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筆者は田舎の美味しい水(特に春の雪解けシーズンがめっちゃうまい)で育ったため、上京した当初はペットボトルのミネラルウォーターを飲用していたのですが、今はPanasonicの蛇口取付型浄水器を導入して久しいです。ですが、年齢を重ねるにつれて、普段から口にする回数が多い水にもっとこだわるべきではないか、という欲が出てくるようになりました。
そんなタイミングで、2021年5月1日発売のアルカリイオン整水器を試せる機会を頂いたので、この記事ではパナソニックのアルカリイオン整水器「TK-AS47」の特長と実際に使ってみたレビューを紹介したいと思います。
もくじ
浄水器と整水器の違い
浄水器は水道水に含まれるカルキなどの不純物を除去/濾過する機能を持ちますが、整水器には浄水器の機能に加えて胃腸にいい水(アルカリイオン水,還元水素水)を生成する機能も備わっています。
ろ過フィルターを通すだけでなく電気分解を行いますので、浄水器よりも大型で導入コストがかさみます。ですが、整水器はアルカリイオン水のほかに、弱酸性水の生成や浄水機能も持ち合わせていますので、幅広い用途で使えるというメリットがあります。
キレイなお水を飲むだけなら浄水器、それだけでなく胃腸にいいお水を生活に染み込ませていきたいと考えているなら整水器を検討すると良いでしょう。
項目 | 整水器 | 浄水器 |
---|---|---|
浄水機能 | あり | あり |
アルカリイオン水の生成 | あり | なし |
弱酸性水の生成 | あり | なし |
設置方法 | ・蛇口取り付け+据え置き型 ・ビルトインタイプ |
・蛇口取付 ・ポット(ボトル) |
電源 | 必要 | 不要 |
販売価格帯 | 数万円〜 | 数千円〜 |
アルカリイオン整水器 TK-AS47の特長
アルカリイオン整水器「TK-AS47」の魅力は従来より性能はキープしつつ、サイズはより小さくなったことです。狭いキッチンで整水器の設置を諦めていた人にとっては非常に嬉しい改善が施された製品となります。
注目すべき特長とスペックを確認してみましょう。
水素を含むアルカリイオン水を生成
アルカリイオン整水器「TK-AS47」から生成される還元水素水(アルカリイオン水)は胃腸にいいお水です。
アルカリイオン水は胃もたれや胃の不快感をやわらげるのにも役立つそうなので、暴飲暴食後の対策としても役立ってくれそうです。
ちなみにアルカリイオン整水器「TK-AS47」はpH(ペーハー,水素イオン濃度)設定が異なる3種類のアルカリイオン水とは別に、弱酸性水と浄水も生成します。
対象に合わせて出し分けもできますので、安心して幅広い用途で使用することができます。
- 飲用に合格した水(水道水など)以外には使用しないでください。
- 腎疾患(腎不全やカリウム排泄障害)の方は、アルカリイオン水を飲用しないでください。
- 弱酸性水は、直接飲用しないでください。
従来製品から25%コンパクトに
蛇口に合わせるだけで手軽に導入できる浄水器と違って、整水器は設置するスペースがなければ導入が難しいというデメリットがあります。
ですが、アルカリイオン整水器「TK-AS47」は従来製品(Panasonic TK-AS46比)で設置面積が25%縮小し、幅16.8cm×奥行9.5cmのコンパクトなサイズに収まっています。
500mlペットボトル約1本分の奥行があれば設置できますので、住宅環境で導入を断念した方にとっては嬉しい整水器です。
19物質を除去する高性能カートリッジを搭載
パナソニックのアルカリイオン整水器 TK-AS47はカルシウムなど除去する必要のないミネラル成分はそのまま残しつつ、カルキやクロロホルム、鉄などを含む19の不純物を除去してくれます。
カートリッジの交換目安は約2年(12,000L相当)なので、ランニングコストが抑えられるのもメリットです。
- 遊離残留塩素(カルキ)
- 濁り
- クロロホルム
- 総トリハロメタン
- ブロモジクロロメタン
- ジブロモクロロメタン
- ブロモホルム
- テトラクロロエチレン
- トリクロロエチレン
- CAT(農薬)
- 2-MIB(カビ臭)
- 溶解性鉛
======== - 1,2-DCE
- ベンゼン
- ジェオスミン
- フェノール類
- 四塩化炭素
- 鉄(微粒子状)
- アルミニウム(中性)
サイズは小さくなりながらも浄水性能は従来機と比べてむしろ向上しているので、“小が大も兼ねる整水器”として活躍してくれそうです。
製品スペック一覧表
パナソニックのアルカリイオン整水器「TK-AS47」のスペックを一覧表にまとめました。
項目 | スペック詳細 |
---|---|
生成水質 | アルカリ:3段階 弱酸性:1段階 浄水:1段階 |
吐水量 (水圧100kPaの時) |
生成水:2.0L/分 浄水:2.4L/分 |
連続使用可能時間 | 常温時約15分間 |
カートリッジ交換目安 | 約2年間(12,000L 1日15L使用時) |
消費電力 | 約80W(待機時は0.4W) ※定格 交流100V 1.3A 50-60Hz |
電源コードの長さ | 約2m |
本体使用水温 | 35度未満 ※水切換レバーは80度 |
可能水圧 | 本体(動水圧):70kPa~350kPa 配水管(静水圧):70kPa~750kPa |
ホースの長さ | 給水ホース:約0.9m 排水ホース:約0.6m |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
16.8cm×9.5cm×33.3cm |
医療機器認証番号 | 302AKBZX00089000 |
アルカリイオン整水器 TK-AS47の設置方法
整水器の導入ハードルとなっているのが置き場所と設置方法ではないでしょうか。
実際に自宅の蛇口に取り付けた過程の中で苦戦したことや気づいたことをありのまま伝えたいと思いますので、購入検討の参考になれば幸いです。
蛇口形状の確認
最初に蛇口の形状もしくは型番を確認します。
今回取り付けた蛇口は「SANSEI ZZKXS871EJ-CL」という型番でしたので、別売部品の「泡沫水栓用つぎて(内ねじ用)(PRV-D8623G)」と合わせて装着しました。
ちなみにPanasonicの蛇口(水栓)品番から取付方法を確認するページでは今回の型番名は掲載されていませんでしたが、古い?型番の「SANSEI ZZKXS870EJ-CL」を参考にして購入した別売部品で問題なく設置することができました。
不安な方は問い合わせ窓口もしっかり用意されておりますので、そちらで一度確認するのが良いかもしれません。
水切換レバーの取り付け方法 | 浄水器・還元水素水生成器・アルカリイオン整水器 | Panasonic
【浄水器】 蛇口(水栓)の品番から取付方法を確認 – 還元水素水生成器/アルカリイオン整水器/浄水器 – Panasonic
還元水素水生成器/アルカリイオン整水器/浄水器 お問い合わせ – サポート – Panasonic
セット内容の確認
外箱から取り出したら付属品を広げ、説明書と一緒に不足品の有無と合わせてチェックしてください。
その際に部品1つ1つの役割や使う場面などもざっと確認しておくと後々楽になります。
- 本体
- 水切換レバー
- 固定具セット
- 吸盤・取付板(本体固定用)
- 吐水パイプ(長さ40cm)
- 吸盤(排水ホース用)
- ホース固定バンド(給水ホース用)
- pH試験液
- グリセロリン酸カルシウム製剤(6g入×1袋)
- 説明書
- 保証書 etc.
水切り替えレバーの取り付け
最初に蛇口の先についた泡沫金具を回して取り外しておき、水切り替えレバー(3段階切り替え -浄水/原水(ストレート/シャワー))と購入しておいた「泡沫水栓用つぎて(内ねじ用)(PRV-D8623G)」を組み合わせていきます。
水切り替えレバーのナット部分をくるくる回して外し、「フィルター」だけを残して「泡沫用つぎてA」と「本体用パッキン」を取り外します。説明書には“「本体用パッキン」は外さない”と記載があるのですが、それだと水切り替えレバーを蛇口に取り付けることができなかったので、今回は「本体用パッキン」も外して設置しました。
水切り替えレバーのナットと「泡沫水栓用つぎて(内ねじ用)(PRV-D8623G)」を組み合わせ、蛇口に取り付けていきます。この際、ナットは強く締めすぎないように仮締めにしておき、給水ホースを取り付ける際の角度調整のために遊びを持たせておきます。
取り付けのコツと注意点
ナットを被せた「泡沫水栓用つぎて」だと、最後まで締め切るのに苦労しました。
締め切るコツとしては水切り替えレバーをL型六角レンチのように使うことです。水切り替えレバーをナットで強く締めると「泡沫水栓用つぎて」と一緒に固定されるので、水切り替えレバーを回すことで「泡沫水栓用つぎて」も蛇口で締まります。
以下の手順を繰り返すと水漏れなくしっかりと締められますので参考にしてください。
- ナットを強く締める
- 「泡沫水栓用つぎて」が締まる方向に水切り替えレバーを回す
- ナットを緩くして水切り替えレバーだけ元の位置に戻す
- ①に戻り、「泡沫水栓用つぎて」が締まりきるまで繰り返す
本体の設置
本体は電源の位置も考えてピンクの位置に縦で置くことにしました。
本体底部には電源コードとホースを束ねて置けるフックがついていますので、コード類がごちゃつくことなくスッキリとまとめておけるのは地味に嬉しいポイントです。
本体の転倒防止策として、しっかり固定できるよう吸盤が付属しています。
両面テープのような取付板(③)を設置面に貼り付けたら、本体に固定した吸盤と取付板をあわせて固定します。
取付板の貼り付け位置に難儀すると思いますので、一度本体を仮置した上で四隅に鉛筆やマスキングテープで印を付けて行うと確実です。
見やすいディスプレイのはずが、、、
パナソニックのアルカリイオン整水器「TK-AS47」は従来機「TK-AS46」より+6度の傾斜が付き、どの角度からも見やすいディスプレイを利点として紹介しています。
正面に置くことを前提にしているため、今回のように横に設置した場合はその恩恵にあずかれません。
ですが、それによって見づらかったり操作がしにくかったりすることはなかったので、横向きにしか置けない環境だからといって、それが導入見送りの決定的な理由にはならないと思いました。
給水ホースを水切り替えレバーへ接続
給水ホースの取り付けは非常に簡単です。
水切り替えレバーから外したホース締め付けナットを給水ホースに通したら、隙間ができないよう奥までホースを差し込みナットでしっかり締めます。
そのままだとホースが宙ぶらりんになりますので付属の結束バンドを使って給水ホースを蛇口に固定してください。
固定したら、先程仮締めにしておいた水切り替えレバーのナットも締め、しっかりと固定します。
なお、今回は給水ホースの長さがちょうどよかったのでそのまま使用しましたが、ホースが長すぎるときはハサミやカッターで切って使うようにしてください。(短い場合は別売りの給水ホースを購入する必要があります。)
長いまま使うとホース内に水が残り、カビやにおい発生の原因となりますので気をつけましょう。
- できるだけまっすぐにする
- 束ねない
- 折らない
- つぶさない
- 浮かせない
- キッチンカウンターより低いところを通さない
給水ホースまで設置を終えた状態がこちらです。
吐水パイプと排水ホースの設置
吐水パイプと排水ホースの設置はそれぞれ30秒もあれば十分です。
吐水パイプはネジ山の結合部を本体の吐水口に締め付け、排水ホースは本体よりも低い場所に取り付けるだけです。
排水ホースも給水ホース設置のポイントと同様で、長ければちょうどよい長さにカットして使用してください。
排水ホースから出る水は洗い物にも活用できます。排水ホースの先端が水面に触れないようケアは必要ですが、設置場所によっては洗い桶に溜まるように設置するのもいいかもしれません。
設置位置の高低差について
吐水パイプと排水ホースの設置高さですが、それぞれ以下になるよう高低差を付けてください。
- 吐水パイプ:先端がキッチンシンクより10cm〜50cm高い位置
- 排水ホース:先端が本体底面より低い位置
水漏れチェック
設置が完了したら、本体内の空気を抜くためアルカリイオン水を3〜4分間流します。(動画はアルカリイオン水の出し方)
その間に水漏れが発生していないかチェックしましょう。
整水器と各ホースの結合部分、蛇口、水切り替えレバーは重点的にチェックしてください。
これって水漏れ?
ちなみに、筆者が初めてアルカリイオン水を出したときはかなり水漏れしてしまい、一度取り外して最初からやり直すなど四苦八苦しました。
泡沫用パッキンを二重にしたり、泡沫用つぎてを何度も締め直したりしても改善しなかったのですが、整水器が原因は「流量過多」であることを教えてくれました。蛇口を少し絞ると水漏れがなくなったので一安心。
のはずだったのですが、
後日家主に水圧について尋ねたところ、一般的な家よりもかなり強めの水圧であることが判明しました。そのため、整水器からアルカリイオン水と酸性水を出す際は、微妙な蛇口レバーコントロールが必要となり、祖父母に使わせるのは少し億劫に感じました。
可能なら、水道局や懇意にしている設備屋さんにお願いして水圧チェックも事前にしておいたほうがよいかもしれません。
水のpH濃度のチェックと調整
最後にアルカリイオン水と弱酸性水のpH(ペーハー)濃度をチェックし、必要があれば適切な値にばるよう調整します。
設置に少々手こずりはしましたが、この過程で小学校の理科の実験を思い出し楽しませてもらいました。
アルカリイオン水は9〜10未満
pH試験液と測定表が付属していますので、試験カップに試験液を2滴入れ、「日常飲用」(ボタン3)のアルカリイオン水を加えて測定します。
ここでは9.5くらいの色となり、適正範囲内のアルカリイオン水が生成されていることが分かりました。
酸性水は5〜6.5
酸性水も適正範囲内のpH6となり問題ありませんでした。
新品購入の際はpHがやや高くなりやすいようなので、1週間後に改めてテストし、アルカリイオン水と酸性水どちらも適正範囲内のpHになっているか確認してください。
pHは調整可能
pHが適正範囲でなかった場合に備え、「電解強めモード」機能や調整剤のグリセロリン酸カルシウムが付属しているので安心してください。
ただし、グリセロリン酸カルシウムを使う場合、定期的な添加が必要となりランニングコスト(6g×12本 税込4,104円)が生じます。1日15L使用する場合は14日ごと、30L使用使用する場合は7日ごとに添加します。
水道水や様々な環境により、こればかりは一度テストしてみないと分かりませんので、これらのコストが生じる可能性もあることを加味した上で整水器の導入検討をしてください。
TK-AS47のアルカリイオン水や浄水を飲んでみた
pH値のチェックも問題なかったので、3段階のアルカリイオン水と浄水の飲み比べ、また弱酸性水を口に含んでみた感想をまとめました。
整水器のアルカリイオン水を飲むのは初めてだったのですが、pHの最も高いアルカリ3(日常飲用)でも飲みやすく、すぐ日々の生活習慣に溶け込むように思います。
水の種類 | 感想 |
---|---|
浄水 | スッキリしていて、飲み終わった後の口の中もクリア ※普段はTK-CJ23を使っているのでいつものお水って感じでした |
アルカリイオン水 | まろやかで、飲み終えた後は浄水よりも口の中に残留する感じ ※pH値の異なる3種類あるのですが、各お水の違いはよく分かりませんでした。 |
弱酸性水 | 口の中に含むとかすかなピリピリ感 ※飲んではいけません。 |
弱酸性水の注意点
弱酸性水は飲めませんので注意してください。
整水器でも誤飲を防ぐために、「弱酸性モード」にすると警告音がなったり、最後に使用したのが弱酸性水でも一度水を止めると再開時は前回使ったアルカリイオン水に自動選択されたりと配慮もされています。
ただ高齢の方や子どもがいる家庭だとできるだけ側で見守ったほうが安全だと思います。実際に祖父母に説明して使ってもらおうとしたのですが、理解してもらうにはそれなりに時間がかかりますし、目が届かないところで使われることを考えるとヒヤヒヤします。
「弱酸性モード」にロック機能があるとより安心して使えると感じました。
キッチンに置きやすいスタンダードなアルカリイオン整水器
どんなに性能が優れていても設置できるスペースがなければ試すことさえできません。ですが、パナソニックの「アルカリイオン整水器 TK-AS47」なら私たちの生活にぐっと入り込みやすいコンパクトさがありますので、より身近な整水器になるでしょう。
胃腸の健康を害すことは簡単ですが、維持・改善することは簡単ではありません。まずは最も口に入れる水から変えてみてはいかがでしょうか?
キッチン家電はお試しレンタルがおすすめ
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