初心者向けにカメラ設定の基本を完全ガイド!3つの関係性で分かる写真のすべて
更新日2022/10/13
写真テクニックカテゴリの人気記事
写真撮影をしていて避けては通れない「カメラの設定」。
写真撮影で関係してくる設定は主に3つ「ISO感度」、「絞り値」、「シャッタースピード」です。これらを理解することで頭の中で思い描く撮影ができるようになります。
しかし、この3つを理解することが初心者の方にとっての大きな壁になることが多いです。実際私もカメラを始めた頃、3つの設定を理解しようと様々なWEBサイトを検索し調べましたが、コンパクトに要点をまとめたサイトがなく、結局理解するのに時間がかかってしまいました。
今回は、そんな経験を基に私が大切にするべきと思うISO感度、絞り、シャッタースピード3つそれぞれの設定と、3つの関係性について解説していきます。
もくじ
写真撮影は設定次第で大きく変わる
普段何気なく行っている写真撮影ですが、実は色々な要素が組み合わさっており、手動で撮影設定行うのはある程度の知識が必要なのです。
オート撮影はカメラがそれらを全て状況に合わせて適切な設定を行ってくれる便利な機能ですが、自動であるために自分の想像とは異なる仕上がりになることもあります。
カメラそれぞれの性能を理解して自分で細かく調整できるようになれば、日々の写真撮影を更に楽しくなり、思い通りの撮影を行うことができます。
写真撮影は主に3つの要素で考える
写真撮影を行う上で常用な要素は大きく分けて3つに分かれます。逆にこれらの3つの関係性を理解してしまえば思い通りの写真撮影が可能となります。
カメラの設定では「ISO感度」、「絞り」、「シャッタースピード」の3つを意識すると良いです。ここからは3つの役割について解説していきます。
ISO感度は暗さへの強さ
カメラ販売店などへ行き、カメラの紹介を見ると必ず「常用ISO感度」という文字が目に入ると思います。
これは、「暗さにどれだけ強いか」を表す数値で、数が大きいほど暗いところに強いカメラです。
「暗さに強いとはなにか?」というと、カメラを持って室内や夜で撮影する場合、周辺は暗く光量がありません。そこでISO感度を活用することで明るさを電子的に増幅させることができます。
明るさを増幅させることで後ほど関係性の項目でもご紹介していきますが、シャッタースピードの低下を防ぐことができるため、夜間撮影の悩みとなる手ブレも防ぐことができます。
また、ISO感度は画質へ大きな影響を与える機能でもあり、上げれば上げるほど写真にノイズが発生します。常用ISO感度が高いカメラは、ISO感度を上げてもノイズが少ないカメラであるため、おすすめです。
初心者でもすぐ分かる「ISO感度」の基本。夜景や室内の撮影で活用できる高感度撮影を解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
高感度撮影に優れたおすすめ一眼カメラ5選。暗い場所でも明るく美しく撮影できる高性能モデルを紹介 – RentioPress
ISO感度による画質の変化
こちらの画像を見て頂くと分かる通り、ISO感度というのは数値をあげるほどノイズが目立ち、画像のディティール(繊細さ)を失います。
近年では初心者向けのカメラでも高ISO感度でも画質は改善してきていますが、ISO6400を超えるとノイズが目立つカメラが多いのが個人的な印象です。
各メーカー代表モデルの常用ISO感度表
モデル名 | レベル | 常用ISO感度範囲 |
---|---|---|
Canon EOS-1D X Mark II | プロフェッショナル | ISO100-51200 |
Canon EOS 80D | ハイアマチュア | ISO100-16000 |
Canon EOS Kiss X9 | エントリー | ISO100-25600 |
Canon EOS M100 | エントリーミラーレス | ISO100-25600 |
Nikon D850 | プロ / ハイアマチュア | ISO64-25600 |
Nikon D5600 | ハイアマチュア | ISO100-25600 |
Nikon D3400 | エントリー | ISO100-25600 |
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II | プロフェッショナル | ISO64-6400 |
OLYMPUS PEN E-PL9 | エントリー | ISO100-6400 |
FUJIFILM X-A5 | エントリー | ISO200-12800 |
Panasonic LUMIX DC-GF10 | エントリー | ISO200-25600 |
絞り値は背景のボケを決定づける設定
絞り値は、簡単に説明すると「光を取り込む量で、ピントの合う範囲を決める設定」と言えるでしょう。カメラ上では、F値というF1.8やF10などの表記が使われます。
絞り値を小さくすればぼけやすく、大きくすればくっきり
この数値が小さいほど光は多く取り込めますが「ピントの合う範囲は狭く」、この数値が大きいほど光を取り込む量は少なく「ピントの合う範囲が広く」なります。
そのため、ポートレート撮影などで背景をぼかした撮影を行う場合は、F値を低くする必要があります。絞りにおける最低値を「絞り開放」と呼びます。
絞りの最低値はレンズによって制限されており、レンズ性能において「開放の絞り値」というのも気にしておく必要のあるポイントです。
ピントが合う範囲以外はボケとして写真に残るため、合う範囲が狭い場合はボケが大きく、合う範囲が広い場合はボケが少なく、くっきりとした写真に仕上がるため、風景写真や集合写真などの撮影で必要となる設定です。
初心者でもすぐ分かる「絞り」の基本。一眼らしいボケを表現するなら必須の撮影設定項目 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
シャッタースピードはブレを抑える
シャッタースピードは、「光を取り込む時間」で、シャッターを切る早さを1/30秒や1/1000秒などの値で表されます。この数値が高いほど被写体をブレなく撮影することができます。
逆にこの数値が低いほどシャッターを開けて光を取り込む時間が長いため、ブレが生じやすい撮影になります。
夜間の撮影ではシャッタースピードに注意
そのため夜間などの光が少ない環境下でオートモードで撮影すると、光を多く取り込むためにシャッタースピードが遅くなる傾向があります。
三脚などを使用してカメラを完全に固定できる場合は、シャッタースピードを遅くすることで夜間でも非常にきれいな写真を撮ることが可能です。
初心者でもすぐ分かる「シャッタースピード」の基本。手ブレを抑えるために使う設定を徹底解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
3つそれぞれの関係性を解説
ISO感度、絞り、シャッタースピードそれぞれの役割について解説してきましたが、写真撮影ではこれらの3つの関係性を理解して、それぞれの数値を調整することが大切です。
ここからはISO感度、絞り、シャッタースピードを組み合わせて使いこなすための撮影テクニックをご紹介していきます。
絞りを上げるとシャッタースピードは落ちる
風景写真や集合写真を撮影する際に、ボケを少なく、全体的にくっきり写したい場合、先ほどのご紹介の通り絞りを上げる事で対応することができます。
しかし絞りというのは「一度に光を取り込む量」でもあるので、絞りを上げる事で一度に十分な光を取り込めなくなってしまいます。そのためカメラは明るく撮ろうとシャッターを長く開けることで光量を補おうとします。
シャッターが長く開くことで「シャッタースピードが落ちる」現象が発生します。
シャッタースピードが落ちるということはシャッターが開いている時間が長くなり、シャッターが開いている間の様子が記録カメラでは、僅かな揺れでも記録されてしまうため、「手ブレ」が発生します。
また、シャッタースピードには限界があり、30秒~1/4000秒が一般的です。この範囲に収まらない場合は、写真が極端に明るくなったり、暗くなってしまうケースがあります。
シャッタースピードを上げると絞りは落ちる
絞りとシャッタースピードは常に関係性があり、連動しています。シャッタースピードを上げた場合は、光を取り込む時間が短く、十分に光を取り込めないため、絞りを下げて一度に取り込める光の量を増やすことで補います。
絞り値を下げることで光を一度に取り込む量を増やすことができるので画像を明るくすることができ、シャッタースピード上げるなど調整することで適正な明るさへと設定することが可能です。
絞りの場合も限界値があり、限界値は使用するレンズによって異なります。重要になってくるのは数値の小さい開放側で、開放側の数値が大きいと絞りで対応できる範囲も狭くなります。
ISO感度は絞りとシャッタースピードが足りない時の補助
これまで絞りとシャッタースピードの関係性をご紹介してきましたが、周辺の状況によっては、シャッタースピードや絞り値の限界を超えてしまうことも多いと思われます。
例えば夜間の撮影では、「絞りを落としてもシャッタースピードを上げられない」などの問題が発生します。このような場合に補助として活躍するのがISO感度です。
冒頭でもご紹介した通り、ISO感度は暗さに対応するための設定です。絞りを落としてもシャッタースピードを上げられない時は、ISO感度を上げて夜景の手持ち限界シャッタースピードになるようにISO感度を見つけましょう。
さらにISO感度を上げることで絞り値も上げることができるようになりますが、ノイズもその分増え、画質が悪くなるので要注意です。ISO感度を上げるのは、単純にシャッタースピードや絞り値を上げたい時にも有効的です。
まとめ
これまで「絞り値」「シャッタースピード」「ISO感度」の関連性についてご紹介してきました。最後に図とともにまとめます。
ISO感度のまとめ
- ISO感度は、暗いところにどれだけ強いか決める数値
- ISO感度は、数値が高くなるほどノイズが発生し、画質が悪くなる
絞りのまとめ
- 絞り値は、ピントを合う範囲を決める数値
- 絞り値は、「光を取り込む量」を決める数値
シャッタースピードのまとめ
- シャッタースピードは、早いほど被写体のブレを無くすことができる
- シャッタースピードは、「光を取り込む時間」を決める数値
それぞれの関係性についてのまとめ
- 絞りを上げると光を取り込む量が減り、光を取り込む時間を長くなるので、シャッタースピードが落ちる
- シャッタースピードを上げると光を取り込む時間が短くなり、光を取り込む量を増やすため絞りは落ちる
- 絞りとシャッタースピードだけでは対応できなくなったときにISO感度で調整する
- 絞りとシャッタースピードをどちらか上げたい時にもISO感度を上げる事は有効的
理想としては、ISO感度を小さく、絞りは開放でもなく絞り過ぎず、シャッタースピードも手ブレを抑えられる1/焦点距離以上で撮影することです。
周辺の条件によって撮影設定は大きく変わりますが、3つの設定の関連性を考えて撮影できるようになると様々な撮影シーンで素早く対応することができます。
はじめてのカメラはレンタルでも
一眼カメラというと敷居の高さを感じることもあるでしょう。
実際に家電量販店などへ足を運び、カメラなどを見てみても多くの種類が存在し、値段も安い商品から高い商品まで存在するため、「どれを選べば良いのかわからない…」という状態になると思います。
RentioPressでは、これまではじめてのカメラにおすすめのモデルをまとめた記事なども公開しているので、ぜひご覧になって下さい。
[2019年]初心者向けおすすめ一眼レフ6選!カメラ選びで大切なポイントを解説 – RentioPress
2019年最新おすすめミラーレス一眼カメラ5選!初心者でも失敗しないカメラの選び方 – RentioPress
そして気になるカメラが見つかりましたらぜひ通販サイトや家電量販店でチェックしてみてくださいね。
お試しにはカメラレンタルがおすすめ
購入に踏み切る前にお試しとしてカメラのレンタルサービスを利用されることもおすすめです。
家電レンタル「Rentio(レンティオ)」では、はじめてのカメラにおすすめのモデルを多く取り揃え、最短3泊4日から簡単でお得にレンタルすることができます。
買う前に少しだけ試すだけでも自分に合ったカメラかどうかを判断できるので非常におすすめのサービスです。ぜひこの機会にRentioでカメラレンタルサービスを利用されてみてくださいね。