象印のオーブントースターSTAN. EQ-FA22をレビュー!サブオーブンとしても大活躍の一台
公開日2022/11/18
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ここ数年、調理家電界隈では高機能&多機能なトースターが続々と登場しています。
トーストを焼くことにこだわったものから、幅広い調理に対応したものまで、その特色は様々。
自分のライフスタイルにあった一台を選ぶためにも、それぞれの特徴や機能をしっかり把握したいですよね。
今回ご紹介するのは、今年9月に発売されたばかりの象印オーブントースター STAN. EQ-FA22。
すでにツワモノぞろいのトースター市場において、どんな特徴や機能を打ち出しているのか。
実際の使用感とあわせて多面的にレビューします!
もくじ
象印オーブントースターSTAN. EQ-FA22の特徴
パン好きにうれしい機能が充実しているSTAN.のオーブントースター。
まずはその特徴を見ていきましょう。
9つの「マイコン自動コース」
特に目を引くのは自動コースの充実ぶりです。
トーストの焼き上げから、フライの温めなおしなど、目的に応じた自動コースがなんと9つもあります。
- サクふわトースト
- トースト
- 冷凍サクふわトースト
- 冷凍トースト
- ロールパンあたため
- クロワッサンあたため
- 冷凍クロワッサン生地焼き上げ
- 手づくりパン
- フライあたため
常温と冷凍のパンでコースが違っていたり、仕上がりの違いで2つのコースがあったりと、9コースのうち4コースがプレーンなトーストという、かなりのこだわりぶり。
さらに発酵済みの冷凍クロワッサン生地が焼けるコースや、手づくりパンの2次発酵から焼き上げまでができるコースなど、他の機種ではあまり見かけない設定もあります。
直近の設定を記憶
コースの種類も多いですが、焼き加減や温め加減などさらに細かな設定もできます。
「細かすぎてかえって面倒なのでは?」という疑問がわきますが、⑦冷凍クロワッサン生地焼き上げと⑧手づくりパンを除くすべてのコースは直近で使用した設定を記憶してくれるので、毎回同じ設定をする必要がありません。
目的に合わせて設定が細かくできる一方で、ルーティンで使いやすい機能があるのはうれしいですね。
手動では80~250℃と幅広い設定が可能
手動による設定では、温度は80℃から250℃まで、10℃刻みで設定できます。
トースターの温度は150~250℃くらいのものが一般的ですが、STAN.シリーズのトースターは80℃~と設定できる温度帯の範囲がかなり広いです。
低温なら、揚げ物やパイ生地を使った料理など電子レンジで温めるとベタっとしてしまうものも、適度に水分を飛ばしながら焦がさずに温めることができそう。
クッキーやカップケーキなど170~180℃で焼くことの多いお菓子も作れそうです。
焼き時間の設定は最大30分
調理時間は10分までは30秒刻み、10分~30分は1分刻みで設定が可能。
設定できる時間が最大30分というのもトースターとしてはかなり長いほうで、オーブンとしての機能も十分に兼ね備えていると言えます。
扉もまるごとはずせてお手入れ楽々
トースターは、パンくずや油のハネなど、庫内が汚れやすいもの。
熱源があるため拭き取りにくく、焦げつきなど落ちにくい汚れもつきやすいのでお手入れはわりと面倒です。
STAN.のトースターは扉が外せるので、そのままシンクで丸洗いが可能。
取り外しもツマミを動かすだけなので簡単です。
下にこぼれたパンくずは、スライド式のくず受皿を引き出すことでサッとお掃除ができます。
象印オーブントースターSTAN. EQ-FA22の外観と仕様
外観はSTAN.シリーズらしいミニマルでシックなデザイン。
スクエアなシルエットが端正な雰囲気で、マットなブラックも落ち着いた印象を醸しています。
操作ツマミは、モードや焼き時間をセットするツマミと、温度調節のツマミの2つ。
ちなみにモード一覧はトースター上部に表が貼ってあるので、説明書に戻らなくても迷ったときはここを見ればOK。
大きさ
庫内は食パン2枚が収まるサイズです。
庫内寸法は取扱説明書の記載には幅27cm×奥行23cm×高さ10.5cmとありますが、高さについては焼き網から上の熱源までの寸法になっています。
焼き網から下の熱源までは約6.5cmほど。
全体に高さがある分、トースター製品の中では比較的遠火かなという印象です。
外寸は幅33.5cm×奥行30cm×高さ26.5cm。
ほかの2枚焼きのトースターと比較すると幅と奥行は平均的ですが、高さはあるほうだと思うので購入時はスペースに注意しましょう。
付属品
付属品はトレーとレシピブック。
レシピブックには、トーストのアレンジから、グラタンなどの料理、手づくりパンなどSTAN.トースターの機能を活かしたレシピが15品掲載されています。
スペック表
消費電力やサイズなど、一通り押さえておきたい仕様はこちらでチェックしてください。
STAN.シリーズ オーブントースター EQ-FA22 | |
---|---|
外形寸法(約) | 幅33.5×奥行30×高さ26.5 cm |
庫内寸法(約) | 幅27×奥行23×高さ10.5 cm |
本体質量(約) | 4.3kg(トレー含む) |
コードの長さ | 1.2m |
重さ | 約4.3kg |
消費電力 | 1000W |
象印オーブントースターSTAN. EQ-FA22を使い倒してみた
ではいよいよ実際に使ってみます。
全9つのマイコン自動コースすべてを試してみました。
その守備範囲の広さを、リアルな使用感とともにお伝えします。
①「サクふわトースト」&②「トースト」コース比較
「サクふわトースト」「トースト」コースは、どちらもプレーンなトーストを焼くための機能です。
①「サクふわトースト」は、外はサクッと、中はふんわりとした食感に仕上げるコース。
緻密な温度コントロールでパン表面に焼き色がつかない温度帯をキープし、表面の水分を飛ばすことで“サクッと層”を生成。パンの内側の水分を閉じ込めて焼き上げるというものです。
一方②「トースト」は、食パンをこんがり焼き上げるコース。
こちらは一般的なトーストということのようです。
この2つのコースでどれだけ違いが出るのか、同じ厚さの同じ食パンで試してみました。
コースを選択したあとは、パンの枚数と焼き色の付き加減を選択してスタート。
焼き加減は3段階から選べます。
一番薄い焼き色設定だと、ほとんど色はつきませんでした。
上が①「サクふわトースト」コース、下が②「トースト」コースで焼いたもの。
どちらも見た目は同じ感じ。
カットした断面も特に違いはありません。
まずは①「サクふわトースト」を実食。
表面はしっかりサクサクに焼き上がっていて、中は水分を保ったままふんわりと焼きあがっています。
とてもおいしいトーストです。
次に②「トースト」を実食。
同じように表面はサクッと、中はふんわりおいしく焼けています。
比べれば①のほうが少しサクとふわのコントラストがはっきりしているような気がしないでもないですが、言われなければわからないくらいのかすかな差。
そこまで鋭敏な舌を持ち合わせていないというのもありますが、2つのコースで焼き上がりに明確な違いは感じませんでした。
焼き色の違いやパンの厚さも5枚切り、4枚切りといろいろ変えて2つのコースを比較してみましたが、食べた感じでやはり大きな違いはないかなという印象。
③「冷凍サクふわトースト」&④「冷凍トースト」コース比較
同様に、冷凍した食パンで③と④のコースの違いも試してみました。
焼いたのは4枚切りの厚めのパンなので、しっかり中まで焼けるかどうかもチェックポイントです。
今度は焼き色は中くらいに設定。
焼き時間は③「冷凍サクふわトースト」が7分、④「冷凍トースト」は6分半でした。
焼き上がりがこちら。左が③、右が④です。
③のほうが焼き時間が長かった分、焼き色も濃いめです。
③「冷凍サクふわトースト」は常温パンと同様、表面はサクっと香ばしく、内側は水分がしっかりと残ってふっくらとしたおいしいトーストに焼きあがりました。
一方④「冷凍トースト」のほうは、焼き時間が短かったせいか中心部分がまだ冷たく、熱が通っていませんでした。
パンの厚さを設定するところがないので、冷凍パンの厚さによっては、④「トースト」コースではうまく焼きあがらないこともありそうです。
焼き足りないときは手動コースで250℃で様子を見ながら再加熱します。
⑤「ロールパンあたため」&⑥「クロワッサンあたため」コース
ロールパンやクロワッサンなど高さがあるパンは、熱源からの距離によっては焦げやすく、焼き時間や温度などの設定が難しいもの。自動のコースがあるとお任せできて便利です。
⑤「ロールパンあたため」は個数を、⑥「クロワッサンあたため」は個数のほか、あたため具合を3段階から選んでスタートボタンをオン。
どちらも中までしっかりあたたまって、完璧な焼き加減!
特にクロワッサンは湿気を吸ってしんなりしやすいので、リベイクでここまで焼きたて感が戻るとおいしさが全然違いました。
⑦「冷凍クロワッサン生地焼き上げ」コース
市販で人気の生地の状態で冷凍されているクロワッサンを焼き上げるコースです。
冷凍クロワッサン生地は常温で解凍してからオーブンで焼くのが一般的ですが、これは解凍から焼き上げまでをお任せできるというコース。
リベイクではなく、本当の焼きたてクロワッサンが家で食べられるという点が魅力。
ただ注意が必要なのは、対応しているのが「発酵済みの冷凍クロワッサン生地のみ」であるという点です。
冷凍のクロワッサンには主に、発酵はしておらず成形だけしてあるもの・発酵済みであとは焼くだけのもの・すでに焼いた状態のものの3種類があります。
このコースで焼けるのは「発酵済みであとは焼くだけ」の冷凍クロワッサンのみです。
ちなみに写真の左上が発酵が必要な冷凍生地、右下が発酵済みの冷凍生地です。
ということで、発酵済み冷凍クロワッサン生地を焼いてみました。
焼き時間は55分と出ます。けっこうかかるなという印象です。
お任せでOKなので、このまま放置しておきます。
そして35分くらいが過ぎたころ、いい匂いがしてきたので見に行くと、こんなに膨らんでおいしそうな焼き色がついているではないですか!
焼き上がり。めっちゃいい感じです!
ちなみにこの冷凍クロワッサン、袋の説明によると15分自然解凍したのち190℃で15~18分焼成とあるので、本来は40分かからずに焼き上がる計算です。
自動コースで時間かけて焼くのとどのくらい違うのか、試してみました。
焼き上がりがこちら。
上が自然解凍して190℃のオーブンで16分焼いたもの。
下が⑦「冷凍クロワッサン生地焼き上げ」コースで焼いたもの。
いやー、全然違います。
自然解凍+オーブンのほうはなんだか横に生地が広がっていて、ふくらみがイマイチ。
焼き色も付きすぎています。
断面を見ても自然解凍+オーブン焼き(左)のふくらみがイマイチなのがわかります。
食べた感じも生地の層が密集していて、パリッと感が弱かったです。
⑦「冷凍クロワッサン生地焼き上げ」コース、さすが特化した機能だけあって、完璧な焼き上がりでした。
⑧「手作りパン」コース
こちらは二次発酵から焼き上げまでをお任せできるコース。
ここまで来るともはやトースターの域を超えていますが、試してみましょう!
付属のレシピブックを参考に、プレーンなプチパンを作ってみました。
手づくりパンのプロセスはざっくり以下の通り。
- 一次発酵
- ガス抜き
- ベンチタイム
- 成形
- 二次発酵
- 焼成
このうち、5と6をまとめてトースターで行うコースがこれになります。
さて、成形したパンをトースターに入れて待つこと38分。
ちゃんとふくらんで焼き色もいい感じになりました!
手づくりパンはめったに焼きませんが、とても簡単でした。
我ながらなかなかの完成度です。
⑨「フライあたため」コース
ラストは揚げ物を温めるコースです。
揚げ物はサクッ、カリッとした食感が命。
電子レンジで温め直すとどうしてもべちゃっとしてしまうので、トースターでうまく温めたいところです。
温めてみたのはお肉屋さんで買ってきたコロッケ。
こちらもあたため度合いは3段階から選べます。
中間を選択して、スタートボタンをオン。
表示された調理時間は13分。
まあまあ長いですが、出来上がりは箸を入れると衣はサクッとしていて、中はアツアツ。
揚げたてのようなおいしさです!
電子レンジのような即席感はないですが、これだけおいしく仕上がるなら納得。
象印オーブントースターSTAN. EQ-FA22の使用感まとめ
なかなかの多機能&高機能ぶりだったSTAN.のオーブントースター。
「もはや焦げ目をつけるだけがトースターではない」ことを実感させられた一台でした。
ということで総括です。
◎自動コースはやっぱり便利
普段使っているトースターは、パンの種類によってコースは選べるけど焼き時間は自分で調節するので、焼きすぎてしまうこともしばしば。
やはり時間も温度管理もお任せで、ちょうどいい焼き加減に仕上げてくれるのは便利だなぁと実感しました。
特にクロワッサンの仕上がりはリベイク、冷凍生地焼き上げとも完璧でした。
◎小さいセカンドオーブンとして活躍
オーブンと電子レンジを1台のオーブンレンジでまかなっているご家庭は多いのではないでしょうか。
そしてオーブンと電子レンジを同時に使いたいという場面も意外とありませんか?
そんな時、STAN.シリーズのトースターは設定できる温度帯も広く、焼き時間も30分まであるのでちょっとしたオーブンとして十分使えます。
小回りもきくので、サブ的なオーブンとしてあるととても重宝するなと感じました。
◎低温での温めがとても便利!
80℃という低温から温度設定ができるところもよかったです。
キッシュや焼き菓子、甘い系のパンなど、焦げやすいので低温で温めたい、ということはよくあります。
そんなときに余熱いらずでサッと温められて便利です。
△トーストの焼き時間が長い
「サクふわトースト」コースで、食パン2枚を中くらいの焼き色設定で焼くと5分半かかります。
普段使っているトースターだと3分ほどで焼けるので、ちょっと焼き時間が長いなという感じ。
時間がない中で朝食を用意することも多いので、焼き時間はもう少し短いとありがたいですね。
△「サクふわトースト」と「トースト」の違いがほとんど感じられず
STAN.のトースターの大きな特徴でもある「サクふわトースト」コース。
もっとその魅力を実感したかったのですが、正直なところ「トースト」コースで焼いたパンと比較してもあまり違いを感じませんでした。
△チーズトースト派には不向き?
プレーンなトーストではなくて、チーズトーストをよく食べる人には機能的にややミスマッチかもしれません。
チーズトーストは上にのせたチーズがこんがりと程よく焦げ目がついていてほしいですが、STAN.トースターの「トースト」コースではチーズに焼き色はつきませんでした。
高機能オーブントースターはお試しレンタルが便利
高機能オーブントースターも、機種ごとに特化しているところが異なります。
どんな機能が充実していると便利なのか、使ってみてわかることもたくさん。
家電レンタルサービスの「レンティオ(Rentio)」では、様々な多機能オーブントースターをレンタルできます。
レンタル期間中に気に入った製品があれば、そのまま購入もできますので、いくつか試してみてから購入を決めてはいかがでしょうか。
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