RICOH GR IV Monochrome をレビュー!モノクロ専用センサーの実力を作例で徹底検証|GR IVとの違いも比較
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進化するスマートフォンによって、誰でも手軽に高画質なカラー写真を撮影できる時代です。
写真は色だけでなく、光や影、質感だけでも豊かな表現ができることをご存じでしょうか。
RICOH(リコー)から登場した「GR IV Monochrome」は、GRシリーズ初となるモノクロ専用センサーを搭載したコンパクトデジタルカメラです。
本記事では、「GR IV Monochrome」について、特徴やスペック、実際に使ってみた感想、作例などを紹介していきたいと思います。
もくじ
「GR IV Monochrome」について
「GR IV Monochrome」は、RICOH(リコー)の高い人気を誇るスナップシューター「GRシリーズ」初となるモノクロ専用コンパクトデジタルカメラです。
「GR IV」をベースモデルに、モノクロ専用CMOSイメージセンサーを搭載しています。
GRシリーズならではのコンパクトなボディや28mm相当の単焦点レンズ、優れた操作性はそのままに、モノクロ写真ならではの表現を追求した1台です。
「GR IV Monochrome」の製品スペック
「GR IV Monochrome」のスペックについては、下記の表をご覧ください。
| GR IV Monochrome | GR IV | |
|---|---|---|
| メーカー | RICOH | RICOH |
| 重量 | 約262g | 約262g |
| 本体サイズ | 約109.4×61.1×32.7mm | 約109.4×61.1×32.7mm |
| レンズ構成 | 5群7枚(非球面レンズ3枚) | 5群7枚(非球面レンズ3枚) |
| 焦点距離 | 18.3mm(35ミリ判換算で約28mm相当) | 18.3mm(35ミリ判換算で約28mm相当) |
| 有効画素数 | 約2,574万画素 | 約2,574万画素 |
| センサー | モノクロ CMOS(裏面照射型) |
CMOS(裏面照射型) |
| F値 | F2.8~F16 | F2.8~F16 |
| シャッタースピード | 電子シャッター 1/16,000まで |
1/4,000~30秒 |
| 画像処理エンジン | GR ENGINE 7 | GR ENGINE 7 |
| 手ブレ補正 | 撮像素子シフト方式 (Shake Reduction) 5軸補正 |
5軸補正 |
| 内蔵メモリ | 約53GB | 約53GB |
| 電池寿命 | 撮影可能枚数:約250枚 再生時間:約240分 ※使用条件により異なる |
撮影可能枚数:約250枚 再生時間:約分 ※使用条件により異なる |
| バッテリー | 充電式バッテリー DB-120 | 充電式バッテリー DB-120 |
| 販売開始時期 | 2026年2月13日 | 2025年9月12日 |
| 公式税込価格 (2026年7月現在) |
299,800円 | 211,800円 |
GR IVとの違い
- GR IV Monochrome
- GR IV
「GR IV Monochrome」とベースモデルである「GR IV」との違いは、大きく下記の3つです。
1.モノクロ専用イメージセンサー
2.内蔵フィルター
3.販売価格
1.モノクロ専用イメージセンサー
大きな違いは、搭載しているイメージセンサーです。
2025年9月に発売されたGR IVは、カラー撮影に対応した裏面照射型CMOSセンサーを搭載しており、カラー写真はもちろん、イメージコントロールを利用したモノクロ撮影にも対応しています。
一方、GR IV Monochromeは、GRシリーズ初となるモノクロ専用CMOSセンサーを採用しています。
カラー情報を取得しないため、シャープな描写や豊かな階調表現、高感度撮影時のノイズ耐性に優れています。
2.内蔵フィルター
違い2つ目は、内蔵フィルターです。
GR IVには2段分のNDフィルターが搭載されていますが、GR IV MonochromeではNDフィルターの代わりに赤色フィルターを内蔵しています。
赤色フィルターを使用すると、青空をより濃く落として白い雲とのコントラストを強調できる他、赤い被写体を明るく描写したり、人物の肌の質感をコントロールしたりすることが可能です。
3.販売価格
最後の違いは、販売価格です。
2026年7月時点の公式価格では、GR IVが税込211,800円、GR IV Monochromeが税込299,800円となっており、GR IV Monochromeの方が約88,000円高い価格設定です。
モノクロ専用CMOSセンサーの採用や画像処理、イメージコントロール、赤色フィルター機能など、モノクロ撮影に特化した設計などが、価格差の理由として挙げられます。
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価格はハイエンド
上記で記載したように、GR IV Monochromeの販売価格はおよそ30万円とハイエンドな価格です。
同じような価格帯のコンデジとしては、FUJIFILM X100VIやLeica D-Lux 8などが挙げられます。
モノクロ専用センサーを採用したデジタルカメラ自体が非常に珍しく、他社製品でも高価格帯で販売されています。
一眼レフのモノクロ専用機にPENTAX K-3 Mark III Monochromeがありますが、2023年4月に33万円で販売開始され、中古価格で40万円超える高値で取引されているものもあります。
モノクロ専用機という希少性を考えれば、この価格帯も納得できる1台ではないでしょうか。
GR IV Monochromeのメリットとデメリット
まず、GR IV Monochromeを詳しく紹介していく前にメリットとデメリットを簡単に紹介します。
GR IV Monochromeのメリット
- カメラ性能:赤色フィルターを搭載、「ソリッド」「グレイニー」が新たに追加
- 希少性:GRシリーズ初のモノクロ専用センサーを搭載したモノクロ専用機
- 携帯性:片手で扱えるコンパクトなサイズ感
- デザイン:マットブラックのシックなデザイン
- 連携:専用アプリ「GR WORLD」でスマホ転送が快適
- その他:高感度耐性が高く、夜のスナップ撮影に強い
GR IV Monochromeのデメリット
- 価格:およそ30万円のハイエンドな価格帯
- 携帯性:高級機のため、落下対策としてストラップやグリップが欲しくなる
- バッテリー性能:撮影可能枚数が約250枚で、長時間撮影ではバッテリー残量が気になる
- 撮影用途:カラー写真は撮影できない、モノクロ専用機のため使う人や撮影シーンを選ぶ
GR IV Monochromeがどんな人におすすめ / おすすめしない人
メリットとデメリットを踏まえて、GR IV Monochromeが向いている人・向いていない人を整理しました。
一言でまとめると、モノクロ撮影に特化したコンデジを求める方にはおすすめですが、汎用性を重視する方には通常モデルのGR IVがおすすめです。
| おすすめな人 | おすすめしない人 |
|---|---|
| モノクロ写真を本格的に楽しみたい人 | カラー写真も撮影したい人 |
| 街歩きや夜のスナップ撮影が好きな人 | 旅行や料理、家族写真などを色付きで残したい人 |
| 光と影、質感を活かした作品づくりをしたい人 | 価格をできるだけ抑えてコンデジを選びたい人 |
| カラー機を持っていて、使い分けができる人 | コンデジの1台目として考えている人 |
| GRシリーズのコンパクトさや操作性が好きな人 | 気軽に扱える安価なカメラを探している人 |
| 赤色フィルターやイメージコントロールを使って表現を追求したい人 | バッテリー持ちを重視する人 |
| モノクロ専用機としての希少性や描写力を重視したい人 | モノクロ写真はアプリ加工で満足な人 |
上記のメリットやデメリット、おすすめな理由とおすすめしない理由については、下記章の特徴や使ってみた感想から、それぞれ紹介していきます。
GR IV Monochromeの特徴4つ
続いて、GR IV Monochromeの特徴について簡単に4つ紹介します。
①GRシリーズ初のモノクロ専用機
②赤色フィルター機能を搭載
③高感度耐性が高い
④イメージコントロールに「ソリッド」と「グレイニー」が追加
特徴①|GRシリーズ初のモノクロ専用機
「GR IV Monochrome」の特徴1つ目は、 GRシリーズとして初めてモノクロ専用センサーを搭載したモノクロ専用機ということです。
カラー情報を持たないことで、被写体の光や陰影をより自然に描写できます。
シャープな描写と豊かな階調表現を実現しており、人物・建築・街並みなどの撮影において、モノクロならではの立体感が楽しめます。
特徴②|赤色フィルター機能を搭載
「GR IV Monochrome」の特徴2つ目は、GR IVに搭載されているNDフィルターの代わりに赤色フィルター機能を搭載していることです。
赤色フィルターは赤色の波長の光を通すことで、青空をより濃く落とし、白い雲とのコントラストを際立たせる効果があります。
Fnキーボタンのワンタッチ操作でON/OFFを切り替えられるため、撮影シーンに応じて手軽に使い分けることが可能です。
- 赤色フィルターOFF
- 赤色フィルターON
赤色フィルターをONにすると、レンズ前に赤色のフィルターが出てくることも確認できます。
特徴③|高感度耐性が高い
「GR IV Monochrome」の特徴3つ目は、高感度耐性の高さが挙げられます。
搭載した画像処理エンジン「GR ENGINE 7」によって、高感度画質が向上しており、高感度撮影時でもノイズを抑えたクリアな撮影が可能になっています。
暗い室内や夜のスナップ撮影でも、モノクロならではの質感を損なわずにノイズの発生も抑えやすく、高ISOでもディテールや階調を保ったまま撮影できます。
特徴④|イメージコントロールに「ソリッド」と「グレイニー」が追加
「GR IV Monochrome」の特徴4つ目は、イメージコントロールに新たに「ソリッド」と「グレイニー」が追加されていることです。
「ソリッド」はコントラストが高くシャープな印象に仕上がり、都市風景や建築物といった輪郭を品位の良いくっきりとした描写で撮影できます。
「グレイニー」は、フィルムで撮影したような粒状感を加えることができ、銀塩プリントや印刷物を感じさせるクラシカルな仕上がりにできます。
GR IV Monochromeの実機レビュー
それでは、「GR IV Monochrome」の実機を実際に使用してみたいと思います。
GR IV Monochrome 同梱物
「GR IV Monochrome」の箱の中には、本体の他にUSBケーブル(Type-C)、ストラップ、スタートガイドが同梱されています。
使用する前に、手持ちのスマートフォンにGR専用アプリ「GR WORLD」をダウンロードして同期することで、無線で写真データを共有することができます。
【作例】GR IV Monochromeの実力を紹介
ここからは、実際に撮影した作例を紹介していきます。
赤色フィルターをONにして、夜の新宿を撮影
「GR IV Monochrome」の赤色フィルターのONとOFFで撮影し、比べてみました。
- 赤色フィルターON
- 赤色フィルターOFF
青天時の昼間の空を撮り比べると、赤色フィルターの効果がより分かりやすく感じられます。
赤色フィルターONでは、青空が濃く描写されて白い雲とのコントラストが高まり、雲の立体感がより印象的に表現されています。
一方、OFFでは空全体が明るく描写され、部分によっては白飛びしているように見えます。
続いて、赤色フィルターをONにして夜の街を撮影してみました。
赤色フィルターによってコントラストがより強調され、光と影のメリハリが際立ちました。
街灯や建物の照明は印象的に浮かび上がる一方、道路や建物の陰影は深みのある黒で表現され、夜の静けさや空気感まで感じられる描写です。
コンクリートの壁やアスファルト、建物の外壁などの質感もしっかり描き分けられており、モノクロ専用センサーならではの豊かな階調表現も感じられました。
また、新宿の夜景のような光源が多いシーンでも白飛びを抑えながら、暗部は潰れすぎることなく描写されています。街灯やネオン、ヘッドライトなどの光がアクセントとなり、ドラマチックな雰囲気の作品に仕上がりました。
赤色フィルターは風景写真で青空を暗く落とす効果がありますが、今回のような夜景でも光と影のコントラストを引き立て、普段とは一味違った印象のモノクロ写真を楽しめました。
「ソリッド」と「グレイニー」を「スタンダード」と撮り比べ
次に「ソリッド」「グレイニー」を「スタンダード」と同じ構図で撮り比べてみました。
- グレイニー
- スタンダード
「グレイニー」では、夜の街並みの暗部がより深く表現され、人物のシルエットやネオンの光が印象的に浮かび上がるような、ドラマチックな描写ができています。
一方の「スタンダード」は、階調を重視した自然な描写となっていて、暗部のディテールが残りやすく、人や建物の細かな情報まで確認しやすいです。
ドラマチックに見える「グレイニー」、街の空気感をそのまま表現する「スタンダード」といった仕上がりです。
- ソリッド
- スタンダード
続いて、「ソリッド」と「スタンダード」では、「ソリッド」の方がコントラストがやや高く、建物の輪郭や照明のラインがより際立っています。全体的に力強くシャープな印象に仕上がっています。
一方、「スタンダード」は明暗のバランスが自然で、暗部や中間調も滑らかに表現されており、落ち着いた雰囲気です。
「グレイニー」ほどの劇的な違いはありませんが、街並みや建築物を印象的に表現したい場面では「ソリッド」、普段のスナップ撮影では「スタンダード」といった使い方ができそうです。
「ハイコントラスト」「HDR調」「ソフト」で撮影
イメージコントロールにある他の「ハイコントラスト」や「HDR調」「ソフト」についても、それぞれ撮影してみました。
- ハイコントラスト
- ハイコントラスト
「ハイコントラスト」はその名の通り、明暗差を強調した力強い描写が特徴的です。
交差点のヘッドライトやビルの照明が目を引く一方、道路や建物の影は大胆に黒く表現されており、都会の夜ならではの緊張感や空気感が伝わってきます。
動いている自転車の車輪を撮影した作例では、モノクロならではのアート作品のような雰囲気を楽しめます。
- HDR調
- HDR調
「HDR調」は、明るい部分から暗い部分まで幅広い階調を残しながら描写できるイメージコントロールです。
白飛びや黒つぶれを抑えやすく、夜景のように明暗差の大きいシーンでも細かなディテールを確認しやすい印象を受けました。
公衆電話やタクシーなど被写体の質感を残しつつ、街灯やヘッドライトなどの光源も自然に表現されています。
- ソフト
- ソフト
「ソフト」は、コントラストを抑えながら中間調を豊かに表現するイメージコントロールです。
黒を強調するハイコントラストとは異なり、明暗のつながりが滑らかになるため、全体的に柔らかく落ち着いた印象のモノクロ写真に仕上がります。
建築物の曲線や外壁の質感もなめらかに表現されており、硬さを感じさせない穏やかな雰囲気が印象的でした。
GR IV Monochromeを実際に使ってみた感想
ここから、「GR IV Monochrome」を実際に1週間ほど使ってみて感じたことをポイントごとに紹介していきます。
◯:マットブラックがシックでクール!モノクロームの世界観を表現したデザイン
「GR IV Monochrome」は、コンパクトなボディが光沢を抑えたマットブラック調で、モノクロ専用モデルらしいシックな印象です。
前面のGRロゴには、これまでの白色からセミグロスブラックを採用し、電源ボタンライトや充電ランプも白色に変更するなど、モノクロームの世界観を随所に表現しています。
背面には「Red Filter」の表記が追加され、Fnボタンから赤色フィルターを素早くON/OFFできるようになっていました。
モードダイヤルやシャッターボタン、電源ボタンがコンパクトにまとめられており、片手だけでも基本的な操作を完結できます。
撮影中でも直感的に切り替えられます。
◯ :片手で扱えるサイズ感だけど、落としてしまわないか不安
実際に外へ出て撮影をしてみましたが、片手で無理なく扱える重さとサイズ感です。
ジャケットのポケットや小さめのバッグにも収納しやすく、街歩きや旅行でも気軽に持ち出せます。
グリップ部分には細かなシボ加工が施されているため、滑りにくく片手でもホールドできる点も良かったです。
個人的には、高級コンデジということで、付属のストラップだけでは物足りなく、落としてしまわないか少し不安でした。
フィンガーストラップやカメラ用グリップを用意しておくと安定感が増しておすすめです。
◯:安定性や転送速度が向上した専用アプリでスマホ転送はとても快適
スマートフォンへの取り込みは、GR専用アプリ「GR WORLD」が快適でした。
画像の取り込みだけでなく、リモート撮影やカメラへの位置情報送信などが可能になります。
安定性の向上だけでなく、体感では筆者の持っているGR IIIx HDFよりも転送速度が速くなっているように感じられました。
取り込んでない画像のみを選択できるソート機能もあり、撮影した画像をすぐに現像したり使うことができて、とても重宝しました。
△:バッテリー残量が気になる
「GR IV Monochrome」を使っていて気になった点としては下記が挙げられます。
GR IV Monochromeを使っていた中で気になった点
- 予備バッテリーかモバイルバッテリーが必要
- ハイエンドな価格の1台を使いこなせているか不安
- シーンによってカラー写真も撮影したくなる
一日持ち歩いて撮影する中で気になったのは、バッテリーの残量でした。
公式サイトの情報によると、約250枚(使用条件により異なる)が撮影可能枚数となっています。
さまざまなアングルでイメージコントロールを使い分けて撮影する中では、1日持たないこともありました。
予備バッテリーを1本用意しておく、あるいはモバイルバッテリーで給電しながら持ち歩くのがおすすめです。
また、約30万円というハイエンドモデルということもあり、「この性能を十分に活かせているだろうか」と感じる場面がありました。
撮影していると「この景色はカラーでも残したい」と思う場面もあり、カラー撮影ができないもどかしさもありました。
GR IV Monochromeは、光と影を美しく描くモノクロ専用コンデジ
RICOHのモノクロ専用機「GR IV Monochrome」を紹介してきました。
実際に使用して感じたのは、モノクロ専用センサーならではの豊かな階調表現と、高感度耐性の高さによる美しい描写力です。
撮影するシーンや表現したい世界観に合わせて、赤色フィルターやイメージコントロールを使い分けることで、作品づくりの幅が広がります。
約30万円とハイエンドな価格帯ではありますが、モノクロ写真を本格的に楽しみたい方にとって、十分に満足度の高いコンパクトデジタルカメラではないでしょうか。
筆者もGRシリーズのカラー機を使用していますが、「もう1台欲しい」と感じるほどに魅力的なモノクロ専用機でした。
コンデジはレンタルできる
高級なコンデジは、買う前にその使い心地を確かめられたほうが安心です。
家電レンタルのRentio(レンティオ)では、さまざまなコンデジのレンタルを提供しており、借りた製品が気に入った場合「そのまま購入」することもできます。
多数のメーカーおよび製品を取り扱っておりますので、まずはレンタルで試してみてから購入判断をしてはいかがでしょうか。
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