ビクセンの天体望遠鏡 セレストロン Astro Fi5 SCTを実機レビュー!専用アプリSkyPortalの自動追尾機能がスゴイ
更新日2022/05/20
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皆さんは望遠鏡を使ったことはありますか?
天体観測をしてみたいけど星座の知識や、星の位置を確認する必要があるのでは・・・
と考えてしまい敷居が高いような印象はありませんか?
夜に歩いていて綺麗な星が見えるけど、あの星の名前がわかったらもっと理解が深まって楽しいのになあと思うことが筆者にはあります。
前回筆者は入門者向けの「Travel Scope 80 with BP & SPH」を紹介しました。
望遠鏡の基本的な使い方を学ぶことができたので、次は本格的に天体観測に挑戦したいところ。
そこで今回は初心者に最適な天体望遠鏡、セレストロン「Astro Fi5 SCT」を実機レビューしていきたいと思います。
もくじ
ビクセンの天体望遠鏡 セレストロン Astro Fi5 SCTの魅力
「セレストロン Astro Fi5 SCT」はスマホとシームレスに連携し、直感的な操作で天体観測を楽しめる望遠鏡です。
本体はコンパクトな筐体で軽いため、いつでも取り出して気軽に夜空を眺めたい方にぴったりです。
星空ナビゲーションアプリ「Sky Portal」
最大の魅力はスマートフォン用アプリの「Sky Portal」が使えることです。(App Store / Google Play)
経緯台にはWi-Fi機能が内蔵され、アプリを使ってAstro Fi5 SCTに接続→操作することが可能です。
特にスマートフォンまたはタブレットから観測したい天体を選ぶだけで、自動的に望遠鏡が動いてくれる機能がおすすめです!!
詳しい天体の知識が無くても気軽に天体観測が楽しめるまさに初心者にオススメの望遠鏡です。
月や惑星観望に最適!長焦点ながらコンパクトな口径127㎜鏡筒搭載
鏡筒はシュミットカセグレン式を採用し、コンパクトかつ軽いので初心者にも扱いやすいサイズ感です。
また、コンパクトながら焦点距離も長いため、高倍率での観測もできます。
経緯台を含む総重量は7.7kgで持ち運びも苦になりません。。
2種類の接眼レンズ
Astro Fi5 SCTには25mm(50倍)と10mm(125倍)の2種類の接眼レンズが付属しており、土星の環や木星の模様まで観察することもできます!
スマートフォン用カメラアダプター標準装備
鏡筒の対物レンズキャップにはスマートフォン用カメラアダプター機能を搭載しています。
レンズキャップの穴にスマートフォンのカメラを合わせてゴムで固定し接眼レンズ側にセットすれば、手軽に撮影ができます。
レンズキャップがそのままスマホアダプターとして使えるようになっているのがとても良いですね。
製品スペック
項目 | スペック |
---|---|
対物主鏡/有効径 | 80mm/127mm/シュミットカセグレン |
コーティング | スターブライトXLTコーティング(主鏡・補正板) |
焦点距離(口径比F) | 1,250mm(F9.8) |
分解能・極限等級 | 0.91秒・12.3等 |
集光力 | 肉眼の329倍 |
鏡筒サイズ | 長さ330mm(接眼レンズ取付位置まで)、外径152mm |
ファインダー | スターポインターファインダー |
パーツ取付サイズ | 差し込み/31.7mmビジュアルバック仕様、 ねじ込み/シュミットカセグレン専用ネジ |
プレート・バンド等 | 専用アタッチメントレール(ビクセン互換) |
写真撮影 | 別売T-アダプターSCT用併用にて可 |
太陽観察 | 不可 |
総重量 | 7.6kg |
星空ナビゲーションアプリ「Sky Portal」の自動追尾機能を使ってみた
実際に自動追尾機能を使って、天体観測に挑戦します!
ビクセン公式アカウントにあるアプリの使い方と設定方法のチュートリアル動画を確認しながら進めていきます。
望遠鏡本体をSky Portalに接続
電源を入れ、経緯台にあるWi-Fiマークがゆっくりと点滅するのを確認します。
点滅を確認したら、スマホのWi-Fi設定から「Celestron~」と記載のあるWi-Fiネットワークに接続します。
観測方法についてはスリースターアライメントが基本ですが、今回は日没前に観測したため、手動アライメントで基準の天体を月にして自動追尾を行います。手動アライメント(ワンスターアライメント)で設定をします。
「Sky Portal」を起動し、「接続してアライン」をタップします。
※「接続」の場合は簡易的にアプリから望遠鏡の操作のみが可能になります。
Rateの左にあるオレンジのマークをタップします。
セットアップ画面が開きます。手動アラインを使用したアライメントをタップし✓が付いたら完了をタップします。
アライメントの表示画面で完了をタップし、再度接続してアラインをタップするとオブジェクト アライン:0という表示画面に変わります。
自動追尾機能の設定
自動追尾の設定するためには、基準となる星を設定する必要があります。
スリースターアライメントの場合は3つの星を基準にします。
※距離の離れた星でアライメントしてください。
手動アライメントの場合は基準の天体を月にして自動追尾を行います。
このアライメント方法は架台をできるだけ水平に設置することがポイントになります。
まずアプリの星図内にある月をタップし、コントローラになっている赤枠部分の矢印で月がファインダーの中心に来るように望遠鏡を動かします。
目標の月を肉眼で確認して・・・
ファインダーの中心に月が映ったらエンターをタップします。
ファインダーはあくまでも目標物を捉えるために使います。
あとで接眼レンズを見ながら微調整を行うので、ここでは大体の精度で問題ありません。
次に接眼レンズを覗き込み、操作をしながらレンズの中心に月が来るように望遠鏡を動かします。
実際に調整している様子です。
このようにスマホをコントローラーとして使うので常に片手にスマホを持っている状態になります。
設定が完了すれば、アプリの画面から見たい星を選択し「導入」をタップするだけで自動で望遠鏡が動くようになります!!
金星を導入してみました。
「ウィ~ン」という音を立てながら望遠鏡がゆっくりと動き出しました!!
上記画像の青い標準マークが実際望遠鏡が実際に向いている方向になります。望遠鏡が連動していることが判ります。
指先のタップだけで好きな星を観測できる時代が来ました・・・。感動です。
Sky Portalのおすすめポイント
ただ惑星を選んで追尾するだけではありません。
実際に筆者が使用してわかったおすすめの機能をご紹介します。
充実した探索機能
アプリの左下にある「探索」をタップすれば、ジャンル別にリストでまとめられている天体情報を確認できます。
今日良く見える星がわかる「今夜のベスト」や王道の「太陽と惑星」、「最も明るい小惑星」、「流星群」などなど・・・。
例えば今夜のベストを選べば、現在で一番天体観測に向いた星をすぐに調べられます。
図鑑としても使える
探索で見たい星をタップすればその星の情報を調べられます。
距離や可視度、説明が表示されるので、その場で学びながら天体観測を楽しめます。
「Sky Portal」はコントローラー・星図・図鑑とマルチに役立ってくれる万能アプリです。
電源供給はセレストロンPower Tank Lithiumがおすすめ
より快適な天体観測環境にするために、天体望遠鏡用のポータブル電源「Power Tank Lithium」との併用をおすすめします。
約7時間使用可能な約84Whのバッテリーを搭載し、携帯性にも優れたコンパクトサイズです。(19.1×7.6cm、重量は1.0kg)
SFチックなデザインが個人的にお気に入りです。
本体に搭載されたLEDライトパネルにより、赤色または白色のライトとしても使用できます。
天体観測では、一般的なライトを使用すると目の刺激が強く星が見えにくくなってしまいます。
赤色のライトを使用することで、目の暗順応への影響力を極力抑えてくれるため、より快適な観測が行えます!
天体観測で撮影した月や土星をご覧あれ
日没前(16時頃)に撮影した月
日没前にも関わらずクレーターがハッキリと見えます。
夜(18時頃)に撮影した月
筆者にとって、初めて望遠鏡を使った月の天体観測でしたが、想像以上に近くで見える月の美しさに感動してしまいました。
普段肉眼で見ている夜空の星がこんなにも美しいとは・・・
実は今回サムネイルに使用している画像も今回筆者が撮影した月の写真を使っています!
土星の輪
肉眼では見えない星の本当の姿を望遠鏡を使えば観測することができます。
生まれて初めて土星の輪を見ることができました。
まるで作り物のようですが、確かに土星の輪は存在するのだということを実感し感無量です。
Astro Fi5 SCTを使ってみた感想
冒頭で記載したよう筆者には望遠鏡を使うことに敷居が高い印象がありましたが、Astro Fi5 SCTなら専用のアプリの使い方が判れば誰でも簡単に天体観測ができることが分かりました!
重量も重くないので持ち運びにも適していますし、キャンプや旅行先など、車に積んで持っていけば盛り上がること間違い無しです。
天体観測は周囲に明かりのない場所のほうがハッキリと見えますが、は東京の品川区でもはっきりと観測できるので、自宅やマンションから家族で楽しみたい方にもおすすめです。
これから天体観測を趣味にしたいと思える素敵な経験になりました。
Astro Fi5 SCTはレンタルできる
「Astro Fi5 SCT」を試しに使ってみたいという方は、家電レンタルサービスの「レンティオ(Rentio)」で気軽に体験することができます。
※「Power Tank Lithium」とセットでのレンタルになります。
気軽に、そして本格的に天体観測ができるので是非皆さんもチャレンジしてみてくださいね。
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