Plustek(プラステック) 書籍スキャナー OpticBook 4800

うーん。前時代のスキャナーですね…。
どうしても非破壊で自炊したかった1万円ぐらいの高価な本があったので借りたのですが、330ページ近く1時間かけてスキャンして、OCRエラーと表示されPDF化が完了せず、心が折れました。もし試される方がいればOCRなしでやりましょう。

画質も綺麗とは言えず、1ページスキャンするのにも5秒ぐらいかか離ます。暇な方なら良いですが、自炊のためにこれを買ってというのは現実的ではないように思います。

電子版も売っていない稀覯本をスキャンしたい、というとてもニッチな欲望を満たしてくれる貴重なブックスキャナーではありますが、あまりお勧めしません。

電子版売っている本は大人しく電子版買うか、稀覯本でない本は破壊自炊して再製本（製本機なら数千円で買えます）するか、どうしてもって方はCZUR Auraとかの方が良さそうです。

まず、この機種はエッジ2mmまでスキャン可能とあります。ただ、試した限りではどんなに頑張っても4〜5mmはスキャン範囲から切り落とされます。表紙をアイロンを使って外し、180度見開きにできるようにして(いわゆるノド割れの状態で)この数値なので、解体しない本の場合、裁断機で切り落とす以上にノドの部分はスキャンから省かれる可能性があります。小説などのようなノドに余白がある本ならいいのですが、漫画やイラスト本のようなノドまでいっぱいに絵が描かれている本の場合、だいぶ情報が失われます。

また、スキャン自体の色合い(カラー)も、デフォルトの状態ではだいぶ暗く映ります(パラメータのガンマとある部分は1.0がデフォルト)。1.8ぐらいまで調節すると近くはなりますが、それでも色合いは異なります(赤が強め？)。明るさ、コントラストなど色々調整しましたが、近づけることはできませんでした。手持ちのepsonのフラットベッドのスキャナーでスキャンして比較してみましたが、違いは明らかです。グレースケールの場合も、デフォルトでは暗部が暗すぎるのでガンマの調整が必須です。
文字だけの本であれば問題ないと思います。

アプリ自体はウェブから最新版をダウンロードして使いました。自動切り取りの機能があり、試した範囲ではうまく動いているようです。ただパラメータをいじろうと設定ボタンを押すと何故かスキャンが走る(スキャンした画像に対して調節を行う、ということでしか設定画面が開けない)、パラメータ調節時のサンプル画像の表示範囲を動かせない、など使い勝手の悪さが目立ちます。
個人的には、あまり満足できませんでした。使いこなすにはかなりの試行錯誤が必要です。