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2022年9月16日に発売された、新型のiPhone 14 ProとPro Max。
なんといってもiPhone 14 Pro/Pro Maxの魅力は、「Dynamic Island(ダイナミックアイランド)」と呼ばれるパンチホール型のディスプレイになり、全く新しいiPhoneとなりました。
また、年々進化しているカメラ機能もついには4800万画素のカメラを搭載し、シネマティックモードは24fpsの4K HDR撮影に対応、さらには、アクションモード搭載で手ぶれ補正の効いた映像の撮影が可能になりました。
今回は、新色「ディープパープル」のiPhone 14 Proを徹底レビューしていきます。
iPhone 14シリーズの4機種の違いについては、こちらの記事を参照ください。
もくじ
iPhone 14 Proを実機レビュー
早速ですが、iPhone 14 Proを実機レビューしていきます。
スペック一覧
項目 | iPhone 14 Pro |
---|---|
ディスプレイ | 6.1インチ,ProMotion搭載Super Retina XDR OLEDディスプレイ Dynamic Island 常時表示ディスプレイ |
ディスプレイ解像度 | FHD+(2,556 x 1,179)/460ppi |
リフレッシュレート | 120Hz |
最大輝度 | 標準:1,000ニト HDR:1,600ニト 屋外:2,000ニト |
写真 | ☆リアカメラ -48MPメイン:24mm、ƒ/1.78絞り値 Focus Pixels -12MP超広角:13mm、ƒ/2.2絞り値 -12MPの2倍望遠:48mm、ƒ/1.78絞り値 -12MPの3倍望遠:77mm、ƒ/2.8絞り値 -3倍の光学ズームイン、2倍の光学ズームアウト、6倍の光学ズームレンジ、最大15倍のデジタルズーム -アダプティブTrue Toneフラッシュ -Photonic Engine -Deep Fusion -スマートHDR 4 -LiDARスキャナを活用したナイトモードのポートレート -マクロ写真撮影 -Apple ProRAW☆インカメラ -12MPカメラ、ƒ/1.9絞り値 -Focus Pixelsを使ったオートフォーカス |
動画 | 4Kビデオ撮影(24fps、25fps、30fpsまたは60fps) 1080p HDビデオ撮影(25fps、30fpsまたは60fps) 720p HDビデオ撮影(30fps) シネマティックモード(最大4K HDR、30fps) アクションモード(最大2.8K、60fps) ドルビービジョン対応HDRビデオ撮影(最大4K、60fps) 最大4K、30fpsのProResビデオ撮影(容量128GBのモデルでは1080p、30fps) マクロビデオ撮影(スローモーションとタイムラプスに対応) 1080pスローモーションビデオ(120fpsまたは240fps)に対応 |
OS | iOS16 |
CPU | A16 Bionicチップ |
メモリ(RAM) | 6GB |
内蔵ストレージ(ROM) | 128GB/256GB/512GB/1TB |
SIMカード | デュアルSIM(nano-SIMとeSIM) デュアルeSIMに対応 |
通信規格 | 5G(sub6) / 4G LTE |
Bluetooth | Bluetooth 5.3 |
Wi-Fi | Wi-Fi 6対応 |
NFC | Felica対応 |
生体認証 | Face ID(顔認証) |
バッテリー稼働時間 (ビデオ再生時間) |
最大23時間 |
充電規格 | USB PD(30分で最大50%充電) ※20W以上のアダプタを使用 |
防塵防水性能 | IP68 |
ボディ素材 | 前面:Ceramic Shield 側面:医療に使われるレベルのステンレススチール 後面:テクスチャードマットガラス |
サイズ (幅×厚さ×高さ) |
71.5mm×7.85mm×147.5mm |
重さ | 206g |
カラー | スペースブラック、シルバー、ゴールド、ディープパープル |
Apple公式税込価格 (2022年9月現在) |
128GB:149,800円 256GB:164,800円 512GB:194,800円 1TB:224,800円 |
同梱品
同梱品は従来のiPhoneと同様に以下の4点のみとなっています。
同梱品一覧
- USB-C – Lightningケーブル
- 製品説明書
- SIMピン
- Appleのロゴマークシール
充電器は付属されていませんので、購入する場合は20W以上の急速充電に対応した充電器を購入することをおすすめします。
新色「ディープパープル」
iPhone 14 Pro/Pro Maxでは、新色である「ディープパープル」が加わりました。
ディープパープルの名の通り深めの紫色をしており、角度によっては黒色に近い色にも見えます。
昨年のiPhone 13 Proシリーズではポップなカラーのシエラブルーが新色として登場しましたが、iPhone 14 Proシリーズのディープパープルは大人向けの妖艶なカラーが魅力的です。
Dynamic Island(ダイナミックアイランド)
iPhone 14 Pro/Pro Maxの1番の目玉機能とも言えるのが、「Dynamic Island(ダイナミックアイランド)」と呼ばれる新たなディスプレイです。
2017年に発売されたiPhone X(アイフォーン テン)で、それまでのベゼルが上下にあるTouch IDのモデルから、Face IDのノッチの画面になりディスプレイが大きくなりました。
しかし、それ以降はディスプレイのデザインは変わることはありませんでしたが、5年の歳月を経て、新しいディスプレイデザインのiPhoneが発売されました。
それが、「Dynamic Island(ダイナミックアイランド)」です。
Dynamic Islandは、これまでのノッチ型のディスプレイと異なり、パンチホール型のディスプレイとなります。
このパンチホール部分が変動することで様々なアニメーションを表示し、情報の可視化をしてくれます。
今現在はApple純正アプリや音楽系アプリのみの対応となっていますが、ゆくゆくはサードパーティー製のアプリもDynamic Islandに対応すると考えられます。
一部のアプリのアニメーションを紹介したいと思います。
タイマー
カップラーメンを作るとき、パスタの茹で時間を計測するときなど、iPhoneのタイマー機能を使用することがあると思います。
Dynamic Islandではタイマーアプリを閉じても上部で進行状況を確認できるので、あと何分だろ…といちいちタイマーアプリを開かなくても、SNSやネットサーフィンをしながらでも確認することができます。
音楽アプリ
音楽アプリはApple純正の「ミュージック」だけでなく、「Spotify」や「YouTube Music」などのアプリにも対応しています。
音楽再生中にアプリを閉じてもDynamic Islandに小さく表示され、この部分を長押しすることで簡易的な操作画面を表示させることができます。
電車で移動中に音楽を聴きながらSNSを見ていながらでも、簡単に曲送りや巻き戻しができます。
複数アプリ使用時
では、音楽を聴きながらタイマーアプリを使用した場合はどうなるのか、気になるところですよね。
Dynamic Islandは複数アプリの同時表示にも対応しており、たとえば音楽アプリをDynamic Islandに表示させたままタイマーアプリを使用した場合でも進行状況を確認することができます。
常時表示ディスプレイに対応
iPhone 14 Pro/Pro Maxは、常時表示ディスプレイに対応しました。
これにより、常に画面の情報を表示させておくことが可能になりました。
iOS16では、ホーム画面にウィジェットを配置できるようになったため、常時表示ディスプレイとの親和性が非常に高いです。
たとえば、iPhoneやApple Watchのバッテリーの状態を一目で確認したり、天気情報を表示させておくなどができます。
MagSafe対応のスマホスタンドとの相性もよく、デスクの端に立てかけておいて時計の代わりにしたりなんかも可能です。
常時表示ディスプレイ時のバッテリー消費について
常時表示ディスプレイ時のバッテリーの消耗についても気になりますよね。
やはり、画面が暗くなるとはいえ、常に画面が点灯している状態ですので、常時表示をオフの状態よりもバッテリーの消費は激しくなります。
実際に、常時表示ディスプレイをONの状態とOFFの状態でバッテリーの消費について比較してみました。
計測方法は、バッテリーを100%の状態にし、基本的には24時間放置した状態になります。
常時表示ディスプレイをON | 常時表示ディスプレイをOFF | |
---|---|---|
消費%(24h) | 100%→82% | 100%→89% |
やはり、誤差ではあるものの常時表示時の方がバッテリーの消耗は大きくなりました。
一方で、常時表示ディスプレイをONにしていても、iPhone をしばらく使っていないとき、画面を伏せた際やポケットなどに入れた際などは完全に暗くなります。
また、Apple Watchをお持ちの方であれば、iPhoneから離れた際に自動的に常時表示をOFFにすることも可能ですので、常時表示ディスプレイをONの状態でもバッテリーの節約はできそうです。
バッテリー持ち
iPhone 14 Pro/Pro Maxは、iPhone史上最長のバッテリー持ちとなっており、iPhone 14 Proのビデオ再生時間が最大23時間、iPhone 14 Pro Maxですと最大29時間のバッテリー持ちを誇ります。
iPhone 14シリーズ のバッテリー稼働時間 (ビデオ再生時間) |
iPhone 13シリーズ のバッテリー稼働時間 (ビデオ再生時間) |
|
---|---|---|
無印 | 最大20時間 | 最大19時間 |
Plus | 最大26時間 | - |
Pro | 最大23時間 | 最大22時間 |
Pro Max | 最大29時間 | 最大28時間 |
実際に、筆者が会社に出社した日のバッテリーの消費の様子を参考にしてみてください。
この日は9時前に自宅を出発しました。自宅を出る直前まで充電していたため、充電残量は100%です。
1時間ほどの通勤時間は音楽を聴いたりあらかじめダウンロードしておいたYouTubeの動画を視聴したりしていましたが、会社に到着した際はまだ100%のままでした。
日中の業務時間中は、iPhoneのレビュー動画の撮影のため、ゲームをしたり写真を撮ったりと普段よりもiPhoneを使用していた時間が長くありました。
退勤後の電車移動も朝と同様に音楽を聴いたりあらかじめダウンロードしておいたYouTubeの動画を視聴し、21時前に自宅に着いた際のバッテリー残量は67%でした。
A16チップの性能
iPhone 14 Pro/Pro Maxは、最新のA16 Bionicチップが搭載されています。
GeekbenchというCPUのスコアを測定するアプリを使用して、A15 Bionicチップが搭載されているのiPhone SE(第3世代)とA14 Bionicチップが搭載されているのiPhone 12 miniのスコアと比較してみました。
シングル、マルチスコア共に過去最高のチップ性能となっています。
また、3Dグラフィックが多用されている「Apex Legends Mobile」を最高画質設定にしてプレイしてみましたが、途中で落ちてしまうということはなく、快適にプレイすることができました。
ピーク輝度は最大2000ニトに向上
夏の日中でiPhoneの画面が見えづらくて困った経験はないでしょうか?
iPhone 14 Pro/Pro Maxの屋外でのピーク輝度が2,000ニトにアップし、屋外での操作も快適になりました。
また、日中の写真撮影時もプレビューでしっかりと確認しながらの撮影が可能ですので、見返した時に思っていたのと違うなんてことも少なくなります。
iPhone 14 Proのカメラレビュー
iPhoneを購入する醍醐味はカメラ性能にあると言っても過言ではありません。
iPhone 14 Pro/Pro Maxのカメラはセンサーサイズが大きくなり、見た目も非常に大きくなりました。
本体の半分以上をカメラバンプが占めており、筆者が所持しているiPhone 12 miniのカメラと比較してみても大きさの違いが一目瞭然です。
48MPのメインカメラ
メインカメラはこれまでの1200万画素のカメラから、4倍の4800万画素のカメラになりました。
4800万画素での撮影はProRAWでの撮影のみとなりますが、ポスター画像のような大きめの写真にも耐えることができる超高画質です。
また、Apple ProRAWで撮影することで、写真アプリやLightroomなどで後からでも画像の加工が可能になります。
実際に、4800万画素のApple ProRAWで撮影した画像をLightroomを使用して現像してみました。
ぜひ、通常のカメラとの違いを拡大(クリック)して、確認してみてください。
もちろん、A16チップで処理された12MPの写真も綺麗ですが、48MPのApple ProRAWで撮影した写真は暗部と明部の階調が多く、より自然に近く引き締まった画像を表現してくれます。
また、3枚目の画像のように逆光の場面でも情報量が非常に多いので、木々が黒く潰れてしまっている箇所も編集時に持ち上げることができるなど、写真の表現の幅を格段に上げてくれます。
暗所での撮影
iPhone 13 Proより65%大きいセンサーを搭載しており、暗所での撮影に強くなりました。
新しいPhotonic Engineが追加され、A16 Bionicチップが写真1枚につき最大4兆回の処理を実行するので、これまで以上に明るくリアルな色彩と精細な質感を表現することが可能になりました。
2倍望遠ズームが可能に
iPhone 13 Pro/Pro Maxでも2倍の望遠ズームは可能でしたが、これは電子ズームでしたので画質の劣化が目立っていました。
一方で、iPhone 14 Pro/Pro Maxは4800万画素のカメラを使用して、トリミングをする形でズームを行うので画質を落とすことなく2倍のズームが可能になりました。
また、2倍望遠ズームの画角は50mmの画角に近く、人物の撮影により適した画角になります。
ポートレートモードで撮影する際などは、2倍望遠ズームを活用することでより印象的な写真の撮影ができそうです。
シネマティックモード
iPhone 14シリーズ全てに追加された機能として、シネマティックモードが24fpsの4K HDR撮影に対応しました。
これにより、映画と全く同じ品質での撮影が可能になります。
シネマティックモードはボケ感が強いのが特徴ですが、ピントの調整が撮影後でも可能ですのでピントボケの心配もなくなります。
実際に以下の動画は、撮影時と撮影後のピント調整した動画の比較になります。
撮影時は木にピントが合っていなかったのですが、後からピントの調整を行うことで、ピントの合った動画にすることができました。
アクションモード
こちらもiPhone 14シリーズ全てに追加された機能ですが、アクションモードという撮影モードが追加されました。
このモードを使用することにより、アクションカメラ並みの強力な手ぶれ補正をしたまま撮影することが可能です。
iPhoneを手で持って撮影すると、足踏みの振動がどうしても入ってしまうのですが、アクションモードでは歩いている際の縦の揺れが軽減されなめらかな映像になっています。
超広角、2.8Kのみの撮影になるので注意が必要
アクションモードの撮影は、超広角カメラを使用し2.8Kサイズ以下での使用になります。
これは、4Kのサイズで撮影した動画の真ん中部分だけを切り出して、余白部分を動かすことで補正をする技術になります。
そのため、画角の狭くなり画質も悪化するというデメリットもあります。
iPhone 14 Pro/Pro Maxの豆知識的なアップデート内容
ここで紹介する内容はちょっとコアな内容になりますので、よりiPhone 14 Pro/Pro Maxについて知りたい方はぜひお付き合いください。
MagSafeが強力になった
iPhoneの背面には磁石が内蔵されており、ここにMagSafe対応の充電器やスマホリングなどを使用することで様々な使用方法が可能になります。
iPhone 14シリーズは、iPhone 13シリーズと比較して、磁力が少しだけ強力になっています。
筆者が所持している、iPhone 12 miniと比較すると確かに磁力のアップを感じることができました。
横向きでも顔認証が開く
これは、iPhone 14のみの機能ではありませんが、顔認証の精度がiPhone 13以降かつiOS16以降の際にアップしました。
これにより、横向きの画面のままでも画面のロックを解除できるようになりました。
動画を視聴途中にロックをし、そのままの角度で解除も可能です。
アメリカ版にはSIMカードスロットがなくなった
アメリカで発売されたiPhone 14シリーズにはSIMカードスロットがなくなり、全てeSIMのみとなりました。
これは単なる予測ではあるのですが、iPhone 7でイヤホンジャックを廃止したAppleですので、SIMカードスロットもゆくゆくは日本発売モデルでも廃止されると考えられます。
このまま行くと、充電端子もLightningからUSB-Cではなく、充電端子ごと廃止されるのではないかと筆者は考えます。
iPhone 14 Proの気になるポイント:カメラ部分を下にして置くとがたつく
カメラが大きくなり、高さが出たことにより、カメラ部分を下にして置くとがたつくようになりました。
iPhone 13シリーズまでは、ケースに入れることで緩和されていましたが、一部の情報を参照するとiPhone 14 Proでは、ケースに入れてもがたつきた解消されないようです。
iPhone 14 Pro/Pro Maxは買いなのか
iPhone 14 Proの特徴やアップデート内容を中心に紹介してきました。
そこで気になるのが、iPhone 14 Proは買いなのか?というところです。
あくまでも筆者の考えではあるのですが、撮影を目的としたスマートフォンとして使用するのであれば、iPhone 14 Pro/Pro Maxはまさに最適なスマートフォンです。
やはり、4800万画素で撮影するApple ProRAWの画像は、これまでのiPhoneにはない桁違いの描写性能です。
Lightroomなどの写真加工ソフトを使用すれば、もはやミラーレスカメラで撮影した画像と比較しても遜色ない描写力です。
この撮影機能を日常的に使用するのであれば、iPhone 14 Pro/Pro Maxを購入する価値はあると思います。
また、Dynamic Island(ダイナミックアイランド)や常時表示ディスプレイもiPhone 14 Proシリーズならではの機能です。
筆者はApple製品が好きなので、新しいデザインのディスプレイはとても魅力的に感じましたし、常時表示ディスプレイは全く新しいiPhoneとの出会いでした。
こういった方は、iPhone 14 Proシリーズを購入してみても良いかもしれません。
一方で、現状の写真で十分であったり、普段は写真をApple ProRAWで撮影したりしないのであれば、正直iPhone 14 Proシリーズに魅力を感じることはないと思われます。
iPhoneはレンタルもできる
機種変更までの代替え機や短期間だけ使うのはもちろん、購入前に確認したいことがあればお試しレンタルがおすすめです。
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製品によってはそのまま購入できますので、実機で試してから検討してみてはいかがでしょうか。
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