OLYMPUS防水カメラ「Tough TG-6」青の世界を実写レビュー!ダイバーにとって最高の相棒カメラ
更新日2023/11/02
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本格的な水中撮影ができる人気のオリンパス防水カメラ「Tough」シリーズから、「TG-6」が2019年7月26日に発売されました。
TG-6は、2017年発売の前モデル「TG-5」の後継モデルで、2年ぶりの発売となります。
15m防水のタフ性能はそのままに、5つの水中シーンモードや3つの水中ホワイトバランスで水中撮影がより楽しめるように進化。強みのマクロ撮影機能もさらに強化されました。
今回は、OLYMPUS「Tough TG-6」をダイビングやシュノーケリングで実際に使って作例とともにその魅力を詳しくレビュー。前モデルTG-5との違いも比較します。
もくじ
OLYMPUS「Tough TG-6」の特徴
オリンパスの防水カメラ「Tough TG-6」は、15m防水・防塵・耐衝撃2.1m・耐荷重100kgf・耐低温-10℃・耐結露といったタフなボディが特徴。
シュノーケリングや体験ダイビングなどの海のレジャーから、天候の変わりやすい登山やキャンプ、スキーやスノーボードなどの冬のアクティビティまで、様々なアウトドアシーンで活躍する防水コンパクトデジタルカメラです。
そんな「Tough TG-6」の5つの特徴がこちら。
- タフなボディ
- 静止画・動画ともに高画質
- 水中撮影機能が強化
- 高機能なマクロ撮影も魅力
- 便利な撮影機能も新搭載
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. タフなボディ
「Tough」シリーズの名の通り、過酷な環境にも耐えられるタフなボディがTG-6の魅力です。
15m防水・防塵
TG-6のハウジング無しでの防水性能は、水深15mまで。シュノーケリングや海水浴、体験ダイビングなら十分に活躍できます。
ライセンス所有のダイバーの場合、初級のCカードでも水深18mまで潜れるので防水ハウジングは必須となります。必ずTG-6専用の45m防水ハウジングを装着して潜るようにしましょう。
また、防塵機能もついていますが、使用後は必ず真水で浸け洗いをしてください。とくに海や砂地での使用後は、パッキンや接合部にホコリや砂、塩などが挟み込まれやすく、水没の原因になってしまうので注意しましょう。
耐衝撃2.1m・耐荷重100kgf
TG-6は、衝撃や落下にも強いことが特徴です。高さ2.1mからの落下テストをクリアしており、100kgfの荷重にも耐えられる設計。
高価で繊細な一眼カメラなどはアウトドアに持っていくのにかなり気をつかいますが、TG-6なら多少乱雑に扱っても大丈夫なので安心して色々な場所に連れていけますね。
耐低温-10℃・耐結露
防水性能だけでなく、寒冷地での使用にも強いTG-6。夏場のみならず冬のスキーやスノーボードでも大活躍です。
-10℃まで使用可能で、ダブルガラスで寒暖差によるレンズの曇りを予防する仕様になっています。
2. 静止画・動画ともに高画質
ただタフなだけでなく、カメラとしての画質も高いことがTG-6の特徴です。静止画・動画ともに高画質撮影が可能となっています。
明るい場所でも暗い場所でもキレイに撮れる静止画
TG-6は、F2.0の明るい高解像力レンズを搭載。暗い水中や夜でも高画質で撮影できます。
有効画素数1200万画素のHi-speed裏面照射型CMOSイメージセンサーには、新しくARコートを採⽤しゴーストやフレアを低減しました。
防水カメラとしては珍しくRAW撮影も可能なので、後からパソコンで編集・現像したい本格派にもおすすめです。
撮りたいときにすぐ撮れる4K動画
TG-6は、4K/30pの高画質動画撮影に対応。静止画撮影している設定のまま、4K動画に切り替えて撮影ができます。
水中でマクロや顕微鏡モードといった接写設定のままでも、簡単に4K動画に切り替えて撮影できるので、撮りたい一瞬を逃すことがありません。
ただし、4K/30pで撮影できるのは約29分まで。ダイビングで1本潜っている間中動画撮影…という使い方はできませんのでご注意ください。
3. 水中撮影機能が強化
TG-6では前モデルのTG-5から水中撮影の機能がさらにパワーアップしています。
5つの水中シーンモード
明るさや撮りたい写真など、5種類の撮影モードを水中での状況に合わせて簡単に呼び出すことができます。
- 水中スナップ
自然光を利用して、見たままの自然な色で撮影できるモード。シュノーケリングや浅瀬での撮影に。 - 水中ワイド
薄暗い⽔中で景色を広く撮影できるモード。大物や魚群、水中の雰囲気の撮影に。 - 水中マクロ
小さな被写体に10cmまで近づいて撮影できるモード。クマノミなど熱帯魚の撮影に。 - 水中顕微鏡
さらに小さな被写体に1cmまで近づいて撮影できるモード。ウミウシやカエルアンコウなどの撮影に。 - 水中HDR
露出を変えて撮影した複数枚の写真を明るい部分と暗い部分どちらも表現できるよう合成するモード。洞窟や沈船、水面を見上げての撮影に。
この5つは、ダイヤルを水中モードに設定しておけば、十字キーの左ボタンを押すだけで簡単に切り替えができます。水中での操作が簡単なのは嬉しいポイントですね。
3つの水中ホワイトバランス
水深によって写真の色味が変わってしまう海の中。水の中では赤い光が失われやすく、深く潜れば潜るほど全体的に青っぽい写真になりがち。
一般的な防水カメラの水中モードでも、そんな「青かぶり」をある程度補正してくれますが、深い場所では補正しきれず青くなったり、逆に浅い場所では補正しすぎで赤っぽくなったりすることもあります。
TG-6ではより細かい3パターンで青かぶりを補正し、理想の色味に近づけることができます。
- 水中 浅瀬
⽔深約3mまでの浅瀬での撮影に。 - 水中 標準
⽔深約3m~15mの水中での撮影に。 - 水中 ディープダイビング
⽔深15m以下の水中や暗い場所での撮影に。
ホワイトバランスは事前に切り替えておくこともできますし、RAWで撮影しておけば撮影後に編集することも可能です。より納得できる色味にしたいなら、RAW撮影をおすすめします。
水中でも見やすい液晶モニター
TG-6では新しく104万ドットの3.0型液晶モニターを採用。
46万ドットのTG-5と比べて高解像度になっているので、水中でも撮影した写真を確認しやすく、じっくりと理想の写真が撮影できます。
4. 高機能なマクロ撮影も魅力
マクロ撮影に強いことも、TG-6の特徴。
GoProなどのアクションカメラ勢に押されがちな防水カメラですが、このマクロ撮影機能については防水カメラならではの強みといえるでしょう。
マクロ撮影は、水中のみならず地上でも大活躍。昆虫や植物など近くでしっかり観察したい被写体にも最適です。
4種類のマクロ撮影モード
TG-6には4種類のマクロ撮影モードが搭載されています。いずれもレンズの先端から被写体までが1cmという近距離で撮影できます。
- 顕微鏡モード
1cmまで被写体に近づいて撮影できるモード。 - 顕微鏡コントロールモード
背面モニター上の表示倍率が表示され、ワンタッチで倍率を1倍、2倍、4倍に切り替えられるモード。 - 深度合成モード
ピントをずらして撮影した複数枚の写真を合成し、被写体の手前から奥までピントが合ったマクロ写真を撮ることができるモード。 - フォーカスブラケットモード
シャッターを1回押すと、ピントの位置をずらした複数枚の写真が撮影でき、その中から理想の1枚を選べるモード。
P/A/動画モードでのマクロ撮影
P(プログラムオート)、A(絞り優先)、動画モードで撮影している最中でも、被写体に1㎝まで近づいてマクロ撮影ができます。
いちいち設定を変えなくても遠景からマクロまで撮影できるのは便利ですね。
実際にマクロ撮影をして他社のカメラと比較した記事
防水カメラOLYMPUS TG-6, NikonW300, PanasonicFT7, RICOH WG-6比較!2019主要4機種のおすすめは? – Rentio PRESS[レンティオプレス]
5. 便利な撮影機能も新搭載
TG-6には、水中やアウトドアシーンで活躍する便利な撮影機能も新搭載されました。
低速限界設定
TG-6には、動きの速い被写体をブラさず撮影できるシャッター速度優先モードが搭載されていません。
そのかわりに低速限界設定を新搭載。低速限界設定は、シャッター速度の遅さの下限を決められる機能で、限界に達したらISO感度が上がって明るさを調整してくれます。
これにより、イルカやクジラ、鳥、虫などの動きの速い生き物の撮影もしやすくなりました。
デジタルテレコン
TG-6では、4倍光学ズームに加え、2倍のデジタルテレコンが通常撮影モードに新搭載。最大8倍(35mm判換算25~200mm)のズーム撮影が可能になりました。
光学ズームではないので画質はやはり落ちてしまいますが、遠くの被写体や警戒心が強く近づきにくい小さな生き物の撮影に最適です。
ただし、水中モードではデジタルテレコンは使えませんので、プログラムオートで設定して撮影しましょう。
「Tough TG-6」「PT-059」開封&使用レビュー
ここからは実際にカメラと防水ハウジングの実機を触りながら使用感をレビューしていきます。
防水カメラ「Tough TG-6」レビュー
まずは防水カメラ「Tough TG-6」本体から開封していきましょう。
「Tough TG-6」カメラ本体と付属品一覧
箱に入っているカメラ本体と付属品一式です。本体、バッテリー、充電用ケーブル、ストラップと説明書がセットになっています。
「Tough TG-6」の付属品一覧
- カメラ本体
- リチウムイオン充電池 LI-92B
- 充電用USBケーブル
- ACアダプタ F-5AC
- ハンドストラップ
- 取扱説明書、保証書
カメラ本体の表面
こちらがTough TG-6のカメラ本体です。
フロントパネルはマットな素材感の落ち着いた赤色。水中や屋外でも目立つようなカラーリングになっています。
メカっぽいいかつい見た目で、いかにもタフカメラという印象です。
赤以外の色は、黒が用意されています。派手な色はちょっと…という方には、黒がおすすめです。
女性でも片手で持ちやすいちょうどいい大きさです。水中での片手操作もしやすそうなサイズですね。
カメラ本体の裏面・天面
裏面を見てみると、ボタン同士が十分に離れているので、グローブ等を装着した状態でも操作がしやすそうです。
ただし、右上のモードダイヤルは若干回しづらい位置にある上、それなりに硬さもあるので、操作しづらいと感じる方もいるかもしれません。なお、液晶はタッチパネルではありません。
上部には左から、GPS機能のオンオフを切り替えるログスイッチ、電源ボタン、ズームレバーつきのシャッターボタン、露出補正などができるコントロールダイヤルが配置されています。
カメラ本体の側面・底面
カメラの側面・底面には、各種コードやバッテリー、SDカードを取り付ける場所が2箇所あり、これらは防水・防塵のために2重でロックがかかっています。
いずれもカバーの開け方は同じで、「LOCK」と記載のある方のロックを解除した後、続いてもう一方のロックを押し下げることで、カバーを開けることができます。
カメラカバーの内部
カバーの内部はゴムパッキンでしっかり密閉されています。底面にはバッテリーとSDカードを収納するスペース・側面にはUSBとHDMIケーブルとの接続部があります。
カバーを閉じる際には、少し力を入れてカメラにカバーを押し付けながら、開けたときと逆の手順で2箇所のロックをかけます。
このカバーがきちんとロックされていなかったり、パッキン部に砂などが詰まっていたりすると、浸水の原因となりますので注意しましょう。
防水ハウジング「PT-059」レビュー
続いて、Tough TG-6の専用防水ハウジングPT-059を実際に使用してみます。
防水ハウジング「PT-059」本体と付属品一覧
箱に入っているカメラ本体と付属品一式です。本体以外にも消耗品やメンテナンス用品、オプション品が付属しています。
防水ハウジング「PT-059」の付属品一覧
- ハウジング本体
- 光ケーブルアダプター
- Oリング
- 液晶フード
- ボディーキャップ
- シリコングリス
- シリカゲル
- 反射防止リング
- Oリングリムーバー
- ハンドストラップ
- 取扱説明書、保証書
防水ハウジングの表面
こちらが防水ハウジング「PT-059」を正面から見た写真です。
カラーは写り込みを防ぐブラック。傷つきにくそうなマットな素材で頑丈なつくりなので、多少ぶつけても大丈夫でしょう。
実際に持ってみると、かなり大きさを感じます。片手での操作もできますが、安定させるには両手での撮影が良さそうです。
防水ハウジングの裏面・天面・底面・側面
裏面には、カメラ本体とほぼ同じ位置にボタンやダイヤルが配置されています。
各ボタンは、微妙に高さや位置をずらして水中でも操作しやすいようになっています。
右上には、撮影中にしっかりカメラをホールドできるよう親指を置く場所もついていますし、シャッターは非常に押しやすいつくり。
水中撮影時の使いやすさにとことんこだわったハウジングですね。
続いて、天面を見てみてみると、電源ボタンやズームバーつきのシャッターなど、カメラに搭載の機能が大きめのボタンやダイヤルで操作できるようになっています。
銀色の金具の部分には、アクセサリーが取り付けられるようになっています。
底面にも、アクセサリーやホルダーなどが取り付けられる金具があります。この拡張性の高さも、オリンパス防水カメラの特徴ですね。
防水ハウジングの使い方
ハウジング側面に、ケースを開けるための2重ロックがついているので、ここを操作してケースを開けます。
始めに「LOCK」と記載のあるほうのつまみを解除し、
もう一方のロックを押して解除しながら全体を矢印の方向に回すと…
横方向にフタがパカっと開きます。
このように、カメラがすっぽり収まります。カメラ本体のレンズリングを、ハウジングに付属している反射防止リングに付け替えてから使用してくださいね。
防水性能を落とさないためにも、接続部に砂やホコリが無いか・2重ロックはしっかりかかっているかを確認し、曇り防止のシリカゲルを入れてから海に持ち込みましょう。
TG-6を実際に海で使って撮影!
早速海に行って防水カメラ「Tough TG-6」と防水ハウジング「PT-059」を使って水中撮影をしてみました!
シュノーケリング・ダイビング・陸上で撮影した作例をご紹介します。
シュノーケリングでの水中撮影
まずは、晴れた日の浅瀬でシュノーケリングをしてみました。透明度の高い海の中での様子をご覧ください。
(※撮影モード:水中ワイド/WB:水中浅瀬/絞り値:F2.8/シャッター速度:1/500/ISO:100/焦点距離:4.5mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
水中ワイドモードで、魚群の中に紛れ込んで迫力のある写真が撮れました。魚の身体に反射した光のきらめきまでしっかり表現できています。
(※撮影モード:水中スナップ/WB:水中浅瀬/絞り値:F2.8/シャッター速度:1/320/ISO:100/焦点距離:4.5mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
自然光を活かした水中スナップモードで撮影。爽やかな印象の写真に仕上がりました。
(※撮影モード:水中マクロ/WB:水中標準/絞り値:F6.3/シャッター速度:1/250/ISO:200/焦点距離:18mm/フラッシュ:ON/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
こちらは水中マクロモードで撮影したロクセンスズメダイ。透き通ったヒレから鱗の一つ一つまでハッキリ観察できます。
(※撮影モード:水中スナップ/WB:水中浅瀬/絞り値:F2.8/シャッター速度:1/320/ISO:100/焦点距離:4.5mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
マンタにも遭遇しました。ゆったりとした動きで泳ぐ被写体のため、通常の水中モードでも十分に撮影可能です。
(※撮影モード:水中ワイド/WB:水中標準/絞り値:F2.8/シャッター速度:1/200/ISO:100/焦点距離:4.5mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
動きの速いイルカも人気の被写体。このように通常の水中ワイドモードでも撮影はできますが、より近づいて撮影するなら、シャッタースピードの低速限界設定もおすすめです。
(※撮影モード:プログラムオート/WB:水中標準/絞り値:F2.7/シャッター速度:1/500/ISO:640/焦点距離:6.8mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
こちらが、公式サイトで紹介されていた通りに低速限界設定をカスタム登録して撮影した写真。初めてのイルカ撮影でしたが、近い距離でもブレずに撮影できました。
カスタム登録なんて難しそう…という方は、スポーツモードもおすすめです。
とくに慣れない方の場合、ドルフィンスイムでの撮影チャンスは一瞬。水中でモードの切り替えは難しいので、事前にいずれかに設定して臨みましょう。
ダイビングでの水中撮影
続いて、水深10~20m程度でダイビングをした際の写真です。
(※撮影モード:水中ワイド/WB:水中ディープダイビング/絞り値:F4.5/シャッター速度:1/200/ISO:200/焦点距離:9.6mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
ダイビング中にウミガメに遭遇しかなり接近して撮影しました。青の色も深く、迫力がある写真に仕上がっていますね。
(※撮影モード:水中マクロ/WB:水中標準/絞り値:F6.3/シャッター速度:1/200/ISO:500/焦点距離:18mm/フラッシュ:ON/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
こちらは洞窟の中でアカイセエビをマクロで撮影した写真です。フラッシュONで、模様までしっかり捉えることができました。
(※撮影モード:水中ワイド/WB:水中標準/絞り値:F3.2/シャッター速度:1/160/ISO:100/焦点距離:5.7mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
100匹以上のイソマグロが回遊する「マグロ穴」での撮影。水面から差し込む光にイソマグロの大群の影がうつる神秘的なスポットです。
(※撮影モード:水中ワイド/WB:水中ディープダイビング/絞り値:F5.0/シャッター速度:1/125/ISO:250/焦点距離:11mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
魚群をフラッシュなしで撮影してみました。深い場所でのワイド撮影では、やはりフラッシュやストロボなしでは青みが強くなってしまいますね。
(※撮影モード:水中ワイド/WB:水中標準/絞り値:F3.2/シャッター速度:1/160/ISO:100/焦点距離:5.7mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
地形派ダイバーにも、TG-6がおすすめ。
(※撮影モード:水中HDR/WB:水中標準/絞り値:F2.8/シャッター速度:1/100/ISO:100/焦点距離:4.5mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
わかりづらいですが、水中HDRモードで撮影したのがこちら。
露出を変えた複数の写真を自動で組み合わせて、暗い場所と明るい場所どちらも表現する地形撮影に便利なモードです。
陸上での撮影でも活躍
旅行で水中以外で使う際にもTG-6は活躍します。
(※撮影モード:絞り優先オート/WB:オート/絞り値:F2.0/シャッター速度:1/2000/ISO:100/焦点距離:4.5mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
白い雲!青い空!さらに青い海!
青色の表現にこだわったTG-6は、船上から海を撮るのにも最適です。
(※撮影モード:スポーツ/WB:オート/絞り値:F8.0/シャッター速度:1/500/ISO:320/焦点距離:4.5mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
突然ハシナガイルカに遭遇した際にも、TG-6が活躍。イルカは動きが速いので、シャッタスピードが速くブレにくいスポーツモードでの撮影がおすすめです。
(※撮影モード:オート(マクロ)/WB:オート/絞り値:F8.0/シャッター速度:1/320/ISO:100/焦点距離:4.5mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原南島)
ビーチで拾い上げたヒロベソカタマイマイの化石。青い空を背景にすると映えますね。
(※撮影モード:プログラムオート/WB:オート/絞り値:F8.0/シャッター速度:1/400/ISO:100/焦点距離:4.5mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原父島)
孵化したばかりの子ガメが海へ帰っていきます。
(※撮影モード:夕日/WB:オート/絞り値:F6.3/シャッター速度:1/640/ISO:100/焦点距離:18mm/フラッシュ:OFF/露出補正:±0.0EV/撮影地:小笠原丸船上)
一日の終わり。TG-6で最高のサンセットを写真に残しましょう。
「Tough TG-6」「PT-059」の注意点を失敗談をもとに解説
実際に海でTG-6を使ってみたところ、いくつか注意すべき点が見つかりました。
すでにご存知の方も多いかもしれませんが、使用前に必ず確認しておきましょう。
海での使用後は真水に浸けて塩抜き
海での使用後は、真水に浸けて塩抜きが必要です。これを怠ると塩が固まって動作不良や劣化の原因になってしまいます。
メーカーHPや取扱説明書によると、海から上がって1時間以内にレンズリングを外した状態で10分間程度真水に浸けることが推奨されています。
ボートダイビングだと1時間以内に真水に浸けるのが難しいこともあり、宿で急いで洗面所やバスタブに水を張って塩抜きをしていました。海での使用後は毎回塩抜きが必要なので、忘れないようにしましょう。
ただ、もう一点の「レンズリングを外した状態で」という部分に関して見落としていたために、その後悲劇が起こったのです…。
本体のみでの使用後ハウジングが曇る!?
本体のみで海の撮影をした翌日、ハウジングのレンズ部分が異常に曇る現象が起こりました。
上の写真は、曇った状態でエイを撮ったものです。残念ですね…。
「本体は塩抜き後しっかり乾燥させたし、曇り防止のシリカゲルも入れているのになぜ…?」と不思議だったのですが、じつは塩抜きの際にはレンズリングを外さずに真水に浸けていたことが原因でした。
レンズリングを外した溝の部分に大量の水滴が残っており、そのせいでハウジングが曇っていたのです。
今回は完全に自分のミスでしたが、本体のみでの使用後は隙間に水滴が残りやすくハウジングが曇る可能性が高くなるのは間違いありません。
ハウジングを使う予定がある場合は、本体のみでの使用は避けたほうがいいでしょう。
事前にハウジングを付けた状態での操作練習を
ハウジングの操作は慣れないとわかりづらいので、陸上で事前に操作を確認しておくことをおすすめします。
初めてハウジングを使った際、いつの間にかモードダイヤルが勝手に回ってしまい、水中モードから動画モードに変わっていたこともありました。何か変だと思い色んな所をいじるも原因がわからず、そのまま撮影を続行したのが上の写真です。せっかくのチンアナゴも残念な仕上がりです。
まず、ボタン・ダイヤル・レバーの配置は要確認です。
ハウジングの裏面には無地のダイヤルが2つあり、どちらが何の設定をするかわかりづらくなっています。また、ボタンの位置もカメラ本体とは微妙に異なっていますし、ズームレバーの位置も独特です。
よく使う設定の切り替えも確認しておきましょう。
基本的には水中モードに設定しておき、左ボタンでワイドやマクロの切り替え、右ボタンでフラッシュON/OFF、OKボタンで水中ホワイトバランスが設定できます。
この3つは水中でもサッと変更できるので、私もよく使っていました。
水中ホワイトバランスを使いこなすには慣れが必要
青かぶり補正を3段階で調整できる便利な水中ホワイトバランスですが、使い分けにはコツと練習が必要です。
ダイビング中に、同じ被写体を3つの水中ホワイトバランスで撮影してみました。
上の写真が水中浅瀬。
こちらが水中標準。
こちらが水中ディープダイビングです。
浅瀬と標準はあまり変わらないように見えますが、ディープダイビングはかなり印象が変わりますね。晴れた日のシュノーケリングでは浅瀬と標準でかなり違いもみられたので、環境によってうまく使い分ける必要がありそうです。
水中での切り替えに自信のない方は、RAW撮影しておいて後日編集でホワイトバランスを調整するのもおすすめですよ。
4倍ズームじゃ物足りないこともある
TG-6の光学ズーム倍率は、4倍。防水カメラとしては一般的な水準ですが、コンデジとして使う場合には少し物足りない場合もあります。
遠くを飛ぶ海鳥や警戒心の強い生き物など、もっとアップで撮りたい!と思っても難しい場面もあります。
どうしてもズーム撮影したい場合は、別のカメラで対応する必要がありそうです。
シャッタースピード優先モードがほしい場面も
TG-6のもう一つの弱点といえば、シャッタースピードを指定して撮影ができないこと。
通常の一眼カメラなどでは、暗所や動体の撮影時にはシャッタースピードを速く設定してブレのない写真が撮影できますが、TG-6ではそれができません。
TG-6には低速限界設定やスポーツモードはありますが、やはりそれでも不十分なことがあります。
ズーム性能のこともありますし、陸上での撮影にもこだわりたい方は、カメラの2台持ちを考えてもいいかもしれませんね。
小さくて軽いおすすめミラーレス一眼カメラ6選!ミラーレスで一番コンパクトなカメラは? – Rentio PRESS[レンティオプレス]
新しい「TG-6」と前モデル「TG-5」の違いを比較
TG-6はダイビングやシュノーケリングでの強い味方となる頼れる防水カメラであることがわかりました。
そんなTG-6の前モデルであるTG-5もかなり評判のいいカメラですが、その違いはどこにあるのでしょうか?
TG-6と、前モデルのTG-5との違いを一覧表にまとめました。
目覚ましい進化といえるほどのカメラ性能の違いはなさそうですが、要所要所で使い勝手が良くなっている変更ではないでしょうか。
撮影性能に関する違い
TG-6では、センサー前ガラスにARコートを追加しゴーストやフレアを低減。特徴である水中撮影やマクロ撮影の機能も強化されました。
また、高解像度モニター、デジタルテレコン、低速限界設定、日付写しこみなど便利な撮影機能も追加となっています。
製品名 | TG-6 | TG-5 |
---|---|---|
発売 | 2019年7月26日 | 2017年6月23日 |
ARコート | ○ | – |
水中モード | 5種類(水中スナップ/水中ワイド/水中マクロ/水中顕微鏡/水中HDR) | 4種類(水中スナップ/水中ワイド/水中マクロ/水中HDR) |
水中ホワイトバランス | 3種類(浅瀬/標準/ディープダイビング) | 1種類(標準) |
顕微鏡モード | 顕微鏡、深度合成 (撮影開始待ち時間と撮影枚数の設定可能) 、フォーカスブラケット (撮影開始待ち時間設定可能)、顕微鏡コントロール | 顕微鏡、深度合成、フォーカスブラケット、顕微鏡コントロール |
P/A/動画でのマクロ撮影 | ○ | – |
液晶モニター解像度 | 104万ドット | 46万ドット |
通常撮影時デジタルテレコン | 2倍 | – |
低速限界設定 | ○ | – |
日付写し込み(静止画撮影時) | ○ | – |
アートフィルター | 16種類 (ブリーチバイパス/ネオノスタルジーが追加) | 14種類 |
仕様・オプションに関する違い
TG-6はTG-5に比べて若干サイズが大きく・重くなりました。それに伴い、防水ハウジングも新しいものとなっており、同時に新しい別売オプションもラインナップ追加されています。
また、無線LAN内蔵のSDカード「Eye-Fiカード(※すでに販売終了)」は非対応となっていますが、カメラ自体に無線LAN機能がついているのでとくに問題はなさそうです。
製品名 | TG-6 | TG-5 |
---|---|---|
大きさ(幅×高さ×奥行mm) | 113.0×66.0×32.9 | 113.0×66.0×31.9 |
質量(電池・カード含む) | 253g | 250g |
Eye-Fi カード | 非対応 | 対応 |
新発売オプション | 防水プロテクターPT-059/シリコンジャケットCSCH-127/レンズバリアLB-T01/フィッシュアイコンバーター(0.3倍)FCON-T02/リチウムイオン充電器UC-92/ |
TG-6とTG-5の違いをより詳しく知りたい方はこちら
オリンパスTough TG-6とTG-5の違いを比較!新旧で水中&マクロ機能が進化した防水カメラ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
TG-5も撮影性能は十分高い
TG-6は様々な面で使い勝手が良くなっていますが、高度な機能が色々あっても使い切れないという方も多いはず。
画質やタフ性能では、TG-5も十分高い水準の防水カメラです。
おそらくTG-5は型落ちに伴い価格が落ちることが予想されますので、TG-6の発売後にあえてTG-5を選ぶのも賢い選択といえるでしょう。
OLYMPUS「Tough TG-6」仕様一覧
製品名 | TG-6 |
---|---|
発売 | 2019年7月26日 |
映像素子 | 1200万画素 |
1/2.3型 CMOS | |
画像処理エンジン | TruePic VIII |
モニター | 3.0型 104万ドット TFTカラー液晶 |
ズーム | 光学ズーム 4倍 |
デジタルテレコン | 通常撮影モード : 2倍 顕微鏡モード : 2倍 / 4倍 |
焦点距離(35mm 換算) | 4.5mm~18.0mm(25mm~100mm) |
フォーカス方式 | AF (顔優先/ESP/スポット/追尾AF) / MF (フォーカスピーキング / MF拡大可能) /スーパーマクロ (AF/ MF) |
撮影範囲 | 通常:0.1m~∞/顕微鏡モード時 :0.01m~0.3m/スーパーマクロ時 : 0.01m ~ 0.3m |
感度 | AUTO / マニュアル ISO100~12800 |
手ぶれ補正 | 静止画 : CMOSシフト式 / 動画 : 電子式 |
撮影モード | P (プログラムモード) / iAUTO / A (絞り優先) / カスタム1、2 / ムービー / 水中 / 顕微鏡 / SCN (シーン) |
水中モード | 水中スナップ、水中ワイド、水中マクロ、水中顕微鏡、水中HDR |
顕微鏡モード | 顕微鏡、深度合成 (撮影開始待ち時間と撮影枚数の設定可能) 、フォーカスブラケット (撮影開始待ち時間設定可能)、顕微鏡コントロール |
アートフィルター | 16 種類+バリエーション (I~III) :ポップアートI、II / ファンタジックフォーカス / デイドリームI、II / ライトトーン / ラフモノクロームI、II / トイフォトI、II、III / ジオラマI、II / クロスプロセスI、II / ジェントルセピア/ ドラマチックトーンI、II / リニュークレールI、II / ウォーターカラーI、II / ヴィンテージI、II、III / パートカラーI、II、III / ブリーチバイパスI、II / ネオノスタルジー |
シーンモード | 16 種類 :ポートレート/ eポートレート/ 風景/ 風景&;人物/ 夜景/ 手持ち夜景/ 夜景&人物/ 夕日/ 打ち上げ花火/ キャンドルライト/ キッズ/ スポーツ/ ビーチ&スノー/ ライブコンポジット/ パノラマ/ HDR逆光補正 |
ピクチャーモード | i-Finish / Vivid / Natural / Flat / Portrait / モノトーン / カスタム / eポートレート/ 水中 / アートフィルター |
プロキャプチャーモード | あり |
インターバル撮影 | 最大299枚 |
日付写し込み(静止画撮影時) | 可能 |
静止画画像サイズ(アスペクト比4:3時) | L (4000×3000) M (3200×2400) S (1280×960) |
RAW+JPEG 撮影 | 対応(RAW モードまたはRAW+JPEGモード) |
ムービー画像サイズ | 4K (3840×2160) 30/25p FHD (1920×1080) ※ HD (1280×720) ※ FHD HS 120fps (1920×1080) HD HS 240fps (1280×720) SD HS 480fps (640×360) ※ビットレート (圧縮率)、フレームレート (コマ数) 変更可能 |
ロガー機能 | GPS情報、気圧と方位、温度記録可能 |
スマートフォン連携 | 内蔵 WI-Fi あり |
対応メディア | SD / SDHC / SDXC メモリーカード UHS-I 対応 (※ Eye-Fi カードは非対応) |
内蔵メモリ | なし |
使用電池/撮影可能枚数 | リチウムイオン充電池 LI-92B / 約340枚 |
端子 | USB microB 端子 / HDMI マイクロコネクタ (TypeD) |
防水/ 防塵性能 | 15m防水 / あり |
耐荷重性能 | 2.1 m |
耐低温性能 | マイナス10℃ |
耐結露性能 | あり |
防水プロテクター(別売) | PT-059 |
大きさ(幅×高さ×奥行、単位 mm) | 113.0 × 66.0 × 32.9 |
質量(電池・カード含む) | 253g |
本体色 | レッド / ブラック |
まとめ
本格派から初心者さんまで人気の防水カメラ「OLYMPUS Tough」シリーズの新商品「TG-6」。
水中撮影やマクロ撮影などの使い勝手の良さが進化して、これまで以上に人気が向上しそうですね。
海・山・川・街中まで…いつでもどこにでも連れて行けるTG-6で、理想の写真を撮影して楽しい思い出を残してみませんか?
たまの旅行やお出かけの時だけ防水カメラを使いたい方や、購入前に使い勝手を試してみたい方は、使う期間だけ防水カメラをレンタルする方法もあります。
カメラレンタルのRentio(レンティオ)では、TG-6を始め各種防水カメラがレンタルできますので、こちらから商品や価格を詳しくご覧ください。
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