Bluetti EB150を実機レビュー!1500Whの大容量ポータブル電源の使い勝手や出力を調査
更新日2024/11/26
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小型のものから大型のものまで持ち運びしやすいポータブル電源が増えておりますが、据え置きで利用するならバッテリー容量を重視して検討したいものです。
明確な基準はありませんが、1,000Whを超えたポータブル電源ならかなり大容量の部類に入ります。
そこで紹介したいのがパワーオーク社のポータブル電源です。日本法人は2019年に設立されたばかりですが、ポータブル電源の製造数世界NO.1のメーカーとしてBLUETTI(ブルーティ)ブランドを展開しています。
今回はそのBLUETTIブランドであるポータブル電源「EB-150」の特長と実機レビューをまとめました。
バッテリー容量の大きさ重視でポータブル電源を検討している方は参考にしてください。
もくじ
BLUETTI EB-150の特長
「BLUETTI EB-150」の特長は超大容量のバッテリーを搭載していることです。
長期間の車中泊やキャンプ泊はもちろん、防災用の備蓄品としても安心できる容量と言えるでしょう。
具体的なスペックと合わせてその特長を紹介したいと思います。
415,000mAh(1,500Wh)の大容量
「BLUETTI EB-150」のバッテリー容量は415,000mAh(1,500Wh)です。
おすすめのポータブル電源でも1,002Whの容量を持つモデルが多いことからも、1,500Whのバッテリー容量を持つポータブル電源は貴重な存在です。
写真は1,002Wh容量の「PowerArQ Pro」と並べたものですが、一回り大きいことからもバッテリー容量の大きさが分かると思います。
以下表に充給電製品とその使用可能時間/回数をまとめましたので参考にしてください。(使用機器の残バッテリーや状態、使用状況によって異なります)
使用機器 | 給電回数/使用時間 |
---|---|
スマホ(4,000mAhバッテリー) | 約100回 |
LED照明(20W) | 約70時間 |
ノートPC(40W) | 約35時間 |
デスクトップPC(100W) | 約14時間 |
1,000Wの高出力
「BLUETTI EB-150」のAC定格出力は1,000W(瞬間最大1,200W)です。
幅広い家電製品を利用できますのでアウトドア利用だけでなく、屋内のリモートワーク用の電源やガレージでのDIY作業にも適しています。
なお、定格出力はあくまでもACポート2口の合計出力となりますので、同時接続で利用する際は各家電製品の消費電力に十分お気をつけください。
AC出力は純正弦波で安心
AC出力は家庭用コンセントと同じ「純正弦波(正弦波)」を採用し、また定格周波数も50/60Hzどちらにも対応しています。
電子機器、精密機器も安全に給電できますので安心してください。
「BLUETTI EB-150」のAC出力は定格電圧が110Vになっています。接続する家電製品の表示が「110V」もしくは「100-240V」と記載されていれば問題有りませんが、写真のように「100V」と固定されている場合は利用を控えましょう。
8台同時に充給電が可能
「BLUETTI EB-150」に搭載されている充給電ポートは全部で4種類、8ポートです。
正面には3つのボタン(「電源」「DC出力」「AC出力」)でオン/オフの切り替えができますので、使わないときはバッテリーを長持ちさせるためにもこまめに切っておきましょう。
ポート種類 | ポート数 | 合計最大出力 |
---|---|---|
AC出力 | 2口 | 1,000W(瞬間最大1,200W) |
USB出力 | USB-A:4口 USB-C(PD):1口 |
最大105W ※1口あたり USB-A×4:15W(5V/3A) USB-C(PD):45W(5V/3A, 9V/3A, 12V/3A, 15V/3A, 20V/2.25A) |
DC出力 | シガーソケット:1口 | 最大108W(12V/9A) |
USB-Cは最大45W出力のPD対応
「BLUETTI EB-150」に搭載しているUSB-Cポートは急速充電規格のPD(Power Delivery)に対応しています。
最大45Wの出力もありますので、モバイル端末のみならずMacBook Pro(13インチ)やMacBook Airのフルスピード充電も可能です。
製品スペック一覧表
「BLUETTI EB-150」の製品スペックを一覧表にまとめました。
製品項目 | スペック詳細 |
---|---|
バッテリー容量 | 415,000mAh / 1,500Wh |
AC出力 | AC×2:1,000W (110V/9A, 瞬間最大1,200W) |
対応周波数 | 50/60Hz |
USB出力 | 最大105W ※1口あたり USB-A×4:15W(5V/3A) USB-C(PD):45W(5V/3A, 9V/3A, 12V/3A, 15V/3A, 20V/2.25A) |
DC出力 | 合計108W シガーソケット×1:108W(12V/9A) |
DC入力 | 最大160W(42V/3.8A) |
環境温度 | 動作温度:0度〜40度 充電温度:0度〜40度 |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約371.5mm×165.4mm×364.7mm |
重さ | 約17.2kg |
公式税込価格 2021年2月6日現在 |
159,800円 |
「BLUETTI EB-150」の実機レビュー
実際に「BLUETTI EB-150」を使ってみたので、まずは外観や使用感からレビューしたいと思います。
記事後半では出力テストも行っておりますので参考にしてください。
外観レビュー
「BLUETTI EB-150」は全体的にツルツルとした材質です。固定された取っ手にはゴム素材のような滑り止めがありませんので、持ち運ぶ際には滑り落とさないように注意してください。
充給電ポートは前後に分かれているタイプなので、ロゴのある側面を向けることで使い勝手がよくなります。後面にはファン通気口もありますので、使用時は各面から5cm以上スペースを空けるようにましょう。
底面には四隅にゴムパッドがあり、安定しておけるようになっています。
17kgを超える重さ
「BLUETTI EB-150」はスペック値で約17.2kg、実際に体重計で測ってみると17.9kgもの重量があります。
正直、かなり重いです(汗)。
気軽に持ち運べるポータブル電源ではありませんので、移動の少ない方向けの据え置きポータブル電源としての使用が望ましいと思います。
防塵防水性能はIP21相当
「BLUETTI EB-150」にはIP21相当の防塵防水性能があります。
とはいえ、濡れても大丈夫な機体というわけではありませんので、周囲の環境や天候には十分気をつけて使用してください。
- IP2X:直径12.5mm以上の大きさの外来固形物に対して保護している
- IPX1:垂直に落下する水滴によっても有害な影響を及ぼしてはならない
見やすい液晶ディスプレイ
いずれかのボタンを押すと液晶ディスプレイが明るくなり、暗闇の中でも残バッテリー状況や出力値/入力値の確認ができます。
バッテリー残量は5段階で表示されるので1つあたり20%分のバッテリー容量を目安に、再充電や保管時のチェックに役立ててください。
また、DC出力をオンにしたまま、AC出力ボタンと同時に1秒間押し続けると「周波数設定モード」になるので、AC出力ボタンで50Hzと60Hzを切り替えることができます。使用する家電製品の周波数に応じて使い分けてください。
ライト機能はなし
ちなみに「BLUETTI EB-150」にライト機能は搭載されておりません。
ライト機能が搭載されたポータブル電源が欲しいならAnker PowerHouse II 400のような製品も検討するか、必ず充電式のLEDランタンや懐中電灯も忘れずに備蓄しておきましょう。
同梱するセット内容
「BLUETTI EB-150」に同梱するセット内容は以下のとおりです。
MC4-DC5521コネクターが付属しておりますので、高効率なソーラーパネルもあると便利です。
なお、車載用シガーアダプターは付属しておりませんので自身で用意してください。
- ポータブル電源本体
- ACアダプター
- 電源コード
- MC4-DC5521コネクター
充電方法と充電時間
「BLUETTI EB-150」の充電方法は8mm DC入力を通して2つあります。
各充電方法とその目安時間をまとめたものが以下表になります。
充電時間(目安) | 充電方法 |
---|---|
約10時間 | 付属の電源コードとACアダプターを使用 |
– | 充電時間はソーラーパネルの出力による(最大500Wまで対応) |
他社ソーラーパネルとの互換性チェック
手元に「PowerArQ Solar 120W」がありましたので、「BLUETTI EB-150」との互換性を調べたところ問題なく使うことができました。
入力値は85W(快晴時、15時に検証)となり、もう少し早い時間帯だと100W近い入力も確認できると思います。(他社ポータブル電源の実機レビューで確認済み)
「BLUETTI EB-150」は最大500W入力までのソーラーパネルに対応しているようなので、防災用に保管する方は大きめのソーラーパネルも一緒に用意したほうが安心かもしれません。
「PowerArQ Solar 120W」に関する詳しいレビューはこちらの記事で紹介しています。
PowerArQ Solar 120W実機レビュー!高出力&おしゃれな折りたたみ式ソーラーパネル – Rentio PRESS[レンティオプレス]
パススルー充電にも対応
「BLUETTI EB-150」はパススルー充電にも対応しています。ポータブル電源本体を充電しながら接続機器へ充給電もできるので一見便利そうではありますが、バッテリーを劣化させてしまう原因にもなります。
必要性がない限りは極力利用を控えるようにしてください。
「BLUETTI EB-150」の出力をチェックしてみた
残バッテリーが少ないスマホと1,000W以上の消費電力のある家電製品を用いて「BLUETTI EB-150」の出力状態を調べてみました。
コーヒーメーカーのような消費電力1,000W未満の家電製品は問題なく使えますので安心してください。
※出力結果は機器の充電状況や動作環境によって変動するため、記載の結果はあくまでも弊社で行った時の確認結果となりますことを予めご了承ください。
USB-Aの出力計測
最大15W出力(5V/3A)のUSB-Aポートに残バッテリー15%以下の「iPhone 11 Pro」と「OPPO Reno3 A」(QC 2.0対応)を繋いで出力数を比較してみました。
「BLUETTI EB-150」のUSB-Aは急速充電規格に対応はしておりませんが、「QC 2.0」を搭載した「OPPO Reno3 A」のほうが高い出力を得られることが分かりました。
接続端末 | 出力数 |
---|---|
iPhone 11 Pro | 約5.0W(5.12V/0.98A前後) |
OPPO Reno3 A | 約9.4W(5.16V/1.83A前後) |
USB-Cの出力計測
USB-Cポートは最大45W出力ということで「MacBook Pro(13インチ, 2017)」に繋いだところ、ほぼスペック値通りの出力を確認しました。
なお、USB-Aとの出力を比較するためにPD対応のUSB-C to Lightningケーブルを使って「iPhone 11 Pro」でも検証しましたが、USB-Aと比べて2.5倍の出力も確認できています。
接続端末 | 出力数 |
---|---|
iPhone 11 Pro | 約12.5W(8.94V/1.4A前後) |
MacBook Pro | 約43.1W(19.5V/2.21A前後) |
1,000Wを超える家電製品を使った場合の挙動について
動画を見ると分かるように、消費電力1,200W(AC100V 50-60Hz)の小型セラミックヒーターを使ったところ、1,200Wを超えた時点で即時通電がストップしました。
「BLUETTI EB-150」は1,000W以上1,200W未満だと約2分、1,200W以上だと約1秒の過負荷保護がかけらるようなので、原則として1,000Wを超える家電製品は使えないと考えて置きましょう。
エラーコードについて
過負荷保護がかかると液晶画面に「E013」とエラーコードが表示されます。
このようなエラーコードはE001〜E023まであり、付属の説明書にてエラーコードの解説と対処法が記載されております。
挙動がおかしかったり、うまく動作しない場合に確認してみましょう。
AC出力の動作音
「BLUETTI EB-150」のAC出力を使うとファンが稼働しますが、騒音計で調べたところ71dB程度であることが分かりました。イメージとしてはセミの鳴き声ややかんの沸騰音と同じ程度です。
複数のポータブル電源の動作音を確認してきましたが、比較的動作音は大きい部類に入ると思います。車中泊などに使う場合は、就寝時間の使用方法に工夫が必要かもしれません。
据え置きで保管したい超大容量バッテリー搭載のポータブル電源
「BLUETTI EB-150」の魅力はなんといっても1,500Whを超える超大容量バッテリーを搭載していることです。
消費電力の大きな家電製品に過負荷保護をかけることで、必要最低限の電化製品を長期間に渡って使えるという点で防災用として適しているのかもしれません。
充電回数を減らしたい方、据え置きで使える製品を探している方、万が一の時のために備えておきたい方におすすめのポータブル電源です。
ポータブル電源はレンタルできる
キャンプ、車中泊、アウトドア、イベントに短期間だけでもポータブル電源を使うならレンタルもおすすめです。
家電レンタルのRentio(レンティオ)では、3泊4日からポータブル電源やモバイルバッテリーのレンタルが可能です。
借りた製品が気に入った場合「そのまま購入」することもできますので、まずはお試しでレンタルするのもおすすめです。
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