Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.8 S 実写レビュー。普段の日常をより特別に描写できる定番の単焦点レンズ
更新日2024/07/17
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一眼レフを初めて手に取った時、まずはセットになっているズームレンズを使用し、「もっとボケる写真が撮りないなぁ」と感じるようになり、単焦点レンズをお迎えした、なんて方もおおいのではないでしょうか?
そんなとき候補になるのが、焦点距離35mmや50mmといった標準域の単焦点レンズ。
今回紹介する「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」は、日常のいろんなシーンで活躍するのはもちろん、より被写体の質感や描写にこだわりたい場面でも力を発揮してくれるレンズです。
初めての単焦点レンズとしてはもちろん、高性能であることから、中級者以上の方にも手に取っていただきたい1本になっています。
そんな「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」を実際に使用してみましたので、その使い勝手や性能について、実機写真や作例もお見せしながら、詳しく解説いたします!
もくじ
高級ラインに属する単焦点レンズ
標準域の単焦点レンズは本当に種類が豊富で、その中でも焦点距離35mmや50mmは定番であり、各メーカー必ずと言っていいほどこの画角の単焦点レンズが展開されています。
Nikonにおいては、これらの単焦点レンズが「S-Line」という高級ラインに位置付けられています。
今回ご紹介する「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」は末尾の「S」がS-Lineである目印の、最新技術が詰まった高品質なレンズとなっています。
外観レビュー
ここからは、「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」の外観面について大きさや機能面など実機写真もお見せしながらご紹介します。
重量を感じるサイズ感
手に取ってみた第一印象は、「ちょっと重みを感じるサイズ感」です。
先に述べたように、標準域の単焦点レンズは種類が豊富ゆえに、シンプルな設計で小型軽量のものも多く販売されています。
一方で、高級ラインのレンズは高性能であるがゆえに仕方ないのところではありますが、どうしても少し大きく感じてしまいます。
同じNikonで性能よりも携帯性やコスパを重視するなら、NIKKOR Z 40mm f/2あたりが選択肢になるのかもしれせん。
とはいえ、ズームレンズなどと比べるとコンパクトで、普段のお出かけにも持ち運びやすいサイズ感ではあるかと思います。
Nikon NIKKOR Z 40mm f/2 実写レビュー【単焦点レンズ】 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
操作性を上げるコントロールリング
Nikon「Zシリーズ」の多くのレンズに採用されているコントロールリングが「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」にも搭載されています。
コントロールリングには、[M/A]、[絞り値]、[露出補正]、[ISO感度]のいずれかを割り当て可能です。
滑らかな操作感により、動画や静止画の撮影操作がスムーズかつ静粛に行えます。
コントロールリングを回転させることで、AF時にはカメラで設定した機能を利用でき、MF時にはマニュアルによるピント合わせができます。
このように、撮影者のスタイルに合わせて設定を変更できるのは、シャッターチャンスを逃さないことにも繋がります。
性能レビュー
ここからは、実際にZ5に装着して「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」で撮影した作例もお見せしながら、使い心地や性能面についてレビューしていきます。
焦点距離35mmの魅力
筆者は標準域の単焦点レンズを使用することが多いのですが、35mmはとても好きな画角の一つです。
その魅力は大きく二つあると思っていて、「引いて撮影することほどよい情報量の写真になる」ことと「寄って撮影すると主役が引き立つ写真になる」ことです。
引きの写真は程よい情報量に
焦点距離35mmという画角は人の視野よりも少し広い範囲と言われています。
そのため、見える景色を比較的そのまま映し出すことができ、描写される情報量がちょうどいい写真になる印象です。
風景やスナップ撮影をした時に、写したい範囲を心地よくおさめてくれます。
広角だと情報量が多すぎたり、望遠だと少なくなってしまうので、普段の日常などを自然に残すのに最適な画角の一つと言えるのではないでしょうか。
寄った写真は主役が引き立つ
風景写真やスナップなどである程度広い範囲を描写する撮影に適している一方で、花やテーフルフォトなど主役を際立たせたい撮影にもおすすめです。
「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」は最短撮影距離が撮像面から0.25mであり、ある程度寄って撮影することが可能です。そうすることで、より被写体に目がいくような写真になります。
一般的に、花や食べ物などは中望遠域のレンズで撮影した方が歪みも少なく適しているといわれますが、撮影時はどうしても被写体から離れる必要があり、例えばカフェでの撮影などはお皿全体を写そうとすると席を立つ必要がでてきます。
一方で、多少の歪みはあるものの、綺麗な花を見つけた時、カフェでの食事など、撮りたい時にパッとその場でシャッターを押せるのは35mmの良さなのではと思います。
優しいボケ味
明るい単焦点レンズはボケのある写真を楽しめるのも魅力の一つです。
「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」のボケ味はとろとろになりすぎず柔らかい印象です。
ピント面は適度なシャープさで、全体的に優しい写りになるなと感じました。(もちろん設定にもよります)
高級レンズらしい高い描写力
S-Lineのレンズとあって、高解像度で、離れている被写体もとても鮮明に描写されます。
拡大するとその立体感をより感じられると思います。
また、レンズにはナノクリスタルコートが採用されており、逆光にも強い設計になっています。
こちらの写真はかなり日差しが強いシーンだったのですが、梅の花も潰れず、クリアに描写されています。
解像度が高く、逆光シーンにも強いのは流石のS-Lineのレンズといったところです。
NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sのフォトギャラリー
製品仕様
項目 | スペック詳細 |
---|---|
レンズ名 | NIKKOR Z 35mm f/1.8 S |
焦点距離 | 35mm |
明るさ | F1.8 |
レンズ構成 | 9群11枚 |
絞り羽根 | 9枚 |
最短撮影距離 | 撮像面から0.25m |
最大撮影倍率 | 0.19倍 |
最小絞り | F16 |
フィルター径 | 62mm |
寸法 | 約73.0mm(最大径)×86.0mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで) |
質量 | 約370g |
使い勝手が良く描写力の高い単焦点レンズ
ここまでご紹介したとおり、焦点距離35mmという画角は見たものをある程度そのまま描写でき、感覚的に撮影しやすく、初めての単焦点レンズにもおすすめの画角です。
ただ、正直もっと安価なものもあり、当然そういったものをまずは使用してみるのも手かと思いますが、カメラを続けるうちに描写にこだわったり、より明るいレンズを求めてより高額なレンズを手にするというのはよくある話です。
そう言った意味では、初めから高級ラインのレンズを手に取る方がかえってコスパがいいこともあるかもしれません。
「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」はその画角から使い勝手がいいのはもちろん、何気なく取った1枚も特別に感じるような描写力の高さも持ち合わせています。
そのため、ボケを楽しむだけでなく、より被写体の質感であったり、逆光など厳しい環境での描写力を求めるような中級者以上の方にとってもおすすめの1本です。
カメラ機材はレンタルもおすすめ
数万円のレンズは安いと感じてしまうくらい、カメラ機材は総じて高額です。
今回ご紹介した「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」も高級レンズであることから、それなりのお値段設定になっています。
そのため、こういった高額なカメラ機材はレンタルで試してみるのがおすすめです!
Rentioでは、気になるカメラボディやレンズを最短3泊4日からお得にレンタルすることができ、自宅に届いて近くのコンビニから返送できるので、気軽にお試しできます。
購入検討しているレンズが複数ある場合にそれぞれレンタルしてみるのもいいですし、旅行期間や行事など決まった期間だけ使用したい場合などにも活用してみてはいかがでしょうか?
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