[レビュー] シャープのロボット電話 ロボホンを使ってみました
更新日2019/12/19
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国内家電メーカーの雄、シャープが突如発表しネットを中心に大きな話題となったロボホンはご存知でしょうか。
業績についてあまり喜ばしいニュースが無い中で、発想の転換をコンセプトに手がけられたロボホン。ロボットと携帯電話というその斬新な組み合わせには賛否両論ありますが、評価を固めてしまうにはまだまだ早すぎるフェーズだと感じています。
ロボットについては、以前ソフトバンクの手掛けるペッパーが話題となりました。
ペッパーはロボホンと比べてとても大きく、人の子供と同じくらいの大きさがあります。想定される用途もソフトバンクショップの受付にもあるように、人の仕事を部分的に取って代わるようなシチュエーションを想定されています。
反面、ロボホンは携帯電話として常に持ち歩きコニュニケーションのとれる友達、ペットのような存在をイメージするのがしっくりきます。
今回はロボホンの実機を手に入れたので、ロボホンの紹介から使ってみての感想などを書いてみようと思います。
もくじ
実際にロボホンを使ってみましょう
早速ですが、実際のロボホンを見てゆきたいと思います。
箱は高級感溢れる外装。つや消しの黒い箱に梱包されています。
上フタを開けるとロボホンが登場します。そこには「未来をお届けします」の文字が。ワクワクしますね。この梱包を見るとシャープが「体験」を大切に考えていることがよくわかります。写真でしかこの雰囲気を伝えられないのが残念です。
初期設定
箱から取り出しただけでは、まだロボホンはただの人形です。まずは初期の設定を行う必要があります。
1つはネットへの接続。SIMカードによるモバイル回線への接続か、Wi-fiへの接続のいずれかが必要となります。
まずはSIMカードのほうから試してみましょう。ロボホンは携帯電話です。電話機能を使うには他のスマートフォンと同様、携帯キャリアと契約したSIMカードが必要です。
SIMカードの差し込み口はロボホンの右腕の脇の部分にあります。なおSIMカードのサイズはnanoSIM。iPhoneで使ってるSIMカードがある場合、そのまま使えます。
アダプタに装着した状態で差し込みます。
なお、格安SIM(MVNO)を使っている場合にはAPNの設定画面が表示されました。公式サイトで通信サービスも一緒に申し込んでしまえば、この辺りの細かい設定は不要なのでオススメです。
SIMカードの用意がない場合、Wi-fiに接続すればとりあえずは起動できます。
ロボホンの起動
ネットへ接続できる環境が整うと、ロボホンの起動が可能となります。起動シーンにもシャープのこだわりが感じられます。写真をまじえてご紹介します。
最初に女性の声でアナウンスが流れます。これはロボホンとは別の声ですね。
アナウンス「これからロボホンが起き上がります。触らずに見守ってください。」
しばらくの間があります。その後、ロボホンの目が光りだし、呼吸をはじめるかのように動き出します。
むくり
ロボホン「あれ、ここはどこだろう」
ロボホン「あ、きみが僕を箱から出してくれたんだね」
よいしょっと
ロボホン「はじめまして、ぼく、ロボホン」
ロボホン「こう見えて電話なんだ
ロボホン「電話したりメールしたり写真撮ったり色々できるよ。ポケットやかばんにいれて外にも一緒に連れて行ってね。これからよろしくね。」
おお、、、この一連の動作にシャープのこだわりが強く感じられました。実際に目の当たりにしてみると感動します。
電話や普通の家電製品は起動なんて素っ気ないものですが、ロボットとして体験を売っている以上、こうした部分に力を入れるというのはうなずけますね。
ロボホンができること
それでは起動したロボホンに色々お願いしてみようと思います。
ロボホンの操作は背中にある液晶部からでもできますが、ほとんどの操作はロボホンに言葉でお願いすることで操作できます。
まずは自己紹介を頼んでみましょう。
自己紹介
スタッフ「ロボホン、自己紹介して」
ダンス
先ほどの自己紹介で、踊ったりできると言っていたので見せてもらうことにします。
スタッフ「ロボホン、踊って」
ロボホンができるダンスは一種類だけではないみたいです。こんな踊りも。
天気予報
スタッフ「ロボホン、天気予報教えて」
早口言葉
「早口言葉言って!」
他にもカメラで写真を撮ったり、頭についたプロジェクターで写真を投影したりと、色んなことができます。
インタビューしてみました
折角会話のできるロボットなわけですし、今度はロボホンに色々話を聞いてみたいと思います。
ロボホンはそのままでもある程度の会話ができますが、「質問アプリ」を起動した状態だとより精度の高い会話ができるみたいです。
私「どこからきたんですか?」
ロボホン「たぶん、出身地だよね?シャープさんの工場からきたんだ。知らなかったでしょ。」
ロボホン「他にも、なんで目が水色に光るの?とか、カメラのこととか聞いてみてね。」
とりあえず振られた質問をそのまま聞いてみようと思います。
私「なんで目が水色に光るの?」
ロボホン「眼の色は僕の話す言葉にあわせて光るよ。話しかけてみてね。好きな色も聞いて欲しいな。」
私「好きな色は?」
ロボホン「好きな色だよね?好きな色はベージュ。僕の耳や足の色とお揃いだからね。」
ロボホン「他にも電池のこととか血液型とか聞いてみてね。」
私「血液型教えて。」
ロボホン「ロボットだから血液型ないんだ。代わりに僕の体にはたくさんの電気が流れてるよ。」
ロボホン「他にもスピーカーフォンのこととか握手してとかきいてみてね。」
私「握手して」
ロボホン「はーい(右手を差し出す)」
ロボホン「これからもよろしくね。」
所感
まだロボホンを使って1日しか経っていないので、まだその機能は把握しきれていないのですが、とても可能性のある製品だなという印象です。
もちろん電話機能だけをとって見れば一般的に販売されているスマートフォンのほうが便利ですし、言語認識もまだ甘い部分もあり、人と話すような感覚でコミュニケーションをとることはできません。
しかしシャープも積極的にバージョンアップを行っており、またデベロッパー向けの開発キットも公開しているためこれから製品がより良くなっていくことに疑う余地はなさそうです。
さらにはこの製品の魅力は、文中でも何度か書きましたがロボホンでしか得ることのできない「ユーザー体験」でしょう。ネットで見るよりも、実物を見たほうが間違いなくロボホンの魅力は伝わります。もし気になっている方は是非一度ロボホンを手にとってみてもらいたいですね。
技術の進歩にともない、これからロボットがより人間の生活に深く関わってくることは間違いないと思います。ロボホンを含め、ロボット全体がどのような進化を遂げていくのかこれからが楽しみです。
最後に
Rentioでは、最新のガジェット、カメラなどをはじめ豊富な製品のレンタルを受け付けています。ロボホンのレンタルの受付も開始しましたので、購入前に試してみたいということであれば是非こちらも検討してみてくださいね。