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XP-PEN Artist 24 Pro を使ってお絵描きレビュー!大画面&高コスパ液タブの実力とは?

mari fukuen
mari fukuen

更新日2024/11/14

XP-PEN Artist 24 Pro を使ってお絵描きレビュー!大画面&高コスパ液タブの実力とは?

大きい液タブが欲しいけど、高すぎて手が出ない…!」そんな絵描きの皆さんに朗報です。

2020年5月に発売されたXP-PEN Artist 24 Proなら、23.8インチの大画面液タブが約10万円で手に入るんです。このサイズの液タブでこの価格というのは衝撃的ですよね。

今回は、そんなコスパ最強の大画面液タブXP-PEN Artist 24 Proを実際に使ってレビューしました。
気になる描き心地は?大きさはどうなのか?デメリットはあるのか?気になるところを検証してみます。

 

XP-PEN Artist 24 Proの特徴

XP-PEN格安液タブを多数販売している海外ペンタブメーカーで、日本でも人気の高いメーカーです。

日本では2005年からブランド展開を開始していて、比較的歴史も長いようです。

ペンタブ、液タブ、板タブ|XP-PEN公式サイト

XP-PENの液タブの中でも、今回ご紹介する「Artist 24 Pro」は、大画面&フル機能搭載のフラッグシップモデルです。

XP-PEN Artist 24 Proの特徴

まずは実際に自宅に届いた液タブを開封しながら、XP-PEN Artist 24 Proの特徴について解説していきたいと思います。

XP-PEN Artist 24 Proの付属品一覧

大画面&高画質のディスプレイ

XP-PEN Artist 24 Proの特徴 大画面&高画質の液タブ

Artist 24 Proの液晶画面は52.7×29.6cmの23.8インチ
圧倒的な大画面で広々と絵を描くことができます。大きなイラストでも全体を見てバランスを考えながら描けますし、細かいところまで描きこみたい方にもおすすめです。

また、Artist 24 Proの解像度はフルHDよりも高画質な2K QHD(2560×1440ピクセル)
スペック的には4Kには劣るものの、実際に使っているとドット感も気にならず十分キレイな画質だと感じました。

印刷物を制作する方にとって重要となる色域カバー率はAdobe RGB 90%で、より正確な色表現も可能となっています。

キレイな画面を見ながら作業できるのはとても快適!とくに色塗り作業中には大画面&高画質な液晶ディスプレイの恩恵を実感しやすいと思います。

高性能な充電不要ペン

XP-PEN Artist 24 Proの特徴 高性能な充電不要ペン

Artist 24 Proに付属するのは、こちらの充電不要のバッテリーレスペン

筆圧検知は8192レベル最大60°の傾き検出機能も搭載。現時点では最高水準のスペックを搭載したスタイラスペンです。

太めのペンで、グリップしやすい少し柔らかめの素材となっています。
好みの問題はあると思いますが、個人的にはこのくらい太さがあったほうが握りやすく長時間の作業でも疲れにくくて良いなと感じました。

サイドスイッチは2つ。それぞれに割り当てが可能です。

便利な機能も満載

Artist 24 Proには、作業効率を上げるための便利な機能も多数搭載されています。

それぞれについて詳しくみていきましょう。

20個のショートカットキーと2個のホイール

ディスプレイの左右には割り当て可能な20個のショートカットキーと2個のホイールが搭載されています。

大量のショートカットキーとホイールを使いこなすことで、作業がスムーズに進みます。

利き手と反対側でショートカット操作をすることが多いと思いますが、両サイドにボタンが配置されていることで右利き・左利きどちらでも使いやすくなっています

16~90°の角度調整可能な内蔵スタンド

XP-PEN Artist 24 Proの特徴 16~90°の角度調整可能な内蔵スタンド

Artist 24 Proには、重い液タブ本体を支えるためにかなりしっかりとしたスタンドがついています。

16~90°まで広く角度調整可能なので、自分の好みに合わせて快適に作業することができます。

角度調整の方法もとても簡単。レバーを引きながら本体を傾けるだけなので、その時々の自分の姿勢に合わせて気軽に調整することができて便利です。

左右どちらにもつけられるペンホルダー

XP-PEN Artist 24 Proの特徴 左右どちらにもつけられるペンホルダー

本体側面に取り付けられるペンホルダーも付属しています。

取り付け穴は左右両方についているので、利き手のほうを選んで取り付けられます。

取り付けに必要なマイナスドライバーも一緒についてくるので、お家にドライバーが無い方でも簡単にセッティングができます。

USBハブも2つ搭載

XP-PEN Artist 24 Proの特徴 USBハブも2つ搭載

本体裏面には、USBハブが2ポート搭載されています。

液タブとの接続でPC本体のUSBポートが埋まってしまっても、液タブのUSBポートがあるので安心ですね。

実際に使ってみましたが、マウス、キーボード、外付けハードディスクいずれも正常に認識されました。

接続方法も簡単

XP-PEN Artist 24 Proの特徴 接続方法も簡単

Artist 24 Proは、Windows10/8/7 と Mac10.10 以降に対応しています。

PCとの接続方法は2パターン。お手持ちのPCについている出力ポートに合わせて選んでくださいね。

1-1. USB-Cポートを使う場合

付属のUSB-C to USB-Cケーブルを使って、PCと液タブを接続します。

1本のケーブルのみで接続できるので、とても簡単ですね。

1-2. USB-AとHDMIポートを使う場合

まず付属のHDMIケーブルを使って、PCと液タブを接続します。

続いて、USB-C to USB-Cケーブルの片側にUSB-Aへの変換アダプタを挿しこみ、PCと液タブを接続

こちらの接続方法では計2本のケーブルでPCと液タブがつながることになります。

2. 電源ケーブルをつなぐ

液タブの電源ケーブルをアダプターとつないで、液タブに挿します。

XP-PEN Artist 24 Proの特徴 接続方法も簡単 2. 電源ケーブルをつなぐ

先端がアース端子付きの3ピンタイプなので、対応している電源プラグを使用しましょう。

右上の電源ボタンを1~3秒程度押すと液タブが起動します。
XP-PEN Artist 24 Proの特徴 接続方法も簡単 2. 電源ケーブルをつなぐ

3. ドライバをDLして設定

HPからドライバをダウンロードして各種設定をしたら、準備完了です!

各種設定については端末によっても異なるので、取扱説明書を参考にしていただければと思います。

ちなみに私はあまり説明書を読まずになんとなくで設定を進めた結果、ディスプレイの設定ミスによりペン先とカーソルがズレてしまう事件が発生しました…。
このへんの設定もじつは説明書にかなり詳しく書いてあったので、初期設定の際はしっかり説明書を読みながら進めましょう

Artist 24 Proを使って描き心地を検証

Artist 24 Proを使って描き心地を検証

こんな感じでセッティング完了です!

約24インチの圧倒的な存在感…!
箱を見た時点でかなりの大きさであることは覚悟していましたが、実際に机の上にセッティングしてみるとものすごい圧力を感じます。

Artist 24 Proを使って描き心地を検証

それでは、実際にArtist 24 Proを使ってイラストを作成しながらその使い勝手や描き心地について検証していきます。

※なお、今回は無料のペイントソフト「メディバンペイント」を使用しました。

応答速度・動作遅延

Artist 24 Proを使って描き心地を検証 応答速度・動作遅延

応答速度についてはまったく問題なし
遅延を感じることなくポインターが追従し、ストレスなくスラスラ描けました。

こちらが実際にArtist 24 Proで描いている様子の動画です。

もちろんPCやソフトとの相性など使用環境にもよると思いますが、Artist 24 Pro自体の応答速度に関しては問題なさそうです。

ペン先の沈み込みはややありますが、描いている最中はそこまで気になりませんでした。

視差

通常使用時、真上から見ている限りはペン先の位置とカーソル位置の視差はほぼ感じませんでした
斜めから見てみても、ズレはほとんど気にならないレベルではないでしょうか。

横から見ると液晶の厚みぶん少し浮いたような見え方にはなってしまいますが、大型液タブで絵を描く際には横から覗き込むことは基本的にはないはずなので、気にしなくても大丈夫だと思います。

筆圧レベル

Artist 24 Proを使って描き心地を検証 筆圧レベル

上の横線から下の横線に向かって、意識的に弱→強→弱という筆圧で線を描いた画像がこちらです。

ペンの設定にもよると思いますが、弱い筆圧もしっかり検知してくれてほぼ正確な位置で描き始められました
(水彩ペンは、ペンの特性上入りが遅れてしまうようです。)

普段から筆圧が弱めの方や繊細な色塗りを好む方でも、十分に使いやすいと思います。

実際にお絵描き

Artist 24 Proを使って描き心地を検証 実際にお絵描き

Artist 24 Proを使って、イラストを作成してみました。

こちらはRentio(レンティオ)非公式ゆるキャラのレンピヨくんです!

Artist 24 Proを使って描き心地を検証 実際にお絵描き

線画も塗りもクレヨンペンでふわっと仕上げました。

これ以外にもArtist 24 Proでいくつか絵を描いてみて、大画面液タブの良さを実感しました

普段10インチ程度の小さめタブレットでちまちまと絵を描いている私にとって、4倍くらい大きな23.8インチの画面に絵を描くのはかなり新鮮。
本当にキャンバスに絵を描いているような感覚で、のびのびとお絵描きができてかなりテンションが上がりました。

とくに私のように普段小さめの液タブを使っている方は、画面の大きさに感動すると思います。

また、アナログで大きめの作品を作ることの多い方や、板タブ+大きなモニターを使っている方なら、違和感なく液タブに移行できるのではないでしょうか。

気になるXP-PEN Artist 24 Pro の注意点

XP-PEN Artist 24 Pro を実際に使ってみたところ、かなり使い勝手が良かった反面少しだけ気になる部分もありました

人によってはデメリットと感じてしまうかもしれないので、購入前に必ずチェックしておきましょう。

想像以上に大きい&重い

Artist 24 Proの最大の魅力であり、最大のデメリットにもなり得るのが「サイズ」です。

おそらく皆さんが想像しているサイズの1.5倍くらいの大きさと考えていいでしょう。実際に部屋にあるとかなり大きく感じます。
しかもかなり重いので、使わないときに収納しておきたいと思っても頻繫に出し入れするのは面倒に感じてしまいます。

Artist 24 Proを購入する際は、事前に設置する場所のサイズを測ったうえで、PCデスクをしっかり片付けて余裕をもってお迎えしましょう。そして使わないときどうするかも考えて、計画的に購入することをおすすめします。

画面タッチ操作できない

Artist 24 Proでは、画面をタッチして指で操作することはできません

普段iPadや液タブでタッチ機能に慣れている方は、しばらくは画面を触って操作したくなってしまうかもしれません。

Artist 24 Proの場合は、ホイールが拡大縮小・回転などの役割を担ってくれるので、そちらでの操作に慣れるしかありませんね。

ペンのサイドボタンの誤タッチが多い

Artist 24 Proの付属ペンのサイドボタンでは、ワンタッチでよく使うツールに切り替えできてとても便利なのですが、誤タッチしてしまうことが多くストレスでした。

ペンの持ち方や慣れの問題も大きいとは思いますが、描いている最中に意図しないタイミングでツールが切り替わってしまう…

このサイドボタンは無効化もできるので、どうしても気になる場合はそれで対応しても良さそうです。

ショートカットキーが多すぎて覚えきれない

ここまでくるともはやいちゃもんレベルの内容ではありますが…(笑)

人によっては全部使いこなせるのでしょうが、ショートカットキー20個もあっても覚えられなくない?という個人的な感想です。
普段左手デバイスなどを使っている場合はいっそ無くても良いかもしれません。

ショートカットキーは配置的にもとくに邪魔になるわけではないので、不要な方は使わなければいいだけですね。

使ってわかったXP-PEN Artist 24 Pro の魅力

ここまで散々文句を言ってきましたが、実際に使ってみるとデメリット以上に魅力のほうが上回っていて、虜になってしまいました

ここからは、使って実感した大画面液タブArtist 24 Pro の魅力について語りたいと思います。

画面が大きくて作業が捗る

これまで小さな画面で絵を描くことが多かったため、Artist 24 Pro の大画面には本当に感動しました

普段よりも拡大縮小をする回数が減って楽に全体のバランスを調整できますし、細かい部分のペン入れも大画面で精緻に描きこむことができます

手先だけでちまちま描くのも楽しいのですが、大きな画面で腕を使ってのびのびと描くのはまた違った楽しさがあります

置き場所の問題さえ解決できるなら、画面は大きいに越したことはないかもしれないと感じました。

描き心地も抜群

海外メーカーの液タブということで感度や反応速度について少し心配していたのですが、そんな心配は無用でした。

描き心地はまったく問題ない…というかむしろ最高なのでは…?とさえ感じました。

プロや液タブ玄人が使う場合は気になる部分もあるのかもしれませんが、趣味のお絵描きレベルなら正直そこまで気にならないと思います。

スタンドなど細かい部分で気が利いている

角度調整可能なスタンドや、左右どちらにでもつけられるペンホルダー、ペンホルダー取り付けのためのマイナスドライバー、予備ペンと替え芯、手袋、画面拭きetc・・・

細かい部分の配慮がすごい!海外メーカーなめてましたすみません!!!

個人的には、内蔵スタンドがイチオシ
筆圧強めの私が使っても安定感があって、椅子の背もたれの角度に合わせて気軽に角度調整できてものすごく便利でした。

日本語説明書がありがたい

海外メーカーの製品だと、説明書がビジュアルのみで簡易的だったり文章がすべて英語だったりと、解読に時間がかかるものも多いのですが、Artist 24 Proは説明書が日本語。親切!!!

つまずきやすい初期設定についても詳しく説明してくれているので、よくありがちなトラブルは割と簡単に解決します。

説明書では解決できない問題は、メールと電話で日本語対応してもらえるようなので、PCが苦手な方も安心ですね。

このクオリティで約10万はすごい

このサイズでこれだけ機能満載で、約10万円という価格はすごいコスパの良さです。

10万円という価格だけみると決して安くはありませんが、日本製だと20~30万円するスペックの大画面液タブが半額以下と考えるとかなり高コスパではないでしょうか。

実機を見る前は「どこかちゃっちいんだろうな」とか「つくりが甘い部分がありそう」といった失礼な想像をしていた私ですが、実際にArtist 24 Proを手にしてみると想像以上のクオリティに驚きました

海外メーカー製品は品質にバラつきがあるという声もありますが、精密機器である以上日本メーカー製であっても一定数不良品は出ます。初期不良品に当たってしまった場合は諦めて交換するしかありません

正常な商品が届いたら、きっと価格以上のクオリティに驚くと思います。高コスパな大画面液タブを求める方は、ぜひ検討してみてください

XP-PEN Artist 24 Proで作品づくりを楽しもう

23.8インチの大画面に多機能、さらに約10万円というコスパの良さも加わって、これからますます人気が高まりそうなXP-PEN Artist 24 Pro

大きな作品をつくりたい!広い画面でのびのびと作業したい!という方におすすめです。

XP-PEN Artist 24 Proと一緒に、作品づくりの幅をさらに広げてみてはいかがでしょうか?

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