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世界有数のパソコンメーカーである「DELL(デル)」。DELLには主にエントリー向けの「Inspironシリーズ」、高性能なハイスペックマシンを揃えた「XPSシリーズ」、コスパ重視の「Vostroシリーズ」などラインナップが充実しています。
なかでも「XPSシリーズ」はコンパクトな筐体に最高クラスの性能が詰まっていることもあり、リモートワークを快適なものにする上でも検討した方は多いのではないでしょうか?もしくは、相応の価格設定のために二の足を踏んでいる方もいるでしょう。
そこで、この記事では2021年4月16日に発売されたフラッグシップマシンである「XPS 13 9310(OLEDモデル)」の紹介を実機レビューをまとめました。
もくじ
XPS 13 9310(OLEDモデル)の特長
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」はDELLの最高峰クラスに位置するコンパクトノートPCです。
基本性能の高さと美しいフォルムが一体となって、ノートパソコンに求められるものをすべて詰め込んだような高い完成度を誇ります。
- 映像表現豊かな3.5K解像度のOLED(有機EL)ディスプレイを採用
- 第11世代のIntel® Core™ i7-1185G7(最新はIntel® Core™ i7-1195G7)を搭載
- 最高32GBメモリ(RAM)、1TBのSSDを搭載可能
- ベゼルレス設計で表示領域の広いディスプレイ&操作領域の広いキーボード
- 13.4インチのアスペクト比16:10
- アルミフレーム&カーボンファイバー製のパームレストで高級感のある筐体
- タッチパネル搭載(非搭載モデルもあり)
- コンパクトスリムで携帯性にも優れる
- 最大45WのUSB PD 急速充電
製品スペック一覧表
項目 | スペック詳細 |
---|---|
搭載OS | Windows 11 Home |
ディスプレイ | 13.4インチ OLED(有機EL) ※Corning® Gorilla® Glass 6 |
解像度 | 3.5K(3,456×2,160)/304ppi/16:10 |
リフレッシュレート | 60Hz |
CPU | Intel Core i7-1185G7 |
GPU | Intel Iris Xe Graphics G7 96EUs |
メモリ(RAM) | 32GB |
ストレージ(ROM) | 1TB SSD |
バッテリー稼働時間 | |
Wi-Fi | 802.11a/b/g 802.11n 802.11ac 802.11ax |
SIM通信 | 非対応 |
Bluetooth | 5.1 |
インターフェース | USB Type-C Thunderbolt4(DisplayPort/PD対応)×2 3.5mmヘッドホン/マイクロフォン microSDカード リーダー |
タッチパネル | あり |
生体認証 | 顔認証 指紋認証 |
Webカメラ | HD(1280×720)/30fps |
キーボード | 日本語 バックライトキーボード |
テンキー | なし |
カラーバリエーション | プラチナシルバー |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約295.7mm×198.7mm×14.8mm |
重さ | 約1.27kg |
DELL標準価格 (2021年11月15日現在) |
245,780円 |
XPS 13 9310(OLEDモデル)の実機レビュー
今回使用したのは、メモリ32GB、SSD 1TBを積んだフルスペックの「XPS 13 9310(OLEDモデル)」です。
実際の使用感も交えたレビューを紹介する前に、ぜひこのパッケージデザインもご覧ください。高級感に溢れ、開封時のテンションを上げてくれるデザインでした。
DELL標準価格で約25万円弱の高級ノートパソコンだけに、チープさを徹底的に排除したこだわりを感じられます。
セット内容
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」に同梱されていたセット内容はご覧のとおりです。
純正品は電源ケーブルとUSB-Cケーブルが分かれているので、USB PD対応のType-Cケーブルとコンパクトな電源アダプタを用意すればより携帯性に優れる組み合わせになると思います。(後述)
- XPS 13 9310(OLEDモデル)
- USB Type-C電源アダプター
- USB-C to USB-A 変換アダプタ
- 電源ケーブル
- クイックスタートガイド etc.
質実剛健でスタイリッシュなアルミボディ
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」のボディには削り出しのアルミフレームが採用されており、高い堅牢性とつなぎ目の少ない美しいフォルムが特長です。
強く硬い素材であるアルミに加え、ディスプリには耐衝撃性と耐擦傷性に優れたCorning® Gorilla® Glass 6が施されていることから、多少ハードな環境に持ち出す際にも安心して使えます。
アルミボディの内側にあるパームレストにはカーボン ファイバー素材が使われており、適度な摩擦感と柔らかい質感があります。
MacBookのようなパームレスト部分もアルミのノートパソコンと比べて、手のひらの外側にある小指球部分の負担が少ないように感じました。
シームレスが故に開きにくいかも……
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」はシームレスなフォルムであるがゆえに凹凸がなく、ヒスプレイを開きにくいデメリットがあるかもしれません。上の動画は故意にやっているわけでなく、数日間使っていた筆者でも一発で開けないことが度々起こります。ディスプレイを開いてから起動は早くて満足なので、ディスプレイもスムーズに開けると文句なしでした。
逆に言えば簡単に開きにくい、しっかり密閉されておりディスプレイやキーボードを傷つけにくいということなので、それらを優先した結果と言えるのかもしれません。
ちなみに同じ削り出しアルミボディのMacBookシリーズにはタッチパッド下にくぼみがあるため、ディスプレイは開きやすいようになっています。
ちょっとしたことではありますが、開け閉めが多い方だとストレスになるポイントだと思いました。
重さは約1.27kg
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」に重さは約1.27kgとほぼスペック通りの値を確認できました。
MacBook Air(13.3インチ,M1チップ)の重さが約1.29kgですので、「XPS 13 9310(OLEDモデル)」は大きいディスプレイサイズを持ちながらも軽い仕上がりであることが分かります。
13.4インチの小型ながらCPU・メモリ・ストレージは最高クラス
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」は13.4インチの約A4サイズの小さな筐体に、モバイルノートPCとして最高クラスの基本性能を備えています。
営業・事務・マーケティング等のデスクワーク中心の用途であれば、十分すぎるスペックといっても過言ではありません。ストレージも余裕があるので安心です。
- CPU:Intel Core i7-1185G7
- RAM:32GB
- ROM:1TB SSD
アスペクト比16:10の最大3.5K解像度
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」は13.4インチで、アスペクト比が16:10であることから一画面に表示される情報量が多いことが特長です。
ディスプレイは最大3.5K(3,456×2,160)で高解像度であるため、作業内容によってテキストサイズを変更することでよりたくさんの情報を一度に映し出す事が可能です。
タッチ操作にも対応しているためインターネットサーフィンや資料を読み込む時はテキストサイズを大きくし、エクセル業務やマインドマップのようなツールを使う際はテキストサイズを小さくして作業領域を広くするなど、利用シーンに応じて適切な環境を構築できるのもメリットの1つです。
ベゼルレス(狭額縁)な設計
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」のディスプレイはベゼルレス(狭額縁,フレームレスとも)設計で表示領域が広く高い没入感が得られます。また、外部モニターを接続した際にも、フレームがモニターの表示を邪魔しないというメリットもあります。
加えて、手にとって気づいたことですが、「XPS 13 9310(OLEDモデル)」はキーボード面もベゼルレスです。本体そのものから余分なスペースがない分、実際のサイズよりも大きなノートパソコンを使っているような感覚になります。
側面にステレオスピーカーを配置
キーボードも面いっぱいに使っているので、「スピーカーはどこにあるの?」と疑問を抱えたかもしれません。
スピーカーは本体底面の両端にそれぞれ1基ずつ搭載されています。2.5W×2(=4W/ピーク時)のステレオスピーカーです。
そこそこボリュームをあげても音割れすることなく、音質面もシャリシャリ感が少なくて及第点だと思います。ライブ映像や映画を十分楽しめると感じました。
キーボードは浅めのキーストローク
キーボードは一般的なノートパソコンと大きな違いはありません。普段からノートパソコンの浅いキーストロークに慣れている方なら、「XPS 13 9310(OLEDモデル)」のキーボードもすんなり馴染むことでしょう。
個人的には左側の大きめのshiftキーが好みだったのですが、少し短めのスペースキーに慣れるまで多少時間がかかりました。
キーボードはバックライトも搭載しているため、F5ボタンで3段階(強/弱/オフ)の切り替えが可能です。
指紋認証と顔認証のダブル生体認証に対応
設定できる生体認証には顔認証と指紋認証があります。
顔認証はマスクやメガネの影響で読み取れないケースがしばしばありますが、指紋認証ならほぼ一発かつスムーズにロックを解除できるので便利です。
左右にUSB Type-Cを配置し高い利便性、ただインターフェース数は最小限
インターフェースはUSB Type-Cが2口、3.5mmイヤホンジャックとmicroSDカードスロットがそれぞれ1口と最小構成です。
USB Type-Cは左右に1口ずつついており、どちらもThunderbolt4なのでDisplayPort(映像出力)・速いデータ移動・USB PDの電力供給に対応しています。アドレスフリーの環境であっても、電源位置に制限されずにスマートなケーブル配線が可能です。
HDMIはついていませんが、外部モニターを使うならUSB Type-C対応の製品でまとめるとデスク周りもスッキリするでしょう。
DELL S2722QCをレビュー!USB-C対応の高コスパな27インチ 4K IPSディスプレイ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
USB Type-Cの充電器について
同梱品のUSB Type-Cケーブルと電源アダプタの組み合わせは、ケーブルが太くアダプタ部分がかさばるため、モバイルノートPCの強みである機動力を低下させるように思いました。
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」は45W出力以上のUSB PD対応製品の組み合わせで急速充電できるので、コンパクトな電源アダプタとUSBケーブルを別途用意したほうが持ち運びしやすくなります。今回はZendureの電源アダプタとケーブルの組み合わせにしましたが、よりコンパクトな電源アダプタを持ち運ぶならAnker製品がおすすめです。
XPS 13 9310(OLEDモデル)のパフォーマンスを検証
スペックや特長だけでは分かりにくい部分もあったので、「XPS 13 9310(OLEDモデル)」でいくつか検証を行ってみました。
より具体的なサンプルとして、必要な機能かどうかの判断材料にしていただければと思います。
OLEDディスプレイの豊かな映像表現
まずOLED(有機EL)ディスプレイは非常にキレイです。有機ELの特長である黒がしっかり表現され、コントラストが鮮やかです。(コントラスト比は100,000:1)
DCI-P3 100%の広い色域を持ちますので、3.5Kの高解像度での映像表現も非常に精細です。
正直ビジネス用途としてオーバースペックであるためコスト高かもしれませんが、プライベート用と兼務するなら汎用性の高い製品なのでおすすめです。
動画の書き出し時間でパフォーマンス比較
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」に搭載されるCPUは「Intel Core i7-1185G7」でビジネス用途には問題ないことは前述したとおりですが、写真現像やデザイン、動画編集などのクリエイティブ系の業務では少し物足りないかもしれません。
メモリ(RAM)は同時に開けるアプリ数、ストレージ(ROM)はファイル保存の容量とイメージしやすいかもしれませんが、CPU(処理性能)はなかなか判別しにくいと思いますので、動画の書き出し時間で検証してみました。
以下の検証条件で動画の書き出し時間を比べてみたところ「M1 MacBook Air(RAM:16GB, SSD:512GB)」4分5秒なのに対し、「XPS 13 9310(OLEDモデル)」は30分55秒となりました。
いくらハイスペックマシンでも得意不得意がありますので、「XPS 13 9310(OLEDモデル)」はビジネス用途向けマシンとして検討すべきかもしれません。
- ソフト:Davinci Resolve 17
- 素材:8K 60fpsの映像素材
- 動画:3分15秒,約4.67GB
- 編集およびカラグレ等:なし
発熱はあまり気にならない
動画の書き出しや30分以上のZoom会議で使うと発熱は生じるのですが、思ったよりも熱くなりませんでした。少なくともパームレスト周辺まで熱を感じることは一切なく、冷却ファン周辺で多少の熱を感じるくらいです。
本体裏面には冷却ファンの排気口ユニットが搭載されており、熱が逃げやすい構造になっています。
MacBookn Airには排気口がないので、発熱制御という点では「XPS 13 9310(OLEDモデル)」のほうに安心感を覚えました。
動作音も小さい
ちなみに冷却ファンが稼働している間に騒音計で計測してみたのですが、ほぼ生活音と変わらない音の大きさでした。
Webカメラ性能は対策の余地あり
Webカメラ性能はHD(1,280×720)解像度で一般的な水準で、これまでの「XPS 13 9310(OLEDモデル)」の性能からすると物足りなさを感じると思います。
HDR補正もなく白飛び(暗い場所なら黒つぶれ)もすれば、画質も多少荒く見えて、光量の少ない場所ならノイズも気になります。
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」を使う方はバリバリ仕事に打ち込む方も多いと思いますので、会議や商談でZoomやMicrosoft Teamsを使う機会が多ければ外部マイクの検討もおすすめします。
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充電時間
充電時間は0%→100%まで約2時間強と表示されたので、ストップウォッチを使って計測してみました。
結果は0%→50%で約1時間、0%→85%で約1時間40分となり、実際に約2時間でフル充電されました。
ただ、ディスプレイ輝度を下げ、電源モードも最大限バッテリーを節約するよう設定した状態での数字になります。輝度を上げて高負荷な作業をすると、バッテリー消耗が激しいので残量には気をつけて利用したいところです。
連続稼働時間は最大8時間が目安
バッテリーの連続稼働時間は、バッテリー節約機能状態で最大8時間、動画編集やZoom会議を行うと1時間で15%〜20%くらいは消費されてしまいます。
必要なければディスプレイ輝度は下げ、キーボードのバックライトもオフにするなどの対策は必要だと感じました。バッテリー容量が少ないとは言いませんが、決して多いとも言い切れないという評価です。
まさに小さな巨人!最高峰のマシンを選ぶならXPS 13 9310(OLEDモデル)
最高クラスの性能、堅牢性の高い素材、美しいフォルム、それらをコンパクトかつ薄型ボディに詰め込まれた「XPS 13 9310(OLEDモデル)」は、ビジネス用途のモバイルノートパソコンとして最有力候補の1つに挙がると思います。まさに小さな巨人です。
ストレージ容量と丈夫なボディを考えれば長く使えるマシンでもあるので、結果的に高いコストパフォーマンスを発揮してくれることでしょう。
「XPS 13 9310(OLEDモデル)」は仕事の生産性を向上させる一助となるに違いありません。
ノートパソコンは試してから購入できる
「リモートワークは期間限定だから購入するほどでもない」
「実際にどんなものなのか、実生活や実務で試してみたい」
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