SONY α6100実写レビュー。最廉価ながらソニーの最新技術を体感できる待望のエントリークラス最新モデル
更新日2022/10/31
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2018年はフルサイズミラーレス一眼カメラの発売が非常に活発でしたが、2019年後半はAPS-Cセンサーを搭載した、初心者から中級者向けのモデルの発売ラッシュとなっています。
今回ご紹介していくのは、ここ数年においてフルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼を中心に開発していたソニーにおいて、初心者向けで展開されているα6000シリーズの最廉価モデルα6000の後継機となるα6100をご紹介していきます。
従来のα6000の発売から早くも5年以上が経過。その間に培った技術力が存分に反映された最新のミラーレス一眼カメラの魅力に迫ります。
もくじ
ラインナップ拡充を図るSONY αシリーズ
ミラーレス一眼が流行を見せていますが、ソニーでは流行が始まる前からミラーレス一眼カメラにこだわってカメラ開発を進めてきました。
そのため他メーカーと比較しても既にラインナップの充実具合では圧倒する存在ですが、ソニーでは、開発の勢いを落とすことなく、更に最新のラインナップへと拡充を進めています。
ここ最近のソニーの印象は、フルサイズセンサーを搭載したモデルを中心に開発しており、APS-Cセンサー搭載モデルについてはα6400の発売以外おとなしいイメージでした。
しかし、今回ご紹介するα6100と、同時の発表となったα6600によってAPS-Cセンサー搭載モデルの市場においても一気にモデル更新が開始されました。
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α6100は初心者向けのモデルとして発売
今回ご紹介するα6100は、元々α6000シリーズの中でも最廉価モデルとして販売されていたα6000の後継機です。
そのため、価格を抑えたモデルとして「はじめての一眼カメラ」としてもおすすめできるほど、初心者向けのミラーレス一眼カメラと言えるでしょう。
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α6100外観レビュー
ここからはα6100の実機を使用してレビューを行っていきますが、まずは大きさや重さなどのデザイン面について実機写真とともにご紹介していきます。
α6000シリーズ伝統のデザイン
α6100で採用されているデザインは、α6000シリーズで伝統としてきたデザインから大きく変わることはありません。
フルサイズミラーレス一眼のような深いグリップ部分などは存在せず、ホールド感よりも収納時のコンパクトさや、小型・軽量が意識されたボディのデザインとなっています。
重さとしては大幅に軽量化を実現している訳ではありませんが、バッテリーやメモリーカードを含んだ重さで400gを下回る396gを実現しており、持ち運びに大きな負担となることはありません。
視野率100%の高性能電子ビューファインダーを搭載
小さいボディサイズになるほどカメラ本体にファインダーを搭載することが難しく、その性能に関しても期待できるものではありません。
しかし、α6100では、上位モデルα6400やα6600と比較すると解像度の面で若干劣るものの、一般的なミラーレス一眼として優秀な電子ビューファインダーを搭載しています。
電子ビューファインダーもミラーレス一眼における性能の差が大きく出る機能の一つです。
個人的な感覚としてSONYは電子ビューファインダーの見やすさは正直なところいまいちという印象を持っていました。
しかし近年発売されたα6400やα7 III辺りから電子ビューファインダーによる自然や見やすさというのは大きく改善されたように感じます。
こちらのα6100においても背面の液晶モニターを使用する場面と、ファインダーを使用したい場面が半々になった場合でも、どちらも変わらない見やすさで撮影において役立ちます。
ミラーレスの定番チルト式液晶モニターを搭載
すっかりミラーレス一眼で搭載されることが一般的となったチルト式液晶モニターをα6100でも搭載しています。
α6100で搭載されているチルト式液晶モニターは、上方向に約90度、下方向に約74度まで角度の調整が可能で、カメラを目線の高さから離したハイアングルやローアングルでの撮影時にお好みの角度に調整することができます。
また、液晶モニターを180度反転させた状態での撮影も可能のため、カメラを自分の方に向けて撮影する「自分撮り」のスタイルにも対応しています。
シンプルで明確なボタン・ダイヤル類
一眼カメラを始める上で懸念されることの1つに操作の難しさがあります。
カメラを操作する上でボタン・ダイヤル類の使用というのは必須になってきますが、それぞれのボタンやダイヤルの意味を理解するのも初心者にとっても難しいものです。
α6100では、初心者でも扱うことに難しさを感じない程度に程よいボタン・ダイヤル類がカメラボディに配置され、シンプルかつ用途が明確であるため、単純なだけでなく豊富な機能性も同時に感じることができます。
8つのボタンにおけるボタンカスタマイズ機能
カメラに慣れてくると使う機能に偏りなども出てくるかと思います。
そのような場面にボタンカスタマイズ機能は大きく役立つ機能としておすすめです。
最大89項目の機能からお好みの機能を8個のボタンに割り当てることが可能です。
割り当てる際も静止画撮影時、動画撮影時、再生時など、撮影モード毎にそれぞれ異なる機能を登録することが可能となっており、より自分の使いやすいカメラへとカスタマイズすることが可能です。
α6100性能レビュー
ここからはα6100における撮影性能についてレビューしていきます。
従来モデルであるα6000との比較を基本として初心者でも簡単にきれいな写真撮影を行う実力があるのか、実際に撮影して検証しました。
後継モデル発売までに鍛えられたソニーの力
従来モデルとなるα6000は2014年2月発売でしたが、新モデルが誕生するまでに約5年半の歳月が経過しました。
ソニーではそれまでの間にフルサイズセンサーを搭載したα7シリーズにおいて、着実に技術力を向上させ、世間が黙っていられないほどのカメラ性能をミラーレス一眼カメラで実現しました。
今回のα6100では、従来モデル発売からの長い年月において培った技術力が存分に活かされており、大きく性能が向上したと言えます。
高速、高精度を実現したAF性能
ソニーがフルサイズセンサー搭載モデルで大きく進化した性能の一つにAF性能があります。
α6100では、フルサイズセンサー搭載のミラーレス一眼カメラにおける動体予測アルゴリズムも継承した高密度425点全面位相差検出AFセンサーと世界最速となる0.02秒の高速レスポンス「高密度AF追従テクノロジー」の搭載によって従来のα6000よりも大幅に進化したAF性能が魅力となっています。
また、近年の一眼カメラにおいて注目の性能となっている「瞳AF」に関しても、追従性が更に向上したリアルタイム瞳AFを使用することができます。
リアルタイム瞳AFは、一部の動物においても対応しており、ご自身のペットなどこれまで撮影が難しかった被写体に対しても能力を発揮します。
AF/AE追随で最高11コマ/秒の高速連写を実現
高速連続撮影速度に関する性能では従来のα6000より変化のないAF/AE追随最高約11コマ/秒の性能となっていますが、この性能は撮影において十分と言えるでしょう。
α6100では、電子ビューファインダーにおいて問題とされていた表示タイムラグを限りなく低減させ、一眼レフカメラで採用されるタイムラグのない「光学ファインダー」に近い使用感を実現しています。
これまでのミラーレス一眼カメラにおける表示タイムラグというのは、撮影において大きな支障とされていましたが、こちらも技術の進歩によりミラーレス一眼のデメリットが克服された形となります。
低照度でのAF動作も大幅に改善
AF性能が進化したことで実感できる場面は追随性能だけではありません。
これまで暗い環境下などで差が出ている低照度におけるAF検出輝度範囲ですが、α6100では従来のα6000よりも二段も暗いEV-2を達成しました。
この性能向上により、暗い撮影環境においてもAF動作で迷うことはなく、高精度なピント合わせを実現してくれる性能を実現しました。
高感度での画像処理性能が向上
α6100では、新世代の画像処理エンジンであるBIONZ Xによって高感度撮影時の画像処理性能も大幅に向上しました。
APS-Cセンサー搭載モデルはどうしてもフルサイズセンサー搭載モデルと高感度撮影において比較するとノイズが目立ちやすくなることは避けられないことです。
今回のα6100においても、APS-Cセンサー搭載のモデルの中ではノイズ軽減性に優れているとは言えるものの、やはりISO3200を超えたあたりからノイズは大きく目立ってくる印象です。
クリエイティブな作品を生み出すための機能類
α6100は初心者も対象としたエントリー向けに近いモデルです。
そのため、初心者が気軽に撮影を楽しむことができるような機能類も充実しています。
一眼カメラでは撮影してそのまま書き出された、いわゆる「撮って出し」の状態においては正直なところ味気がなく、SNSなどへの投稿では物足りなさを感じることがあります。
α6100では写真の鮮やかさを向上させるためにもフィルターをカメラ内において適用させることができる「ピクチャーエフェクト機能」や写真の仕上がる雰囲気をコントロールすることができる「クリエイティブスタイル機能」を搭載し、撮影後に調整することなく写真の調整を行うことができます。
ピクチャーエフェクトでは、大幅にエフェクトをかける印象ですが、クリエイティブスタイルでは、エフェクトというよりも色味やコントラストなどの質感で違いを感じることができる機能差となっています。
α6100フォトギャラリー
その他α6000シリーズとの比較
今回ご紹介しているα6100は、α6000シリーズに属するモデルですが、シリーズとして他にもラインナップが存在します。
α6100は最廉価モデルとして販売されていますが、ここからは上位モデルとなるα6400とα6600と比較して違いを解説していきます。
α6400との比較
α6100のワンランク上のラインナップとなるのがα6400です。
α6000シリーズはここ最近になってモデルチェンジが行われている印象ですが、こちらのα6400も2019年2月発売と新しいモデルとなります。
基本性能は同じながら細かい部分で違いが
α6100とα6400では、カメラの基本性能に関してはあまり変化がないと言えるでしょう。
違いのある部分と言えば、搭載されている電子ビューファインダーにおける解像度の違いや、連続撮影可能枚数、動画撮影性能における僅かな違い程度です。
大きな違いないものの、実売価格はα6100の方が2万円程度安く販売されています。
α6400実写レビューはこちら
SONY α6400実写レビュー。上級機に匹敵するAF性能や新機能を実際に使って徹底解剖 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
α6600との比較
α6000シリーズの中でも最上位モデルとなるのがα6600です。
α6100発売時点では、まだα6600は発売されておらず、今回は事前発表となっているスペック上での簡単な比較となります。
最大の違いはボディ内手ブレ補正機構の搭載
α6600は、α6100でもα6400でも搭載されていない機能としてボディ内手ブレ補正機構が搭載されています。
ボディ内手ブレ補正機構だけでも大きな性能の差がありますが、α6600ではバッテリーの種類もα6100とは違ったフルサイズミラーレス一眼モデルで使用されているバッテリーを採用し、長持ちするバッテリーライフも違いとなっています。
その分価格も高騰し、α6600ではα6100の約2倍の販売価格となっています。
α6600実写レビューはこちら
SONY α6600実写レビュー。強力なボディ内手ブレ補正を搭載したAPS-Cセンサー搭載最上位モデルの実力 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
製品仕様表
モデル名 | SONY α6100 |
---|---|
撮像画面サイズ | APS-C(約23.5×15.6mm) |
映像素子型式 | Exmor CMOSセンサー |
映像エンジン | BIONZ X |
有効画素数 | 約2420万画素 |
オートフォーカス方式 | ファストハイブリッドAF |
測距点 | 425点 |
常用ISO感度 | ISO100~51200 |
シャッター速度(メカニカルシャッター) | 1/4000秒~30秒、バルブ |
連続撮影速度 | 最高約11コマ/秒 |
画面 | 3.0型/約92万ドット |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
Bluetooth搭載 | 〇 |
大きさ | (幅)120.0mm×(高さ)66.9mm×(奥行き)59.4mm |
質量(バッテリー、 SDメモリーカード含む) | 約396g |
性能とコスパに優れた最新スタンダードモデル
今回ご紹介してきたα6100は、α6000シリーズにおける下位モデルとなりますが、基本性能が充実しており、α6400やα6600で強化されている性能を必要としない方にとってはちょうど良い選択肢になると思います。
フルサイズミラーレス一眼市場では存在感を見せ続けているソニーですが、これからはAPS-Cセンサーを搭載したミラーレス一眼市場でも存在感を見せることでしょう。
α6100はシリーズ内では最も安く、上位モデルと大きく変わらない性能を保有しているコストパフォーマンスに優れたモデルとして、これからカメラを始める方やサブカメラを検討されている方にもおすすめのモデルです。
α6100を早速レンタル
今回ご紹介してきたα6100ですが、新製品を早速レンタルでお試しすることも可能です。
Rentio(レンティオ)では、α6100をはじめ、ミラーレス一眼カメラにおける新製品を気軽で簡単にレンタルすることができます。
「購入を考えているけど決断できない…」「新製品がどの程度の実力であるか知りたい」といった要望にお応えするのがカメラのレンタルサービスでしょう。
ぜひこの機会にRentioで最新のカメラをレンタルして、新製品を実力を体感されてください。