炊飯器の電気代はどのくらい?保温とレンジ解凍の比較や7つの節約方法も解説
更新日2024/05/31
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物価が上昇している昨今、少しでも電気代を抑えたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
日常的に使っている炊飯器は、毎月の光熱費に影響する家電のひとつです。
日々の炊飯や保温機能をかしこく使うことで、電気代の節約につながります。
本記事では、炊飯器の実際の電気代や、今すぐ実践しやすい節約のコツを紹介します。
炊飯器の電気代を節約したい方は、ぜひ最後までお読みください。
もくじ
炊飯器の電気代はどのくらい?
実際のところ、炊飯器の電気代はどのくらいかかるのでしょうか。
炊飯器の電気代を、経済産業省による調査結果をもとに解説していきます。
炊飯器の平均的な年間の電気代
経済産業省の「省エネ性能カタログ電子版」では、炊飯器を含むさまざまな家電の年間消費電力と電気代が発表されています。
「IH式炊飯器5.5~8合」の場合、年間の電気代は平均2,264円です。
同じIH式で炊飯容量が少ない「IH式炊飯器3~5.5合」の年間の電気代は平均1,382円で、5.5~8合よりも900円ほど安くなっています。
このデータから、炊飯容量が大きいほど電気代も高くなると分かります。
同じ炊飯容量で加熱方式が異なる「マイコン式炊飯器5.5~8合」の年間の電気代は、平均2,108円。
加熱方式によっても電気代の違いは若干出ますが、炊飯容量による差ほど大きくはありません。
なお、実際の電気代は炊飯器のモデルごとに異なるため、ひとつの目安として参考にしてください。
炊飯器の電気代の計算方法
おうちの炊飯器の実際の電気代は、以下の計算式によって算出できます。
電気代(円) = 消費電力(W) × 使用時間(h) ÷ 1000 × 電気料金単価(円/kWh)
炊飯器の消費電力は、公式HPや説明書などに記載されています。
メーカーによっては1回あたりの炊飯時消費電力量(Wh)が公表されているので、その場合は1000で割って電気料金単価をかけるだけでOKです。
実際に計算してみた!
実際に「象印 IH炊飯ジャー STAN. NW-SA10(5.5合)」の1回あたりの炊飯にかかる電気代を計算してみました。
全国家庭電気製品公正取引協議会が発表する「新電力料金目安単価」によると、2023年11月時点で電気料金単価の目安は31円/kWhほど。
「象印 STAN. NW-SA10」の場合、炊飯1回の消費電力は175Wh※なので、1000で割って電気料金単価31円/kWhをかけると一度の炊飯につき約5.4円かかるということがわかります。
(※消費電力量は炊飯量やメニュー等によって異なります。)
炊飯器の炊飯・保温にかかる電気代の相場
炊飯器の炊飯・保温にかかる電気代は、加熱方式よりも炊飯容量に大きく左右されます。
そこで、省エネ性能カタログ電子版のIH式炊飯器の平均消費電力量をもとに、炊飯容量別の炊飯時・保温時に必要な電気代を算出しまとめました。
炊飯 | 保温 | ||||
---|---|---|---|---|---|
1回 | 1時間 | 6時間 | 10時間 | 24時間 | |
3~5.5合 | 3.78円 | 0.44円 | 2.62円 | 4.37円 | 10.49円 |
5.5~8合 | 5.03円 | 0.51円 | 3.07円 | 5.04円 | 12.29円 |
10合~ | 6.60円 | 0.68円 | 4.05円 | 6.76円 | 16.22円 |
(※2023年11月時点の新電力料金目安単価31円/kWhで算出)
保温時間が1時間程度であれば電気代は1円以下で、炊飯の10分の1程度です。
10時間保温を続けた場合は、炊飯1回とほぼ同等の電気代になってしまいます。
節約のためには、保温時間が長くなりすぎないよう一度で食べ切れるだけの量を炊くと、保温の電気代をセーブできます。
また炊飯容量が増えるにつれ、炊飯器の電気代は高くなります。
炊飯器を選ぶ際は、とにかく大きいものを選ぶのではなく家族の人数や食事量に合わせてちょうど良い炊飯容量を選びましょう。
炊飯器の保温と電子レンジの解凍どっちがお得?
ごはんを炊飯器で保温する場合と、冷凍保存して電子レンジで解凍する場合では、どちらの電気代が安いのでしょうか?詳しく比較してみましょう!
ごはんを電子レンジで解凍する場合の電気代
電子レンジの場合、一般的に定格高周波出力(W)の1.5~2倍の消費電力がかかるとされています。
例えば600W出力の電子レンジの場合、900~1200Wの電力が消費されることになります。
そして前述の通り、電気代の計算式は「消費電力(W) × 使用時間(h) ÷ 1000 × 電気料金単価(円/kWh)」です。
例えば冷凍ごはん1杯分を600W出力の電子レンジで2分温めて解凍する場合、電気代は以下の式で求められます。
消費電力(1200W) × 使用時間(2/60h) ÷ 1000 × 電気料金単価(31円/kWh) = 電気代1.24円
炊飯器の保温と電子レンジ解凍どっちがお得か?
先ほど算出した5.5~8合のIH式炊飯器での保温1時間あたりの電気代平均0.51円と比較すると、電子レンジでの解凍に必要な電気代1.24円は、炊飯器で2時間半ほど保温したときと同程度となります。
つまり、ごはん1杯分を2時間半以上保温するなら、冷凍保存して電子レンジで解凍した方がお得になります。
ただし、電子レンジは使うごとに電気代が発生します。
仮にラップで小分けにしたごはん4杯分を電子レンジで解凍する場合、かかる電気代は保温約10時間相当です。
「次の日の朝にはすべて食べ切ってしまう」という場合は、保温のほうが電気代が安くなることもあるでしょう。
このように、保温と解凍のどちらがお得かは、ご家庭の生活スタイルや家電の消費電力によって変わります。
より正確な金額を算出したい場合は、お家の炊飯器や電子レンジの消費電力を上記の計算式に当てはめてみてください。
炊飯器の電気代を抑える7つの方法
日常的に使う家電だからこそ、炊飯器の電気代をセーブしたいと感じる方は多いでしょう。
そこで、電気代を抑えるために今すぐ実践できる炊飯器の使用方法を7つ紹介します。
1. 回数を分けて炊く
ごはんを10時間以上保温している場合は、一度に炊く量を食べきれる程度に抑えて再度炊くほうが電気代をセーブできます。
たとえば、以下のような場合は10時間よりも長く保温をしていることになります。
- 朝に炊いたごはんを保温して夕食にする
- 夜に炊いたごはんを翌日まで保温して朝食にする
手間はかかりますが、節約するなら食事の時間に合わせて分けて炊くようにするのがおすすめです。
2. まとめて炊いて冷凍する
1回の炊飯にかかる電気代は、炊くお米の量が変わってもほとんど同じです。
1回でたくさんのお米を炊き、保温せずにすぐ冷凍保存することで電気代をセーブできます。
ごはんが冷めるとでんぷんの劣化が進んで風味が落ちますが、すぐに冷凍することで美味しい状態のままで保存できます。
電気代はセーブしたいけど美味しいごはんを食べたい方は、まとめて炊いて冷凍する方法がおすすめです。
3. 食べる直前にタイマー予約する
保温よりも予約タイマーにかかる電気代の方が安価です。
IH式炊飯器のタイマー予約時にかかる消費電力は1時間あたり平均0.83~0.9W。電気代にすると1時間約0.03円で、炊飯器の待機電力とほとんど変わりません。
予約タイマーを使って食べる直前に炊き上がるよう設定すれば、電気代を減らせるだけでなく、炊きたてのおいしい状態で食べられます。
電気代を節約したい方は、保温機能ではなく予約タイマーを使って食事前に炊き上がるように設定しましょう。
4. 使わないときはプラグを抜く
炊飯器は使用していない時でも、プラグを差したままにすると待機電力がかかります。
IH式炊飯器の待機電力は1時間あたり平均0.7~0.78Wで、電気代に換算すると約0.02円程度とごくわずかです。
しかし、ずっと炊飯器のプラグを差したままにすると1年間で175円程になります。
余分な電気代をかけないようにするためには、こまめにプラグを抜くように心がけましょう。
5. エコ炊飯を活用する
炊飯器によっては、消費電力を抑えてお米を炊ける「エコ炊飯」の機能を備えたモデルがあります。
通常よりも低めの火力でお米を炊くことで、節電につながるのです。
ただし、炊飯時間が通常よりも長くなり、ごはんがやや硬めに仕上がる場合があるので、好みに合うかは人によるかもしれません。
6. 節約のための早炊きはしない
炊飯時間が短い「早炊き」モードを使うと電気代が安くなりそうなイメージがありますが、じつは普通炊きとほぼ同じ電気代がかかります。
炊飯器の機種によっては、早炊きモードだと炊飯時の消費電力が増え電気代が若干高くなる場合も。
電気代を抑えたい場合は、早炊きではなくエコ炊飯モードの使用がおすすめです。
7. 古い炊飯器の場合は新しい機種に買い替え
古い炊飯器は、最近発売されたモデルに比べて消費電力が多くかかることがあります。
実際に、10年前のマイコン式炊飯器と最近の炊飯器の消費電力を比べてみましょう。
5.5~8合のマイコン式炊飯器の1回あたりの炊飯にかかる平均消費電力を比較すると、2013年が162.2Whに対し、2023年は145.86Whでした。
(参照:省エネ性能カタログ2013夏、省エネ性能カタログ電子版2023年12月時点)
機種によっても異なりますが、古い炊飯器を使っている方は買い替えを検討しても良いかもしれません。
炊飯器の電気代をかしこく節約しよう
電気代をセーブするには、家族の人数やライフスタイルに合わせた炊飯器の活用が大切です。
長時間保温したままにする習慣のある方は、まとめて炊いてすぐに冷凍保存したり、予約タイマーで食事の直前に炊き上がるようにしたり、一度で食べ切れる量だけを炊くようにしたりすると電気代をセーブできます。
最近の炊飯器は保温機能の性能が上がっており、電気代をセーブしつつごはんのおいしさを長く保てるモデルも発売されています。
古い炊飯器の買い替えを検討されている方は、保温機能にも注目して新しいモデルを選んでみてはいかがでしょう。
炊飯器はレンタルで試せる
炊飯器選びで迷っている方は、購入前に家電レンタルでお試しするのもおすすめです。
家電レンタルサービスのRentio(レンティオ)では、気になる炊飯器をレンタルしてお家で実際にお試しすることが可能。
サブスク型の月額制レンタルプランなら、月々の支払いを抑えて炊飯器を使うこともできます。
実際に使ってみて気に入ったらレンタル商品をそのまま買い取ることも可能なので、まずは気軽にお試しレンタルしてみてはいかがでしょうか?
炊飯器のレンタル・サブスク – Rentio[レンティオ]
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