ROG Strix SCAR 18 G834JYをレビュー!デスクトップにも負けないほどの最強ゲーミングノートPC
更新日2024/11/13
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パソコンやスマートフォンなどの製品を販売しているASUSは、ゲームに特化した独自のブランド「ROG(Republic of Gamers)」を展開しています。
ROGのゲーミングノートPCは、MIL規格に準拠した「TUF」、薄くて持ち運びに適した「FLOW」、定番モデルの「ZEPHYRUS」、そしてプロ向けの最高スペックである「STRIX」の4シリーズがあります。
そんな「STRIX」から、2023年2月に最強スペックとも言えるゲーミングノートPC「ROG Strix SCAR 18 G834JY」が販売されました。
「ROG Strix SCAR 18 G834JY」は、第13世代インテル Core i9-13980HXプロセッサーを搭載し、GeForce RTX 4090 Laptop GPUを採用。さらには、18インチのディスプレイは最大で240Hzに対応しています。
今回は「ROG Strix SCAR 18 G834JY」を詳しくレビューしていきます。
もくじ
ROG Strix SCAR 18 G834JYの特徴
ROG Strix SCAR 18 G834JYの特徴は、以下の8つとなっています。
ROG Strix SCAR 18 G834JYの特徴
- 漆黒の美しいデザイン
- 第13世代インテル Core i9-13980HXプロセッサー搭載
- GeForce RTX 4090 Laptop GPUを採用
- 3つのファンを搭載した冷却機能
- 18インチ、240Hzのディスプレイ
- プロ仕様のキーボード
- ゲームプレイやコンテンツ視聴に最適なオーディオ環境
- 2.5Gの有線LAN、Wi-Fi 6Eに対応
それぞれの特徴について詳しく紹介していきます。
ROG Strix SCAR 18 G834JYスペック一覧
項目 | スペック詳細 |
---|---|
搭載OS | Windows 11 Home 64ビット |
ディスプレイ | 18.0型ワイドTFTカラー液晶 リフレッシュレート:240Hz |
解像度 | 2,560×1,600ドット |
アスペクト比 | 16:10 |
色域 | DCI-P3色域100% |
CPU | CPU名:インテル® Core™ i9-13980HX プロセッサー 動作周波数 (標準/最大):P-core 2.2GHz/5.6GHz (8コア) / E-core 1.6GHz/4.0GHz (16コア) キャッシュメモリ:インテル® スマート・キャッシュ 36MB |
GPU | NVIDIA® GeForce RTX™ 4090 Laptop GPU (NVIDIA® Optimus™ Technology対応) ビデオメモリ:16GB 外部ディスプレイ出力:最大7,680×4,320ドット |
メモリ(RAM) | 32GB/64GB(標準/最大) |
ストレージ(ROM) | SSD 2TB RAID0 (1TB×2) |
バッテリー容量 | 90Whバッテリー |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6E) |
Bluetooth | 5.1 |
生体認証 | - |
Webカメラ | 92万画素Webカメラ内蔵 |
オーディオ | クアッドスピーカー内蔵 (2W×2、1W×2) ※Dolby Atmos対応 |
キーボード | 108キー日本語キーボード |
カラーバリエーション | |
接続ポート |
マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック ×1
HDMI×1
USB3.2 (Type-A/Gen2) ×2
USB3.2 (Type-C/Gen2) ×1
|
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
399 × 294 × 23.1~31.1 mm |
重さ | 約3.1kg |
公式価格 (2023年4月時点) |
599,800円 |
漆黒の美しいデザイン
ゲーミングPCの特徴はRGBカラーに光るライティングが特徴的ですが、ROG Strix SCAR 18 G834JYは前面、背面、キーボード、そして上部に描かれているロゴを光らせることが可能です。
全体的に真っ黒なボディをしているので、光り輝くRGBのカラーが強調されてとても格好いいです。
こちらのLEDは好みの色にカスタマイズも可能ですので、推しのカラーにしたりボディと対照的な真っ白なライトにしても格好いいです。
また、ヒンジ部分のボディカバーを付属アーマーキャップと変更することができるので、気分転換することも可能です。
第13世代インテル Core i9-13980HXプロセッサー搭載
ROG Strix SCAR 18 G834JYに搭載されているCPUは、「第13世代インテル Core i9-13980HXプロセッサー」を採用しています。
最大8個の高性能コアと16個の高効率コアの合計24コア、32スレッドとなっています。
また、クロック周波数は最大で5.60 GHzとなっており、あらゆるゲームタイトルを快適に遊ぶことが可能です。
コア数、スレッド数、クロック周波数の数値が高ければ高いほど性能が良いCPUとなります。
コア数、スレッド数、クロック周波数を何か作業をする人に例えて説明すると、コア数は人の数、スレッド数は同時にこなせる作業量、クロック周波数は作業スピードのようなものです。
作業量や作業スピードが早くても人の数が少なければ高負荷のかかる処理をさばききれないので、コア数とスレッド数、クロック周波数の掛け合わせでCPUを選ぶと良いです。
GeForce RTX 4090 Laptop GPUを採用
ROG Strix SCAR 18 G834JYのGPUは、「GeForce RTX™ 4090 Laptop GPU」を採用しています。
GPUはゲームプレイに一番重要なパーツとも言え、GPUの性能が高いほどフレームレートが上がったり高画質でゲームをプレイすることができます。
ゲームプレイ時の性能については後述しておりますが、デスクトップPCと同等レベルの驚くべき性能を発揮しています。
ここでは、GPUの性能を測る「3DMark」を使用して、検証してみました。
後述している「ROG Armoury Crate」を使用することで冷却ファンの制御を「サイレント」「パフォーマンス」「ターボ」「カスタマイズ」の4つから選択することができるのですが、冷却性能を「ターボ」にした際は20,692と平均して20,000以上のスコアを出すことができました。
CPUの種類によっても性能差は出るものの、デスクトップ型のゲーミングPCに使用されるグラフィックボードの「GeForce RTX 3060」相当の性能といえます。
CPU・GPUについて
GPUやCPUについて詳しく知りたいという方は、併せてこちらの記事も参照してみてください。
GPUとは?CPUとの違いや5つの選ぶポイントを解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
[初心者必見]CPUとは?役割・性能のチェック方法・選び方などをご紹介 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
3つのファンを搭載した冷却機能
CPUやGPUの性能を最大限位発揮するには、排熱が非常に重要になってきます。
ノートPCはデスクトップと比較して熱処理がしにくいのですが、ROG Strix SCAR 18 G834は3つのファンが搭載されており、CPUとGPUの両方を直接冷却することが可能です。
また、液体金属グリスを採用することでCPUとGPUの温度を最大で15度低下させることができます。
Apex Legendsを長時間プレイしてみましたが、本体は暖かくなるもののしっかりとファンが冷却を行なってくれるので、途中で不具合が起こることもなく高設定でプレイできました。
冷却ファンも静音性のものを採用しており、そこまで負荷のかからない「原神」のようなゲームではゲームプレイ時でも邪魔になることはありません。
18インチ、240Hzのディスプレイ
ROG Strix SCAR 18 G834JYは、「Nebulaディスプレイ」という高機能なディスプレイが使用されています。
解像度2,560×1,600のWQXGA、最大240Hzのリフレッシュレートに対応、さらには18インチの大型ディスプレイとなっています。
ノートPCには数少ない18インチのディスプレイと約89%の画面占有率により、想像以上にゲームに没頭することが可能です。
また、フレームレートと親密な関係にあるリフレッシュレートも最大240Hzまで対応しているため、FPSゲームでもプレイヤーの動きが非常に滑らかに映し出されます。
さらには、プロの映画制作にも使用されているDCI-P3の色域に対応しているので、色鮮やかなゲームプレイはもちろんのこと、映像編集用のノートPCとしても最適です。
プロ仕様のキーボード
ゲーミングPCにおいてキーボードも重要なパーツですよね。
ROG Strix SCAR 18 G834JYは、eスポーツに使用されているキーボードと同等のキーボードを搭載しており、0.15mmの高いレスポンスを可能にしています。
2,000万回以上の耐久性を保持しており、Nキーロールオーバーにより一度に複数のキーの入力をすることもできます。
実際に瞬時の入力が求められるFPSゲームをプレイしてみましたが、遅延を感じることはありませんでしたし、入力ができなかったということもなかったです。
キーボード上部には専用のホットキーが搭載されており、瞬時に音量の調整やマイクミュートなどを行うことが可能です。
また、ホットキーはカスタマイズすることが可能ですので、よくプレイするゲームの機動のショートカットを割り当てたりすることもできます。
ゲームプレイやコンテンツ視聴に最適なオーディオ環境
ROG Strix SCAR 18 G834JYには、Dolby Atmos搭載のスピーカーが4基搭載されています。
4基のスピーカーは5.1.2 Channelのバーチャルサラウンドサウンドを実現し、ハイレゾ音源の高サウンドで臨場感あふれるゲームプレイを可能にしています。
BGMでも定評のある「原神」をプレイしてみましたが、4基のスピーカーから迫力のある音楽を演出しており立体感のある音楽を楽しむことができました。
また、映画コンテンツの視聴時もスピーカーの恩恵を感じることができ、特にSF映画やアクション映画では臨場感あるコンテンツ視聴ができます。
さらには、スピーカーだけでなく双方向AIノイズキャンセリングを搭載しているため、ボイスチャット時の音声をよりクリアにしてくれます。
バッテリー持ち
ゲーミングノートPCの最大の利点は、ネットワークさえあればいつでもどこでもゲームができるという点です。
ROG Strix SCAR 18 G834JYは90Whのバッテリーを搭載しており、約9.2時間のバッテリー駆動が可能です。
一方でこの約9.2時間という数値は「JEITAバッテリ動作時間測定法(Ver. 2.0)」の測定条件に基づいたものであり、ゲーミングノートPCで想定される使用方法のゲームプレイや動画編集時ではありません。
また、バッテリー使用時は自動的に「エコモード」に切り替わるので、パフォーマンスを発揮することができなくなります。
ですが、外出先でも即座にバッテリーの充電が行えるようにUSB Type-Cからの最大100Wの充電に対応しています。
付属の330W電源アダプターを使用して充電した場合は、わずか30分で0%から50%までの充電が可能になります。
2.5Gの有線LAN、Wi-Fi 6Eに対応
ゲームをサクサクプレイするためにCPUやGPUのスペックも重要ですが、オンラインゲームではネットワークの速度も重要になってきます。
ROG Strix SCAR 18 G834JYは2.5Gに対応した優先LANポートを搭載しており、高速通信を実現しています。
ゲームプレイ時はもちろんですが、新しいゲームをダウンロードする際も高速でダウンロードすることができます。
また、Wi-Fi接続もWi-Fi 6Eに対応しているため、無線接続でも安定してゲームをプレイすることが可能です。
筆者が契約している1GbpsのネットワークとWi-Fi6に対応したルーターを使用して、通信速度を計測してみました。
FPSなどのオンラインゲームは100Mbps程度速度が出ていれば快適にプレイすることができると言われているので、十分過ぎるほどの速度です。
最大2TBのストレージ、64GBのメモリ
ROG Strix SCAR 18 G834JYは、最大で2TBのSSDを搭載することが可能です。
この2TB SSDはRAID 0にも対応しているため、ダウンロードしたゲームデータに高速でアクセスすることができます。
また、メモリは最大で64GBまで増設可能ですので、あらゆるゲームタイトルを快適に遊ぶことができます。
ROG Strix SCAR 18 G834JYの性能を検証
ROGのゲーミングPCは、「ROG Armoury Crate」と呼ばれる、あらゆるシステムの制御を行うソフトが搭載されています。
「ROG Armoury Crate」では、CPUやGPUのモニタリングや制御、ファンカーブやRGBの設定、ゲームタイトルに合わせた画面表示など、さまざまな設定が可能です。
また、これらの設定はゲームタイトルごとに調整することができ、ゲームを起動した時に自動的に適応されるように設定することもできます。
ゲームプレイの検証
それでは実際にゲームをプレイした際のパフォーマンスについて検証した結果を紹介します。
Apex Legendsをプレイ
まずは、Apex Legendsをプレイした際の検証結果になります。
APEX(エーペックス)の推奨環境は以下となっています。
「Apex Legends」必要動作環境 | Apex Legends 推奨動作環境 | |
---|---|---|
OS | OS: Windows 7 64ビット版 | Windows 7 64ビット版 |
CPU | Intel Core i3-6300 3.8GHz / AMD FX-4350 4.2GHz | Intel i5 3570Tおよび同等品 |
メモリ | 6GB | 8GB |
グラフィックボード | NVIDIA GeForce GT 640 / Radeon HD 7730 | NVIDIA GeForce GTX 970 / AMD Radeon R9 290 |
GPU RAM | 1GB | 8GB |
ストレージ | 22GB以上の空き容量 | 22GB以上の空き容量 |
APEXを起動してまず驚いたのが、画質やテクスチャーを最高設定にしても平均してフレームレートが100後半台をずっとキープし続けることができた点です。
フルHD画質に設定した場合は平均して240FPSほどでゲームをプレイすることができました。
以下の動画は、射撃練習場にて一連の動作を撮影したものになります。
アニメーションが激しくなる場面でも、高いFPSを維持できていました。
Apex LegendsのようなFPSゲームは、画質よりもFPSを重要視するかと思いますが、フルHD画質でこれだけ快適にプレイできれば十分だと考えます。
Valorant(ヴァロラント)をプレイ
続いて、Valorantをプレイしてみました。
Valorant(ヴァロラント)の推奨環境はこちらになります。
最低スペック(30fps) | 推奨スペック(60fps) | ハイエンドスペック(144fps以上) | |
---|---|---|---|
OS | Windows 7/8/10 64-bit | Windows 7/8/10 64-bit | Windows 7/8/10 64-bit |
CPU | Intel Core 2 Duo E8400、Athlon 200GE | Intel Core i3-4150、Ryzen 3 1200 | Intel Core i5-9400F 2.90GHz、Ryzen 5 2600X |
メモリ | 4GB RAM | 4GB RAM | 4GB RAM |
グラフィックボード | Intel HD 4000、Radeon R5 200 | Geforce GT 730、Radeon R7 240 | Geforce GTX 1050 Ti、Radeon R7 370 |
GPU RAM | 1GB VRAM | 1GB VRAM | 1GB VRAM |
Valorantは比較的負荷が軽いゲームということもあり、最高設定でプレイしても平均して300FPS以上の数値を出すことができました。
また、Valorantはキーボードとマウスで操作を行いますが、Nキーロールオーバーにより操作ミスなどは全くなく快適にゲームをプレイできました。
動画編集の検証
ゲーミングノートPCを動画編集目的に使用することを想定している方もいるかと思います。
今回はPremiere Pro 2023を使用して、4K/24fpsで撮影した5分47秒の動画の書き出し速度をM1チップを搭載したMacBook Proと比較してみました。
その結果が以下になります。
ROG Strix SCAR 18 G834JY | MacBook Pro |
---|---|
1分4秒 | 4分4秒 |
M1チップを搭載したMacBook Proも動画編集においては非常に快適に行えるのですが、それを遥かに超える性能を発揮しました。
チップは異なるもののM2 Maxのチップ、32GBユニファイドメモリ、2TB SSDストレージを搭載した16インチMacBook Proの価格が554,800円ですので、動画編集目的であってもROG Strix SCAR 18 G834JYは選択肢の一つとして考えても問題ないと言えます。
ROG Strix SCAR 18 G834JYの気になるポイント
ROG Strix SCAR 18 G834JYを使用していて気になるポイントも併せて紹介したいと思います。
持ち運びには工夫が必要
ゲーミングノートPCなので、いつでもどこでもゲームがプレイできるのがメリットです。
しかし、ROG Strix SCAR 18 G834JYは約3.1kgとノートPCにしては重たく、また18インチと大画面ですので一般的なバックパックなどに収納できません。
旅行や出張先に持って行く際は、専用のカバンなどを探す必要があります。
ゲームプレイ時はファンの音が大きくなる
ROG Strix SCAR 18 G834JYは前述している通り、3つのファンの冷却システムを搭載しています。
そのため、CPUやGPUに負荷のかかるApex Legendsのようなゲームをプレイしている際は、約50dbほどと結構大きめの音が絶えずしています。
イヤホンをしていれば気になることはありませんが、50dbは空気清浄機の「強」モードと同等の大きさなので、スピーカーでゲームをプレイするとファンの気になるほどの大きさです。
一方で、NetflixやAmazonプライムなどの配信サービス利用時にはファンの音は気にならなかったので、Dolby Atmos搭載のスピーカーを存分に活かしてコンテンツを楽しむことができます。
ROG Strix SCAR 18 G834JYはまさに最強スペックのゲーミングノートPC
ROG Strix SCAR 18 G834JYは、デスクトップ型のゲーミングPCに引けを取らないほどの性能を持ち合わせています。
約3.1kgと重量はそこそこありますが、家中のどこでも、時には旅行や出張時に持ち運ぶことができるゲーミングPCでは最強スペックと言えるでしょう。
どこでも気軽に最高のゲーム環境を構築したいという方は、ROG Strix SCAR 18 G834JYを検討してみてはいかがでしょうか。
ゲーミングPCはレンタルできる
ゲーミングPCは決して安い製品ではありませんので、できれば買ってから後悔はしたくないものです。
そのためにもゲーミングPCのお試しレンタルをおすすめします。
家電レンタルサービスの「Rentio(レンティオ)」では、ゲーミングPCやゲーミングノートPCをはじめゲーミングモニターやゲーミングキーボードのレンタルを提供しています。
レンタル期間中に気に入った製品があれば、そのまま購入もできますので、いくつか試してみてから購入を決めてはいかがでしょうか。
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