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デジタルカメラの時代である今、高画質を追求することは永遠の課題と言えるでしょう。
デジタル一眼レフが誕生した頃は数百万の画素数で画期的とされていたカメラの性能ですが、現代では何千万を超える画素数が一般的になってきました。
この進歩はわずか直近20年程度のことで、デジタルカメラは急速に成長を進めています。
今回ご紹介するのはPENATXが販売する超高画素機である「PENTAX 645Z」です。この記事ではPENTAX 645Zの特長や他のメーカーにはない性能や機能を徹底レビューしていきます。
もくじ
真の高画質を証明する「PENTAX 645Z」
カメラメーカー各社は高画質を追求し続け、ユーザーが満足できる写真への仕上がりというのを意識しています。
フラッグシップモデルと呼ばれるカメラは、どれもが高性能かつ高画質を実現する各メーカーを代表するモデルとなっていますが、今回ご紹介しているPENATX 645Zは、ペンタックスが孤高の存在としてフラッグシップモデルであるK-1 Mark IIとは別に開発した唯一無二の存在です。
デジタルカメラ史上最大級のCMOSセンサー搭載
各メーカーではセンサーサイズの大きい「フルサイズセンサー」を搭載したカメラの開発を基本としていますが、こちらのPENTAX 645Zではフルサイズよりも更に大きい中判サイズのイメージセンサーを搭載しています。
その大きさはなんとフルサイズ(35.9mm×24.0mm)の約1.7倍となる43.8mm×32.8mmの大きさを実現しています。画質を最優先に考えたカメラだからこそ採用されたイメージセンサーの巨大化です。
そしてセンサーサイズが大きいからこそ、被写界深度が浅いため、ボケ味の表現も自由自在です。写真本来の良さというのを体感できるモデルです。
外観レビュー
ここからはPENTAX 645Zを実際に使ったレビューを展開していきます。
まずは外観から見ていきますが、ご覧の通り、サイズ感としては近年販売されているデジタルカメラとしては最大級の大きさを誇ります。
センサーサイズが大きい影響もあり、携帯性よりもカメラとしての性能を重要視した結果となりました。
デュアルスロットの採用
大事な撮影でデータを二重に記録できるデュアルスロットは、プロフェッショナルの現場でも安心できる機能の1つです。
PENTAX 645Zでは、このデュアルスロットを採用しており、SDカード2枚に同時記録を行うことができるため、データ紛失などのトラブルにも心配することなく、安心した記録を行うことができます。
PENRTAX 645Zで記録できる媒体は、「SD、SDHC、SDXCメモリーカード、Eye-Fiカード、FLUカード (SDHC、SDXCはUHS-I規格に対応)」となっており、一般的なSDカードを使用して撮影することが可能です。
【初心者向け】SDカードの選び方をやさしく解説!見るべき性能とおすすめSDカード5つを紹介 – RentioPress
チルト式液晶の採用
このような高級機としては珍しく液晶画面が稼働するチルト式液晶が採用されています。チルト式液晶が採用されていることで、撮影できるアングルの幅が広がります。
例えば地面に近づけて低い視線で撮影するような「ローアングル撮影」の場合、チルト式液晶が稼働させて液晶画面を見ながら撮影するライブビューモードを使用できるため、ファインダーを確認できないような撮影シーンでも活きてきます。
性能レビュー
外観を確認したところで、ここからは実際に撮影していく上で気になる性能部分をレビューしていきます。
この大型なボディに見合うほどの性能が搭載されているのかどうか気になるところだと思います。
約5140万画素の超高画素モデル
冒頭で一眼レフカメラとしても最大級である中判サイズのセンサーを搭載しているとご紹介していますが、この巨大なセンサーを活かして有効画素数約5140万画素を実現しています。
なおこの有効画素数約5140万画素は、2019年1月現在で販売されているデジタルカメラの中でFUJIFILM GFX 50Rと並んで最も高い数値を誇っています。
超高画素ながら優れた高感度耐性
一眼カメラで高画素機というと、キヤノンが販売するEOS 5Ds/5DsRや、ニコンの最新ミラーレス一眼カメラであるNikon Z5などが思い浮かびますが、これらは高画素機ゆえにノイズが目立つ傾向にあり、高感度耐性には他の上位モデルと比較すると優れていないといるでしょう。
しかしPENTAX 645Zでは、有効画素数約5140万画素を実現しながら高感度撮影では最高ISO204800を実現しています。
実際に撮影してみましたが、さすがにISO102400以上はノイズが著しく、作品として使えるレベルとは言えませんが、夜間の撮影でも実用的に使用したいISO3200程度では、ノイズが目立つことなく、実用性の高い高感度耐性を実現しています。
豊富なデータ量も高速処理
これだけの画素数となると撮影したデータサイズも非常に大きくなります。
今回RAW形式で記録を行いましたが、1枚あたり平均して60MBを超えるような非常に大きなファイルサイズとなります。ちなみに一般的なAPS-Cセンサー搭載の約2000万画素程度のモデルでは、1枚当たり大きくて20MB程度のファイルサイズとなっています。
PENTAX 645Zでは、最新技術を駆使して開発した最新の画像処理エンジン「PRIME III」を搭載し、この膨大なデータ量も瞬時に処理できる能力を実現しています。
PRIME IIIでは、従来のPRIME IIと比較して約5倍もの処理速度を実現し、撮影後すぐに画像を表示するクイックビューの高速化などを実現し、あらゆる面で性能向上に貢献しています。
中判カメラで実現した優れた機動性
扱うデータ量が膨大である影響からカメラとしてのレスポンスやスピード感は従来モデルである「PENTAX 645D」での大きな課題でした。
PENTAX 645Zでは後継機として、これらの課題を解決しました。画像生成に関するパフォーマンスを大幅に向上させ、AF性能や画像処理などで大きな進化を遂げました。
同時に連続撮影時の重要なポイントとなる大容量バッファメモリーの搭載や、メモリーカードへの書き込み速度の向上など、ファイルサイズが膨大となるRAW撮影時でもストレスを感じることなく撮影を行うことができます。
色合いのコントロールが可能な「カスタムイメージ」
実際に使用していて意外にも便利だと感じた機能が「カスタムイメージ」です。
一眼カメラではある程度のイメージを手動で設定することで色合いや淡さなどを調整することができますが、思い通りいかないなど限界を感じることがあります。
PENTAX 645Zでは、あらかじめテンプレートとして11種類のカスタムイメージが搭載されています。それぞれのテンプレートでは、彩度や色相、コントラストなどある程度が設定されていますが、元の状態からそれぞれを細かく調整することも可能です。
PENTAX 645Zで活用できるレンズ類
PENTAX 645Zで使用できるレンズは正直なところ限られています。
専用マウントである「645マウント」に対応したレンズのみが使用可能で、2019年1月現在で16種類のレンズを使用することができます。
広角レンズ
- HD PENTAX-DA645 28-45mmF4.5ED AW SR
- smc PENTAX-FA645 33-55mmF4.5AL
- HD PENTAX-D FA645 35mmF3.5AL[IF]
- smc PENTAX-FA645 45mmF2.8
標準レンズ
- smc PENTAX-FA645 45-85mmF4.5
- smc PENTAX-FA645 55-110mmF5.6
- smc PENTAX-D FA645 55mmF2.8AL[IF] SDM AW
- smc PENTAX-FA645 75mmF2.8
望遠レンズ
- smc PENTAX-FA645 80-160mmF4.5
- smc PENTAX-FA645 150-300mmF5.6ED[IF]
- smc PENTAX-FA645 150mmF2.8[IF]
- smc PENTAX-FA645 200mmF4[IF]
- smc PENTAX-FA★645 300mmF4ED[IF]
- smc PENTAX-FA645 400mmF5.6ED[IF]
マクロレンズ
PENTAX 645Zで写す高精細の風景写真
製品仕様表
モデル名 | PENTAX 645Z |
---|---|
撮像画面サイズ | 中判(約43.8×32.8mm) |
映像素子型式 | CMOSセンサー |
画像処理エンジン | PRIME III |
有効画素数 | 5140万画素 |
オートフォーカス方式 | TTL位相差検出式 |
測距点 | 27点 |
常用ISO感度 | ISO100~204800 |
シャッター速度 | 1/4000秒~30秒、バルブ |
連続撮影速度 | 最高約3コマ/秒 |
画面 | ワイド3.2型/約103.7万ドット |
Wi-Fi搭載 | – |
Bluetooth搭載 | – |
大きさ | 約156(幅)×117(高さ)×123(奥行)mm |
質量(CIPA) | 約1550g |
PENTAX 645Zまとめ
PENTAX 645Zは、他に存在することのない唯一無二の一眼カメラであるといえるでしょう。
高画質にとことん追求したモデルですが、最大級の大型センサーの搭載や、5000万を超える有効画素数を保有しておきながら高速レスポンスや高い処理能力を実現した非常に実用性の高いカメラです。
正直なところ使用するまではあまりのカメラの大きさに驚きを隠せませんでしたが、いざ屋外で撮影してみるとそのサイズ感は少し大きく感じる程度で、普段使用しているハイアマチュアやプロフェッショナル向け一眼レフカメラと大きな違いを感じることはありませんでした。
しかし、撮影したデータをPCで確認すると大きな驚きを感じます。これまで見ることのなかった繊細な画像からは、公式サイトで大きく掲げられた「真の高画質とは、こういうことだ」を強く実感できる瞬間でした。
画質を追求全ての方に使っていただきたい、それがPENTAX 645Zなのです。
高いカメラはまずレンタルでお試し
今回ご紹介してきたPENTAX 645Zですが、メーカー公式オンラインストアの実売価格では、699,300円(税込)と非常に高価です。
これほど高価であるといきなり購入することは難しいと思いますが、気になる存在としてチェックしたい方は少なくないと思われます。
そんな高級モデルは、まずレンタルされてお試しすることがおすすめです。
家電レンタル「Rentio(レンティオ)」では、今回レビューしたPENTAX 645Zを気軽でお得にレンタルすることが可能です。
購入前の検討材料としてはもちろん、旅行や必要になった一時的な利用でも可能です。ぜひこの機会にRentioで「真の高画質」を体感してみてください。