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いつでもどこでも、PCゲームをプレイしたいと思ったことはないでしょうか?
モバイルゲーム機といえばNintendo Switchを思い浮かべる方も多くいると思いますが、遊べるタイトルが少なかったり、スペックが低かったりと満足できないことも多々あります。
そんな中、ASUSのゲーミングブランド「ROG(アールオージー)」から、持ち運べるゲーミングPC「ROG Ally(アールオージー エイライ)」が販売しました。
ROG AllyはWindows OSが搭載されているので、SteamなどのPCゲームを遊ぶことができます。
それでは、「ROG Ally(アールオージー エイライ)」を詳しくレビューしていきます。
もくじ
ROG Ally(アールオージー エイライ)の特徴
ROG Allyの特徴は以下の9つになります。
ROG Allyの特徴
- 白を基調としたデザイン
- フルHD、120Hzのディスプレイ
- ゲーミングPCに匹敵するプロセッサー
- 最大10時間以上もつバッテリー
- Dolby Atmosに対応のスピーカー
- 約608gと軽量
- Wi-Fi 6Eに対応
- ポート類や拡張性が豊富
- デスクトップPCとしても使用可能
それぞれの特徴について詳しく紹介していきます。
スペック一覧
ROG Ally | |
---|---|
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | CPU名:AMD Ryzen™ Z1 Extreme プロセッサー 動作周波数 (標準/最大):3.3GHz/5.1GHz キャッシュメモリ:3次キャッシュ 16MB |
メモリ容量 | 標準/最大:16GB/16GB 仕様:LPDDR5-6400 スロット:オンボードメモリのみ |
表示機能 | ディスプレイ:7.0型ワイドTFTカラー液晶 表面仕様:グレア 解像度:1,920×1,080ドット (120Hz) タッチパネル:搭載 グラフィックス機能:AMD Radeon™ グラフィックス (最大8.6TFlops FP32) ビデオメモリ:メインメモリと共有 外部ディスプレイ出力:最大7,680×4,320ドット |
ストレージ | SSD:512GB (PCI Express 4.0 x4接続) |
サウンド | サウンド規格:ハイ・デフィニション・オーディオ準拠 スピーカー:ステレオスピーカー内蔵 (1W×2) マイク:アレイマイク内蔵 |
センサー | 加速度センサ、ジャイロセンサ Windows Hello:指紋認証対応 |
通信 | LAN:- 無線LAN:IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6E) ※6 Bluetooth® 機能:Bluetooth® 5.1 |
入力 | ボタン: 左スティック/右スティック、方向ボタン、表示ボタン、コマンドセンターボタン、Armory Crateボタン、メニューボタン、A/B/X/Yボタン、マクロ1ボタン、マクロ2ボタン、左バンパー/右バンパー、左トリガー/右トリガー、音量ボタン、電源ボタンポインティングデバイス:10点マルチタッチ・タッチスクリーン (静電容量方式) |
インターフェース | ROG XG Mobileインターフェース:搭載 USBポート:USB3.2 (Type-C/Gen2) ×1 カードリーダー:microSDXCメモリーカード、microSDHCメモリーカード、microSDメモリーカード オーディオ:マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック×1 |
電源 | Type-C/65W ACアダプター (20V/3.25A) またはリチウムポリマーバッテリー (4セル/40Wh) |
バッテリー駆動時間 | 約10.2時間 |
バッテリー充電時間 | 約1.6時間 |
消費電力 | 消費電力:最大約65W |
サイズ | 幅280.0mm×奥行き111.38mm×高さ21.22~32.43mm |
質量 | 約608g |
カラー | ホワイト |
公式価格(2023年7月現在) | 109,800円 (税込) |
白を基調としたデザイン
ROG Allyは、シンプルなデザインながらもROGの製品らしいゲーミング感もあるデザインとなっています。
背面にある吸気口は、ROGのロゴをうまく組み合わせておりセンスを感じるデザインです。
ボタン配置はXBOXコントローラーと同じ配置になっています。
背面にはボタンがついており、これらに好みのボタンを割り当てたりすることも可能です。
背面両側のグリップ箇所には凹凸のある加工がされており、滑りにくくなっているのもポイントです。
もちろんディスプレイはタッチ操作にも対応しているので、スティック以外でも操作することもできます。
フルHD、120Hzのディスプレイ
ROG Allyのディスプレイは、解像度が1,920×1,080のフルHD、リフレッシュレートが120Hzとなっており、高画質かつヌルヌルのディスプレイです。
今となってはスマートフォンもフルHD以上の画質になっているので画質に驚くことはないと思ったのですが、想像以上に画質が美しくRPG系のゲームをプレイした際には画質の綺麗さに正直驚きました。
比較的負荷の軽いゲームであれば60FPS以上のフレームレートで遊ぶことができるので、120Hzの快適な操作感を体感することもできます。
ディスプレイはIPSパネルを採用しているため、寝転がりながらであったり複数人でゲーム鑑賞する際など角度が多少あっても、見えにくいということはありません。
ゲーミングPCに匹敵するプロセッサー
CPUはAMDの「Ryzen Z1 Extreme 」というプロセッサーを採用しています。
8コア、16スレッドとなっており、PlayStation 5と同等のコア数とスレッド数になっています。
AMD Ryzen Z1 シリーズは、ROG AllyのようなハンドヘルドPCゲーミング専用のプロセッサーとなっており、内蔵グラフィックでもゲームプレイを可能にしています。
グラフィックスコアを計測できる「3DMark」を使用してスコアを検証してみました。
まずは、「Time Spy」の結果になります。
次に、「Fire Strike」の結果になります。
グラフィック性能は、GPUでいう「GeForce GTX 1630」ほどの性能となり、一般的なCPU内蔵のGPUと比較して倍以上の性能と言えます。
スコアだけで見ると低く感じるかもしれませんが、後半で紹介しているゲーム性能の検証ではスコア以上のゲーム性能となりました。
また、CPUの性能を測定する「CINEBANCH R23」で数値化してみました。
マルチコアは8901、シングルコアは1599という結果になりました。
最大10時間以上もつバッテリー
バッテリー駆動時間は最長で約10.2時間となっており、クラウドゲームなら最大で6.8時間遊ぶことができます。
負荷のかかるゲームでも2時間ほどのプレイが可能で、ちょっとした休憩時間にゲームをする際も電源の心配をする必要はありません。
一方で、ホグワーツ・レガシーのような高負荷のかかるゲームですと、30分経過したところで100%から30%まで電池残量が減ってしまいましたので、外出先では高負荷のかかるゲームは避けた方が良いです。
また、65WのUSB PDに対応しているので、わずか約30分充電するだけで50%まで充電することが可能となっています。
ゲームプレイしながらであってもしっかり充電されるので、バッテリーへの負荷が気になるところですが電源へ接続しながらなら長時間のプレイも可能です。
Dolby Atmosに対応のスピーカー
ROG Allyに搭載されているスピーカーはDolby Atmosに対応しているため、臨場感ある音楽体験を得ることができます。
ホグワーツ・レガシーのような臨場感あふれるゲームサウンドが特徴的なゲームにおいても、充分に臨場感を感じることができます。
前面にある2つのスピーカーからサウンドが流れているのですが、立体的に聞こえるため上部にスピーカーがないか確かめてしまうほどの臨場感です。
また、上部に搭載されているオーディオジャックはHi-Resに対応しているため、ゲームだけでなく音楽も高音質で楽しむことができます。
約608gと軽量
重量は約608gと、ペットボトル1本分ほどの軽量さです。
ゲーミングノートPCなどは冷却性を高くするために分厚く重たくなる傾向があるのですが、ROG Allyは軽量を実現しています。
Nintendo Switchが約398gとなっており比較すると重たく感じるかもしれませんが、実際両手で持ってみると数字ほどの重たさを感じることはありませんでした。
また、これだけ軽量化を実現しているにも関わらず冷却性能は高く、数時間ゲームをプレイしていてもグリップ箇所に熱を感じることはありませんでした。
Wi-Fi 6Eに対応
ROG Allyは、Wi-Fi 6Eに対応しています。
これによりゲームのダウンロードはサクサク行えますし、オンラインゲームでも通信に悩まされることなく快適にプレイすることが可能です。
筆者が契約している1GbpsのネットワークとWi-Fi 6に対応したルーターを使用して、通信速度を計測してみました。
FPSなどのオンラインゲームでも100Mbps程度速度が出ていれば快適にプレイすることができると言われているので、十分過ぎるほどの速度です。
ポート類や拡張性が豊富
ROG Allyのインターフェースは以下となっています。
- ROG XG Mobileインターフェース:搭載
- USBポート:USB3.2 (Type-C/Gen2) ×1
- カードリーダー:microSDXCメモリーカード、microSDHCメモリーカード、microSDメモリーカード
- オーディオ:マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック×1
前述したオーディオジャックの他、microSDに対応したスロットがあるのでストレージを後からでも増やすことができます。
また、ROG XG Mobileインターフェースには外付けのグラフィックを接続することができるので、GeForce RTX 4090を搭載した最強ゲーミングPCとして使用することも可能です。
デスクトップPCとしても使用可能
充電用のUSBポートは映像出力や周辺機器との接続にも対応しています。
USBハブを接続することで、最大7,680 x 4,320の解像度の外部ディスプレイへの出力ができ、マウスやキーボードとも接続ができるので、デスクトップPCとしても使用できます。
また、ROG Gaming Charger Dockを使用することで、HDMIケーブルを使用してゲーム画面をテレビなどに表示することが可能ですので、据え置き機としてゲームを遊ぶこともできます。
ROG Ally(アールオージー エイライ)のゲーム性能を検証
ここまでROG Allyについて紹介してきましたが、気になるゲーム性能について色々と検証していきます。
ARMOURY CRATEでカスタマイズ可能
ARMOURY CRATEというソフトウェアを使用することで、背面ボタンのカスタマイズなどのパットモード時のカスタマイズやスティックのライティングのカスタマイズを行えます。
さすがゲーミング機器メーカーということもあり、デッドゾーンの設定やトリガーの反応数値などゲーマーならではの設定も可能です。
また、Game Libraryが便利で、Xbox、Steam、EA playなど様々なプラットフォームにまたがっている全てのゲームを一覧表示できます。
プレイしたいゲームに合わせてプラットフォームを切り替える必要がないので、便利に感じます。
ゲームプレイの検証
それでは実際にゲームをプレイした際のパフォーマンスについて検証した結果を紹介します。
ASUSが検証した結果ですと、以下の結果になったと公表しています。
筆者が実際にプレイしているゲームタイトルでその数値が本当なのか検証してみたいと思います。
Apex Legendsをプレイ
まずは、Apex Legendsをプレイした際の検証結果になります。
APEX(エーペックス)の推奨環境は以下となっています。
「Apex Legends」必要動作環境 | Apex Legends 推奨動作環境 | |
---|---|---|
OS | OS: Windows 7 64ビット版 | Windows 7 64ビット版 |
CPU | Intel Core i3-6300 3.8GHz / AMD FX-4350 4.2GHz | Intel i5 3570Tおよび同等品 |
メモリ | 6GB | 8GB |
グラフィックボード | NVIDIA GeForce GT 640 / Radeon HD 7730 | NVIDIA GeForce GTX 970 / AMD Radeon R9 290 |
GPU RAM | 1GB | 8GB |
ストレージ | 22GB以上の空き容量 | 22GB以上の空き容量 |
ROG AllyはGPUが搭載されていないので、ビデオの設定を全て「低」設定にしてプレイしました。
以下のグラフはカジュアルマッチをプレイした際のFPSの変動になります。
驚いたのがメーカーの公表値よりもはるかに高い数値となりました。
平均しても100FPS近くあり、120Hzのディスプレイを存分に活かしてプレイすることができました。
また、グラフィックも「低」設定ですが、7インチのディスプレイですので気になることは一切なく、快適にプレイできました。
ホグワーツ・レガシーをプレイ
続いて、ホグワーツ・レガシーをプレイしました。
ホグワーツ・レガシーの推奨環境はこちらになります。
最低仕様 | 推奨/高品質仕様 | ULTRA仕様 | 4K ULTRA仕様 | |
---|---|---|---|---|
OS | Windows 10 (64ビット) | Windows 10 (64ビット) | Windows 10 (64ビット) | Windows 10 (64ビット) |
CPU | Intel Core i5-6600 (3.3GHz)、またはAMD Ryzen 5 1400 (3.2GHz) | Intel i7-8700 (3.2GHz)、またはAMD Ryzen 5 3600 (3.6GHz) | Intel Core i7-10700K (3.80GHz)、またはAMD Ryzen 7 5800X (3.80GHz) | Intel Core i7-10700K (3.80GHz)、またはAMD Ryzen 7 5800X (3.80GHz) |
メモリ | 16GB | 16GB | 32GB | 32GB |
グラフィックボード | NVIDIA GeForce GTX 960 4GB、またはAMD Radeon RX 470 4GB | VIDIA GeForce RTX 1080 Ti、AMD Radeon RX 5700 XT、またはINTEL Arc A770 | NVIDIA GeForce RTX 2080 Ti、またはAMD Radeon RX 6800 XT | NVIDIA GeForce RTX 3090 Ti、またはAMD Radeon RX 7900 XT |
ストレージ | 85GB HDD | 85GB SSD | 85GB SSD | 85GB SSD |
備考 | SSD (推奨)、HDD (要対応)、720p/30fps、低画質設定 | SSD、1080p/60fps、高画質設定 | SSD、1440p/60fps、ウルトラ画質設定 | SSD、2160p/60fps、ウルトラ画質設定 |
ホグワーツ・レガシーは他のゲームと比較して重ためのゲームになり、最低仕様でもRAMが16GB、推奨仕様でCore i7のCPUが必要と、ゲーミングPCでもスペックの求められるゲームになります。
ホグワーツ・レガシーは実際にプレイしている際の動画をご確認ください。左上にリアルタイムでFPSの変動を表示しているので、併せて確認してみてください。
ホグワーツ・レガシーに関してもASUSの検証結果よりも高い結果となり、場面によってはFPSが下がってしまうところもありましたが、平均して60FPS近辺でプレイすることができました。
1:41あたりでFPSがガクッと下がってしまいカクツク場面もありますが、2:00以降の戦闘シーンではアニメーションが複雑化されますがFPSも下がることなく安定してプレイすることができています。
ROG Ally(アールオージー エイライ)気になるポイント
ROG Allyを使用していて、気になるポイントがいくつかあったので紹介したいと思います。
入力遅延が気になる
Apex Legendsのような画面の動きが激しいゲームでは、入力遅延が気になりました。
Nintendo SwitchでApex Legendsをプレイした際も同様の遅延を感じたので、日頃からNintendo Switchでゲームをプレイしている方にとっては違和感ないかもしれないですが、ゲーミングPCなどでプレイしている方は入力遅延が気になるゲームもあると思います。
一方で、ホグワーツ・レガシーのようなそこまで激しいシーンがないゲームでは遅延が気になることがなかったので、FPSのような激しいゲームをプレイしないのであればROG Allyはおすすめです。
スティックの摩耗が気になる
よくみるとスティックのライティング箇所にスティックの黒色の塗料が付着しているのがわかります。
1人称や3人称視点のゲームでは前方向の入力を頻繁に行うので、その際に付着したものと思われますが、この点から少しスティックの耐久性が気になりました。
コントローラーはしばらく使用していると挙動がおかしくなることもよくあるので、スティック部分だけ交換できると良いと思いました。
ROG Ally(アールオージー エイライ)はゲーミングPCの新時代となるデバイス
まだ数多くないハンドヘルド PC ゲーミングの中でも、ROG Allyは一つ頭を抜けた性能を発揮しています。
Apex Legendsを快適にプレイできるほか、ゲーミングPCでも重たいと言われているホグワーツ・レガシーもプレイすることができます。
筆者は特にPCゲームはデスクでしなければいけないという概念が、ROG Allyで覆されました。
ソファやベッドなどどこでも快適にPCゲームが遊べることに、非常にQOLが上がりました。
今はまだ出先ではスマートフォンでゲームをするのが一般的ですが、ROG Allyのようなデバイスで外出先でもPCゲームを楽しむ時代になるかもしれないです。
ゲーミングPCはレンタルできる
ゲーミングPCは決して安い製品ではありませんので、できれば買ってから後悔はしたくないものです。
そのためにもゲーミングPCのお試しレンタルをおすすめします。
家電レンタルサービスの「Rentio(レンティオ)」では、ゲーミングPCやゲーミングノートPCをはじめゲーミングモニターやゲーミングキーボードなどのレンタルを提供しています。
製品によってはそのまま購入できますので、実機で試してから検討してみてはいかがでしょうか。
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