Canon EOS 6D Mark II実写レビュー。画質では妥協しない入門フルサイズ一眼の隠れた名機

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一眼カメラには様々なグレードが存在します。その中でもフルサイズセンサーを搭載したモデルは、カメラ愛好家にとっても憧れの存在であり、いつかは持ちたいステータスのような存在なのです。
しかし、一般的にフルサイズセンサーを搭載したモデルは高値で販売されていることが多く、手頃に使えるカメラという印象はありません。
そんな中でもキヤノンが発売しているEOS 6D Mark II(通称 6D2)は、初心者でも使いやすく比較的低価格で販売されているフルサイズ一眼レフカメラとしてフルサイズ入門機として人気を集めています。
今回はCanon EOS 6D Mark IIを実際に使用して撮影した作例とともに性能の実力やおすすめポイントをご紹介していきます。
もくじ
エントリー向けフルサイズ一眼レフカメラ
フルサイズ一眼カメラの中でも、「はじめてのフルサイズ」に適したカメラのコンセプトで販売されているEOS 6D Mark II(略して6D2)。
フルサイズセンサーの大きなメリットは高画質、広いダイナミックレンジを活かした階調豊かな描写などがあります。
そんな高品位の画質に憧れることは、一眼カメラを使っている人なら誰もが思うことでしょう。
EOS 6D Mark IIは、上位モデルほどの性能は保有しないものの、気軽で手頃にフルサイズの画質を体感することができるエントリー向けフルサイズ一眼として存在します。
初代EOS 6Dの後継機
EOS 6D Mark IIは、名の通りEOS 6Dシリーズにおいて2代目のモデルとなります。
初代EOS 6Dは、2012年に発売されたエントリー向けフルサイズ一眼レフカメラですが、これまで販売されていたEOS 1DシリーズやEOS 5Dシリーズと比較して圧倒的に低価格であり、初心者でも気軽にフルサイズの画質を体感できるカメラとして人気を集めました。
そしてEOS 6Dでは画質以外の面でコストカットを図ったことで、画質は上位モデルと大きな違いがないレベルを実現しました。
EOS 6Dも素晴らしいカメラだった
私は長年初代EOS 6Dを愛用し、今も主力として使用していますが、既に発売から6年以上が経過しているものの、今なお実用的に使用することができるほど優秀なカメラです。
もちろん基本的な性能に関してはEOS 6D Mark IIでアップデートされていますが、EOS 6Dでも画質に関してはフルサイズセンサーらしい高画質を感じることができます。
現在では、型落ちモデルとして価格も大幅に低下していることから、今も新たに購入する方が目立つほど素晴らしいモデルなのです。
外観レビュー
ここからはEOS 6D Mark IIの実機を使用して、レビューを行っていきます。
まずは一眼レフカメラとして気になる大きさや重さ、デザイン性などの外観面をレビューしていきます。
フルサイズセンサー搭載の一眼レフとしては小型で軽量
フルサイズセンサーは通常一眼カメラに搭載されているAPS-Cセンサーやマイクロフォーサーズセンサーと比較して大幅に大きいことからカメラボディのサイズも大きくなる傾向にあります。
しかし、EOS 6Dシリーズでは、エントリー向けのモデルであることから、フルサイズセンサー搭載の一眼レフとしては小型・軽量のボディを実現しています。
キヤノンではEOS 6Dシリーズの他にもEOS 5DシリーズやEOS 1Dシリーズをフルサイズセンサー搭載の一眼レフとして展開していますが、大きさを比較するとその差は一目瞭然です。
上位モデルよりもシンプルなボタン配置
上位シリーズであるEOS 5DシリーズやEOS 1Dシリーズは、プロフェッショナルの現場で使用されることも想定されているため、使える機能も豊富になり、それらを操作するためのボタン類も多くなります。
EOS 6Dでは、EOS 5DシリーズやEOS 1Dシリーズほど多機能でないこともあり、ボタン類はシンプルな印象です。
上位シリーズでは、ボディ左側にも撮影設定を行うためのボタンが配列されていますが、EOS 6D Mark IIでは、撮影に関する設定を行うボタン類は全て右側に集約されている印象です。
はじめてのフルサイズ一眼として他社から乗り換えた場合でも困ることのないシンプルさは、撮影設定を行う場合でも戸惑うことはないでしょう。
従来機では搭載されなかったバリアングル液晶を採用
従来のEOS 6Dから外観において大きな変化といえばEOS 6D Mark IIにおいてバリアングル液晶が採用されたことです。
従来モデルであるEOS 6Dでは、カメラ本体に搭載された液晶は固定式であり、可動式液晶のように角度を変えたりすることはできませんでした。
EOS 6D Mark IIでは、バリアングル液晶が採用されたことでファインダーを覗けないような高さで撮影するシーン(持ち上げた場合や、地面に近づけた場合)において効果的です。
性能レビュー
従来モデルEOS 6Dでは、フルサイズらしい高画質をしっかりと感じることのできたモデルですが、ここからは後継モデルであるEOS 6D Mark IIの撮影性能について作例とともにご紹介していきます。
約2620万画素のCMOSセンサー搭載
デジタルカメラの心臓部とも呼ばれるのがイメージセンサーですが、EOS 6D Mark IIでは、約2620万画素のCMOSセンサーを搭載していることで、高画質を実現する上で高い画素数を実現しています。
従来モデルであるEOS 6Dは、約2020万画素であったため、約600万画素増加させた形になります。
正直なところ2000万画素を超えた時点で、画質などには大きな変化が出るとは言えず、EOS 6D Mark IIでは、従来のEOS 6D同様に十分な画素数から高画質を実現しています。
従来モデルから大幅に進化したAF性能
従来モデルEOS 6Dで唯一の不満点と言えるのがAF性能でした。
AFポイントは撮像範囲内のわずか9点に限られ、画面四隅の被写体に対してピントを合わせることは困難でした。
EOS 6D Mark IIでは、不満点であったAF性能を大幅に進化させ、オールクロス45点AFセンサーを採用しました。
これによりこれまで中央頼みだったオートフォーカスから改善され、不満を感じることのないオートフォーカス性能を実現しました。
高感度撮影では上位モデル同等の強さを実現
フルサイズ一眼カメラを選ぶ一つの理由として夜間など暗い場所での撮影で強さを発揮する高感度耐性があります。
高感度耐性はISO感度の数値で表されますが、EOS 6D Mark IIでは、常用ISO感度としてISO100~40000という幅広さを実現しています。
最大の常用ISO感度の数値が高いほど高感度撮影においてノイズの発生を抑えることができ、高感度での撮影においてもディティールが崩れることがありません。
ISO12800までは実用的に使用可能
カメラには常用ISO感度が存在するものの、実際に許容範囲として使用することのできるISO感度の上限は最大常用ISO感度よりも下回ることが一般的です。
個人的には実用的に使用できるISO感度の上限といてISO12800であると感じます。しかし、ISO12800を実用的に使用できるカメラはこの世に限られた存在であるため、EOS 6D Mark IIの高感度耐性は非常に優れていると言えるでしょう。
約6.5コマ/秒の連続撮影性能
動きものを撮影する場合など、一瞬のシャッターチャンスを逃さないためには連続撮影の速度は重要な性能となります。
従来モデルのEOS 6Dでは、約4.5コマ/秒と、連続撮影速度において満足できるほどではありませんでしたが、後継モデルのEOS 6D Mark IIでは約6.5コマ/秒へと進化を遂げています。
上位モデルと比較するとEOS 6D Mark IIで実現している連続撮影性能は優れていると言えませんが、あまりに高速すぎるとバッファ容量の問題や、メモリーカードの容量消費が速くなる問題があります。
そのため約6.5コマ/秒というのは、よほど高速連写を求められるような撮影シーン以外においては十分であると言えるでしょう。
EOS 6D Mark II実写作例

製品仕様表
モデル名 | EOS 6D Mark II |
---|---|
撮像画面サイズ | フルサイズ(約35.9×24.0mm) |
映像素子型式 | CMOSセンサー |
映像エンジン | DIGIC7 |
有効画素数 | 2620万画素 |
オートフォーカス方式 | 専用AFセンサーによるTTL二次結像位相差検出方式 |
測距点 | 最大45点 |
常用ISO感度 | ISO100~40000 |
シャッター速度 | 1/4000秒~30秒、バルブ |
連続撮影速度 | 最高約6.5コマ/秒 |
画面 | ワイド3.0型/約104万ドット |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
NFC搭載 | 〇 |
Bluetooth搭載 | 〇 |
大きさ | 約144.0(幅)×110.5(高さ)×74.8(奥行)mm |
質量(CIPA) | 約765g |
私個人的に隠れた名機「EOS 6D Mark II」
従来モデルEOS 6Dを愛用する私からしても今回使用したEOS 6D Mark IIは、比較対象としても面白味を感じました。
EOS 6D Mark IIは、フルサイズ一眼で求められる高画質というものを実現しながら低価格も実現している高いコストパフォーマンスが最大の特徴です。
もちろん更に上位モデルであるEOS 5D Mark IVと比較すると連続撮影速度やAF性能において劣る部分を感じることはありますが、画質面や高感度耐性に関しては上位モデルと遜色ない仕上がりを実現していると言えます。
一眼カメラ上級者の方にとってあまり候補に挙がることのないモデルなのかもしれませんが、実は性能に対してのコストパフォーマンスが非常に高い「隠れた名機」と私は考えています。
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気になる一眼カメラはまずレンタル
一眼カメラというのは非常に多くの製品が存在します。その中には気になるカメラが多く存在することでしょう。
しかし、それら全てを購入することは難しいです。そんなときは全てのカメラをお得にお試しできるカメラのレンタルサービスがおすすめです。
家電レンタル「Rentio(レンティオ)」では、今回ご紹介したEOS 6D Mark IIをはじめ、様々な一眼カメラを豊富なラインナップから選んでレンタルすることができます。
カメラ選びにおいて気になるカメラに実力を知るということは大切なことです。ぜひこの機会にRentioで気になる一眼カメラをレンタルして購入前のカメラ選びに役立ててください。