[簡単解説] 電子レンジの仕組みとは?人体への影響やオーブン加熱との違いも解説
更新日2024/05/31
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食品を温めるのに活躍する電子レンジ。
しかし、火を使わずにどうやって温めているのか、仕組みが気になる方も多いのではないでしょうか?
また、電子レンジを温める際に発生する電磁波が人体に悪影響を与えないか気になっている方もいるでしょう。
そこで本記事では、電子レンジの仕組みについて詳しく解説します。
オーブンとの仕組みの違いや人体への影響なども解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
もくじ
電子レンジが食品を温める仕組み
電子レンジはどうやって食品を温めているのか、加熱の原理や仕組みについて詳しく解説します。
加熱の原理
電子レンジは、電磁波を利用して食品を温める仕組みです。
電子レンジの内部には「マグネトロン」と呼ばれる部品が組み込まれており、そこから「マイクロ波」と呼ばれる電磁波を放出します。
この電磁波は2,450MHz(メガヘルツ)という周波数帯で、1秒に24億5000万回振動します。
電磁波が食品の内部にある水分を細かく振動させることで摩擦熱が発生し、その熱が食品全体に広がり温まるという仕組みです。
マイクロ波の性質
マイクロ波の性質は、以下のとおりです。
- 直進する
- 水を含んだ物質に吸収される
- 水を含まない物質を透過する
- 金属に当たると反射する
水を含まないお皿は温めずに水を含む食品だけが温まるのは、マイクロ波の性質のおかげというわけですね。
なお金属に当たると反射してしまうことから、金属製の容器では食品が温まりづらくなります。
庫内形状によってマイクロ波の出し方が異なる
電子レンジの庫内形状は、食品を回転させる「ターンテーブル式」と、ターンテーブルがない「フラット式」に分けられます。
どちらもマグネトロンから導波管を通して庫内にマイクロ波を放出しますが、ターンテーブル式とフラット式では若干仕組みが異なります。
- ターンテーブル:側面や天面にある導波管からマイクロ波を放出。ターンテーブルで食品を回転させることにより、ムラなく温める
- フラットテーブル:底面にある導波管からマイクロ波を放出。底面内部のアンテナを回転させて庫内に拡散し、まんべんなく温める
ターンテーブル式のほうがシンプルな構造であり、購入する場合もフラット式の電子レンジに比べると安価です。
電子レンジの仕組みに関するよくある疑問
電子レンジの仕組みに関する疑問を4つ紹介します。
それぞれの答えを見ていきましょう。
マイクロ波(電磁波)は人体に影響を与える?
結論から言うと、電子レンジのマイクロ波(電磁波)が人体に影響を与えることはないと考えられています。
電磁波が人体に影響を与えるためには、かなり高レベルのマイクロ波に長時間被ばくすることが条件です。
万が一そのような状況になった場合、体内で熱が発生し損傷を受ける可能性がありますが、基本的に電子レンジの使用でそのようなことは起こりえません。
通常使用する家電製品から出る電磁波は、ICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)の定めるガイドラインよりも低い値となっています。
また、電子レンジの扉を開けるとマイクロ波の照射が停止する仕組みになっているため、扉を開けたからといって電磁波が人体に影響を与えることはありません。
電子レンジの近くに立っていたとしてもマイクロ波が外に漏れることはないため、心配は不要です。
電子レンジで加熱した食品は安全?
電子レンジで加熱した食品は「放射能が含まれている」「発がん性物質が発生する」という噂を聞いたことがあるかもしれません。
しかし、世界保健機関(WHO)によると「オーブンで調理した食品と同様に安全であり、栄養価も変わらない」「電子レンジで調理した食品が放射性物質になることはない」としています。(参考:世界保健機関(WHO)ファクトシート集電磁界と公衆衛生[電磁界情報センター])
また、発がん性物質「アクリルアミド」は、穀類やいも類などを120℃以上の高温で加熱した際に発生する可能性があるとされています。
しかし、農林水産省公式サイト情報によると、電子レンジ加熱では油分の少ない食材の温度は120℃以上にならないため、アクリルアミドはできにくいと発表されています。
電子レンジで加熱した食品が危険という情報はありません。
電子レンジで使わないほうがいい食器の種類は?
電子レンジを使用する際、食品を入れるのに適していない食器の種類がいくつかあります。
- 金属製:金属はマイクロ波を反射させる性質がある。加熱すると放電が起こり、発火するリスクが高まる
- 木製:自然由来の容器は水分がわずかに残っていることがある。電子レンジで加熱することで、ヒビが入ったり焦げたりする可能性がある
- 陶器:粘土で作られており、隙間から水分が入りやすい。電子レンジで加熱することで、ヒビが入る可能性がある
- ポリスチレン(PS):耐熱温度が低いため、電子レンジの熱で溶けてしまう。表記が似ているポリプロピレン(PP)は耐熱温度が高く電子レンジでも使える
- 耐熱性のないガラス:耐熱性がないガラス製のものは、急激な温度変化で割れる可能性が高い
ただし、木製や陶器でも電子レンジに対応している食器もあります。
電子レンジで使う前に、使用可能かどうか表記を確認するといいでしょう。
水分がない食品は温められる?
電子レンジは、食品の内部にある水分を細かく振動させることで、摩擦熱を発生させて加熱する仕組みです。
そのため、水分がほとんどない食品は基本的に温められません。
水分が少ない食品を温める場合も、加熱中に水分が無くなってしまうことがあります。
電子レンジで温める前に、水で濡らすといった工夫が必要です。
オーブン調理・スチーム調理の加熱の仕組み
最近では、レンジ機能に加えてオーブン機能を併せ持ったオーブンレンジが増えてきています。
さらに商品によっては、スチーム機能を搭載しているものもあります。
レンジ機能とは違う、オーブン調理・スチーム調理の加熱の仕組みや特徴についても見ていきましょう。
オーブン調理はヒーター利用
オーブン調理では、ヒーターの対流熱を利用して庫内の空気を加熱します。
空気を通して食品に熱を伝えて、外からじっくり食材を温めていく仕組みです。
オーブン機能は、庫内の温度を一定に保つことでムラなく温めることができる反面、内部が温まるまでに時間がかかるというデメリットもあります。
スチーム調理は水蒸気を発生させる
スチーム調理では、オーブンと同様に外部から熱を伝えて温めます。
オーブンとの違いは、水蒸気を利用して表面を乾燥させずに温めること。
庫内を水蒸気で満たして調理するため、水分が保たれ外はカリカリ、中はしっとりの仕上がりを実現できます。
また、加熱時に油が食品の外に染み出すため、油をカットしたヘルシー調理も可能です。
電子レンジの仕組みを理解して上手に使おう!
電子レンジは、マイクロ波で食品に含まれる水分を振動させ、熱を発生させて温める仕組みです。
そのため、水分が少ない食品は温めるのに適していません。
また、電子レンジに不向きな容器もあるため、表示をしっかり確認するといいでしょう。
電子レンジが発生させるマイクロ波は、人体や食品に悪影響を与えるものではなく、安心して使用できます。
電子レンジの仕組みを理解して、さまざまな食品を温める際に活用してみてください。
電子レンジはレンタルもできる
電子レンジ・オーブンレンジは、レンタル・サブスクで使うことができます。
家電レンタルのレンティオでは、電子レンジをはじめ様々なキッチン家電をレンタルでお試しすることができます。
レンタルして気に入ればそのまま購入もできますので、ぜひ気軽に試してみてください。
オーブンレンジ・電子レンジのレンタル・サブスク – Rentio[レンティオ]
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