HUION「Kamvas Pro 24 (4K)」使用レビュー!4K大画面液タブの描き心地を検証
更新日2024/11/18
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人気の海外ペンタブメーカー「HUION」から、注目の液タブ「Kamvas Pro 24 (4K)」が2021年7月30日に発売されました。
23.8型大画面・4K高画質・10億7000万色のディスプレイに、筆圧8192レベルの高性能なバッテリーレスペンを搭載。プロ仕様のハイスペック液タブが~17万円程で手に入るコスパの良さも魅力です。
今回は、そんな注目の液タブ「HUION Kamvas Pro 24 (4K)」をお借りすることができたので、実際に使ってレビューしました。描き心地や使い勝手、気になる注意点など、詳しく検証していきます。
もくじ
HUION Kamvas Pro 24 (4K) の特徴
HUION(フイオン)は海外ペンタブメーカーとしては有名で、液タブの「Kamvas」シリーズはコスパの良さで日本でも人気の高いブランドです。
HUION Kamvasシリーズのなかでも、2021年7月30日に発売された注目のモデルが23.8インチの大画面液タブ「Kamvas 24」シリーズ3機種。
いずれもハイスペックな液タブですが、最も高画質・高機能なフラッグシップモデルが今回ご紹介する「Kamvas Pro 24 (4K)」です。
それでは、さっそく「Kamvas Pro 24 (4K)」の特徴を実機とともに紹介していきたいと思います。
同梱品一覧
大画面&4K高画質で理想の表現ができるディスプレイ
「Kamvas Pro 24 (4K)」最大の特徴が、大画面&高画質のディスプレイです。
23.8インチの大画面で広々と作業ができるので、実寸サイズに近い環境で作業をすることができます。
また、「Kamvas Pro 24 (4K)」はその名の通り4K UHD解像度 (3840×2160ピクセル)で高画質。細かい部分まで思い通りに表現することが可能です。
色彩表現も豊かで、sRGB色域カバー率140%、最大表示色は10億7000万色 (10bit)、コントラスト比1200:1となっています。さらにHDR機能も搭載しているので、より美しい画面での作業を実現します。
とくに色にこだわって繊細な作品づくりをしたい方におすすめの、細部まで理想の表現を追求できる大画面&高画質の液晶ディスプレイです。
安定した描き心地の充電不要ペン
「Kamvas Pro 24 (4K)」に付属するのは、Huion最新テクノロジーPenTech3.0を搭載した高性能なバッテリーレスペン「PW517」。
±60°の傾き検知機能と8192レベルの筆圧感知を搭載。ペン先が沈み込みにくく感度も高いため、紙にペンで描くアナログに近い感覚で作業することができます。
サイドスイッチは2つで、それぞれに割り当てが可能。
替え芯も標準ペン先とフェルトペン先の2種類を付属していて、好みに合わせて使い分けることができます。
スマホにも対応!作業環境に合わせて接続方法も選べる
OSはWindowsとMacに加えて、一部のAndroid搭載スマホ・タブレットにも対応しています。
(※AndroidはUSB3.1 GEN1、DP1.2以上が必要)
接続方法も、ご自身の作業環境や端末に合わせてHDMIポート、DPポート、およびUSB-Cポートが選択可能です。
快適な作業のための便利な機能も搭載
「Kamvas Pro 24 (4K)」は、便利な機能や付属品が充実。ご自身が作業しやすい環境にカスタマイズして使うことができます。
内蔵スタンドつき
ディスプレイ本体には、傾斜をつけて作業できる内蔵スタンドを搭載。
内蔵スタンドの角度は20°固定なので、どうしても角度が合わなくて調整したい…という場合は別売のオプション品を使用しましょう。
背面に100×100mmのVesa穴がついているので、別売のモニターアームなどを用意することで自分好みの角度にセッティングできます。
USBハブも2つ搭載
本体側面には、USBハブ×2ポートと3.5mmヘッドフォンジャックが搭載されています。
キーボードやマウスと接続しながら、HDDやUSBメモリなどのデータを使いながら、好きな音楽を聴きながら…効率的に作業が進められます。
実際にUSBハブを使ってみましたが、マウス、キーボード、外付けHDDいずれも正常に動作しました。
ダイヤルつきの片手キーボード
Kamvas Pro 24 (4K)本体は、ショートカットボタンやホイールがついていないシンプルデザインですが、片手キーボードが標準付属しています。
回転させて画面の拡大・縮小などができるダイヤルと、18個の割り当て可能なボタンを搭載。よく使うショートカットをカスタマイズして、作業効率をアップしてくれます。
片手キーボードは有線接続だけでなくワイヤレス接続もできるので、ケーブルが増えてごちゃつく心配もありませんね。
替え芯が収納できる多機能なペンホルダー
ドーナツ型のペンホルダーは、2パターンの置き方が可能。
ペンホルダーを開けると、中に2種類の替え芯と芯抜き用のクリップが収納されています。
無くしやすい小さな部品を、常に手近に置いておけるのは便利ですね。
画面が汚れにくいグローブ
ディスプレイの汚れ防止のためのグローブも付属しています。
Kamvas Pro 24 (4K)には画面タッチ機能がついていないので誤タッチの心配はありませんが、せっかくの高画質ディスプレイを汚したくない方には嬉しい付属品ですね。
HUION Kamvas 24シリーズ他機種との違い
HUIONの23.8インチ大画面液タブ「Kamvas 24」シリーズは、現在こちらの4種類が発売中。
各機種の違いについて、こちらの一覧表で比較しました。
(※2021/8/10時点の価格)
ディスプレイの美しさに関しては、Kamvas Pro 24 (4K) が圧倒的にハイスペック。高画質を求める方におすすめです。
2.5Kの3機種も十分な性能を搭載していますので、大画面液タブでコスパを求めるなら10万円以下で手に入るKamvas 24もおすすめです。
HUION Kamvas Pro 24 (4K) の使い方
それでは実際に「Kamvas Pro 24 (4K)」を使ってみたいと思います。
まずは使い方や接続方法を確認していきましょう。
ケーブルを接続する
はじめに、液タブ本体を電源と接続します。
電源ケーブルをアダプターとつないで液タブに挿し、電源につなぎます。
本体右上の電源ボタンを押すと、赤ランプが白色に変わって起動します。
続いてPC・スマホなどの端末と液タブを接続するのですが、接続方法が2種類あるので使用端末に合わせて選択しましょう。
1. USB-Cポートを使う場合
こちらはUSB3.1 GEN1に対応している端末で使える方法です。
USB-C to USB-Cケーブルを使って、PC・スマホと液タブを接続します。
1本のケーブルのみで接続できるので、配線がシンプルですね。
2. HDMIとUSB-Aポートを使う場合
続いて、HDMIケーブルとUSB-A – USB-Cケーブルを使用する方法です。
まず付属のHDMIケーブルを使って、PCと液タブを接続します。
続いて、USB-A – USB-Cケーブルを使って、PCと液タブを接続。
こちらの方法では2本のケーブルで、PCと液タブがつながることになります。
ドライバをDLして設定
HPからドライバをダウンロードして各種設定をしたら、準備完了です!
(※設定方法に関しては使用環境によって異なるので、公開されているマニュアルに沿って設定を進めてください。)
HUION Kamvas Pro 24 (4K) を使って描き心地を検証
こんな感じでセッティングができました!
左下がPC端末(15.6インチ)、中央が元々所有していたディスプレイ(21.5インチ)、右下が「Kamvas Pro 24 (4K)」(23.8インチ)となります。
いやー…でかいですね…!
大画面液タブの描き心地はどんな感じなのでしょうか?実際に使いながら描き心地を検証してみました。
なお、今回はイラストソフト「メディバンペイント」を使用しました。
応答速度・動作遅延
こちらが実際にKamvas Pro 24 (4K)で描いている様子の動画です。
応答速度については問題なく、動作遅延を感じることなくポインタが追従してきます。
(手ぶれ補正5をつけているため若干描画の遅延はありますが、ポインタの追従自体は遅れていません)
動作遅延についてはPC性能やソフトの設定など、使用環境にも大きく左右される部分だとは思いますが、液タブ自体の問題はなさそうです。
ペン先の沈み込みはほとんどなく、標準ペン先だとやや摩擦感のあるサラサラとした描き心地です。割とアナログに近い感覚で使えました。
視差
使っていて驚いたのが、視差がほとんどないことです。
真上、斜め、横どの方向から見ても、ペン先の位置とカーソル位置の視差をほぼ感じませんでした。
通常の液タブだとガラス面の厚みぶん浮いたような見え方になってしまうのですが、Kamvas Pro 24 (4K)では薄いガラス面を採用しているため、ズレのない見え方になっています。さすがディスプレイの美しさにこだわった液タブですね。
実際にお絵描き
Kamvas Pro 24 (4K)でイラストを作成してみました。
普段の作業環境から一気に大画面化したので最初は線の引き方になかなか慣れなかったのですが、やっぱり大画面での作業は楽しいですね!
細かい部分への描きこみもしやすく、資料を横に表示しながらの作業も楽々です。
そして…さすがは高画質ディスプレイ!色塗りが楽しい~!!!
これでもかというくらい色を使いたくなってしまいますね(笑)
そんなこんなで、完成です!
キャンバスに絵を描いているような感覚で、のびのびとイラスト作成を楽しむことができました。
使ってわかったHUION Kamvas Pro 24 (4K) の魅力
今回実際にKamvas Pro 24 (4K) を使ってイラストを作成してみて、これだけのサイズ・機能で、17万円以下というのはすごいコスパの良さだと実感しました。
ここからは、使って実感したKamvas Pro 24 (4K) の魅力について語りたいと思います。
4K画質の美しさに感動
Kamvas Pro 24 (4K) とPCを接続した瞬間、まずディスプレイのキレイさに驚きました。
近寄って細かい部分を見てもぼやけた感じがなく、発色も鮮やか。PCと同じデスクトップ画像が表示されているはずなのに、臨場感や迫力が段違いでした。
この美しいディスプレイだと色塗りがとても楽しく、筆が乗ってきてついつい時間を忘れてしまうほどでした。
大画面で作業効率がアップ
私は普段小さめのタブレットで絵を描いているため、23.8インチの大画面には感動しました。
最初は線の引き方や画面の使い方が上手くいかず、画面の一部しか使わずに作業をしてしまっていたのですが、慣れてくるとダイナミックに大画面を使いこなせるようになりました。
表示されるスペースが大きいため最小限の拡大・縮小で全体のバランス調整がしやすく、ペン入れ時も拡大して細かく描きこむことができます。
参考資料や写真を隣に表示しておいて、画面を切り替えずに細部までよく見ながらイラスト作成ができるのも便利ですね。
普段小さな画面で作業している方は新たな扉を開けるはずなので、ぜひ一度大画面液タブを使ってみてほしいと思います。
片手デバイスが標準付属
Kamvas Pro 24 (4K) 本体にはショートカットボタンやホイールが付いていないので片手デバイスは必須…と思いきや、片手キーボードが標準付属しているのは非常に嬉しいですね!
拡大縮小やペンサイズ変更がしやすいダイヤルに、18個の豊富なボタンも搭載。HUION液タブに最適化された片手デバイスなので、使い勝手や相性の良さも間違いありません。
ちなみにこの片手キーボードは別で購入すると6000円くらいするので、標準付属というのはかなりお得感がありますね。
USB-Cでスマホ接続ができるのは便利
最近ではPCを持っておらず高性能なスマホを作品作りに使っている方も増えてきていますよね。
そんな方も、PCをわざわざ購入せずとも手持ちのAndroidスマホで液タブを使うことができます。
対応しているスマホは限られた機種のみですが、アダプタなどを用意せずに付属のUSB-Cケーブルのみでプロ仕様の液タブを使えるのは便利ですよね。
2種類の替え芯で好みの描き心地を追求できる
Kamvas Pro 24 (4K)には標準ペン先とフェルトペン先の2種類が付属していて、好みに合わせて使い分けることができます。
それぞれの描き心地としては、標準ペン先のほうが摩擦感が少なく、ディスプレイ上を滑るような軽いタッチ。フェルトペン先は、摩擦感をより感じるサラサラとした描き心地でした。
イメージとしては、標準ペン先が紙にペンで描く感じ・フェルトペン先が紙に鉛筆で描く感じといった印象です。
個人的には、普段使っているペーパーライクフィルムの描き心地に近いフェルトペン先のほうが好みでした。
気になるHUION Kamvas Pro 24 (4K) の注意点
Kamvas Pro 24 (4K) を使ってみて、若干気になる部分もありました。
使用環境やライフスタイルによっては扱いづらさを感じるかもしれないので、事前に知っておきましょう。
想像以上に大きい&重い
大画面&高画質液タブの唯一といってもいい弱点が、非常に大きく重いこと。
実際に机の上に置いてみると、インターネットの商品画像や店頭で見てイメージするよりもかなりの存在感を発揮します。
私の場合同じ机で在宅ワークをすることもあるので、液タブを使わないときにかなり邪魔になってしまいました。机からおろすにも、それなりに重いので面倒くささを感じてしまいます。
机の上のスペースが十分にあって液タブを常設しておけるお家には手放しでおすすめできるのですが、置き場所問題については事前によく検討しておいたほうがいいでしょう。
画面タッチ機能がない
Kamvas Pro 24 (4K) には、画面を指でタッチして操作する機能は搭載されていません。
普段タッチ機能を搭載したタブレット・スマホなどを使っていて、タッチ操作に慣れている方はふとした瞬間に画面を触って操作してしまうかもしれません。
このへんは慣れの問題でもあるので、片手キーボードでの操作に慣れるしかないですね。
スタンドの角度調整ができない
Kamvas Pro 24 (4K) の内蔵スタンドは20°固定。
個人的にはこの傾斜がちょうどよく扱いづらさは感じなかったのですが、どうしても高さや角度が合わない場合は別売のスタンドやアームを購入して取り付ける必要があります。
可動式のモニターアームを取り付けることで、角度を自由自在に調整できるだけでなく使わないときの収納場所問題も解決するので、検討してみてもいいかもしれません。
作品の世界が広がる液タブ HUION Kamvas Pro 24 (4K)
4K高画質に23.8インチの大画面、さらに便利な機能や付属品も多数搭載した「HUION Kamvas Pro 24 (4K)」。
美しいディスプレイで理想の作品づくりに挑戦したい方におすすめのハイスペック液タブです。
HUION Kamvas Pro 24 (4K) を手に入れて、新たな作品の世界を開いてみてはいかがでしょうか?