FUJIFILM X-T3実写レビュー。感性を活かしたアート作品を撮影するなら選ぶべきカメラ

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フォトグラファーには様々なタイプに分かれます。
決まった条件を求めて撮影するスタイルも、自身の想像力が試されるアーティスティックな撮影スタイルも、それぞれの撮影ジャンルにおいて得意不得意とするカメラも存在します。
今回ご紹介していくFUJIFILM X-T3は、アーティスティックな作品を撮影したい、「芸術センス」を発揮したい方へおすすめしたいミラーレス一眼カメラです。
表現の幅を広げることができるカメラとしての魅力を外観・性能から細かくレビューしていきます。
もくじ
表現するなら富士フイルムのミラーレス
カメラメーカーによってそれぞれ特色というのは異なるものです。
キヤノンやニコンなどの王道路線が人気を集めていることももちろんですが、富士フイルムのカメラは、「表現力」に優れたモデルに富んでいることで有名です。
後ほど撮影性能の項でも詳しくご紹介していきますが、富士フイルムのカメラはその場の雰囲気を再現するための「色表現」の技術で他のメーカーを圧倒します。
富士フイルムだからこそと感じられるほどの優しくも鮮やかな色味というのは、富士フイルムのカメラを選ぶ大きな要因の一つです。
富士フイルムのミラーレス一眼の選び方!全13機種を比較しておすすめモデルを徹底紹介 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
X-T3は中上級者向けのモデル
今回ご紹介していくFUJIFILM X-T3は、富士フイルムのミラーレス一眼カメラのラインナップの中でも中上位クラスに位置するモデルです。
富士フイルムのミラーレス一眼カメラでは、初心者向けのモデルも充実していますが、X-T3は、初心者向けよりも高性能で、ワンランク上の性能と機能性を求める方を対象としたモデルと言えるでしょう。
その分、カメラボディの価格もエントリーモデルと比較すると高くなっており、実売価格で14万円台からとなっています。
X-T3外観レビュー
ここからは実機を使用してX-T3のデザインや大きさに関する外観についてレビューを行っていきます。
レトロと新世代の融合を感じるデザイン
X-T3に限った話ではありませんが、富士フイルムのミラーレス一眼カメラでは、どこかクラシックを感じるデザインと、最新技術を使用した液晶画面など、レトロと新世代が上手に組み合わさったデザインが採用されています。
今回ご紹介するX-T3も、一見昔ながらのフィルムカメラを思い浮かべるようなデザインとカメラボディの質感は、ちょっとしたおしゃれにもなる、芸術家としての心をくすぶられるデザインです。
エントリーモデルには無い質感と重量感
ミラーレス一眼カメラとしての大きさは正直なところ小さいとは言えないでしょう。
しかし、忘れてはいけないのがX-T3はエントリーモデルではないことです。
初心者向けに開発されているエントリーモデルでは、気軽な撮影が特に意識されています。しかし、X-T3のような気軽さよりも、作品作りを求められたモデルでは、小型・軽量化よりも、撮影性能や機能性が優先されます。
X-T3では、表現の幅を広げるために実現した撮影性能や機能性からなる、エントリーモデルでは感じることのないボディ本体の質感と重量感が存在します。
“写真を撮る”という大きな感覚を味わうダイヤル・ボタン類
X-T3の外観で目立つ存在として、カメラ上部に設置されたダイヤル類です。
一般的なデジタル一眼カメラでは、液晶画面上に表示された設定情報を見ながら小さなダイヤルを回転されることで調整しますが、X-T3をはじめ、富士フイルムのミラーレス一眼カメラでは、大きめのダイヤルに書かれた数値に合わせる形で撮影設定を行う、アナログな雰囲気を感じることができます。
撮影設定で行っていることは一般的な一眼カメラと同じであるものの、1つひとつのダイヤルを回して微調整する様子は、マニュアルの操作で自分の意志を反映させている実感が強くなります。
この独特の操作性は、「写真を撮る」ということを強く感じることができる瞬間なのです。
3方向チルト式液晶モニターを採用
これまでレトロな外観というイメージでご紹介してきましたが、ここでご紹介するのは一気にデジタルカメラらしさを感じる部分です。
X-T3には、3方向に動かすことができるチルト式の可動液晶モニターを搭載し、様々な撮影シーンにおいて活躍します。
可動式液晶モニターのメリットは、液晶を正面から見ることができない姿勢での撮影シーン(ローアングルやハイアングルなど)において、液晶画面を自身に向けることができ、カメラがどの位置にいても、鮮明に写る液晶画面を確認しながら撮影することができます。
369万ドットの高精細EVFを搭載
カメラ本体の液晶画面を見ながらの撮影も一般的になりつつありますが、ファインダーを覗いた撮影というのは伝統的な撮影スタイルです。
ミラーレス一眼カメラでは、これまで主流であった一眼レフとは異なり、ファインダーにも液晶画面が搭載されているEVF(電子ビューファインダー)が採用されています。
X-T3では、約369万ドットと高精細で滑らかな映像投影を実現する高性能EVFを搭載し、自然に近い状態かつ、EVFのメリットである撮影設定による変化の反映の効果も大きく体感することができます。
X-T3性能レビュー
ここからはX-T3における撮影性能を詳しくレビューしていきます。
富士フイルムらしさを実現しながら、ミラーレス一眼カメラとしての性能の高さも感じることができるX-T3の魅力を作例とともにご紹介していきます。
最新センサーを搭載した新世代モデル
X-T3では、富士フイルムが新たに開発したセンサー「X-Trans CMOS 4」を搭載し、画像表現における新たな力を感じます。
更に画像生成において能力が大きく左右される画像処理エンジンに関しても最新の「X-Processor 4」を搭載し、最新センサーと合わさった技術力で、これまでのモデルよりも大きく進化した新世代モデルとして注目されています。
有効画素数は2610万を誇り、これまで下げたくても下げることができなかった最低感度においてもISO160を実現したため、日常的に開放絞りを使用しやすくなり、神レンズなどを使用してボケ味に優れた撮影を行うことが可能です。
富士フイルムの間違いない色表現技術
冒頭でも少しご紹介しましたが、富士フイルムの大きな魅力として「色表現技術」があります。
富士フイルムでは、昔からフィルムカメラにおけるフィルム生産を行っており、色の表現に関しては昔から実績を積み重ねてきた自信のある技術です。
デジタルカメラが全盛になった今も、当時の良さを感じることのできる色表現の技術が「フィルムシミュレーション」という機能によって再現されており、優しく温かみがありながら、鮮やかな色表現を様々なパターンから感じることができます。
上位モデルでしか使えない”ETERNA”を搭載
富士フイルムのフィルムシミュレーションの中でも上位モデルにしか搭載されないものの、多くのユーザにとって憧れの存在となっている「ETERNA」を搭載しています。
ETERNAは、シネマのような描写感が特徴的で、彩度は少し控え目に、柔らかい描写を実現することが特徴的です。
静止画として撮影することももちろんですが、動画撮影においてETERNAを使用することもおすすめで、独特な質感を楽しむことができます。
最新画像処理センサーによる追従AFが進化
最新の画像処理センサーによって進化したのは画質だけにとどまりません。
「X-Processor 4」では、高速処理性能の向上や位相差演算アルゴリズムの改善によって、追従を続けるオートフォーカス性能において大きな進化を遂げました。
シンプルに1点に合焦するオートフォーカスよりも追従を続けるオートフォーカスの方が性能差は大きく開くため、難しい技術ですが、X-T3では激しく動く被写体に対しても迷うことなく、優秀なAF性能を実現しています。
最高約11コマ/秒の連続撮影速度
従来では制限のあった連続撮影性能ですが、X-T3では、カメラボディ単体による約11コマ/秒の高速連続撮影に対応しています。
この数値はメカニカルシャッターを使用した場合で、電子シャッター設定時には最高約30コマ/秒の連続撮影速度を実現する性能を実現しています。
X-T3で写すある日の東京


製品仕様表
モデル名 | FUJIFILM X-T3 |
---|---|
撮像画面サイズ | APS-C(約23.5×15.6mm) |
映像素子型式 | X-Trans CMOS 4センサー |
有効画素数 | 約2,610万画素 |
オートフォーカス方式 | インテリジェントハイブリッドAF |
測距点 | 13×9/25×17のエリア選択 |
常用ISO感度 | ISO160~12800 |
シャッター速度 | 1/8000秒~30秒、バルブ |
連続撮影速度 | 最高約11コマ/秒(メカニカルシャッター) |
画面 | 3.0型/約104万ドット |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
Bluetooth搭載 | 〇 |
大きさ | (幅)132.5mm×(高さ)92.8mm×(奥行き)58.8mm |
質量(バッテリー、 SDメモリーカード含む) | 約539g |
感性豊かなあなたの表現力が活きる
「アートな作品を撮影するのであれば富士フイルムのミラーレスは選択肢から外すことができない。」
私は最近特に強く感じるようになりました。
私自身、普段はキヤノンをメイン機材として使用していますが、今回X-T3を使用して東京の日常を撮影し、改めてスナップや何か作品性を求めた撮影を行う際には最適だと実感しました。
スナップ撮影というのは自身における一瞬の判断力や、とっさの撮影にも対応するカメラ側の高速性能の両方が問われる場面です。
X-T3は、まさにとっさの思い付きにも、フォトグラファーの感性を思うままに再現してくれる優秀な最新ミラーレス一眼カメラとしておすすめです。
フォトグラファーとしてのあなたの感性を存分に活かすX-T3。自分自身を試す意味でも一度使用して撮影されてみると良いでしょう。
X-T3はレンタルでお試しも
今回ご紹介してきたFUJIFILM X-T3は、購入前にお試しでレンタルすることも可能です。
高価なカメラは魅力を感じても、いざ購入するとなると高価な買い物になることは間違いありません。
Rentio(レンティオ)では、FUJIFILM X-T3をはじめ、人気で今話題のミラーレス一眼カメラを豊富なラインナップから気軽にレンタルすることが可能です。
そして、レンタル中に商品を長く愛用したくなった際には、そのまま自分の所有物にすることができるレンタル後購入のプランも存在します。
ぜひこの機会にRentioで最新ミラーレス一眼カメラの実力を体感し、後悔しないカメラ選びに役立ててみてください。