合計最大出力 |
---|---|---|
AC出力 | 3口 | 1,000W(瞬間最大2,000W) |
USB出力 | USB-A:2口 USB-C:2口 |
最大66W |
DC出力 | シガーソケット:1口 | 最大120W |
防災製品等推奨品に認証
「BN-RB10-C」は一般社団法人防災安全協会より災害時に役立つ防災製品に対して推奨する「防災製品等推奨品」に認証されたポータブル電源です。
「災害時における安全性、機能性、利便性に寄与する製品である」と評価を受けた製品ですので、個人だけでなく法人や行政の備蓄用品としても導入検討に値する製品だと思います。
他にも販売店や国内のサポートセンターを窓口として用意しておりますので、購入/導入後のケアも安心です。
製品スペック一覧表
「BN-RB10-C」の製品スペックを一覧表にまとめました。
製品項目 | スペック詳細 |
---|---|
バッテリー容量 | 278,400mAh / 1,002Wh |
AC出力 | AC×3:1,000W(100V/10A 60Hz, 瞬間最大2,000W) |
USB出力 | 最大66W USB-A×1:12W(5V/2.4A) USB-A(QC 3.0)×1:最大19.5W(5V-6.5V/3A, 6.5V-9V/2A, 9V-12V/1.5A) USB-C×2:最大18W(5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A) |
DC出力 | DCシガーソケット×1:120W(12V/10A) |
合計最大入力 | ・DC:最大180W(12-24V) ・PV入力端子:最大100W(18V/5.55A) ※PVはソーラー発電 |
環境温度 | 動作温度:-10度〜40度 充電温度:0度〜40度 |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約333mm×234mm×244mm |
重さ | 約10.9kg |
公式税込価格 2021年1月8日現在 |
148,500円 |
JVC BN-RB10-Cの実機レビュー
「BN-RB10-C」を実際に触ったり使ったりしてみましたので、外観や使用感を紹介します。
外観レビュー
「BN-RB10-C」の側面にあるスリット部分はファン通気口となっており、温度上昇を抑えるための空冷機構となっています。高出力のポータブル電源で発熱もしますので、使用時は各面から5cm以上スペースを空けるようにしてください。
底面には四隅にゴムパッドがあり、安定しておけるようになっています。
分かりやすい液晶ディスプレイ
正面上部にある液晶ディスプレイのおかげで、残バッテリー状況や出力/入力数の確認をしやすいのも「BN-RB10-C」の特長と言えるでしょう。
「DISPLAY」ボタンを押すとディスプレイが明るくなりますので、昼夜問わず確認できるのもメリットです。
折りたためるハンドル
「BN-RB10-C」のハンドルは折りたためるので、設置時はハンドル部分の出っ張りがなくなりスマートになります。
持ち手の部分には滑り止めも付いておりますので、約11kgという重さはありますが持ち運びにも便利です。
ハンドル部分以外はツルザラな質感で滑りやすいため、必ずハンドルで持ち上げる/持ち運ぶようにしたほうが良いでしょう。
ライト機能はなし
防災グッズと用意したい方は、「BN-RB10-C」にライト機能が搭載されていないことを事前に承知しておく必要があるでしょう。
ライト機能が搭載されたポータブル電源が欲しいならAnker PowerHouse II 400のような製品もありますが、バッテリー容量に不安を感じるかもしれません。
充電式のLEDランタンや懐中電灯も忘れずに備蓄しておくのがよいでしょう。
防塵・防水ではない
「BN-RB10-C」は防水・防塵仕様ではありません。
本体が水で濡れたりホコリまみれになるのを防ぐのはもちろんのこと、濡れた手でも触らないように気をつけなくてはいけません。
風の強い日に外で使ったり、川や海での使用は避け、周囲の状況に気をつけて使うようにしてください。
同梱するセット内容
「BN-RB10-C」に同梱するセット内容は以下のとおりです。
ポーチが付属するので他のUSBケーブルなども一緒にして持ち歩くのに便利です。
また、ACアダプターには「アース線」がついておりますので、本機を充電する際は万が一に故障や漏電時に感電の恐れがあるのを防ぐ為にもアース接続ができるコンセントで行いましょう。
- ポータブル電源本体
- ACアダプター
- 電源コード
- 車載用シガーアダプター
- ポーチ
充電方法と充電時間
「BN-RB10-C」の充電方法は3つありますので、それぞれの充電時間の目安と合わせて参考にしてください。
入力ポート | 充電時間(目安) | 充電方法 |
---|---|---|
DC入力 | 約7.5時間 | 付属の電源コードとACアダプターを使用 |
約17時間 | 家庭用ソーラーパネル「BH-SP100-C」を使用 | |
PV入力 | – | PV入力端子のソーラーパネルを使用 |
「BN-RB10-C」におすすめのソーラーパネルは、同じくJVCのポータブルソーラーパネル「BH-SP100-C」がおすすめです。
DC入力とPV入力の同時充電不可
「BN-RB10-C」をフルスピードで充電するにあたって、DC入力とPV入力を同時に行えば充電時間が早まるのでは?と思い、公式サポートに問い合わせをしましたが同時充電は不可とのことでした。
DC入力のほうが最大入力値が大きいため、PV入力端子のソーラーパネルしかない状況でない限り使うことはほぼないだろうと思います。
パススルー充電にも対応
「BN-RB10-C」はパススルー充電に対応しております。
バッテリー残量が少なくなっても、近くに電源があれば本機のバッテリー充電しながら接続機器への充給電ができますので、電源ハブとしても活用することができます。
BN-RB10-Cの出力をチェックしてみた
今回は「BN-RB10-C」にヘアドライヤーとコーヒーメーカーを繋げて、出力や実際に使えるのかどうか調べてみました。
上の写真ではモバイルバッテリー、スマホ、MacBook Air(30W)ノートPCの計3台を同時充電しておりますが、合計出力は51Wと十分な出力を確認できました。
ヘアドライヤー
Panasonicのヘアドライヤー「EH-NE68」の消費電力は1,200W(AC100V 50-60Hz)なので使えるか不安だったのですが、ターボモードでも問題なく使うことができました。
ヘアドライヤーと同程度の消費電力に小型のセラミックヒーターなどもありますので、短時間であれば防寒対策としても活用できそうです。
コーヒーメーカー
コーヒーメーカーはT-falの「SURITO」(600W:AC100V 50-60Hz)いう機種を使いましたが、最大容量0.6Lのコーヒーも問題なく淹れることができました。
淹れ終わるまでに使った電力量は約5〜6%程度ということも分かり、バッテリー容量からしても15回くらいは淹れられるでしょう。(使用状況や環境によって異なるためあくまでも目安となります)
ほとんどのコーヒーメーカーが600W〜800Wの消費電力になりますので、今回使った機種のように軽量なモデルを選ぶとキャンプやアウトドアでも使いやすいと思います。
AC出力の動作音
「BN-RB10-C」のAC出力を使うとファンが稼働し、それなりの動作音が生じます。
試しに騒音計で調べたところ65dB〜70dB程度(コーヒーメーカーの600W出力時)となりましたので、やかんの沸騰音や掃除機くらいの音をイメージしてもらえればと思います。
外で使う分には全く気になりませんが、車中泊で使う場合は若干気になるかもしれません。
非常電源としても活躍するポータブル電源としておすすめ
「BN-RB10-C」はJVCのポータブル電源の中でも、最高出力&最大のバッテリー容量を誇る最上位モデルです。(2021年1月現在)
キャンプや車中泊用で考えた場合は、長い宿泊日数や消費電力の大きい家電製品を詰め込んで移動するようなアウトドア中上級者向けの製品と言えるでしょう。
防災時の非常電源としてポータブル電源を検討するなら、「大は小を兼ねる」という言葉通り、「BN-RB10-C」はおすすめの製品です。
ポータブル電源はレンタルできる
キャンプ、車中泊、アウトドア、イベントに短期間だけでもポータブル電源を使うならレンタルもおすすめです。
家電レンタルのRentio(レンティオ)では、3泊4日からポータブル電源やモバイルバッテリーのレンタルが可能です。
借りた製品が気に入った場合「そのまま購入」することもできますので、まずはお試しでレンタルするのもおすすめです。
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