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カメラを止めるな!タイムラプスカメラ「MAC200DN」レビュー。最大14ヶ月の長期連続撮影が可能

Kiku
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更新日2022/10/31

カメラを止めるな!タイムラプスカメラ「MAC200DN」レビュー。最大14ヶ月の長期連続撮影が可能

昨年、SNS上の口コミで評判が広がり、国内外で熱狂的な社会現象を巻き起こした某ホラー・コメディー映画、皆さんはご覧になられましたでしょうか。

公開を開始したのは、2017年11月。6日間の期間限定で、僅か2館の単独劇場公開という小規模のスタートから、昨年10月末時点では、”感染上映”と言われ、日本全国47都道府県で上映。観客動員数も200万人を突破し、330館28億円の空前の大ヒットを記録しました。

冒頭から40分近くにも及ぶ、一切カメラカットを入れない長回しのワンカットは圧巻で、見終えた後に残る爽快感。いい意味で期待を裏切られ、私も完全に、この映画に魅了された感染者の一人になっていました。

これ以上話してしまうと、まだ観ていない方へ、取り返しの付かないことになりそうなので、映画の話はここまでにしますが、興味がある方は、ブルーレイやDVDもリリースされているので、是非ご覧になられてください。

さて、今回紹介するのは、映画のレビューでも映画を撮影する機材でもありません。“カメラを止めるな!”と言われなくても、14ヶ月も連続撮影できてしまう代物 。タイムラプスカメラ「MAC200DN」を紹介します。

映画のネタバレにはなりませんので、安心して最後までお付き合いください。



タイムラプスとは

“そもそもタイムラプスって聞いたことはあるけど、一体何?”というところから解説していきます。

タイムラプスとは、簡単に言うと、一定間隔で撮影した写真(静止画)を繋ぎ合わせた動画のことを指します。こま撮り動画、インターバル撮影動画とも呼ばれ、もっと解り易く簡単に言うと、ノートの角に描いたパラパラ漫画のようなもので、一枚一枚に描かれた絵が繋ぎ合わされて見える、アニメーションの実写版とお考えください。

水平線に沈んでいく夕日や、幹線道路を走行する車窓からの視点映像など、テレビや映画、音楽のプロモーションビデオにも用いられる撮影手法の一つで、最近では、観光PRやテーマパークの誘致促進、企業製品のメイキング映像にも使われています。皆さんも、どこかで一度はご覧になられたことがあると思います。

タイムラプスの魅力

一定時間内に撮影する静止画の枚数が少ないと、しっかりはっきりと移り変わりを確認でき、枚数が多いと、スムーズに滑らかに移り変わりを確認することができます。間隔と枚数を調整することで、印象が変わります。

そうした映像で、長時間の美しい時の流れや、その雰囲気をギュッと凝縮して、短時間で視聴することができるので、視聴者に伝わりやすく、凝縮した旨味を体験したかのように味わうことができます。

例えば、テレビで放送されるような、花の開花や、蝶がサナギから孵化するまでの映像などがそれに当たります。そう簡単には見れない映像ですが、あたかも自身がそこに立ち会ったかのような気分になれるという訳です。

タイムラプスの魅力をもっと知ってもらうには、こちらの記事もオススメ!

タイムラプスに酔いしれろ!GoProで撮影された感動する動画まとめ – RentioPress

一般的な動画との違い

“ただの動画を早送りしたものとは何が違うの?”と思われる方もいらっしゃるでしょう。動画を早送りすることで同じような効果が得られますが、こま撮りではなく、継続してカメラを回し続けるため、データ量は膨大に膨れ上がり、更にそれを編集する手間を要することになります。

一般的な動画も、実は複数枚の静止画が連続再生されることによって動いています。国内で一般的に採用されている規格では、1秒間に30枚ものこま撮りによって構成されています。それが、私たちが普段目にしている日常と同じ速さを再現しているのです。

タイムラプスの撮影では、1分に1枚、1時間に1枚と微細な設定が可能であるため、データ量を軽減し、編集する手間をかけずに、簡単にタイムラプス動画を撮影することができます。

では、実際にMAC200DNで撮影した動画をご覧いただきましょう。これは、新宿駅西口の風景を撮影したタイムラプス動画です。

人や車が行き交う様子や、街灯が点灯し始めたり、建物内の照明の明るさが際立っていく変化を、時間の経過と共に確認できます。何気ない日常の風景ですが、こうして見てみると面白みのある映像に仕上がります。

タイムラプスカメラ「MAC200DN」

ここから、MAC200DNの外観と機能について、解説していきます。

Brinnoとは

まずは、このカメラを開発したBrinno(ブリンノ)について、お話しします。

Brinnoは、2003年に台湾で設立された、長時間撮影を可能にする様々なカメラを手掛けるブランドメーカーです。

2009年からは、ブロードバンドやクラウドサービスの普及から、デジタル映像の分野に注力した事業を展開し、中でもタイムラプスカメラを広く身近なものにする研究を重ね、誰でも気軽に使いやすく、美しい映像と省電力技術を備え、そしてデザイン性にも優れた数々の商品を世に送り出しています。

そのデザイン性の高さから、デザインが優れた物事に贈られる栄誉「グッドデザイン賞」の受賞を始め、これまでにも多数の賞を獲得しています。

近年では、タイムラプスカメラの中で、それぞれの用途に位置付けた、玄関ドア設置型防犯カメラ「PHVシリーズ」、ポータブル防犯カメラ「MACシリーズ」、多目的な用途に活用できる「TLCシリーズ」を主力製品として、開発に力を入れています。

MAC200DNの徹底レビュー

実際にMAC200DNを使用したレビューをご紹介していきます。

カメラ本体は、全面ブラックで統一され、四角い箱のような形をしています。サイズは、幅106mm、高さ110mm、奥行き78mm、重量は、250g(電池を含まず)になります。一見、格好良くも可愛らしくも見えるデザイン性の高さもポイントの一つです。

製品仕様

製品名 MAC200DN
画素数 1.3メガピクセル
レンズ 画角-対角75°
焦点距離-f=4.6mm(35mmフィルム換算 約28mm相当)
撮影距離 60cm〜
記録方式 動画AVI(MotionJPEG)音声なし
記録画素数 1280×720画素
記録媒体 SD/SDHCカード(32GBまで対応)
撮影間隔 1秒間隔~24時間間隔(1秒単位)
シーン別撮影 NightVisionMode(On、Off、Auto)
1タイマー設定 あり(1日の撮影時間の設定が可能)
防水機能 あり(IPX4)
液晶画面 1.44インチTFT液晶
モーションセンサー あり
センサー検知範囲 -角度:約100°
-距離:約6m
上書きモード あり(On、Off)
電源 単1形アルカリ乾電池2本
電源持続時間(参考値) 約100日(1分間に1回の撮影の場合)
※使用状況や環境により記載の時間と異なる場合があります
上寸法(本体のみ) 106mm×110mm×78mm
質量(本体のみ) 約275g

CMOSイメージセンサーを採用

本体前面には、1.3メガピクセルCMOSカメラと人感センサーが配置されています。

カメラには、1/4インチ130万画素CMOSイメージセンサーを採用したカメラを搭載し、撮影解像度は720p(1280×720)のHD画質の撮影が可能です。

「CMOS(シーモス)」と言うと、あまり耳慣れない言葉かもしれません。CMOSとは、Complementary Metal Oxide Semiconductor(相補型金属酸化膜半導体)の略です。更に難しくなってしまいました。では「CCD(シーシーディー)」という言葉なら、聞いたことがあると思います。よく「CCDカメラ」と呼ばれたりします。

CMOSは、CCDよりも低コストで大量に生産することができ、消費電力が少ないという利点があることから、昨今では、CCDに代わって、デジタル一眼カメラ、スマートフォン、Webカメラなどにも採用されています。医薬品の世界でいうところのジェネリックという例え方をすると解り易いかもしれません。

低コストだからと言って、必ずしもCCDより画質が劣るということはありません。CMOSには、ノイズや受光、読み出し時にタイムラグが発生するといったデメリットから、以前は粗悪なイメージがありましたが、ほぼ克服され、今や将来的にもCMOSがCCDより有利になると期待されています。

同等の効果が得られるのであれば、安価なジェネリックを選択する方がいいですよね。

防犯対策として、抜群の実力を発揮

MAC200DNは、防犯対策のセキュリティカメラの用途として、広く使用されています。レンズには、35mmフィルム換算28mm相当のレンズを搭載し、75度(水平 : 65° 垂直 : 46°)と一般的な防犯カメラと同じ広範囲の撮影が可能です。

カメラには、ナイトビジョンモードが搭載されており、面に入ってくる光の総量が少ない、やや暗い場所でも、十分に撮影することができる高感度仕様になっています。

セキュリティカメラの用途として使用する場合、夜間の撮影も欠かせません。

別売の乾電池駆動・人感センサー搭載の赤外線投光器「APL200」を組み合わせることで、赤外線照射による暗視撮影も可能です。ナイトビジョンモードでも、良好な低照度撮影を期待できますが、こういった拡張性があることは嬉しいことです。

シンプルな操作で簡単設定

本体前面のカバーを開くと、液晶モニター、操作パネル、SDカードスロットが配置されています。一般的なカメラと同様にモニター画面を見ながら、実際に撮影した映像を確認したり、設定を変更することも可能です。操作パネルのボタンの数や配置もシンプルで、優しい設計になっています。

モニター画面は、1.44インチとやや小さめですが、撮影した映像を確認するには十分なサイズで、モニターに表示されるテキストも大きく表示されるため、設定に苦戦することはありません。

記録メディアとなるSDカードは、最大32GBのSDHCに対応しています。やや少なく感じられますが、自動上書き機能を搭載しているので、電池の寿命が持つ限り、そのまま継続した撮影が可能です。勿論上書きしたくない場合には、オンとオフを切り替えて、上書きしないように設定することもできます。

因みに、こま撮りした静止画を自動的に動画に生成するため、ファイル形式は、JPEGではなく、AVI形式の動画扱いとなります。

“SDHCって何?”って思われた方には、こちらの記事もオススメ!

【初心者向け】SDカードの選び方をやさしく解説!見るべき性能とおすすめSDカード5つを紹介 – RentioPress

単1乾電池の駆動で、最大約14ヶ月の撮影が可能

タイトルでも紹介していますが、MAC200DNは、最大で約14ヶ月もの長期駆動が可能です。駆動電源には、アルカリ単1乾電池を2本使用し、カメラ本体背面が電池の収納部になっています。

約14ヶ月というのは、1日に1枚の撮影を行った場合の最大値で、設定によっては、実用値が大幅に異なってきます。例えば、最も実用性の高い1秒間に1枚のこま撮りを継続して行った場合、電池駆動期間は約18日間になります。利用シーンに合わせて、設定を変更しましょう。

撮影枚数と電池駆動期間の目安

撮影間隔 撮影可能枚数 ※電池寿命まで 電池駆動期間(日)
ASAP 1,845,000 7
1 sec 1,537,500 18
2 sec 1,476,000 34
5 sec 1,317,800 76
10 sec 1,118,000 129
30 sec 696,200 242
1 min 444,570 309
5 min 114,240 397
1 H 10,185 424
4 H 2,558 426
24 H 427 427

1日に1枚撮影する活用シーン

“1日に1枚なんて、防犯の意味をなさないのでは?”と思われる方もいらっしゃるでしょう。これは、セキュリティカメラとしてではなく、別のシーンで活用できます。

建築現場での活用事例を一つ紹介します。建築業務を請け負った委託先企業は、依頼主である委託元企業に、施行の進捗状況を報告する義務があります。場合によっては、定期的に現場写真の納品を求められることもあるでしょう。

1日の作業終了の時刻に合わせて、1日1枚の撮影を行うことで、一定期間内の進捗状況の経過を明確に記録することができ、その動画を確認することで、視覚的に状況を把握できるため、計画工程に沿った施工が行われているかを見極め、管理することが可能になります。

これは、ほんの一例です。その他にも様々なシーンで活用されています。

完全ワイヤレス&ポータブル

MAC200DNは、付属品も充実しています。カメラを取り付けるために使用する、固定用ベルト、ゴムストラップ、壁用ホルダーの3つのアタッチメントが付属されており、設置が困難と思われる環境でも容易に設置することができます。また、本体底部には、一般的なカメラと同じように三脚ネジ穴が備わっているため、三脚にも取り付けることが可能で、利便性に優れています。

アルカリ単1乾電池での長期駆動が可能なため、配線が不要で、電源を供給できない場所にも手軽に設置することができます。取り付けるための配線工事を行う必要もありません。本体は、IPX4の簡易防水設計、防塵性能を搭載しており、少雨であれば、屋外での使用も可能です。

シーンで選べる撮影モード

MAC200DNには、利用シーンに合わせて使い分けることができる、3つの撮影モードを搭載しています。ここでは、撮影モードにフォーカスを当てて、解説していきます。

こま撮り撮影(タイムラプス)モード

任意に設定した一定間隔(1秒〜24時間毎に1枚)の撮影を継続する最もシンプルな撮影方法です。100メートル以上の広範囲の撮影が可能で、常に起動しているため、電池の消費は激しくなりますが、風景の移り変わりを記録する定点観測などに役立ちます。

防犯用途として、常時監視を行うことが可能で、定点監視などの用途でも活用できます。

モーション起動モード

人感センサーが、人や物の動きを検知した時のみ起動し、毎秒2~3枚の静止画を約5秒間撮影します。人感センサーの検知可能範囲は6mまで対応しており、検知時には、瞬時に起動します。普段は待機状態となるため 、電池の消費を抑えた撮影が可能です。

カメラの目の前に障害がある場合、人感センサーが起動しないデメリットがあります。ガラス越しなどでは使用できないため、注意が必要です。

ハイブリッドモード

こま撮り撮影モードとモーション起動モードを組み合わせた、最も防犯用途に利用シーンに適している撮影方法です。

普段は、こま撮りモードの撮影を継続し、人感センサーが、人や物の動きを検知した時には、モーション起動モードの撮影が開始します。その時の状況によって、自動的にモードを切り替えるため、大事な瞬間の撮り逃しを軽減します。

このように、使用するシーンによって、定点撮影には「こま撮りモード」、電池の消費を抑えた長期の撮影には「モーション起動モード」、撮り逃しのない撮影には「ハイブリッドモード」といった使い分けがることができるので、様々な用途に活用できます。

無料ソフトをダウンロードして、編集も可能

因みに日本では、コンピュータソフトウェアの開発及び販売などを事業展開する「株式会社バイコム」が正規代理店を勤めています。

株式会社バイコム サポート情報

同社HPでは、MAC200DNで撮影した動画の編集を可能にする、無料ソフトウェア「Brinno Video Player」を提供しており、撮影した動画を確認したり、動画を写真(JPG)に変換するなどの編集も可能です。

こま撮り撮影だけなら、TLC200もオススメ

もう一つ、タイムラプスカメラを紹介します。

Brinnoから、多目的な用途に活用できる「TLCシリーズ」として展開されているタイムラプスカメラ「TLC200」です。

TLC200には、こま撮りモード、モーションキャプチャーモード、シャッターラインモードの3つの撮影モードが搭載されています。

こま撮りモード以外の撮影モードを使用する場合、別売りのオプション品を用意して、拡張性を補う必要があります。

こま撮りモードの撮影だけなら、MAC200DNと同様の十分なタイムラプス動画を撮影することが可能であり、MAC200DNよりも比較的安価な価格で手に入るため、TLC200もおすすめです。

ただし、防水性能を搭載していないため、雨にさらされる屋外で使用する場合には、オプション品の専用保護ケースを用意する必要があるため、注意が必要です。

製品仕様

製品名 TLC200
画素数 1.3メガピクセル
焦点距離 f=3.81mm(35mmフィルム換算 約36mm相当)F値:F2.8
レンズ(対角) 59度
動画フォーマット AVI(音声なし)
液晶画面 1.44インチTFT液晶
撮影間隔 1秒間隔~24時間間隔(1秒単位)
シーン別撮影 Daylight、Night
シーン別撮影 NightVisionMode(On、Off、Auto)
記録画素数 1,280×720画素、640×480画素
記憶媒体 SD/SDHCメモリーカード(32GBまで対応)
電源 単三乾電池×4本
※外部給電(マイクロUSBからのDC5V)も可能
電源持続時間(参考) 約2.5ヵ月(1時間に1回の撮影)
大きさ(幅)×(高さ)×(奥行き) 64×106×46mm
質量 約120g(本体のみ)

まとめ

ここまで読んでいただき、いかがでしたでしょうか。

タイムラプス動画は、機能が搭載されている一般的なカメラでも撮影することは可能です。しかしながら、アルカリ乾電池での長期駆動、設置や設定の容易さ、使い分けが可能な撮影モードなど、これだけバランスの取れた機能を搭載するカメラはそうありません。

それは、タイムラプス動画の撮影に特化したカメラであるからこそ成せるものであり、防犯対策は勿論のこと、様々なシーンで活用できると自信を持っておすすめします。

防犯対策もお得なレンタルで!

Rentio(レンティオ)では、MAC200DN単体の商品は勿論、もっと活用してご利用いただける取付金具や専用保護ケースとのセットや、長期でお得にレンタルできる月額プランもご用意しています。

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気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
この機会に是非、皆様のご利用をお待ちしております。

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