Canon EOS 9000D実写レビュー。EOS Kissでは味わえないプレミアムな初心者向け一眼レフ
更新日2023/07/18
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キヤノンの一眼カメラで初心者向けといえば「EOS Kissシリーズ」が有名ですが、EOS Kissシリーズに属さない初心者向けカメラがあるのはご存知ですか?
2017年4月7日に発売されたデジタル一眼レフカメラ「EOS 9000D」は、初心者向けEOS Kissシリーズには属さないながらも、初心者でも使いやすく、性能が良いカメラとして誕生しました。
中途半端な位置にいるカメラに思えますが、EOS 9000Dはどのような特徴があるのか、どのようなユーザーに向いているのかを、実際に私が使用した感覚を基にレビューしていきます。
もくじ
初心者シリーズに属さないエントリーモデル
先ほどの通り、EOS 9000Dは人気初心者シリーズである「EOS Kiss」に属さないカメラモデルです。
しかしキヤノンの「初心者にオススメ」というタグが付けられており、初心者向けのカメラとして販売されている不思議なモデルです。
EOS Kissのイメージが付かないエントリーモデル
実はEOS Kissはあまりにも知名度が高すぎるゆえに「初心者が使うカメラ」というイメージも浸透しています。カメラ愛好家の中にはEOS Kissというブランド名が入ると初心者に見られると毛嫌いする方も少なからず居るのも事実です。
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個人的にEOS Kissシリーズのカメラも非常に優秀で、初心者だけでなく、長年カメラを使っている方にも感心できる完成度だと思いますが、EOS Kissのブランド名を気にすることなく、中級機としての感覚を味わうことができるプレミアムなエントリー一眼レフなのがEOS 9000Dと言えるでしょう。
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EOS 9000D外観レビュー
EOS 9000Dは、EOSシリーズ伝統のデザインを基調とし、特別な特徴を持つデザインではありませんが、一眼レフらしいフォルムです。
撮影設定が一目で分かるパネルを搭載
EOS 9000Dでは、中上位モデルのみに搭載されている撮影設定を一目で確認できるパネルをカメラ上部に搭載しています。
こちらはEOS Kissシリーズのモデルには搭載されていないため、プレミアムモデルだからこその特権と言えるでしょう。
パネルではシャッタースピードや絞り、ISO感度、ドライブモード、撮影可能残り枚数などの撮影に関する情報が一通り表示される便利なパネルです。瞬時に撮影設定を確認する場合は、カメラ背部のディスプレイを確認するよりも素早く現状の設定を確認することができます。
EOS Kissシリーズよりは大きいボディ
EOS 9000Dも初心者向けモデルとして販売されていますが、EOS Kissシリーズのラインナップと比較すると小さいカメラとは言えません。
大人気EOS Kiss X9と大きさを比較
実際にEOS Kissシリーズの代表モデルであるEOS Kiss X9と大きさを比較してみましたが、奥行きこそあまり変化はないものの、幅と高さの面では大きな差があることが分かります。
モデル名 | EOS 9000D | EOS Kiss X9 |
---|---|---|
大きさ | 131.0mm(幅) × 99.9mm(高さ) × 76.2mm(奥行き) | 122.4mm(幅) × 92.6mm(高さ) × 69.8mm(厚さ) |
質量 | 約540g | 約453g(ブラック) |
それでも中級モデルであるEOS 80Dなどと比較すると小型で軽量化を実現しており、これまで結構な差があったEOS Kissと中級モデルの間を埋める存在になっています。
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EOS 9000D撮影性能レビュー
外観のレビューを行ったところでここからは撮影の性能に関するレビューを行っていきます。
プレミアムエントリーモデルとしてどのような機能や性能を保有しているのか、実際に使った感覚を基に解説していきます。
中級モデルで採用されているAF性能を搭載
EOS 9000Dの最大の特長としてエントリーモデルとしては抜群の高速AF性能が挙げられます。
外観でパネルの搭載を初心者シリーズ「EOS Kiss」との違いとご紹介しましたが、初心者シリーズとの最大の違いはこのAF性能にあると言えるでしょう。
EOS 9000Dではオールクロス45点AFセンサーを搭載し、複数のAFポイントから正確かつ高速にピントを合わせることができます。
更に動き続ける被写体を追従し続ける「AIサーボAF II」も非常に優秀で、エントリーモデルでは弱いとされていたAFから圧倒的に差をつけた性能を保有します。
高画質を実現する最新映像エンジンと大きなAPS-Cセンサー
一眼レフとしての基本的な撮影性能も充実しています。
約2420万画素のCMOSセンサーをEOS 9000Dでは搭載。高画素を誇る優秀な自社開発・自社生産のセンサーで、他のカメラメーカーよりもワンランク上の高画質を体感することができます。
また一眼レフだからこそのAPS-Cサイズの大型センサーは、高画質や幅広いダイナミックレンジを実現する上でも重要な役目を担っています。
最新カメラとしてWi-Fi・Bluetoothを搭載
かつてはカメラ内に通信機能が搭載されることはなく、SDカードを使用した外部への写真転送が一般的でした。
しかしここ数年で技術は大幅に進歩し、Wi-FiやBluetoothなどの無線機能がカメラにも搭載されるようになりました。
スマートフォンとの連携も楽々
EOS 9000Dは、2017年4月発売と新しいカメラであるため、Wi-Fi・Bluetoothともに標準で装備され、スマートフォンと接続することで専用のアプリを使った画像転送やリモート撮影を簡単に行うことが可能です。
またBluetooth機能を搭載していることから一度設定を終えてしまえば、カメラの電源をONにした段階からスマートフォンと自動的に接続できるため、接続の手間も省かれます。
動画撮影にも最適
EOS 9000Dでは、動画撮影機としても十分活躍する性能を保有しています。
最高Full HD画質で、約60fpsで撮影が可能な動画撮影機能は、なめらかで美しい動画を実現します。
また、タッチパネル液晶を使用して、ピントを合わせたい箇所をタッチするだけで自動的にピントを合わせてくれます。動画撮影時のAFモードも3種類存在し、追尾優先AF/ズームゾーンAF/ライブ1点AFから選んで撮影を行うことができます。
さらに動画では静止画以上に手ブレが影響するため、カメラ内に電子的に手ブレを抑える5軸手ブレ補正機能を搭載しています。
EOS 9000Dを使った作例紹介
ここからはEOS 9000Dを使用して実際に私が撮影した作例をご紹介していきます。
カメラの性能を活かした作例を意識しています。ぜひご覧になってお楽しみください。
迷うことのない優秀なAF性能
EOS 9000Dの特長でもある優秀なAF性能を実際に試してみました。
中級モデルと同等のAF性能を保有していることから、AFの速度や精度は非常に優れていることが分かります。
そしてEOS Kissなどのエントリーモデルよりも遥かに多い45点のAFポイントは、被写体に関わらず、狙いを捉えてくれる優秀な性能です。
カメラとしての描写力を検証
キヤノンのカメラとして「キヤノンらしさ」は随所で感じることができます。
自社開発・自社生産のCMOSセンサーは、描写性にも大きく影響を与え、一世代前ながらも現在も数多くのモデルに搭載されているDIGIC7の映像エンジンによる画像の仕上がりは非常に美しく満足いく仕上がりとなります。
一眼レフで映す動画の世界
撮影性能でもご紹介した動画撮影においてもEOS 9000Dは立派な映像作品として仕上げてくれます。
残念ながら私は普段静止画による撮影を専門としているため、映像作品による撮影・編集技術を有していませんが、素人が撮影しても滑らかな映像表現で美しい作品へと仕上がってくれます。
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EOS 9000D製品仕様表
モデル名 | EOS 9000D |
---|---|
撮像画面サイズ | APS-C(約22.3×14.9mm) |
映像素子型式 | CMOSセンサー |
映像エンジン | DIGIC7 |
有効画素数 | 約2420万画素 |
オートフォーカス方式 | 専用AFセンサーによるTTL二次結像位相差検出方式 |
測距点 | 最大45点 |
常用ISO感度 | ISO100~25600 |
シャッター速度 | 1/4000秒~30秒、バルブ |
連続撮影速度 | 最高約6.0コマ/秒 |
画面 | ワイド3.0型/約104万ドット |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
Bluetooth搭載 | 〇 |
大きさ | 約131.0(幅)×99.9(高さ)×76.2(奥行)mm |
質量(バッテリー、カードを含む) | 約540g |
EOS 9000Dはワンランク上のエントリーモデル
今回ご紹介してきたEOS 9000Dでは、キヤノンの一眼レフとしては少々立ち位置が不透明なモデルです。
おそらくこの記事をご覧になっている皆さんも、EOS 9000Dを選ぶ理由や、他のモデルとどのような違いがあるのだろうと気になってお越しになったと思われます。
記事内でもご紹介した通り、EOS 9000Dは、エントリーモデルという位置付けでありながら、あらゆる性能で中級モデルと同等の性能を搭載したワンランク上の初心者向けカメラです。
AF性能で他の初心者カメラから圧倒的な差を付ける
特に中位モデルであるEOS 80Dと同等を実現したAF性能は、EOS 9000Dを選ぶ上で大きなポイントとなります。ピントにシビアになりやすいポートレート撮影やAF追従の性能が求められる動体撮影などではEOS 9000Dは、他の初心者モデルよりも驚異的な能力を発揮するカメラとしておすすめできます。
しかしAFの性能を重要視しないような撮影シーンによっては、EOS 9000Dの能力を十分発揮できないため、ユーザーがどのような写真を撮りたいかによっても左右されるカメラとなります。
Canon EOS 9000Dを気軽にレンタル
自分が一体どのような性能を求めているのか分からない…という方も少なくないはずです。
そんな方に大変おすすめできるのがカメラのレンタルサービスです。
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