RME 「ADI-2 DAC FS」実機レビュー!抜けの良いクリアな音を実現。接続方法やその魅力を徹底解説
更新日2023/08/15
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皆さんは普段どんな環境で音楽や映画、ゲームを楽しんでいますでしょうか?
特に音楽に関しては現代ですとスマートフォンやパソコンを使って楽しんでいるという方も多いかと思います。
今回ご紹介する「ADI-2 DAC FS」は、スマートフォン・パソコン・テレビなどと接続を行うことでイヤホンやスピーカーから流れる音を格段に良くすることができるオーディオインターフェイスになります!
「ADI-2 DAC FS」を開発している「RME」は、レコーディングやスタジオで使われるエンジニア向け音響機材において世界基準で高い評価を得ている人気メーカーでありRME製品を使って収録した音は世の中にあふれていると言っても嘘にならないと思います。
つまり「ADI-2 DAC FS」を使うことでRME製品を使って世に放たれた音をRME製品を使って楽しむことができます!
もくじ
音が良くなる?そもそもオーディオインターフェイスって何?
オーディオインターフェイスとは
商品のご紹介の前に、そもそも「オーディオインターフェイスって何?」という方も多いかと思います。オーディオインターフェイスとは音声信号を以下の形で変換する機器のことを指します!
- 「アナログの信号→デジタルの信号」
- 「デジタルの信号→アナログの信号」
これではわからないという方がほとんどかと思いますのでもっと具体的な例を使って説明しますね。
例1「アナログの信号→デジタルの信号」
プロのミュージシャンやエンジニアがレコーディングを行う時に、楽器や声などをマイクを使ってパソコンに音声を”入力”し編集します。このマイクで録る音の信号というのは「アナログ信号」にあたります。
しかしパソコンではアナログの信号をそのまま扱うことはできない為「デジタル信号」に変換して録音する必要があります。
例2「デジタルの信号→アナログの信号」
CDプレイヤーやパソコンで音楽を再生してイヤホンやスピーカーから音を流すとします。
CDやパソコンから再生されるのは「デジタル信号」となりますが、この信号を実際の音としてイヤホンやスピーカーに”出力”するには「アナログ信号」に変換する必要があります。
これらの変換を行い、信号の入出力ができるのがオーディオインターフェイスです。
昔のレコードやカセットテープはアナログ信号を記録できる媒体になりますが、現代ではCDや音源データをベースに音楽を楽しんでいる方がほとんどかと思いますのでこのオーディオインターフェイスはオーディオ機器にとって必要不可欠な存在になります!
ですので、一般的なパソコンやCDプレイヤーなどのオーディオ再生機器には最初からオーディオインターフェイスの機能が組み込まれています。
今回ご紹介する「ADI-2 DAC FS」はUSB端子もしくは光デジタル端子でPCやテレビに接続することでPCやテレビなどに備わっている変換機能に代わって高品質で信号の変換を行って、接続した外部スピーカーから音を出力することができるオーディオインターフェイスとなります!
ADC・DACとは
オーディオインターフェイスの中でも下記のような名称で機能によって分類される場合があります。
【「ADC」(Analog Digital Converter)】
→「アナログの信号→デジタルの信号」に変換できる機器。音声の録音や配信などに必要。
【「DAC」(Digital Analog Converter)】
→「デジタルの信号→アナログの信号」に変換できる機器。スピーカーから音を出したりヘッドホンから音を出すのに必要。
オーディオインターフェイスは主にレコーディングシーンやスタジオで使用されることが多いため、一般的には「ADC」と「DAC」のどちらの機能も備えているものがほとんどとなります。
今回ご紹介する「ADI-2 DAC FS」は録音向けではなく音楽鑑賞向け(再生向け)の機器になりますので、名前にも入っている通り「DAC」になります!
その分一般的なオーディオインターフェイスにはない機能が多数ついているイメージですね
また、ADCがついている音楽鑑賞用オーディオインターフェイスも存在しており、実はADCでは制作用途ではなく音楽鑑賞用途でも使える場面があったりもするのですが、今回はややこしいので割愛させていただきます。
外部接続のオーディオインターフェイスを使うメリットは?何のために使うの?
PCやオーディオ機器に最初からついていない端子での音声出力・入力ができる
一般的には、PCやポータブルオーディオ機器をイヤホンや簡易マイクと接続する場合に馴染みのある3.5mmのミニジャック端子での接続をすることが多いかと思います。
しかし、少し高いスピーカーや音楽用のマイクへの接続はXLR端子やRCA端子などのPCには標準で付いていない音楽向け端子で行う必要があります。
オーディオインターフェイスにはこういった音楽向け端子がついているものがほとんどで、特にPCに音楽向けのスピーカーやマイクを接続する場合はほぼ必須となることが多いです。
音質が変わる・良くなる
前述した内容となりますが、CDや音源データが録音されてから再生されるまでの過程を簡単に表すと以下のような流れになります。
「マイクなどから入力されたアナログ信号を一度デジタル信号に変換し、スピーカーやイヤホンなどから音を出力するために再度アナログ信号に変換する」
変換部分では多少の信号の劣化や変化が起きてしまうのですが、この変換部分をより良い機器で行うことでよりピュアな音質を保ったまま録音や再生ができるイメージになります!
よって外部接続のオーディオインターフェイスを使うことで未使用時よりも音が良くなった、音が変わったと評価されることがほとんどとなります!
「どれくらい音が変わるの?」と思う方も少ないくないと思いますが、音の違いや評価に関してはメーカーやモデルによってマチマチであることや音の良し悪しというのは主観での話になりますので文章で説明するのはなかなか難しいというのが正直なところになります。
しかし、機種によっては音楽や音響に関して知識のない方でも明らかな違いを感じるくらい変化があると評価されるものもあり今回ご紹介する「ADI-2 DAC FS」もそういった評価の高い商品の1つになります!
RMEとは
RMEはドイツのオーディオインターフェイスメーカーになります。
開発は少数で行っており、本体をPCなどで動作させるために必要なソフトウェアである「ドライバ」も自社開発で行うなど徹底した音へのこだわりや非常に高精度な技術力で不動の人気を得ています!
放送やインターネット配信、レコーディング現場、スタジオ、ライブなど多くの現場で使用されており、特に普段音楽を聴かれる方のほとんどがRMEのオーディオインターフェイスを通った音を1度は耳にしていると言っても嘘にはならないかと思います!
RME製品はシンタックスジャパンが日本国内での輸入販売を行っております。
再生専用オーディオインターフェイス「ADI-2 DAC FS」
そんなプロフェッショナル向けオーディオインターフェイスメーカーとして絶大な人気を誇るRMEが音楽の再生用途にフォーカスを当てて発売しているオーディオインターフェイスが「ADI-2 DAC FS」になります。
スマートフォン、パソコン、テレビなどと接続を行いイヤホンやヘッドホン、スピーカーから音を鳴らすことができます!
一般的なオーディオインターフェイスとの違いは?
RME製品の音の良さに関しましては、後ほど実機レビューにて紹介できればと思いますのでこちらでは機能面に関してご紹介をしていきます!
レコーディングや配信には使えない
前述しましたが「ADI-2 DAC FS」は音楽鑑賞にフォーカスを当てた製品になりますので、ADC機能(音声入力に必要な機能)がついていません。
そのためマイクや楽器を繋いでレコーディングを行ったり、配信で声を流すことはできません。
必要のない機能が無い分、無駄なコストを抑えてリスニング用途に特化した機能にコストをかけているようなイメージかと思います!
EQ(イコライザー)機能が本体に搭載されている
EQとは
EQ機能とは帯域ごとの音量を上げたり下げたりできる機能になります!
「帯域ってなに?」という方も多いかと思いますが、よく言う「低音域」「中音域」「高音域」と表されるような概念になります。
いわゆる「ドレミファソラシド」といった音階とは違い、音の成分のことを表します。
「ADI-2 DAC FS」のEQ機能を説明する前に帯域に関して全く分からないという方のためにすごくざっくりと説明しますね!
【低音域】
ズンズンした音。バスドラム(キックとも言われる)やベースなどの楽器の音成分が多く含まれます。
【中音域】
ジャンジャンした音。エレキギターやボーカルなどの音の成分が多く含まれます。
【高音域】
キンキンした音。ドラムのシンバルやアコースティックギターなどの音の成分が多く含まれます。
ざっくりと帯域を3分割して説明しましたが、実際は帯域は数字で表されるものでHzという単位で表されます。
低い音から高い音になるにつれて数字が大きくなっていくイメージです。
こういった帯域ごとの音量を調整できるのがEQです。
レコーディングなどの音響現場では主にPC上のソフトでEQ処理を行うためプロ向けオーディオインターフェイスにはEQ機能がついていないものがほとんどです。
EQってどういう時に使うの?
EQは例として以下のような使い方ができます!
- お部屋事情で音量を抑えて音楽を聴かないといけないが、全体の音量を下げてみると思ったよりもパンチがない音になってしまったので低音域と高音域を少しだけブーストしてみる
- ギターやボーカルの音を目立たせて聴きたいので中音域を少しだけブーストしてみる
- 基本的には音の色付けはしたくないがスピーカーを壁の近くに置いているので低音が響いているので低音域を少しかっとしてみる
ただ基本的には「使わなくてはいけない」という機能ではないのでよくわからない方は無理して使う必要もないですし、使わなくても「ADI-2 DAC FS」の音の良さは実感できると思います!
「ADI-2 DAC FS」には2つのEQ機能が搭載されており、使い分けることや同時に使用することも可能です。
帯域を5分割にして調整できるEQ「5バンド・パラメトリックEQ」
5つに分けられた帯域事にかなり細かく音の調整ができるので、スピーカー設置場所による音の変化の調整などにも使えます!
低音域(Bass)と高音域(Treble)のみを調整できるシンプルなEQ「Bass/Treble」
こちらは非常にシンプルで低音域と高音域のみ調整ができます!
5バンド・パラメトリックEQに比べて操作に制限があるのですが、逆に言うと制限がある分あまり知識のない方がいじっても破綻した音になりにくいという利点があります。
「知識はないけど何となく音の調整がしたい」みたいな方はこの設定を少しいじってみると簡単に好みの音に持っていくことができると思います!
また、「5バンド・パラメトリックEQ」「Bass/Treble」共にイヤホン端子、スピーカー出力、Phone端子それぞれで別の設定にすることや複数の設定を保存しておくことも可能です!
ラウドネス機能が本体に内蔵されている
ラウドネス機能とは自分が設定した基準をもとに全体ボリュームに対して自動で低音域と高音域をブーストしてくれる機能です!
前述しましたが、音楽を大きい音量で再生した場合よりも小さい音量で再生したときの方が音のパンチ感や艶感がないと感じる方が多いかと思いかと思います。
このような場合EQで低音域や高音域をブーストすることで大きい音量で聴いた際と似たような聴感で音楽を聴くことができます。(音量は下がったけど音のパンチや艶は大きい音量のものと近いようなイメージ)
しかし、普段から時間帯や気分によって全体の音量を上げたり下げたりするという方は、その度にEQ設定を変更するのは面倒ですし、音量毎に同じような聴感のEQ設定をするのは難しいですよね。
全体ボリュームを下げるほど低音域と高音域のブースト量が増え、全体のボリュームを上げるほど低音域と高音域のブースト量が減る(最終的にはブーストしない状態)ということを自動でやってくれるのがラウドネス機能になります!
この機能を使えばどんなボリュームで音楽を再生しても同じような聴感でパンチと艶のある状態の音楽を楽しむことができます!
クロスフィード機能が本体に内蔵されている
クロスフェードではなくクロスフィード機能になります。
一般的にはスピーカ2つで音楽を聴くよりもヘッドフォンを付けて音楽を聴いた場合の方が音の広がりや定位感(どの音が左右のどの辺でなっているのか)は分かりやすいとされていますが、逆に言いますと耳を密閉しないスピーカー特徴であるステレオの空気感や音像はヘッドフォンでは楽しむことはできません。
こういったようなスピーカーの音像・空間イメージをヘッドフォンでも楽しめるようシミュレートする機能がクロスフィード機能になります!
クロスフィードは5段階の調整が可能。
「普段はスピーカーで音楽を聴くけど、夜間はヘッドフォンで音楽を聴く」というような方にもおすすめの機能です!
音楽鑑賞に最適なボタンやディスプレイが配置されている
ADI-2 DAC FS本体のフロントパネルには前述した様々な機能にすぐにアクセスできるようにボタンが配置されておりディスプレイでグラフィカルに操作することが可能です!
また、リモコンも付属しますので生活により馴染んだ形で使用ができます!
ADI-2 DAC FSの使用例・接続例
「ADI-2 DAC FSがどういうものかはわかった、じゃあ具体的にどういう風に使うの?」という方のためにいくつか使用例・接続例ご紹介します!
PCとの接続
ADI-2 DAC FSとPCの接続は付属のUSBケーブル1本で行うことが可能です。
↓PCのUSB端子はノートPCの場合は側面、デスクトップPCの場合は裏面にあることが多いです(USBポートの数、位置はPCの機種によって異なります。)
↓本体のUSBケーブル差し込み口はこちらです
PCのOSがWindowsの場合は専用のドライバー(ADI-2 DAC FSをパソコンが認識するようにするためのソフト)をPCにインストールする必要があります。
ドライバーはこちらからインストールが可能です。
iPhone・iPadとの接続
iPhoneは付属のUSBアダプターだけでは接続ができないため、↓のようなアダプターの購入が別途必要となります。
こちらのアダプターを付属のUSBケーブルと合わせて、iPhone・iPadのライトニング端子に接続すればOKです!
テレビとの接続
テレビとの接続にはテレビに光デジタル出力がついている必要があります。
一般的な液晶テレビにはついているかと思いますがご自身のテレビに端子がついているか購入前に念のため確認を行いましょう!
また、接続には↓のような光デジタルケーブルの購入が必要となります。
テレビの光デジタル出力とADI-2 DAC FSのこの部分を上記のようなケーブルで接続します。
ADI-2 DAC FSとスピーカーの接続方法
こちらはご使用のスピーカーの端子によって異なりますが、RCA端子(アンバランス)もしくはXLR端子(バランス)からスピーカーの端子へ接続します。
画像内の赤い丸がXLR端子、オレンジの丸がRCA端子となります。
「どっちで接続した方がいいとかあるの?」という方も多いかと思いますが一応RCA端子(アンバランス)よりもXLR端子(バランス)での接続の方がノイズに強い形にはなります。
ただしノイズ面に関して大きな違いが出てくるのは相当長いケーブルを使った場合がほとんどかと思うので、一般的なご家庭で使う分にはそこまで気にする必要はないかと思います!
ご自身のスピーカーにあったケーブルを購入しましょう!
ADI-2 DAC FS実機レビュー
今回は読者様がより家庭での使用イメージが沸くように、自宅で使用をしてみました!
自分は普段安価なオーディオインターフェイスとケーブルでスピーカーを繋げてPCで音楽鑑賞をしているのですが、同じスピーカーとケーブルでADI-2 DAC FSをPCと接続していつもの音と比較をしたいと思います!
ちなみにスピーカーは「モニタースピーカー」と言われるレコーディングなどに使われるような音の色付けの無いスピーカーになります。
スピーカーの価格は左右セットで5万円ほどケーブルも左右セットで数千円のものです。
まずは開封
思ってたよりかなりコンパクトでした!カラーはブラックでシンプルです!
一番いじるであろうボリュームノブのサイズは大きくなっています。
↓名刺入れと比べてみるとこんな感じです。
付属品はこちらになります。
- 本体
- ACアダプター
- リモート・コントローラー
- ADI-2 DAC 簡単操作ガイド
- ADI-2 DAC 日本語ユーザーガイド
- DIGICheck 日本語ユーザーガイド
ADI-2 DACの日本語操作マニュアル2つとPCにインストールして使用できる音源の解析・計測ソフト「DIGICheck」のマニュアルが付属しているのですがいずれも見やすく、内容もしっかりしています!
(「DIGICheck」はスタジオやエンジニア向けのソフトですので音楽を聴くためだけに使う方はあまりいないかもしれません)
ケーブルのセッティング
では早速セッティングをしていきましょう!
スピーカーとの接続
こちらも先ほどご紹介した方法で接続を行います!いつも使用しているのはRCAケーブルですのでADI-2 DAC FS背面にあるRCA端子に接続を行います。
電源ケーブルの接続
背面のこちらに付属の電源ケーブルを差し込みます。
穴の形状からも分かると思いますが、ケーブルの接続部分の円に羽のようなものがついており、ADI-2 DACの穴に合わせてケーブルを差し込み回すことでロックがかかり引っ張っただけでは抜けなくなる構造になっています。
音楽を流している際に突然電源が落ちてしまったりするとスピーカーに大きな負荷がかかり最悪の場合壊れてしまうこともありますがそういった事故を防ぐことができます!
差し込むとADI-2 DAC FSの電源ボタンが赤く点灯します。
PCとの接続
こちら先ほどご紹介した付属のUSBケーブルを使用する方法でセッティングを行いました。
ドライバーのインストール
次にドライバーのインストールを行います!
前述しましたがPCのOSがWindowsの場合は別途ドライバー(ADI-2 DAC FSをPCに認識させるために必要なソフト)のインストールが必要ですのでシンタックスジャパンの公式サイトよりドライバーのダウンロード・インストールしました。
電源を入れる
電源を入れるとディスプレイ、Volumeノブの周りが点灯します!
自分はこの時点で音が出る状態でしたが、PC側の設定によっては音が出ないという方もいるかもしれません。
そういった場合は下記の下記の手順でPCのオーディオ設定を変更すると音が出るはずです。(Windowsの場合)
1. 画面右下のこの部分を右クリック
2.「サウンドの設定を開く」をクリック
3. 出力デバイスをADI-2 DAC FSに変更します
ADI-2 FAC FSで音楽を聴いてみた
スピーカーとオーディオケーブルは普段から使っているものを使用して手持ちのオーディオインターフェイスとADI-2 DAC FSを差し替えながら音の比較をしてみました!
ADI-2 DAC FSは初期設定になりますのでEQ設定をしていませんがラウドネス機能はオンになっていますので、音量を下げても低域と高域が持ち上がって迫力が落ちないような設定になっています。
まずは一般家庭で鳴らすにしてはそこそこの大きさの音量で聴き比べてみました。
結果から言いますと、元々の自分の環境の音に不満があったわけではないのですがADI-2 DAC FSを使った方が明らかに良い音だと感じました。
具体的に言いますと以下のような違いを感じました。
幕が一枚取れたように聞こえる
逆に言うとADI-2 DAC FSの音を聞いた後に手持ちの安価なオーディオインターフェイスの音を聞くと幕が一枚かかって聞こえました!
今まで手持ちのオーディオインターフェイスの音を悪い音だと思ったことはなかったのですが、ADI-2 DAC FSに比べると”音源”を聞いているという感覚になります。
「そこで鳴っている感」がすごい
極端な表現にはなってしまいますが、ADI-2 DAC FSの「そこで楽器が鳴っている感」はすごいです!
音の抜けが良い(音が鮮明)のですが決してうるさい訳ではなく非常にバランスがよく再生されているのが分かります。
特に細かいことを言いますとADI-2 DAC FSでは音のアンビエント成分(空気感や反響音成分)がより分かりやすく、またバスドラムも固まりではなく「太鼓面を鳴らしている感」が分かったりシンバルの鳴りに関しても大きな違いを感じました!
音量を下げた場合の聴き比べも行いましたが、こちらもラウドネス機能の恩恵が大きいのか安価なオーディオインターフェイスとの差が歴然としていました!
ADI-2 DAC FSのお得なセット商品「ADI-2 DAC STUDIO」をご紹介
ADI-2 DAC STUDIOとは
ADI-2 DAC FSに各分野で圧倒的人気を誇る他社性の最高品質のスピーカー・RCAケーブルを組み合わせたお得な商品が「ADI-2 DAC STUDIO」になります!
公式ページにも記載のあるコンセプトは「プロ録音スタジオの音をそのままお届けする再生専用オーディオ・システム」となっておりセット商品はすべて世界中のレコーディング現場で愛されるメーカーのものになります!
スピーカーはエンジニア向けスピーカーの老舗メーカーで世界中のエンジニアから愛される「GENELEC」の家庭向けスピーカー「G シリーズ」
ちなみに家庭向けスピーカーとして販売されておりますが、スタジオ向け人気モデルとの技術仕様面に違いはなく、仕様上の違いは色とオーディオの接続端子がRCAになっている点のみになります。
RCAケーブルは音響アクセサリーで圧倒的な人気を誇る「オヤイデ電気」のオリジナルケーブルになります!
「ADI-2 DAC STUDIO」ではスピーカーサイズが違う以下の2セットの商品が発売されています。
「ADI-2 DAC STUDIO G One」
「Gシリーズ」で最も小さいスピーカーサイズの「G One」が同梱されます
「ADI-2 DAC STUDIO G Two」
G Oneよりワンサイズ大きい「G Two」が同梱されます。
お値段もバラでの購入に比べて圧倒的にお安くなっておりますので「思い切って音響設備をゼロから揃えたい」というような方はこちらセットで最高品質のものをすべて揃えることができます!
ADI-2 DAC STUDIO を実機レビュー
先ほどはいつも使っているスピーカーとケーブルを使いADI-2 DAC FSと手持ちのオーディオインターフェイスとの音質を比較しましたが今回は自分の機材(スピーカー・RCAケーブル・オーディオインターフェイス)と「ADI-2 DAC STUDIO G Two」を比較してみます!
ADI-2 DAC FSのセッティングは既にできているのでスピーカー「G Two」とRCAケーブル「ACROSS750 RR V2」をセッティングしていきます!
GENELEC「G Two」を開封
カラーはホワイトになります!
一般的なスピーカーですと四角いものが多いですが、G Twoは丸みがあってやわらかい印象です。実はこの丸みはデザインとしてだけではなく、しっかりとした音響環境を作るための役割も持っているそうです。
GENELECは角ばった形状よりも丸みのある形状のスピーカーの方が無駄な音響反射を防ぐことができ、干渉がない純粋な音をサウンドを生み出せるという考えを持っているとのこと。
確かにGシリーズに限らず他商品も形状は丸いものがほとんどです。
名刺と比べるとこんな感じです!
自分はもうワンサイズ小さいG Oneも使ったことが有りますがG Twoはやはり大きくて存在感があります!
オヤイデ電気オリジナルケーブルを開封
ケーブルは固めでしっかりしています。
ケーブルは2本同梱されていますが、それぞれのプラグ部分には赤と白で色がついているのでセッティング時にも分かりやすいですね。
セッティング
G Twoの取扱説明書に沿ってセッティングを行うことで、部屋に適した音響環境を作っていきます!
ケーブルの接続
電源ケーブルを接続する前にオーディオケーブル「ACROSS750 RR V2」を接続します!
実際のところ接続順自体はどちらが先でも問題ないですが、本体の電源ランプがついている状態でオーディオケーブルを抜き差しすると大きな音が出て、スピーカーにダメージを与えてしまいますので注意しましょう。
接続場所は底面から見えるこの2か所です。左に電源ケーブル、右にオーディオケーブルを接続します。
先ほどご紹介した方法と同じ要領でADI-2 DAC FSの背面のRCA端子にオーディオケーブルを接続します。
これでケーブルの接続は完了です。
設置
今回部屋に机がなく、電子ピアノの平面な木製の台の上に設置しました!
G Twoはスピーカーを聞き手の方向に向けて設置することを推奨していますので、今回も自分側に向けてやや角度をつけて設置しています!
また、多くのスピーカーはこのツイーターという部分が耳の高さに向かっていると良いとされています。
G Twoの専用スタンドはスピーカーを上下方向に角度付けすることもできます。
こんな感じに調整可能です。今回は自分の耳より低い位置にスピーカーを設置していますので上に向くように調整しています!
トーンコントロール設定
G Twoにはトーンコントールスイッチというものがついています。
こちらは部屋の間取りや設置場所によって、純粋な音から変化してしまったサウンドの補正機能になります!
各項目に関しての説明はG Two説明書に詳しくのっているのでこちらも実際に音を聴きながら調整するのをおすすめです。
少し見にくくて申し訳ございませんが、この白い部分が各スイッチになっています。マイナスドライバーなどを使ってスイッチを切り替えられます。
今回は机の上で使用するので「Tabletop」というスイッチのみONにしました!
これでセッティングはすべて完了です!
ADI-2 DAC STUDIO で音楽を聴いてみた
早速音を確認していきましょう!
いつも自分が使っている機材(スピーカー・オーディオケーブル・オーディオインターフェイス)とADI-2 DAC STUDIO G Twoを聴き比べていきます!
ADI-2 DAC FSのEQ設定はオフでラウドネス設定のみ初期値でオンになっていますので、音量を下げても低域と高域が持ち上がって迫力が落ちないような設定になっています。
音源の細部まで聴きとれる
さすがADI-2 DAC FSとG Twoとの相性は抜群に良いです!
GENELECスピーカーは「音の解像度が高い」というような表現でその品質が高く評価されていますが、まさにその通りだと思います!
同シリーズの一回り小さい「G One」を使ったときも感じたことですが自分の機材と比べると「こんな音もなっていたのか」と発見があるレベルです!
音が非常に心地よく感じる
自分の機材と比べた時にADI-2 DAC STUDIO G Twoの音像が非常に立体的で心地良いと感じました!
先ほども述べたように音の抜けが良いのにうるさいわけでもなく、音源の持っている音をバランスよく正確に再生できているのではないかと思います。
ADI-2 DAC STUDIO G Twoと比べると自分の機材の場合、音が固まりというか面で聞こえる感覚になります。
先ほどADI-2 DAC FSのレビューでも書いた「そこで鳴っている感」を改めて強く感じることができました!
ADI-2 DAC FSとG Twoの組み合わせ、それを繋ぐオヤイデ電気オリジナルケーブルは、「色づけしない透明なサウンド」という面において非常に良い相互作用をもたらしていると実感しました!
ADC機能搭載の上位機種「ADI-2 Pro FS 」
今回音楽鑑賞向けの「ADI-2 DAC FS」をご紹介いたしましたが、ADC(音声入力)機能搭載の「ADI-2 Pro FS 」という機種も発売されております。
そもそも先に発売されていたのは「ADI-2 Pro FS 」であり、「ADI-2 Pro FS 」をより音楽鑑賞向けに仕様変更したものが「ADI-2 Pro FS 」となります。
ですので音響性能は同じですが、仕様面に違いがあるようなイメージになります。
「音声入力機能が欲しい」「スタジオライクな使い方をしたい」という方におすすめの機種です!
「ADI-2 DAC FS」「ADI-2 DAC STUDIO」「ADI-2 Pro FS 」をレンタルで試してみよう!
今回ご紹介した、「ADI-2 DAC FS」「ADI-2 DAC STUDIO」「ADI-2 Pro FS」ですが、当記事を購入の参考にご覧になっている方も少なくないと思われます。
「記事を見ただけでは購入に踏み切れない」という方や、「購入するかは置いておいて、とりあえずADI-2 DAC FSを体験をしてみたい」という方、そんな方にはレンタルがおすすめです。
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