キヤノン初心者向け「EOS Kiss X10」と「EOS Kiss M」を徹底比較!大人気初心者向け2モデルの違いを検証
更新日2022/10/13
一眼レフカメラカテゴリの人気記事
一眼カメラを始めるハードルというのは年々下がってきているように感じます。
初心者でも気軽で簡単にきれいな写真が撮れるようになったのは、初心者向けとして販売されている一眼カメラのおかげと言えるでしょう。
そんな初心者向けの一眼カメラでも大人気シリーズであるのはデジタルカメラ最大手であるキヤノンが展開するブランド「EOS Kiss」です。
今回はEOS Kissシリーズの中でも代表的モデルとして存在する最新の2モデル「EOS Kiss X10」と「EOS Kiss M」を比較して、両モデルの違いを検証していきます。
もくじ
初心者向けシリーズとして大人気のEOS Kiss
キヤノンが展開する初心者向け一眼カメラシリーズ「EOS Kiss」は、長い歴史を保有するベストセラーシリーズです。
カメラを始めるときにまず目に入るのはこのEOS Kissシリーズともいえるほど、EOS Kissシリーズは有名で、これまで数多くのカメラマンの一眼カメラデビューを支えてきました。
EOS Kissシリーズの特徴は、小さく軽い携帯性に優れたボディや初心者でも簡単に扱うことができる操作性などが挙げられます。
今回ご紹介していくEOS Kiss X10とEOS Kiss Mでも、EOS Kissシリーズ伝統の携帯性と操作性を伝承している代表モデルです。
[2019年最新版]一眼レフ初心者が知りたいEOS Kissシリーズの選び方と全ラインナップの比較 – Rentio PRESS
代表モデルとして存在する2つのモデル
今回ご紹介していくEOS Kiss X10とEOS Kiss Mは、シリーズ内でも代表モデルとして、一番売れている2モデルとなります。
どちらも人気モデルですが、両モデルにどのような違いがあるのか、ここから比較して解説していきます。
EOS Kiss X10紹介
2019年4月25日発売と、こちらの記事公開時点でキヤノンの一眼カメラにおいて最新モデルであるEOS Kiss X10。
近年ではミラーレス一眼カメラがトレンドの中心となっていますが、こちらのEOS Kiss X10は、デジタル一眼レフタイプとなっています。
一眼レフながら小型・軽量のボディを実現
一般的に一眼レフというのはミラーレス一眼やコンデジと比較して大きく・重い印象があるかと思います。
しかし、EOS Kissシリーズでは伝統的に一眼レフカメラでも小型・軽量のボディが採用されています。
EOS Kiss X10では、可動式の液晶となるバリアングル液晶を採用しているデジタル一眼レフカメラとして世界最軽量の約466gを実現し、携帯性に優れています。
優れたAF性能を実現
EOS Kiss X10では従来モデルより一番改善された点としてピントを合わせるためのオートフォーカス性能が挙げられます
最新の映像エンジンである「DIGIC8」を搭載し、あらゆる画像生成に関する処理能力が向上させました。それに伴ってオートフォーカス性能も従来モデルよりも進化しています。
瞳を検知して追従し続ける新機能も搭載され、決定的瞬間を逃すことなく、ピントが正確で美しい写真へと仕上げてくれます。
仕様
- 有効画素数 : 約2410万画素
- オートフォーカス方式 : 専用AFセンサーによるTTL二次結像位相差検出方式
- 測距点 : 9点
- 常用ISO感度 : ISO100~25600
- シャッター速度 : 1/4000~30秒
- 連続撮影速度 : 最高約5.0コマ/秒
- 大きさ : 約122.4(幅)×92.6(高さ)×69.8(奥行)mm
- 質量 : 約449g(バッテリーパック、カードを含む)
EOS Kiss X10実写レビューはこちら
Canon EOS Kiss X10実写レビュー!初心者向け最新モデルを現役カメラマンが使って徹底解説 – Rentio PRESS
EOS Kiss M紹介
2018年3月23日に発売となったEOS Kiss Mは、上のEOS Kiss X10とは違い、ミラーレス一眼カメラとなる最新モデルです。
長年一眼レフモデルのみで展開してきたEOS Kissシリーズとして初のミラーレス一眼カメラとなり、大きな話題を呼んだモデルです。
ミラーレスだからこその小型軽量ボディ
EOS Kiss Mでは、ミラーレス一眼カメラだからこその小型・軽量化を実現しています。
先ほどのEOS Kiss X10と比較しても幅、高さ、奥行きの全てでEOS Kiss Mの方が小さく、ミラーレスらしさというのを存分に感じることが可能です。
また、重量に関しても約390gを実現しており、一眼レフとして非常に軽いもでるあるEOS Kiss X10でも、ミラーレスは比較にならないほどの軽量化を実現しています。
性能に対して驚きの低価格
EOS Kiss Mは、シリーズ初のミラーレス一眼としては性能の高さで驚きます。
まず、キヤノンとして初めてのケースとなる最新映像エンジンの初搭載モデルに抜擢されました。これまで最新の映像エンジン中位モデル以上のカメラに初搭載されることが多かったですが、初心者向けモデルに初搭載となる、異例のケースでした。
その他にも出し惜しみをすることのない最新技術をたくさん搭載し、キヤノンの本気を感じるモデルとして発売当初は大きな話題を呼びました。
発売から1年以上が経過しましたが、価格は下降し続け、性能を考えると非常に低価格で販売されており、ライバルモデルを圧倒する人気を誇るモデルへと成長しました。
仕様
- 有効画素数 : 約2410万画素
- オートフォーカス方式 : デュアルピクセルCMOS AF
- 測距点 : 最大143点
- 常用ISO感度 : ISO100~25600
- シャッター速度 : 1/4000秒~30秒、バルブ
- 連続撮影速度 : 最高約10コマ/秒
- 大きさ : 116.3(幅)×88.1(高さ)×58.7(奥行)mm
- 質量 : 約387g(バッテリーパック、カードを含む)
EOS Kiss M実写レビューはこちら
Canon EOS Kiss Mを実写レビュー!本当に初心者に適しているカメラなのか?徹底検証 – Rentio PRESS
EOS Kiss X10は一眼レフ、EOS Kiss Mはミラーレス
まず両モデルにおける最大の違いは「一眼レフ」であるか「ミラーレス一眼カメラ」であるかです。
EOS Kiss X10は、一眼レフとしてカメラ内部にミラー機構が存在しますが、EOS Kiss Mではミラーレス一眼として一眼レフで存在するミラー機構を取り除いています。
ミラー部の有無で性能に大きな違いが生じることはありませんが、後ほどご紹介するようにレンズマウントの違いや、ファインダー形式の違いは存在します。
一眼レフとミラーレス一眼を比較検証!両者の本当の違いを初心者向けに徹底解説 – Rentio PRESS
2つのモデルの外観を比較
ここからは実機を使用して2つのモデルを比較しながら特徴をご紹介していきます。
まずは大きさやデザイン性など外観面をご紹介していきます。
EOS Kiss Mはミラーレスとして小型・軽量
小型・軽量ボディで携帯性に優れているのはEOS Kiss Mの方と言えます。
先ほどもご紹介した通り、EOS Kiss Mではミラーレス一眼カメラとして、単純に一眼レフで搭載しているミラー機構を取り除いていることからシンプルな構造によって小型・軽量化を実現しています。
そしてEOS Kiss MはEOS Kiss X10に比べて、想像以上に薄いボディという印象を受けます。
奥行きが抑えられたボディであることから、鞄の中に収納するような場面でも、収納に困ることなく持ち運びにも向いているカメラとなります。
EOS Kiss X10は握りやすいグリップ部が特徴的
一方でEOS Kiss Mよりも大きいEOS Kiss X9に外観面でメリットはないのかと言われるとそういう訳ではありません。
撮影時においてカメラのホールド感というのは非常に重要になります。特に暗い環境などでシャッタースピードが落ちやすい際、手持ち撮影ではカメラの安定性が重要になります。
EOS Kiss X10では、撮影時の持ちやすさが強く意識され、シャッターを切るために握る右手のグリップ部が深めにデザインされ、優れたホールド感を実現しています。
携帯性を求めるのであればEOS Kiss Mがおすすめ
先述の通り、単純にカメラとしての携帯性を求めるのであればEOS Kiss Mがおすすめです。
一眼カメラの場合、レンズを取り付けた利用が前提となりますが、EOS Kiss Mで使えるEF-Mマウントのレンズはどれもが小型化を実現しているため、撮影時における携帯性でも優れていると言えます。
2つのモデルの性能を比較
外観面では携帯性に違いが見られたところで、ここからはデジタルカメラとしての撮影性能について比較していきます。
クラス的には同じの2モデルですが、どのような違いがあるのか検証していきます。
使用できるレンズマウントが異なる
性能の前に確認しておかなければいけない点があります。
EOS Kiss X10とEOS Kiss Mは、同じEOS Kissシリーズに属しているものの、使うことのできるレンズの種類は全く異なります。
EOS Kiss X10対応のレンズは豊富
一眼レフカメラであるEOS Kiss X10では、長年一眼レフシリーズ用レンズとして展開されてきたEFマウントと、APS-Cフォーマット専用のEF-Sレンズに対応しているため、使うことのできるレンズの数は非常に多いです。
レンズキットでも十分良い写真を撮影することができますが、使用することのできるレンズが多いため、新たに別のレンズを購入して楽しむというステップアップした際の楽しみ方で有利となります。
EOS Kiss M対応のレンズは少ない
一方でEOS Kiss Mでは、ミラーレス一眼カメラ専用となるEF-Mマウントのレンズのみ使用することが可能です。
キヤノンのミラーレス一眼といえば、フルサイズセンサーを搭載したEOS Rシリーズが勢いをつけているところですが、EOS Rでは更に新しくRFマウントという新規格を採用しているため、EF-Mマウントは中途半端な位置にいると言えるでしょう。
特に望遠側のレンズはほぼ皆無と言えるほどで、最大でもダブルズームキットに付属されている200mm(35mm換算320mm)となります。
どちらも最新の映像エンジンで高画質を実現
画質面を比較してみるとEOS Kiss X10とEOS Kiss Mでは両方ともキヤノンの最新映像エンジンであるDIGIC8を搭載しており、ほぼ同等と言えるでしょう。
先ほども少し触れましたが、一眼レフとミラーレス一眼の根本的な違いはミラー構造の有無だけであると言えるため、同じ映像エンジンや性能を保有している場合、画質に違いはありません。
AF性能や高感度耐性もほぼ同等
どれだけの性能を実現するかというのは、モデルによって違いが出てくる場面ですが、EOS Kiss X10とEOS Kiss Mは性能面で非常に近い存在と言えます。
初心者向けモデルとしてAF性能や夜間など暗い場所での撮影で必要となる高感度耐性についても同等の性能となっています。
ただ先ほどもご紹介した通り、選べるレンズに違いがあることで高級レンズを使用することができるEOS Kiss X10では、レンズによって描写力を向上させることが可能です。
連写速度ではEOS Kiss Mが優れている
決定的瞬間を撮影したい場面や、動きのある被写体に対して効果的な機能となる連写速度もカメラによって性能が大きく異なるところです。
EOS Kiss Mは、キヤノンの一眼レフで中位モデル以上でしか実現していない約10コマ/秒の高速連写性能を保有し、非常に優れた連写性能を保有しています。
一方でEOS Kiss X10では、約5コマ/秒の連写性能を保有しており、EOS Kiss Mの半分程度の速度となっています。
約5コマ/秒でも十分な連写速度だと感じるシーンが大半ですが、連写速度は高速であるほど決定的瞬間をとらえやすくなるため、連写速度が速いEOS Kiss Mは動きものなどに有利と言えるでしょう。
ファインダーに大きな違いが
一眼レフであるEOS Kiss X10とミラーレス一眼であるEOS Kiss Mでは、ファインダーの仕組みが全く異なるものとなっています。
一眼レフカメラでは、ミラーで反射した映像をファインダーに映し出す「光学ファインダー」が採用されていますが、ミラーレス一眼ではミラー構造を持たないため、センサーで受信した情報を基にファインダー内の液晶に映し出す「電子ビューファインダー」を搭載しています。
光学ファインダーでは、見たままの状態を映し出しますが、電子ビューファインダーの場合は、一度映像化していることもあり、モデルによっては僅かなライムラグが生じる可能性があります。
しかし、電子ビューファインダーでは、ファインダー内の液晶に映し出すことから撮影設定による露出の変化や、フィルターによる変化なども反映されるため、仕上がりが撮影前から正確に分かるというメリットがあります。
2つのモデルの価格を比較
これまでEOS Kiss X10とEOS Kiss M両方のモデルの外観、性能を比較してきましたが、販売されている価格というのも気になるところだと思います。
はじめてのカメラであればできる限り低価格でリスクを最小限に抑えたいものです。EOS Kissシリーズの2モデルの価格も比較していきます。
EOS Kiss Mは発売から1年が経過し値段が落ち着く
販売価格というのは発売から時間が経つとともに下降傾向にあります。そういう面で見てもEOS Kiss Mは発売から1年以上が経過していることもあり、2019年4月発売のEOS Kiss X10よりも大幅に安く購入することが可能です。
EOS Kiss X10は、ボディ単体75,330円、EF-S18-55 IS STM レンズキットで85,050円、ダブルズームキットで114,210円であることに対して、EOS Kiss Mではボディ単体で58,390円、EF-M15-45 IS STM レンズキットで75,519円、ダブルズームキットで83,800円と大きく差が開いていることが分かります。
Canon EOS Kiss Mを実写レビュー!本当に初心者に適しているカメラなのか?徹底検証 – Rentio PRESS
EOS Kiss X10は発売直後ということもあり今後に期待
しかしEOS Kiss X10も発売から時間が経つとともに販売価格も下がることが予想されるため、単純にEOS Kiss Mの方が安いとは言えないです。
新発売の製品はどうしても高値が付きやすいですが、数か月もしないうちに販売価格は下降を見せるでしょう。
Canon EOS Kiss X10実写レビュー!初心者向け最新モデルを現役カメラマンが使って徹底解説 – Rentio PRESS
使う用途によって選ぶ方を決めよう
今回ご紹介してきたEOS Kiss X10とEOS Kiss M。
どちらもEOS Kissの代表モデルですが、「一眼レフ」と「ミラーレス一眼」という大きな違いがあります。
個人的にはEOS Kiss X10は、キットレンズ以外のレンズを使用して色々撮影したい方など、少しこだわりを持って撮影される方におすすめです。
EOS Kiss Mは、まさにミラーレス一眼の携帯性を活かして、女性の方でもおしゃれでかわいく写真ライフを楽しむことができるため気軽に始める入門機として最適です。
ただどちらを選んでも撮れないシーンというのは存在しないと言えるため、これから始められる方は外観でお好みの方から選ぶという選択方法も良いかと思います。
その他のおすすめ一眼レフ、ミラーレス一眼カメラはこちら
[2019年]初心者向けおすすめ一眼レフ6選!カメラ選びで大切なポイントを解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
2019年最新おすすめミラーレス一眼カメラ5選!初心者でも失敗しないカメラの選び方 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
カメラ選びはレンタルでお試しがおすすめ
「カメラを始めてみたいけどどのカメラを選べば良いかわからない…」
という悩みは誰しもが悩む最初の壁だと思います。そんなときにおすすめなのがカメラのレンタルサービスです。
家電レンタル「Rentio(レンティオ)」では、今回ご紹介してきたEOS Kissの代表モデルをはじめ、初心者におすすめの一眼レフ・ミラーレス一眼カメラを豊富なラインナップの中から選んでレンタルすることが可能です。
ぜひこの機会にRentioで気になるカメラをレンタルして自分に合っているかどうかをお試ししてカメラ選びに役立ててください。