Panasonic LUMIX DMC-FZ300実写レビュー。ズーム全域でF値2.8を実現した高倍率コンデジ
更新日2022/10/13
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PanasonicのLUMIXシリーズのコンパクトデジタルカメラは、様々なコンセプトを設定し多くの選択肢がある事から人気の高いシリーズです。
大まかに「高倍率ズームコンパクト」「 プレミアムコンパクト」 「フィールドズーム」「タフコンパクト」の4つに分れており、コンパクトデジカメの形状を維持しつつ高倍率を両立しているものや、スタイリッシュかつスリムなデザインの入門モデルなど、個々に特化した特徴を持っています。
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もくじ
フィールドズームモデル・FZシリーズとは
撮影に集中出来るようダイレクトな操作性を備え、本格的なフィールド(野外)撮影を行うための機能を盛り込んだモデルで、ズーム全域が比較的明るい高倍率レンズ、および大型撮影素子を搭載して高画質が追求されています。
大型のファインダーなどを搭載しており、一眼レフのサブカメラとしてお持ちの方も多いカメラです。
今回はズーム率を上げてもF値2.8で撮影が可能な「Panasonic LUMIX DMC-FZ300」をご紹介します。
外観レビュー
名称はコンデジとなっておりますが、その外観は一眼レフに近いものになっています。
コンデジやミラーレスをお持ちの方には多少重く感じるかもしれませんが、一眼レフを所持している私からすると特には気にならず、ホールド感と適度に重みがあって手に馴染み安定感があって個人的には持ちやすいと感じました。
以下、外観面で気に入った点などをレビューしていきます。
防塵・防滴
FZ-300はボディの接合部や操作部材にシーリング構造が採用され、防塵防滴性能を搭載されています。
精密機械のため、完全に防げるというわけではありませんが、過酷なフィールド環境下でもアクティブに撮影を楽しむことができます。
湿気や水にも強く梅雨時期にも気軽に持ち出せる仕様になっているので、カスタムイメージと組み合わせで梅雨時期の紫陽花や、森林での野鳥撮影などにも向いています。
※画像は公式より
コンデジには珍しい大型ファインダー
撮影に没頭できる大型ライブビューファインダーが搭載。
高解像約144万ドットのモニターには、応答速度が速く、きめ細やかで見やすいディスプレイを採用し、タイムラグを感じさせない高速表示が可能になり、動きの速い被写体でもしっかりとらえられ、画面の隅々まで気を配って撮影できます。
高コントラスト比性能により、ファインダー/背面モニターの明るさや色合いを細かく調整することで、被写体をより見たまま忠実に再現してくれます。
モニターよりファインダーを覗いて撮影したいという方にもおすすめです。
※画像は公式より
フォーカス切り替えスイッチ
ピントの合わせ方を変えられるスイッチがカメラを構えたままで変更可能な位置に付いているので、被写体に合わせて簡単に変更が可能。
スイッチの種類は3つあり「シャッターボタンを半押ししている間ずっとピントを合わせ続けるAFC(AFコンティニュアス)」「一度ピントを合わせると、ピント位置が変わらないAFS(AFシングル)」「思い通りに撮りたい場合に好適なMF(マニュアルフォーカス)」の3つ。
またメニュー設定でAFSの代わりに、被写体が動いた時だけAFを合わせ直すAFF(AFフレキシブル)を設定する事も出来ます。
※画像は公式より
FZシリーズ初・タッチパネル搭載フリーアングルモニター
モニターには新タッチパネルモニター(静電容量方式)を使用し、消費電力を抑えたまま高い輝度を実現と同時に、外光の反射を低減してくれます。
FZシリーズでは初のタッチパネルと、角度を自在に調整できるフリーアングルで、地面すれすれから上に向けてのローアングルや、腕を高く伸ばしたハイアングルでの撮影も思いのまま。
野外での撮影の幅が大きく広がる仕様になっています。
※画像は公式より
性能レビュー
続いては気になる性能面について、明るいレンズ、超望遠、4KPHOTO、パノラマ撮影、4K動画など、様々撮影に望める機能を持ったFZ300の性能について、気に入った点をレビューしていきます。
ズーム全域でF2.8の明るさ/光学24倍ズーム(25mm~600mm)
広角側のみの明るいF値を保有しているコンデジは今まででもありましたが、「FZ-300」では25mmから600mmまでのズーム域全て「F値2.8」が可能になっています。
レンズシフト式(光学式)手振れ補正も搭載しているので、室内での撮影、動画撮影時、望遠時であっても起こりやすいブレを抑えての撮影が出来ます。
広々とした風景を撮影できる広角25mmから、野鳥やスポーツ観戦など近づくことが難しい被写体に迫れる望遠600mmまで幅広いシーンをこの1台でカバー出来るのは大きな利点といえるでしょう。
※35mm換算
1/4000秒メカニカルシャッター・1/16000秒電子シャッター
今回のFZ300では撮影シーンに合わせて「1/4000メカニカルシャッター」と「1/16000電子シャッター」を選ぶ事が出来ます。
またサイレントモードが搭載されていますので、組み合わせてシャッターチャンスを逃さない撮影が行える仕様。
太陽光などが強い場合や野鳥の撮影など一瞬の動きをとらえたい場面では「電子シャッター」を選んで絞り値を自由に変更、場面に合わせてぶれない思い通りの撮影をしましょう。
星空AF/ローライトAF
低照度な環境下での正確なピント合わせをサポートする-4EVまで対応したローライトAF 、また星にピントを合わせることができる星空AFを新たに搭載。
従来のAFでは、星のような微小な光源はピントを合わせることが困難でしたが、独自の制御により微小なコントラストを検出し、星空においてもピントを合わせることが可能になりました。
例えば星明りの下などの暗所でも、ピント合わせが正確に行えます。
※画像は公式より
広範囲を撮影できるようになったパノラマモード
FZ300では従来機にもあったパノラマモードよりも、更にワイドなパノラマ画像の撮影を行う事が出来るように。
画像サイズ「標準」では画質を優先した従来通りのパノラマ画像(最大8176×1920画素)。
また今回より追加された「ワイド」ではより広い画角を優先したよりワイドなパノラマ画像(最大8176×960画素)を撮影できます。
用途に応じた画角変更が可能になったことで、より一層、パノラマ撮影での楽しみ方が広がりました。
22種類のフィルター効果から“好み”の作風で撮影が楽しめる・パノラマ撮影にも使用可能
撮影時に、好みの色調に合わせた表現が楽しめるクリエイティブコントロールを搭載。
洗濯出来るフィルター効果は全22種類あります。
【ポップ、レトロ、オールドデイズ、ハイキー、ローキー、セピア、モノクローム、ラフモノクローム、ダイナミックモノクローム、シルキーモノクローム、インプレッシブアート、ハイダイナミック、クロスプロセス、トイフォト、トイポップ、ブリーチバイパス、ジオラマ、ソフトフォーカス、ファンタジー、クロスフィルター、ワンポイントカラー、サンシャイン】
モニターで効果を確認しながら、効果の強さや色合いなどを調整し、自分らしい写真表現が演出できます。
またフィルター効果なしの写真を同時保存ができるので気軽にフィルターを使って遊ぶことができます。
新クロスフィルター
クロスフィルターがさらに進化して、光芒の大きさ/本数/角度が変更できるようになり、夜景の撮影がもっと楽しめるようになりました。
私物でクロスフィルターを持っていますが、クロスの本数や光の大きさを変更する事は出来ないので、変更出来る機能を持っているのは素晴らしいと思います。
インプレッシブアート
強いコントラストで、現実にはない劇的な雰囲気出してくれるフィルターです。
日常の中であっても非日常に切り取れるフィルターで建物などを撮影する時におすすめな効果かと思います。
サンシャイン
光が差し込むような雰囲気を作るフィルター。
使い所がなかなか難しい効果ですが、違和感なく撮影出来た時は達成感があり、森林などでの撮影向きのフィルターです。
パノラマ + クリエイティブコントロール
撮影時に、好みの色調に合わせた表現が楽しめるクリエイティブコントロールがパノラマ撮影でも使用できます。
選べる効果は通常時より少し少なくなっていますが、全18種類。
【ポップ、レトロ、オールドデイズ、ハイキー、ローキー、セピア、モノクローム、ラフモノクローム、ダイナミックモノクローム、シルキーモノクローム、インプレッシブアート、ハイダイナミック、クロスプロセス、ブリーチバイパス、ジオラマ、ソフトフォーカス、ファンタジー、ワンポイントカラー】
全体的に明るく、ふんわりと柔らかな雰囲気に仕上げる「ハイキー」や、淡い色調で空想の世界のような雰囲気を表現できる「ファンタジー」など。
ワイドな画角であっても撮影時に自分好みの雰囲気を加えて自分だけの写真が撮影ができます。
「ハイキー」
「ファンタジー」
※画像は公式より
4K PHOTO/フォーカスセレクト
「4K PHOTO」とはは秒間30コマ連写の連続した撮影のことで、決定的瞬間をとらえるための新しい撮影モードの事です。
A3相当のサイズまで引き伸ばせる高解像度で、これまでの写真ではとらえきれなかった瞬間を撮影することができ、FZ300では用途に応じた3つの4Kフォトモードを搭載しました。
4K連写
シャッターボタンを押している間だけ連写撮影し、撮影中は通常の連写と同じように、シャッター音が連続で鳴るので、通常連写と同じ感覚で撮影ができます。
スポーツ、飛行機、鉄道など動きの速い被写体の一瞬を撮影したい方にはこのモードでの撮影がいいでしょう。
4K連写(Start/Stop)
シャッターボタンを押すと連写撮影を開始し、もう一度押すと終了する、長時間の連写が出来る設定です。
自然現象などの先の読めない被写体のシャッターチャンスを、長時間の連写撮影で逃しません。
植物、動物、お子様の撮影など突然動き出すものの瞬間を捉えたい時に相性がいいものとなっております。
4Kプリ連写
1枚の写真を撮る感覚でシャッターを押すと、押した瞬間の前後約1秒を連写撮影し、計2秒間分の60コマの中から奇跡の一枚の瞬間を選べ、通常の撮影では逃していた決定的瞬間もしっかりと捉えることができます。
被写体は限定されてきてしまいますが、ボールを投げる瞬間などシャッターチャンスの瞬間に合わせて撮りたい時にはこのモードでの撮影がおすすめです。
撮影後に好きなピント位置が選べるフォーカスセレクト
画面を49エリアに分けて、高速AFで被写体のフォーカスポイントを瞬時に検出し、4Kフォト機能を利用して、近距離から遠距離へフォーカスポイントを自動で変化させながら連続撮影してくれる機能。
撮影後にピント合わせができ、好きなフォーカスポイントの写真を自由に選べます。
ピンボケによる失敗写真を減らすこともできますので、絶対失敗したくない撮影の際には4K PHOTO、フォーカスセレクトを使用されるのがいいでしょう。
※「フォーカスセレクト」モードの使用には、ファームウェアのアップデートが必要です。
※SDXC/SDHCメモリーカードUHS-I U3(UHS Speed Class 3)をご利用ください。
仕様表
モデル名 | Panasonic LUMIX DMC-FZ300 | ||
---|---|---|---|
発売時期 | 2015年 9月17日 | ||
カメラ部有効画素 | 1210万 | ||
液晶モニター | 3.0型 / 約104万ドットモニター | ||
焦点距離 | 25mm~600mm | ||
ズーム倍率 | 24倍 | ||
解放F値 | F2.8 | ||
ISO感度 | ISO100~6400 | ||
シャッタースピード | 60~1/4000 秒 | ||
撮影枚数(目安) | 約380枚 (モニター時)/ 約360枚(ファインダー時) | ||
Wi-Fi | 〇 | ||
大きさ(幅・高さ・奥行き) | 131.6×91.5×117.1mm | ||
本体質量(本体のみ) | 640g |
「Panasonic LUMIX DMC-FZ300」フォトギャラリー
まとめ
マクロ(1㎝)から望遠(600㎜)までF2.8通しでレンズ交換が不要なのはとても魅力的なカメラといえるでしょう。
センサーサイズは小さめですが引き延ばしたりせずSNSにあげる程度であれば、充分な機種だと思います。
またwifi機能をもちろん搭載しているので、携帯アプリを使って簡単に転送が可能です。
1台で手軽にそれなりの写真が撮れたら良いなと思われている方や一眼レフを所持されている方でも、手軽に持ち出せるカメラとして一度お試しされてみるのはいかがでしょうか。
「Panasonic LUMIX DMC-FZ300」はレンタルできる
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