Canon EOS Kiss X10実写レビュー!初心者向け最新モデルを現役カメラマンが使って徹底解説

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気軽にカメラを始められる時代。
現代ではデジタルカメラという存在が身近になり、誰もが簡単で気軽に一眼カメラを使えるようになりました。
数ある一眼カメラのラインナップでも、デジタルカメラ最大手であるキヤノンが展開する初心者向けシリーズである「EOS Kiss」は、これからカメラを始められる方に最適なラインナップが展開されています。
そんな大人気のEOS Kissシリーズから2019年4月25日に発売された最新モデル「EOS Kiss X10」は、これまでEOS Kissシリーズの伝統を受け継ぎながら、キヤノンが近年販売した中上位モデルで採用した最新技術も取り入れた期待のモデルです。
今回はEOS Kissシリーズ最新モデルである「EOS Kiss X10」について、初心者にもやさしく特徴や使いやすさを徹底レビューしていきます。
もくじ
ベストセラー初心者シリーズ「EOS Kiss」より最新モデルが登場
2019年4月25日に発売となった大人気初心者向けシリーズ「EOS Kiss」の最新モデルCanon EOS Kiss X10。
EOS Kissの中でも様々な派生型が存在しますが、今回発売となったEOS Kiss X10は、まさにシリーズの中でもスタンダードとして代表モデルの位置となります。
これまでEOS Kissの代表モデルといえば、EOS Kiss X5/EOS Kiss X7/EOS Kiss X9など、どれもが大ヒットモデルであり、初心者がカメラを始めるのに第一候補にあがるほど有名な存在でした。
そんなEOS Kissシリーズでも2018年に発売となったEOS Kiss Mでシリーズ初となるミラーレス一眼が誕生したことで今後の製品展開が注目を集めていましたが、今回ご紹介していくEOS Kiss X10は、伝統のデジタル一眼レフカメラとして開発されました。
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EOS Kiss X9の後継モデル
今回発売されたEOS Kiss X10は、2017年7月に発売されたEOS Kiss X9の後継モデルとなります。
EOS Kiss X9も、従来モデルでありデジタル一眼レフとして世界最小・最軽量を実現したEOS Kiss X7を性能面で大きく進化させた後継モデルでしたが、2年も待たずして後継モデルとしてEOS Kiss X10が発売となりました。
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これからカメラを始めるなら選ぶべき1台
近年はじめてでも扱いやすい初心者向けのカメラは数多く販売されていますが、EOS Kissシリーズはやはり初心者向けの王道と言えるでしょう。
それゆえ初心者に特化した操作性から使いやすさは抜群です。
ミラーレス一眼カメラなど、小型で軽量のカメラも誕生していますが、EOS Kissも初心者向けカメラとして最も寄り添ってくれるカメラと言えるのではないでしょうか。
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EOS Kiss X10の外観をチェック
ここからは実機を使用して写真とともにEOS Kiss X10の特徴についてご紹介していきます。
まずは写真撮影における性能の前に、カメラとしてのデザインや大きさ、重さなどの外観面からチェックしていきます。
バリアングル液晶搭載一眼レフとして世界最軽量
EOS Kiss X10は、バリアングル液晶搭載のデジタル一眼レフカメラとして世界最軽量である449gを実現しています。
これまでバリアングル液晶搭載一眼レフとして世界最軽量の記録を保有していたのは従来モデルであるEOS Kiss X9でしたが、最新モデルのEOS Kiss X10が記録を更新する形となりました。
一眼レフながら小型・軽量のボディ
500gを下回る重量を実現していることで、必然的にカメラボディのサイズも小さくなります。
EOS Kiss X10は一般的に携帯性に不利と言われている一眼レフにおいても小型・軽量で持ち運びやすいカメラと言えるでしょう。
深めに設計されたグリップ部で持ちやすさを追求
カメラの形状というのは撮影する際に意外にも重要になってきます。
特にカメラをホールドするためのグリップ部分というのは、写真撮影において安定感を出すために重要なポイントとなります。
持ちやすさはミラーレス一眼を上回る
そしてミラーレス一眼カメラではこのグリップが浅い場合が多く、小型化へと貢献していますが、ホールド感では一眼レフに敵いません。
EOS Kiss X10では、グリップ部が深めに設計されており、カメラの持ちやすさ、撮影時のおけるホールド感を向上させています。
わかりやすさからシンプルになったモードダイヤル
一眼カメラでの撮影において撮影モードの設定が必要になってきます。
その際に使用するモードダイヤルは、複数項目に分かれており、それぞれのモードを理解するのも初心者にとってはハードルを高く感じる場面でしょう。
初心者でも簡単で分かりやすいモード選択
EOS Kiss X10では、モードダイヤルで指定できるモードを極力削減し、7つのモードのみがモードダイヤルで指定できます。
これら7つのモードの役割は非常に分かりやすく、オート撮影系モード3つと絞り優先、シャッタースピード優先などのマニュアル系モード4つが指定できます。
タッチ操作対応のバリアングル液晶を採用
EOS Kiss X10では、タッチ操作に対応し、可動タイプの液晶を採用しています。
可動式の液晶では上下左右に回転させることができるバリアングル液晶を採用しており、撮影における幅を広げてくれます。
どんな場面でも液晶を見やすい角度に調整可能
画面が固定式である場合、目線の高さ以外では撮影することが困難です。EOS Kiss X10では、ライブビュー撮影モードを使用し、バリアングル液晶を使用して液晶画面を自分の方に向けることでカメラを持ち上げた場合や、体勢的にファインダーを覗いた撮影ができない場面でも簡単にアングルを確認して撮影を行うことができます。
撮影性能を徹底レビュー
EOS Kiss X10が扱いやすいデザインと機能性を保有しているとはお分かりいただけたと思います。
ここからはEOS Kiss X10の画質がどれほど優れているのか、初心者でもキレイな写真を撮ることができるのかを優しく解説していきます。
大型センサーと最新映像エンジンを搭載
まずデジタルカメラというのは画像を生成するためのイメージセンサーと撮影した画像を処理する映像エンジンが存在します。
イメージセンサーは大きいほど高画質で、映像エンジンも最新なものほど高画質を実現してくれる重要なポイントとなります。
APS-Cセンサーと最新DIGIC8で高画質を実現
EOS Kiss X10では、センサーサイズとして一眼レフで一般的なAPS-Cセンサーを搭載し、デジタルカメラとして大型のセンサーを搭載しています。
また、最新モデルとして最新ミラーレス一眼カメラであるEOS Rシリーズなどにも搭載されている映像エンジン「DIGIC8」を搭載し、高画質の写真を生成するために最高の性能を実現しています。
ピントを合わせるためのAF性能が大幅に進化
従来モデルであるEOS Kiss X9と比較してEOS Kiss X10では、AF性能が大幅に向上しました。
最新映像エンジン「DIGIC8」の能力はここでも発揮されます。
ファインダー内で横88%、縦100%の範囲で素早いオートフォーカスを実現し、高精度かつ高速なオートフォーカスを可能としています。
瞳を検知するオートフォーカス
EOS Kiss X10は、パパママ向けのカメラとしても人気があり、お子さんの記録用カメラとしても大変人気があります。
そんなお子さんの姿をキレイに残すためにも今回のEOS Kiss X10では、瞳を検知してお子さんが動いた場合でもフォーカスを外すことなく撮影することができます。
瞳を追従し続ける機能は大変優秀で、動き回っている場合でも正確なピント合わせを実現してくれるため、ピンボケ写真などに悩む心配がありません。
最高5コマ/秒の連写性能で瞬間を逃さない
例えば運動会などで活躍するお子さんの姿を収めたいとき、連写性能というのは大切な性能となります。
EOS Kiss X10では、最高5コマ/秒の連写性能を搭載し、決定的瞬間もシャッターを押し続けることで逃すことがありません。
しかし5コマ/秒と言われてもピンとこない方も多いでしょう。実際の連写の様子を撮影した動画を録画しているのでご覧ください。
一眼カメラとして5コマ/秒という連写速度は決して早いものではありませんが、日常で使用する環境においては十分な性能と言えます。
初心者に優しいビジュアルガイド
EOS Kiss X10では、従来モデルEOS Kiss X9で好評であったビジュアルガイドを受け継いでいます。
このビジュアルガイドは、撮影モードを変更したとき、指定したモードについての解説や使い道について視覚的に分かるガイド表示となります。
はじめての写真撮影でも視覚的に分かって安心
また、一眼カメラの設定というのはどこか難しいというイメージがあるかもしれませんが、撮影時の設定においても視覚的に分かるガイド表示でボケ味を表現するための絞りや、流し撮りなどを行うために使うシャッタースピードなどの設定方法を理解することができます。
なお、絞りやシャッタースピード、ISO感度などカメラの撮影設定における関係性については下の記事をぜひ参考にしてみてください。
初心者向けにカメラ設定の基本を完全ガイド!3つの関係性で分かる写真のすべて – RentioPress
EOS Kiss Mで好評のクリエイティブアシストを搭載
一眼カメラが高画質を実現するのは当たり前の時代になりましたが、近年ではSNSなどで「映える写真」を撮るためのフィルター機能なども充実している必要があります。
今回ご紹介しているEOS Kiss X10では、2018年に発売されたEOS Kissシリーズ初のミラーレス一眼であるEOS Kiss Mで初搭載されたクリエイティブアシストを搭載しています。
Canon EOS Kiss Mを実写レビュー!本当に初心者に適しているカメラなのか?徹底検証 – RentioPress
クリエイティブアシストでは、あらかじめ用意されたプリセットやスマホ上の写真加工アプリを同じ感覚で自分の思い通りの仕上がりを実現することができます。
EOS Kiss X10では、タッチパネル対応の液晶を搭載していることから、ダイヤルやボタンなどを使用することなく、液晶画面をタッチするだけで操作することができるため、難しさを一切感じることはありません。
雰囲気を瞬時に変更できるクリエイティブフィルターも
クリエイティブアシストでは、プリセットはあるものの、色味など雰囲気を変えるには限界があります。
しかしクリエイティブフィルター機能を使用することで、更に大きく画像に変化を加えることが可能で、10種類のフィルターから選択するだけで仕上がる画像の雰囲気を大きく変えることができます。
味のある白黒写真を生み出すラフモノクロや、SNS用の写真などでおすすめのトイカメラ風など、表現したい雰囲気に合わせたフィルターを効かせることが可能です。
操作は全てスマホ感覚でタッチ設定できる
一眼カメラの難しい操作というのはタッチパネルが全て解決してくれると言えるでしょう。
EOS Kiss X10では、タッチパネルを使用してこれまでご紹介してきた機能も全てスマホ感覚で使用することができるため、前述の通り、初心者でも難しさを感じません。
もちろん一眼レフカメラとしてファインダーを覗いた本格撮影も想定されているため、使用する場面やユーザーによっても柔軟に対応してくれるオールラウンドモデルなのです。
作例からEOS Kiss X10おすすめの撮影シーンを解説
ここからは実際に私が撮影した作例を基に、EOS Kiss X10がどんなシーンで活躍するのかを解説していきます。
EOS Kiss X10は、日常を写すスナップ写真から動きのあるスポーツ撮影など、様々なシーンに対応するカメラであることを写真とともにご紹介していきます。
日常のスナップ写真を撮影するのに
日常生活において、何気ない瞬間を撮影することもおすすめです。
そんなときにカメラが大きかったり、重かったりすると撮影するモチベーションが上がらないこともあるかと思います。
EOS Kiss X10では、これまでご紹介してきた通り、一眼レフカメラとして小型・軽量を実現しているため、ふとした瞬間でもすぐ撮影できる。そんなカメラです。
ぜひEOS Kiss X10を日常生活の傍に置いて、何気ない瞬間を切り取ったスナップ写真を撮影されてみてください。
散歩で持ち歩きに最適な携帯性
小型で軽量のボディは持ち歩きの撮影にも最適です。
どこか遠出をしたときや、旅行に出かけるとき。美しい景色や何気ない情景は写真に残しておくと思い出になり、その瞬間を思い返すことができます。
EOS Kiss X10では、搭載されたクリエイティブアシスト機能などを使用することで、写真の仕上がりも思い通り。
カメラとしての性能も高いため、撮りたいと思ったその瞬間を逃すことなく、収めてくれます。
ファインダーを覗けないような角度でも
近年一般的となってきた可動式の液晶ですが、EOS Kiss X10でもバリアングル液晶を採用しています。
これによりファインダーを覗いた撮影ができないようなシーンでも、液晶画面だけを見ながら撮影できるライブビューモードを使用して、液晶も見やすい角度に調整することで不自由を感じない撮影を実現しています。
例えば地表付近までカメラを近づけて撮影したい場合や、運動会などで前に人がいて目線の高さでは撮影できない場合もバリアングル液晶を使うことで、カメラを目線の高さから外しても撮影することができます。
クリエイティブアシストを使って表現豊かに
一眼レフのEOS Kissとしては初めて搭載されたクリエイティブアシスト機能では、撮影に関する設定を液晶画面上の表示からスマートフォンを操作する感覚で調整することが可能です。
少し彩度を上げた撮影を行いたい場合、少しダークな印象に仕上げたい場合など、写真撮影において理想を再現するのに最適な機能です。
また、搭載されているクリエイティブフィルターを使用することでSNSなどでも映えるレトロな雰囲気や、独特の色味へと写真を変化させることが可能です。
EOS Kiss X10製品仕様表
モデル名 | EOS Kiss X10 |
---|---|
撮像画面サイズ | 約22.3×14.9mm(APS-C) |
映像素子型式 | CMOSセンサー |
映像エンジン | DIGIC8 |
有効画素数 | 約2410万画素 |
オートフォーカス方式 | 専用AFセンサーによるTTL二次結像位相差検出方式 |
測距点 | 9点 |
常用ISO感度 | ISO100~25600 |
シャッター速度 | 1/4000秒~30秒、バルブ |
連続撮影速度 | 最高約5.0コマ/秒 |
画面 | ワイド3.0型/約104万ドット |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
Bluetooth搭載 | 〇 |
使用バッテリー | LP-E17 |
大きさ | 122.4×92.6×69.8mm |
質量 | 約449g(バッテリー、カードを含む) |
ミラーレスの時代でも選ぶ価値のある初心者モデル
近年デジタルカメラで盛り上がりを見せているのはミラーレス一眼ですが、今回のEOS Kiss X10では一眼レフのタイプが採用されました。
確かにミラーレス一眼カメラは小型・軽量で人気を集めるカメラですが、一眼レフカメラであるEOS Kiss X10も十分に選ぶ価値のあるカメラと言えます。
大きさや重さに関してはミラーレス一眼カメラとあまり変わらない携帯性を実現しており、ご紹介した深めのグリップ部というのは想像以上に撮影において安定感が増します。
そしてカメラの撮影性能としてもEOS Kiss伝統の使いやすさを受け継ぎながら、キヤノンが近年発売させたEOS Kiss MやEOS Rなどの新機能から好評の最新技術を取り入れたバランスの良いモデルとなっています。
大ベストセラーシリーズとなったEOS Kissである以上、絶対的な信頼感はもちろん、進化した撮影性能や操作性で初心者でも思い通りの写真撮影を実現してくれます。
選ぶなら王道モデルが一番。EOS Kiss X10は初心者向けデジタル一眼レフカメラの王道として相応しい存在なのです。
Canon EOS Kiss X10はレンタルもおすすめ
今回ご紹介してきたキヤノン初心者向け一眼レフカメラの最新モデルであるEOS Kiss X10ですが、早速レンタルしてお試しすることが可能です。
最新モデルは気になるものの、買うほどではない。そう感じる方も少なくないと思います。
家電レンタル「Rentio(レンティオ)」では、最新の一眼カメラをいち早くレンタルしてお試しするのに最適なサービスを提供しています。
今回のEOS Kiss X10をはじめ、豊富なラインナップからカメラやレンズを気軽にレンタルして使用することができます。
ぜひこの機会に気になる最新カメラを賢くお得にレンタルして、実力を体感されてみてください。