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「いつでも炊きたてのごはんが食べられるように」という想いが込められた、タイガーの炊飯器「炊きたてシリーズ」は2020年に50周年を迎えました。
その最高傑作として同年9月に発売された土鍋圧力IHジャー炊飯器が「JPL-A100」です。
そこで、この記事では「JPL-A100」に搭載された技術をはじめとした特長と実機レビューをまとめました。
タイガーの炊飯器ラインナップとしては最上位機種にあたる「JPL-A100」の購入検討の手助けになれば幸いです。
もくじ
JPL-A100の特長
タイガーの土鍋圧力IHジャー炊飯器「JPL-A100」が他製品と異なる特長を紹介します。
炊きたて50年の最高傑作に詰められた機能の中で、特に注目すべきポイントを確認してください。
かまどの炊き方を再現した炊飯技術
「JPL-A100」に搭載された炊飯技術は次の3つの技術から成り立っています。
- 高火力で炊き上げる「土鍋ご泡火炊き」
- 甘みを引き出す蒸らし技「丹精仕上げ」
- ハリつやポンプで美味しさ持続「おひつ保温」
土鍋ご泡火炊き
「JPL-A100」は炊飯器内を1.25気圧に高めることで、遠赤効果の高い土鍋に最高約280度(内なべ外側底面の温度)まで火力を引き上げます。
高火力によって細かく均一な水泡が包み込み、お米を傷つけないので旨味成分であるデンプンを閉じ込めて炊き上げる、これが「土鍋ご泡火炊き」です。
丹精仕上げ
高火力の「土鍋ご泡火炊き」で炊き上げた後は、多段階圧力機構によって段階的に温度と圧力を下げていくことで丁寧な蒸らし工程を実現させています。
炊飯時間に蒸らし工程も含めることで、炊きあがりからすぐに美味しいご飯を食べることができます。
おひつ保温
高温蒸らし時に発生する過剰な蒸気は搭載された「ハリつやポンプ」によって放出され、水分をコントロールすることで適度な湿度に保ちます。
土鍋内の環境を整えてくれるので、まるでおひつで保温するような香りと弾力をキープしてくれます。
分かりやすい大きなタッチパネル
「JPL-A100」は前面にシンプルな操作ボタンと大きなタッチパネルが配置されています。
タッチパネルでは複数の炊飯メニューや銘柄指定、予約時間や炊き分けの設定を行うことができます。
音声案内もありますので、迷うことなく操作できる簡易さも特長です。
美味しさを追求する炊き分け機能
「JPL-A100」には複数の炊飯メニューの他に、「一合料亭炊き」「銘柄指定」「粘り調整」「火かげん調整」の炊き分けが可能です。
炊き分け機能 | 特長 |
---|---|
一合料亭炊き | 付属の中フタを使うことで炊飯空間を1合に最適化し、高火力で香り高く、甘みあるごはんに炊き上げる |
銘柄指定 | 厳選された50銘柄ごとに最適な炊飯を行う |
粘り調整 | 圧力時間や加熱を調整し「しゃっきり」「ややしゃっきり」「標準」「ややもっちり」「もっちり」の5段階の炊き分けをする ※「しゃっきり」の場合は圧力炊飯は行わない。 |
火かげん調整 | おこげの付き方を弱・中・強の3段階で火かげんで調整する |
製品スペック一覧表
「JPL-A100」の製品スペックを一覧表にまとめました。
製品項目 | スペック詳細 |
---|---|
最大炊飯量 | 0.5合〜5.5合 |
加熱方式 | 土鍋圧力+多段階圧力機構 |
炊飯時間 ※()内はお急ぎ炊飯時 |
43~70分 (29〜48分) |
炊飯メニュー | 白米/一合炊き/エコ炊き/早炊き/大麦(押麦,もち麦)/雑穀/炊込み(白米,一合,麦,雑穀,玄米)/おこわ/おかゆ/玄米 |
保温時間 | 最大24時間 |
その他機能 | 無洗米モード/火加減選択/炊き分け選択/銘柄指定炊き/圧力洗浄コース etc. |
サイズ (幅×奥行×高さ) |
約290mm×351mm×220mm |
重さ | 約7.4kg |
カラーバリエーション | コーラルホワイト/ストーンブラック |
Amazon税込価格 2020年11月18日現在 |
89,535円 |
JPL-A100の外観レビュー
「JPL-A100」には2色のバリエーションがありますが、今回はコーラルホワイトの実機を用いてレビューしていきたいと思います。
白色だと白物家電のチープさを感じてしまうものですが、「JPL-A100」はベージュに近い白色でマット感のある仕上がりになっており、最上位機種らしい高級感を覚えるデザインです。
同梱するセット内容
「JPL-A100」に同梱されているセット内容は以下の通りです。
- 炊飯器本体
- 本土鍋(内なべ)
- 中ぶた
- 自立しゃもじ
- 計量カップ
遠赤土かまど
「JPL-A100」の底面は蓄熱性の高い「遠赤土かまど」を波紋形状にすることで、細かく均一な土鍋泡が発生されるように設計されています。
炊飯器内側にはゴムパッキンの保護枠が施されており、土鍋にこすり傷が付かないように考慮もされています。
萬古焼の本土鍋
「JPL-A100」に採用されている内釜は、三重県四日市市の伝統工芸品である「萬古焼(ばんこやき)」の本土鍋です。
一般の土鍋よりも約2倍以上の強度を誇り、高温でも剥がれにくいフッ素コーティングが施されています。
もし割れたり、コーティングが剥がれたとしても最長5年保証(土鍋内なべ割れ保証,フッ素コーティングの剥がれ保証)付いているので安心です。
サイズ感
「JPL-A100」はサイズが幅29.0cm×奥行35.1cm×高さ22.0cm、重さが約7.4kgあります。
2020年11月18日現在、他社のフラッグシップモデルと比較すると最小・最軽量のサイズ感となります。
メーカー | Panasonic | 象印 | タイガー |
---|---|---|---|
型番 | SR-CVSX10 | NW-LA10 | JPL-A100 |
幅 | 27.5cm | 27.5cm | 29.0cm |
高さ | 23.4cm | 23.5cm | 22.0cm |
奥行 | 36.1cm | 35.0cm | 35.1cm |
重さ | 7.7kg | 8.5kg | 7.4kg |
手入れ方法
「JPL-A100」の使用後は、できるだけ毎日柔らかいスポンジと家庭用の中性洗剤を使って清潔にしておくことをおすすめします。
着脱式の内ぶたはボールレス構造となっており食器洗浄機にも対応しております。
動画のように内ぶたの取り外しは非常に簡単なので、特に汚れやすいパッキン部分はこまめに手入れをしておきましょう。
圧力洗浄コースで臭い取り
「JPL-A100」の洗浄ボタンは、高温蒸気によって短時間でニオイを除去してくれる機能です。
土鍋に2合分の水をセットし、[洗浄ボタン]-[炊飯/無洗米]を操作すると圧力洗浄が始まります。
実際に使ってみましたが、一度で完全にニオイが取れるものではありませんので数度洗浄した後に中性洗剤で洗うのが良いでしょう。
リチウム電池の交換
リチウム電池(CR2450)は電源プラグを抜いても現在時刻や予約時刻を記憶するために「JPL-A100」に搭載されています。
電池が切れたら本体底面にあるカートリッジを引き出し、リチウム電池を交換してください。(電池交換後は時刻の再設定が必要)
JPL-A100を使った実食レビュー
実際に「JPL-A100」を使ってご飯を炊きましたので、その炊きあがりや実食した感想をレポートしたいと思います。
炊いたお米は、筆者の地元である青森県産が誇る特A米「青天の霹靂」の令和2年新米です。
甘み・粘り・食感のバランスが良く、うす塩おにぎりから味の濃いおかずまで、どんな食材でも相性良く食べられるお米です。
本土鍋に研いだお米とお水を入れたら、タッチパネルで炊飯メニューを選択して「炊飯/無洗米」ボタンを押してスタートします。
今回は3種類の炊飯メニュー「一合料亭炊き」「青天の霹靂の銘柄指定炊き」「炊込み」を試してみました。
一合料亭炊きの場合
圧力IH炊飯器は火力が高いため、少ないお米の炊飯では火が通り過ぎてデンプンが溶け出し、ベチャついた炊きあがりになることがあります。しかし、「一合料亭炊き」のご飯はツヤがあり、ふっくらとした仕上がりになっていました。
「晴天の霹靂」らしい甘みと弾力があった他、若干の香ばしさを感じられたのは高火力炊飯ゆえの特長なのかもしれません。
一合炊きに使う中ぶたについて
本土鍋は5.5合炊きの容量であるため、「一合料亭炊き」を使う際は中ぶたを使用します。
中ぶたを落とすことで本土鍋内の空間が小さくなり、温度のムラが抑えられ美味しく炊き上げることができます。
青天の霹靂の銘柄指定炊きの場合
次に「青天の霹靂」の銘柄指定をして炊いてみたところ、「一合料亭炊き」のご飯とは食感や風味が全く異なりました。
一粒一粒のお米が立ち、ほんのりと甘みのある香りを感じることができました。
「一合料亭炊き」のご飯も美味しかったですが、筆者個人的には銘柄指定の炊きあがりのほうが好みです。
銘柄の指定方法
指定できるお米の銘柄は全部で50種類あります。
「コシヒカリ」「ひとめぼれ」「ゆめぴりか」「つや姫」「あきたこまち」「にこまる」はタッチパネルで選択できますが、他の銘柄については動画のように番号選択で指定します。
炊込みの場合
炊込みメニューではおこげを強めにつけたかったので、3段階の「火かげん調整」を強にして炊きました。結果的にいい感じのおこげがつき、本土鍋らしい炊きあがりになりました。
お米にも旨味がしっかりと染み込んでおり、程よい食感で美味しくできたと思います。
JPL-A100を使って分かった注意点
実際に「JPL-A100」を使って分かった注意点を2点ほど紹介したいと思います。
炊飯パフォーマンスや操作性は非常に満足度の高い製品だったので、次に挙げる2点の改善が行われれば完成形に近づくのではないかと感じます、
フタを開けにくい
「JPL-A100」のフックボタンでフタを開ける動作ですが、片手で開けるのが難しいと感じました。
試しに「JPL-A100」初見の男性6名/女性1名に開けてもらいましたが、押し方や力の入れ方に戸惑ってしまう方ばかりだったのが印象的です。
圧力IH炊飯器なので密閉感にこだわった製品だと言えるのかもしれません。
内ぶたが取れやすい
フタを開けると、本土鍋に内ぶたがくっついて外れてしまうことがありました。
磁石によって取り外しが容易な点はメリットですが、不本意に外れた際は火傷等に注意して扱いましょう。
お米の旨味を引き出せる土鍋圧力IHジャー炊飯器「JPL-A100」
土鍋圧力IHジャー炊飯器「JPL-A100」は、まさにタイガーの炊きたて50年の最高傑作と評されるだけあり、非常に魅力的な炊飯器だと思います。
一部使いにくい部分もありましたが、炊飯技術・直感的な操作性・メンテナンスのしやすさを考えると、炊飯器の買い替えを検討しているならアリな製品です。
とはいえ、タイガーの最上位機種というだけあって販売価格はそれなりにするため、踏ん切りがつかない方はお試しレンタル利用も含めて検討してみると良いでしょう。
炊飯器はレンタルで試せる
炊飯器選びに悩んでしまう方は、一度レンタルしてお試し利用するのもおすすめです。
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