FUJIFILM X-T30実写レビュー。携帯性そのままに上位モデルの性能を体感できる最新ミラーレス一眼
更新日2022/10/31
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今流行のミラーレス一眼カメラ。様々なメーカーから開発・販売されているミラーレス一眼カメラですが、富士フイルムは独創的なスタイルで人気を集めています。
今回ご紹介していくFUJIFILM X-T30は、富士フイルムのミラーレス一眼カメラXシリーズにおいて中位モデルに位置するモデルです。
富士フイルムのミラーレス一眼カメラにおける特徴はもちろん、X-T30で優れている性能や機能など実機を使用して細かくレビューしていきます。
もくじ
富士フイルムの次世代ミラーレス一眼
FUJIFILM X-T30は、2019年3月20日発売と富士フイルムのミラーレス一眼カメラの中でも最新モデルとなります。
公式サイト上では、X-30を第4世代として紹介しており、これまで展開してきたミラーレス一眼カメラのラインナップから一歩進んだ新世代カメラという位置付けになっています。
上位モデルとなるX-T3に性能にできる限り近づけつつ、ミラーレス一眼カメラだからこその小型・軽量で持ち歩きに楽な大きさを実現しています。
高性能ながら携帯性に優れている点がX-T30における大きなコンセプトと言えるでしょう。
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初心者から上級者まで幅広い層から支持を集める
カメラ自体のクラスとしては中級以上のモデルにはなりますが、X-T30は、初心者から上級者まで誰もが愛用できるカメラと言えます。
そして、価格帯を考えるとカメラ自体の性能は非常に高いため「コストパフォーマンスに優れたカメラ」と評価されることも少なくありません。
外観レビュー
富士フイルムのカメラでは、デザイン性にも優れたカメラがラインナップとして充実している印象です。
ここからはFUJIFILM X-T30のデザイン性や大きさ、重さなど外観面のレビューを行っていきます。
レトロ感を感じるシックなデザイン
富士フイルムのカメラを初めて目にしたとき、私は「レトロな雰囲気」を感じました。
一見フィルムカメラのようにも見えるクラシカルなデザインは、ファッション性にも優れており、おしゃれを演出してくれるため、女性にも人気を集めています。
そして片手で持ち歩くことのできるほどコンパクトなボディもミラーレス一眼だからこそのメリットとも言えます。
性能については後ほど詳しくご紹介していきますが、上位モデルX-T3の性能を再現しながら小型・軽量化を実現したモデルなのです。
独特な操作感が特徴的なダイヤル類
近年では簡単な操作性がミラーレス一眼において重要視されるところですが、正直なところ富士フイルムのミラーレス一眼は、簡単な操作性とは言えないところです。
ラインナップを通じてカメラ上部のダイヤルを使用した操作が基本となり、これらのダイヤルの意味を知る必要があります。
しかしカメラを経験されている方であればダイヤル操作に関して難しいことはなく、むしろ視覚的で直感操作を行うことができるため、使い勝手の良い操作性と言えます。
私自身も最初はこれらの操作性に戸惑いを感じましたが、少し使うだけで慣れることができましたし、何よりもダイヤルを回して撮影するマニュアル感がやみつきになるところです。
3色のカラーバリエーションが存在
FUJIFILM X-T30には3種類のカラーバリエーションが存在し、お好みに合わせたカラーの選択を行うことができます。
カラーバリエーションとはいえ、3色とも明るい色調のカラーリングは存在せず、基本的にモノトーンでのカラーバリエーションとなります。
カラーの種類には「シルバー」「チャコールシルバー」「ブラック」が存在し、どれもがシックで落ち着いた印象のカラーバリエーションとなっています。
エントリー一眼カメラよりも大きく見やすいファインダー
カメラに搭載されている電子ビューファインダーの大きさは撮影を行う上で気になるところです。
カメラの小型化によってファインダーまで小型化が行われてしまうと、ファインダーを覗いた撮影において不便さを感じることがあります。
ピントの精度や画角の確認など、ファインダーが大きくなければ細かく確認することのできない場面もあります。
FUJIFILM X-T30では、エントリー向けのモデルよりも大きくて見やすい電子ビューファインダーを搭載し、中級モデルとしての価値を生み出しています。
タッチ操作対応チルト式液晶を搭載
本体に搭載された3.0型の液晶モニターでは、タッチ操作に対応しており、液晶画面の向きも調整することができるチルト式液晶が採用されています。
タッチ操作とチルト式液晶が合わさることでファインダーを覗いた撮影が難しいときに活用することができます。
例えば目線の高さから話して持ち上げながらの撮影や、地表に近づけて撮影するシーンなどで活用することができます。
性能レビュー
外観はミラーレスらしさを感じられるデザイン性などが際立ちましたが、ここからはカメラとしての性能はどれほどのものであるのか、実際に撮影して使用したレビューを展開していきます。
約2610万画素、大型APS-Cセンサーが生み出す高画質
富士フイルムのミラーレス一眼カメラ「Xシリーズ」では、全てのカメラにおいてセンサーにAPS-Cサイズを採用しています。
APS-Cサイズは、一般的に各メーカーの上位モデルなどに搭載されるフルサイズセンサーよりも小さいものの、デジタルカメラ向けに最適化されたセンサーとして高画質を実現するための能力を発揮してくれます。
高画質を実現するために「フルサイズ」にこだわる方も少なくないですが、FUJIFILM X-T30では、「APS-Cだから」とは言わせないほど画質において高いクオリティを実現しています。
高速かつ高精度のAF性能がエントリーモデルとの差をつける
上位モデルとエントリーモデルの違いとしてよく見られるのが「AF性能」の違いですが、X-T30においてもエントリーモデルとの違いを感じる優秀なAF性能を実現しています。
位相差AFエリアを画面全体(約100%)に拡大し、画面端などフォーカスエリアが広くなければ反応しないような被写体に対しても高速・高精度に捉えます。
また、低輝度限界も前世代システムでの+0.5EVから-3.0EVへと大幅な進化を遂げ、高速撮影において重要視されるAF性能の高さを感じることができます。
8コマ/秒の高速連写を実現
高速・高精度のAF性能を活かすために「高速連続撮影速度」もカメラの性能として重要な性能です。
X-T30では、最高8.0コマ/秒の高速連写を実現し、決定的瞬間を逃すことのない撮影を実現しています。
また、電子シャッター使用時には最速30コマ/秒のブラックアウトフリー高速連写にも対応し、状況に合わせた連写速度を考えて使用することが可能です。
最高常用ISO感度51200で魅せる高感度撮影
近年の一眼カメラでは、日中時間帯で光量の十分な場面にて画質の違いを見分けることは難しいです。
これはどのカメラにおいてもセンサーや画像処理エンジンの性能が大幅に向上しており、撮影環境において光量のあるカメラにとって簡単な場面では、どのカメラでも高画質を実現するようになったからです。
しかし、光量の少ない撮影環境下での画質の差というのは今なお明確に出る部分です。
X-T30では、光量の少ない暗い場所での撮影も強みとする最高常用ISO感度ISO51200を実現していることで、ノイズを目立たせないまま暗い場所でシャッタースピードを稼ぐことができる優秀な高感度耐性を実現しています。
色表現技術は富士フイルムの自信
特にX-T30に限った話ではありませんが、富士フイルムは他のメーカーよりも「色表現技術」に非常に長けており、これだけでも富士フイルムを選ぶ価値があると言えるほどです。
そして富士フイルムのカメラには、その色表現技術を直に感じることができる「フィルムシミュレーション」という機能も搭載されており、長年フィルムの生産によって培ってきた技術力をデジタルカメラでも活かしています。
鮮やかながら、しつこさを感じることのない色味は富士フイルムのカメラにおける大きな魅力と言えるでしょう。
FUJIFILM X-T30フォトギャラリー
製品仕様表
モデル名 | FUJIFILM X-T30 |
---|---|
撮像画面サイズ | APS-C(約23.5×15.6mm) |
映像素子型式 | X-Trans CMOS 4センサー |
有効画素数 | 2610万画素 |
オートフォーカス方式 | インテリジェントハイブリッドAF |
測距点 | 13×9/25×17エリア |
常用ISO感度 | ISO80~51200 |
シャッター速度(メカニカルシャッター) | 1/4000秒~30秒、バルブ |
連続撮影速度 | 最高約8.0コマ/秒 |
画面 | 3.0型/約104万ドット |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
Bluetooth搭載 | 〇 |
大きさ | (幅)118.4mm×(高さ)82.8mm×(奥行き)46.8mm |
質量(バッテリー、 SDメモリーカード含む) | 約383g |
携帯性そのままにエントリーモデルよりも満足できるミラーレス一眼カメラ
エントリーモデルクラスの携帯性を実現しながら、エントリーモデルよりも性能の良さを求める方にはFUJIFILM X-T30が最適なカメラと言えるでしょう。
なかなか優れた携帯性を維持したまま、カメラとして高性能を実現することは難しいですが、FUJIFILM X-T30では、特に光るAF性能を中心に、一眼カメラとして満足の行くクオリティを実現しています。
性能の高さを実現しながら小型・軽量モデルにありがちな安っぽさを感じさせない洗練されたデザインは、持つだけでもモチベーションの上がる存在です。
富士フイルムのミラーレス一眼カメラの中でも「程よさ」の光るモデルとしてエントリーモデルからのステップアップにも非常におすすめです。
FUJIFILM X-T30はレンタルもおすすめ
今回ご紹介してきたFUJIFILM X-T30ですが、購入前にレンタルでお試しされることがおすすめです。
FUJIFILM X-T30が満足いくほど良いモデルであることは間違いないのですが、良いモデルでも自分の求めていたものと少し違うことも可能性がゼロではありません。
自分に合ったカメラを見つけるためにも、まずはカメラのレンタルサービスでお試しされることがおすすめです。
家電レンタル「Rentio(レンティオ)」では、今回ご紹介してきたFUJIFILM X-T30をはじめ、人気のミラーレス一眼カメラや一眼レフを最短3泊4日から気軽にレンタルすることが可能です。
是非この機会にRentioで気になるカメラをレンタルして、納得のカメラ選びを行ってくださいね。