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2018年3月23日に新発売となったCanon EOS Kiss M。EOS Kissシリーズではじめて発売されたミラーレス一眼モデルですが、ここで気になるのがこれまで代表モデルとして販売されてきたEOS Kiss X9。
EOS Kissシリーズでどちらを購入するべきか迷っている方も多いと思われます。そこで今回はEOS Kissの代表モデルとなりつつあるEOS Kiss MとEOS Kiss X9を比べてそれぞれの特長とどちらが向いているのかご紹介していきます。
もくじ
それぞれのモデル紹介
Canon EOS Kiss M
EOS Kissシリーズ初のミラーレス一眼カメラとして2018年3月23日に発売された「EOS Kiss M」。これまでのキヤノンではミラーレス一眼カメラを発売してきましたが、ミラーレス一眼シェアではオリンパスに次いで第2位と、No.1ではない現状です。しかしEOS Kiss Mではキヤノンがミラーレス市場に本腰を入れてくることが伝わってきます。
画像処理の大きく貢献、最新映像エンジン「DIGIC8」の初搭載
エントリーモデルとしては異例の最新映像エンジンを初搭載するモデルに選ばれたEOS Kiss M。映像エンジンは、カメラの頭脳的存在で、画質に関わる性能はもちろん、高感度耐性やAF性能、連写性能などの性能にも大きく関わる重要な存在です。
新たな映像エンジンが発表されるごとにカメラに与える影響力は大きく、今回のDIGIC8でも「オートライティングオプティマイザ」の性能が大幅に向上したほか、EOS Kiss Mで実現している最高約10コマ/秒の高速連写や4K動画撮影の対応にも力を発揮しています。
自分の思い通りの絵作りを実現、新機能「クリエイティブアシストモード」
EOS Kiss Mでは、「クリエイティブアシストモード」という新機能が登場しました。これはシーンインテリジェントオートモードで撮影している際、カメラの自動設定+自分の思い描く絵作りを実現するEOSシリーズ新たな機能です。
シーンインテリジェントオートモード撮影時の液晶モニター右下に表示されるアイコンをタッチすることで、「背景ぼかし」「明るさ」「コントラスト」「鮮やかさ」「色合い1(ブルーとアンバーの調整)」「色合い2(マゼンタとグリーンの調整)」が指によるタッチ操作で感覚的に写真の仕上がりを調整することができます。
もちろん液晶モニター、電子ビューファインダーともに変更した際の仕上がりが表示されるため撮影する前にどのような写真になるか確認することができます。
4K動画撮影に対応
EOSシリーズとしては2台目、EOS Kissシリーズとしては初めて4K動画撮影に対応しました。こちらも映像処理能力が向上したDIGIC8の効果で、高解像度でより繊細な映像撮影を可能としました。
また、4K動画から静止画として切り出す機能も搭載され、静止画よりも画質は劣化するものの、フレーム内に入っていれば決定的瞬間を逃さない方法の一つとして使用することができます。
EOS Kiss M仕様表
モデル名 | EOS Kiss M |
---|---|
撮像画面サイズ | 約22.3×14.9mm(APS-C) |
映像素子型式 | CMOSセンサー |
有効画素数 | 約2410万画素 |
オートフォーカス方式 | デュアルピクセルCMOS AF |
測距点 | 最大143点 |
常用ISO感度 | ISO100~25600 |
シャッター速度 | 1/4000秒~30秒、バルブ |
連続撮影速度 | 最高約10コマ/秒 |
画面 | ワイド3.0型/約104万ドット |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
NFC搭載 | 〇 |
Bluetooth搭載 | 〇 |
大きさ | 116.3×88.1×58.7mm |
質量 | 約390g(ホワイト) |
EOS Kiss M実写レビューはこちら
Canon EOS Kiss Mを実写レビュー!本当に初心者に適しているカメラなのか?徹底検証 – RentioPress
EOS Kiss X9
EOS KissシリーズのベストセラーモデルEOS Kiss X7の後継機として2017年7月28日に発売されたEOS Kiss X9。こちらは長年販売を続けてきたEOS Kissシリーズのスタンダードモデルとして代表的存在になります。
一眼レフとして小型軽量ボディ
前モデルであったEOS Kiss X7では世界最小・最軽量の一眼レフカメラとして有名でしたが、EOS Kiss X9でも伝統を失うことなく小型軽量ボディを実現しています。
ブラック色では453gと一眼レフの部類では圧倒的な軽さを誇ります。EOS Kiss X7では、軽さは好評でしたが、大きさも小さすぎるため、女性には良いものの、男性にはホールド感が悪いなど少々行き過ぎたところもあり、今回は程よい大きさです。
特にシャッターボタン部の突起が大きくなり、しっかりカメラをホールドでき、手へのフィット感が増しました。
視覚的に撮影をサポート「ビジュアルガイド」
より初心者に優しいモデルとして考えられたEOS Kiss X9ですが、その一例として新たに搭載されたビジュアルガイドがあります。
これまではモードダイヤルで選択した際、文字によるモード解説は最初に表示されましたが、EOS Kiss X9では、実際の作例を用いて仕上がりイメージを解説してくれます。そして背景色も白色へと変化したため、明るいイメージで撮影を行うことができます。
そして撮影時の画面でも大きな変化があります。「Avモード」や「Tvモード」、「Mモード」などの自分で数値を設定する応用モードでの撮影でも視覚的に理解できるようなイラストが表示され、直感的に数値を調整でき、写真撮影の基礎も学ぶことができます。
SNS映えを実現する「クリエイティブフィルター」
一眼レフの高画質に憧れて購入される方も多いと思われますが、実はSNSで映えるような写真はこれまで一眼レフには向いていませんでした。
しかしEOS Kiss X9では、モードを選択するだけでフィルターを簡単にかけることができます。10種類からお好みのフィルターを選択することでSNS映えを狙うことができるフォトジェニックな作品へとすぐに仕上がります。
撮影後からでもクリエイティブフィルターをかけることができるため、撮影後にイメージが違った場合でも修正することが可能です。
EOS Kiss X9 仕様表
モデル名 | EOS Kiss X9 |
---|---|
撮像画面サイズ | 約22.3×14.9mm(APS-C) |
映像素子型式 | CMOSセンサー |
有効画素数 | 約2420万画素 |
オートフォーカス方式 | 専用AFセンサーによるTTL二次結像位相差検出方式 |
測距点 | 9点 |
常用ISO感度 | ISO100~25600 |
シャッター速度 | 1/4000秒~30秒、バルブ |
連続撮影速度 | 最高約5.0コマ/秒 |
画面 | ワイド3.0型/約104万ドット |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
NFC搭載 | 〇 |
Bluetooth搭載 | 〇 |
大きさ | 122.4×92.6×69.8mm |
質量 | 約453g(ブラック) |
EOS Kiss X9実写レビューはこちら
Canon EOS Kiss X9実写レビュー!現役カメラマンが大人気カメラを使用して徹底解説 – RentioPress
2019年4月には後継モデル「EOS Kiss X10」が発売
2019年4月にはご紹介しているEOS Kiss X9の後継モデルとしてEOS Kiss X10が発売されています。
EOS Kiss X9から伝統の一眼レフタイプを受け継ぎ、正当にアップデートさせた最新モデルとなっています。
また、今回比較対象としてご紹介しているEOS Kiss Mで好評であった機能も搭載しており、より初心者に優しく、使いやすいカメラとなっています。
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EOS Kiss MとEOS Kiss X9の違い
それぞれの特長についてご紹介したところで両者の違いについて解説していきます。
ミラーレス一眼と一眼レフ
EOS Kiss MとEOS Kiss X9では構造に大きな違いがあります。EOS Kiss X9が一般的なデジタル一眼レフというジャンルに入り、ミラーで反射させた光を基にファインダーへと映し出され、シャッターを切った瞬間のみミラーが開き映像素子に記録されるという仕組みです。
一方でミラーレス一眼は名の通り、ミラーが存在しないカメラで、画像センサーで光を電気信号に変え液晶モニターで再現しています。そのため一眼レフのように光学ファインダーは存在せず、ファインダー内も液晶表示となる電子ビューファインダーを採用しています。
一眼レフはファインダー中心の撮影、ミラーレス一眼は液晶モニター中心の撮影と考えてもよさそうです。
一眼レフとミラーレス一眼を比較検証!両者の本当の違いを初心者向けに徹底解説 – RentioPress
レンズマウントの違い
キヤノンでは一眼レフとミラーレス一眼で使えるレンズの種類を変えています。EOS Kiss X9は、一眼レフでもAPS-C機の分類に入り、EFマウントとEF-Sマウントの2種類が使用することができます。
一方EOS Kiss Mが含まれるミラーレス一眼の分類では専用マウントとしてEF-Mマウントというマウントが存在します。EOS Kiss Mでは、ミラーレス専用のEF-Mマウントのみ使用が可能で、EFマウントやEF-Sマウントは原則使用することができません。(別売変換アダプターを使うことで使用は可能)
大きさ、重さの違い
ミラーレス一眼は一般的に小型軽量ボディが主流です。そのため一眼レフの中でも小型軽量であるEOS Kiss X9でもミラーレス一眼であるEOS Kiss Mには大きさや重さで劣ります。
大きさは横幅と高さは大きく変わらないものの、奥行きの厚さで大きな差があります。EOS Kiss X9の方が内部にミラーを設置していることなどでどうしてもボディは大きくなります。
大きさが違う分、重さも50gほど違う結果となりました。
EOS Kiss Mのメリット
最新映像エンジンを搭載した高性能モデル
EOS Kiss Mで搭載している映像エンジンは「DIGIC8」と、EOS Kiss X9で搭載されている「DIGIC7」よりも一世代新しい映像園児です。
そのため画像処理の面で優れており、高速連写や高感度耐性、ライティングオプティマイザなどの性能が向上しています。
小型軽量でアクセサリー感覚
ミラーレス一眼のメリットは小型軽量ということは先ほどもご紹介しましたが、小さくかわいらしいデザインは、女性にも人気でファッションの一部として考える方もいます。
カメラを持ち歩くことでちょっとした旅行気分にもなりますし、撮影することで思い出としてもしっかり残るためミラーレス一眼の小さく手軽に扱える魅力は大きなメリットでしょう。
4K動画が撮影できる
動画を撮影しない方には関係ないと思われがちですが、少しだけでも試して頂きたいのが4K動画撮影です。繊細な映像はその場の臨場感が伝わる作品になるでしょう。
また、高画質での撮影を可能したため、4K動画から瞬間を静止画として切り出す機能も搭載しています。フレーム内に入っていれば決定的瞬間を逃すことがありません。
EOS Kiss X9のメリット
レンズレパートリーが豊富
先ほどもご紹介した通り、EOS Kiss X9は、昔から存在するEFマウントとAPS-C機全てで使用することができるEF-Sマウント両方に対応しているため、昔からキヤノンが製品として開発してきた数多くのレンズの中から選ぶことができます。
EOS Kiss Mが唯一対応しているEF-Mマウントではまだレンズ数は少なく、レンズによる表現の幅は圧倒的にEOS Kiss X9が有利です。
キヤノン:一眼レフカメラ/ミラーレスカメラ用交換レンズ EF LENS
ホールド感のよいボディ
こちらも先ほどご紹介しましたが、大きすぎず小さすぎずのボディも魅力の一つです。ミラーレス一眼を操作していると正直なところあまりコンパクトデジカメと使っている感じが変わらない印象があります。
「一眼らしさ」はEOS Kiss X9で感じられるでしょう。そして付け替えるレンズによっても大きく変化する重さや大きさは一眼レフカメラの醍醐味といっても良いでしょう。
リーズナブルな価格
EOS Kiss X9は、エントリー向けに特化されたカメラであるだけに手の届きやすい価格も魅力の一つです。EOS Kiss Mと比較してもKiss Mは7万円程度でKiss X9は5万5千円程度と大きな差があります。
おおよその比較だとKiss MのボディとKiss X9のダブルズームキットでほぼ同じ値段になる結果となりました。もちろんボディだけでは写真は撮ることができないので、Kiss Mの場合はレンズレットだと更に高価になります。
しかしEOS Kiss Mは発売直後ということもあり、現在のEOS Kiss X9と同じくらい時間が経過したときに値段がどうなっているか気になるところです。
EOS Kiss MとEOS Kiss X9を仕様表で比較
モデル名 | EOS Kiss M | EOS Kiss X9 |
---|---|---|
撮像画面サイズ | 約22.3×14.9mm(APS-C) | |
映像素子型式 | CMOSセンサー | |
有効画素数 | 約2410万画素 | 約2420万画素 |
オートフォーカス方式 | デュアルピクセルCMOS AF | 専用AFセンサーによるTTL二次結像位相差検出方式F |
測距点 | 最大143点 | 9点 |
常用ISO感度 | ISO100~25600 | |
シャッター速度 | 1/4000秒~30秒、バルブ | |
連続撮影速度 | 最高約10コマ/秒 | 最高約5.0コマ/秒 |
画面 | ワイド3.0型/約104万ドット | |
Wi-Fi搭載 | 〇 | |
NFC搭載 | 〇 | |
Bluetooth搭載 | 〇 | |
大きさ | 116.3×88.1×58.7mm | 122.4×92.6×69.8mm |
質量 | 約390g(ホワイト) | 約453g(ブラック) |
まとめ
将来性を考えた選択を
キヤノンがおすすめするエントリー向けデジタル一眼カメラとして真っ先に挙げられる2つだと思いますが、どちらを選ぶべきか、何も知らない状態だと難しいと思います。
レンズのレパートリーなど将来も継続して写真撮影を楽しむのであればEOS Kiss X9をおすすめします。カメラ愛好家の中でステータスとされている白レンズことLレンズもEOS Kiss X9なら使用することができます。
私も初のLレンズを装着したカメラはEOS Kiss X5でした。レンズだけで大きく変わる画質に感動し、そこから機材にこだわり始めたのは良い思い出です。
しかしキヤノンは2018年よりミラーレス市場にも大きく力を入れると計画しています。そのため今後ボディやレンズのラインナップは大幅に増えることが予想されます。
カメラやレンズはこれからも定期的に更新されるものです。とはいえ一度決めてしまったマウントは変更に大幅な費用が掛かってしまう場合が大半でおすすめはできません。
最終的な判断としては、「これからも小型軽量簡単を望むのであればEOS Kiss Mを」「一眼レフとしての雰囲気を味わい、機材自体のステップアップも図りたいのであれなEOS Kiss X9」をおすすめします。
既にEOS Kiss X9の後継モデルが発売中
2019年4月には今回ご紹介してきたEOS Kiss X9の後継モデルとしてEOS Kiss X10が発売となっています。
EOS Kissらしい初心者に優しい操作性を更に充実させ、撮影性能面でも最新技術を取り入れた高性能カメラとなっています。
より高性能のカメラを求める場合は、EOS Kiss X10もチェックされることがおすすめです。
Canon EOS Kiss X10実写レビュー!初心者向け最新モデルを現役カメラマンが使って徹底解説 – Rentio PRESS
EOS Kiss MとEOS Kiss X9をレンタル
今回ご紹介したEOS Kiss MとEOS Kiss X9は家電レンタルRentioにてどちらもレンタルすることができます。
この記事を見ても分からないことや実際の感覚を試したい場合があると思われます。そのような検討材料としても是非ご利用ください。
どちらも最短3泊4日からレンタルが可能で、各種レンズキットも取り揃えております。詳しくは下記URLからチェックしてみてくださいね。