ゴープロ純正スタビライザー Karma Gripを早速試してみました
更新日2023/07/10
GoProカテゴリの人気記事
今回ご紹介するのはGoProの純正スタビライザー、Karma Grip(カーマグリップ)です。
Karma Gripとは、カメラに取り付けることでカメラの揺れを物理的に軽減する機能を搭載したカメラグリップです。これまでにもGoPro用のスタビライザーは発売されていましたが、全てサードパーティ製の製品で、GoProが純正品としてスタビライザーを発売したことはありませんでした。つまりGoPro初の純正スタビライザーがKarma Gripです。
KarmaGripは、純正品ならではの質感と、GoProカメラとの連携機能など、これまでのスタビライザーとは一線を画する機能が盛り込まれています。今回はKarma Gripの実機を入手したので実際にKarma Gripを触りながらその機能をチェックしてゆきたいと思います!
まずはメーカー公式のプロモーションムービーがありましたのでご紹介します。
もくじ
Karma Grip
まずはKarma Gripのコンセプトや機能についてチェックしてゆきましょう。Karma Gripは、GoPro純正のドローンであるKARMAシリーズの1つとして登場しました。ドローンに搭載された高性能なスタビライザー機能を切り出して、グリップタイプのスタビライザーとして発売したのがKarma Gripです。
GoProカメラに取り付けて安定感抜群の映像が撮影できる
見てのとおり、Karma GripはGoProカメラを取り付けてカメラに伝わる振動を物理的に軽減、ブレの少ない映像を撮影するためのオプション品です。
GoProは、2016年10月に発売したHERO5シリーズで、GoPro初となるブレ補正機能が搭載されました。HERO4の時代までカメラにブレ補正機能が搭載されていなかったため、GoPro用サードパーティ製のスタビライザーが多く発売されているのもこういった背景があるためです。
なお、ブレ補正機能(ビデオ安定化性能)が搭載されているとはいえ、GoPro HERO5に搭載されているブレ補正機能はいわゆる「電子式ブレ補正」機能です。撮影した映像にブレが発生すると映像処理でブレを軽減する機能のため、レンズ自体を物理的に安定させる「光学式ブレ補正」機能と比べるとどうしても性能は劣ります。つまり、電子式のみでブレ補正を行うGoPro HERO5に、光学式ブレ補正を行うKarma Gripを装着することでより高品質な映像を撮影できるということです。
ただソニー製のアクションカメラ等を見てみると、カメラ内に光学式ブレ補正機能を搭載しているアクションカメラも既に発売されているためブレ補正という点に関してGoProはまだまだ改良の余地があると言えそうですね。
なお、少し脱線しますがKarmaGripのコンセプトを見てみると、DJI社のOSMOに似ていることがわかります。中国のDJI社もドローン市場で世界的に大きなシェアを持つメーカーで、そのスタビライザー機能を切り出した製品がスタビライザー搭載型カメラDJI OSMOです。GoProとKarma GripはGoProカメラ単体では使えるという利点こそあるものの、できることは非常に似ています。プロのニーズにも応えられるハイエンドカメラという市場で、どれだけ消費者の心を掴めるか。どちらもこれからが楽しみな製品であることは間違いありません。
GoProと高度な連携が可能
純正品だけに、GoProカメラ本体との連携機能は抜群です。ただブレを補正するだけでなく、グリップ部がカメラの一部のように振る舞います。
具体的には、グリップから充電すると同時にカメラも充電される、グリップにケーブルを挿すとカメラ内の映像が読み込める等々の純正ならではの機能が搭載されています。もちろんグリップ部から電源のON/OFF、撮影の開始/停止の操作も可能です。
スタビライザーを使って撮影しようにも、カメラ+スタビライザーで2つの機器をそれぞれ操作するのはストレスです。一箇所だけで操作が完結するのはとてもありがたい機能ですね。
GoProのマウントに取り付けられる
Karma Gripを使いながら、既存のGoPro用マウントへの取り付けが可能です。GoProの魅力の1つに、豊富なマウントの存在が挙げられますのでこれもありがたいポイントですね。
実機をみてゆきましょう
それでは早速実機を見てゆきたいと思います。
キャリングケース
化粧箱を開けると、キャリングケースに収納されている状態でKarma Gripが登場します。デリケートでかつそれなりに大きな製品なので専用のケースが付属しているのはありがたいですね。
ジッバーを開けると本体が登場します。
Karma Grip本体
ケースからKarma Grip本体を取り出してみましょう。こちらがKarma Gripの本体です。HERO5 Black用のフレーム部が搭載されています。
USB-Cケーブルで充電します。KarmaGripから充電すると、接続しているGoProカメラ本体も充電されるとのこと。便利ですね。
GoPro HERO5 Blackを取り付けしてみました
GoPro HERO5 Blackを取り付けてみます。端子部はHERO5 Black用の形状となっているので、HERO5 Session、HERO4シリーズを取り付ける場合には別売りのハーネス(固定具)を装着する必要があります。基本はHERO5 Blackで使うと考えるのがよさそうです。
取り付けが完了したところで、早速操作してみましょう。グリップ部のすぐ上にコントロール用の各種ボタンが配置されています。グリップを持ちながらも操作しやすい場所です。
Karma Gripを起動すると、ダラっとしていた首の部分が起き上がりました!グリップを持って色んな方向を向けてみますが、スタビライザーがしっかりと揺れを吸収している印象です。あと音が静かです。
マウンティングリング
先にも少し書きましたが、Karma Gripを装着したままGoPro専用の各種マウントへの取り付けが可能となっています。それには付属している以下の部品を利用します。マウンティングリングです。
早速取り付けしてみましょう。まずはKarma Gripのヘッド部を取り外す必要があります。以下のマークに合わせてネックを回転させると外れます。かなり固いですが頑張って回しましょう。
外れました。外れたネック部にマウンティングリングを装着します。
リングを装着すると、おなじみのマウント金具が登場します。
今回はクランプマウントのクランプ部を利用して直接接続してみました。
公式ウェブサイトには、GoProの全てのマウントと接続可能と書いてあります。実際に接続することは可能なのですが、カメラ本体を直接マウントに取り付ける場合と異なり色んな制約がでることは理解しておいたほうが良いかもしれません。スタビライザーネック部の可動域を邪魔しないように取り付けなければなりませんし、重量も増します。現実的には利用できるマウントはかなり限定されるかもしれません。
他社製スタビライザーとの違い
さて、一通り商品について見た後で、他社製のスタビライザーとの違いについてチェックしてみたいと思います。
優れている点
GoProカメラ本体との連携機能
カメラ本体と高いレベルで連動する点は、他社製スタビライザーにはないメリットです。グリップ部から撮影や電源のON/OFFを切り替えられる点だけでなく、充電やデータの取り出しをスムーズにできる点は純正品ならではと言えそうです。
劣っている点
価格が高い
なにより価格高いです。GoPro HERO5 Blackの本体と合わせると10万近く行ってしまいます。
カメラ単体でも使える点はメリットですが、スタビライザー内蔵カメラのDJI OSMOが6万円台で購入できることを考えるとどうしても高く見えてしまいますね。これから価格がこなれてくることを祈るばかりです。
まとめ
以上となります。
満を持して登場したGoPro謹製のスタビライザー。まだ登場したばかりではありますが純正品の名に恥じない質感とGoPro本体との連動性を高いレベルで実現しています。反面、サードパーティ製のスタビライザーが先行者としてコスパ面で良い製品を発売している状況も否めません。
いずれにしても、一昔前と比べると高い品質のカメラやスタビライザーがアマチュアの人たちにも手の届く価格で販売されるようになったと感じています。製品を利用する側としては、これからも様々なメーカーが競いながら良い製品を次々と発売していって欲しいですね。
さて、Rentioでは今回ご紹介したGoPro Karma Gripをはじめ、最新のカメラ、ガジェット類を3泊からレンタルしています。まずは試してみたい製品、短期間だけあればよい製品などは是非レンタルすることも検討してみてくださいね。