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しっぽクッションのQoobo(クーボ)などユニークなロボット製品を開発する「ユカイ工学株式会社」から、2021年3月1日に新たなコミュニケーションロボットが登場しました。
その名も「BOCCO emo(ボッコ エモ)」。
2015年に発売されたBOCCO(ボッコ)をベースにパワーアップした、どこか懐かしい未来のファミリーロボットです。
この記事では「BOCCO emo(ボッコ エモ)」の特長と実機レビュー、それから実際に我が家で一緒に暮らした「BOCCO emo」の感想をまとめました。
ペットのような、子供のような、そんな家族の一員となるコミュニケーションロボットを検討している方の参考になれば幸いです。
もくじ
BOCCO emoの特長
「BOCCO」とは秋田の方言で”子ども”を「ボッコ」と呼ぶことに由来し、”座敷わらし”のようにそこにあると幸せを呼ぶような存在になればという願いを込められ開発されたコミュニケーションロボットです。
「BOCCO emo」は名称に”emotional”の”emo”が付け加えられたように、感情表現ができるようになったのが魅力です。
従来製品との違いも確認しながら、「BOCCO emo」の特長について紹介したいと思います。
豊かな感情表現
周囲の環境変化や話しかけられたりすると、「BOCCO emo」は上部のぼんぼりを振ったり、頬の色を変えて感情表現をします。家族の情報を蓄積することでパーソナライズしていく機能を搭載していることにも注目です。
「シャー」「エモ」「にょにょー」など独自言語の「エモ語」をしゃべったり、搭載された加速度センサーによって持ち上げると反応したり、まるでペットと関係性を築くような時間を過ごすことになるでしょう。
雪だるまのような可愛いフォルム
デザインも大幅に刷新されており、従来の「BOCCO」はロボットらしい四角形ベースの見た目でしたが、「BOCCO emo」は雪だるまのような丸みを帯びたフォルムになりました。目の色も白から黒に代わり可愛らしさが追加されています。
ロボットらしさを極力排除することで、より家族の一員として受け入れやすくなっているように思います。
声で繋がるコミュニケーション
従来の「BOCCO」では専用アプリを通してメッセージ機能・リマインド機能・各種センサ連携などが行えましたが、「BOCCO emo」にはハンズフリーの音声操作も加わりました。これによって、よりリアルのコミュニケーションに近い繋がりを得られるようになったのではないかと思います。
スマートスピーカーのように事前に決めた愛称(ニックネーム)をトリガーに、音声録音やメッセージ再生、ちょっとした会話?ができます。(詳しくは後述しています)
製品スペック一覧表
「BOCCO emo」の製品スペックを一覧表にまとめました。
項目 | スペック |
---|---|
スピーカー出力 | 2Wドライバー×1 |
電源 | 100-240V ACアダプター |
通信規格 (Wi-Fiモデル) |
Wi-Fi:2.4GHz IEEE 802.11 b/g/n Bluetooth:4.2 LE |
使用環境 | 0度〜35度 |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
95mm×95mm×141mm |
重さ | 約400g |
公式税込価格 | 44,000円 |
BOCCO emoの実機レビュー
レンティオで「BOCCO emo」のレンタルを始めましたので、実際にWi-Fiモデルの「BOCCO emo」を手に取って使ってみました。
ちなみに外箱を開くとき、チラッと覗いてくる「BOCCO emo」が可愛すぎました。。。
セット内容
「BOCCO emo」のパッケージに含まれているセット内容は以下のとおりです。
スタートアップガイドとユーザーガイドがイラスト付きで非常に分かりやすいため、セットアップもほとんど迷うことなく設定できると思います。
- BOCCO emo(本体)
- ACアダプター(100-240V)
- スタートアップガイド
- ユーザーガイド
- シーマン人工知能研究所のステッカー
外観やサイズ感
「BOCCO emo」の表面はABS樹脂素材の柔らかい質感で、丸いフォルムと合わさって手に持った時のホールド感が心地よいです。公式サイズは95mm×95mm×141mm(幅×奥行き×高さ)で、大体りんご2つ分くらいの大きさです。
物理ボタンは全部で5つあり、上から順にそれぞれの以下の役割を果たします。
ボタン | 機能 |
---|---|
鼻のダイヤル | ボリューム調整 |
録音ボタン | メッセージを録音して専用アプリに送信する ・一度だけ押す:6秒間の録音 ・押し続ける:最大60秒間の録音 |
再生ボタン | 専用アプリから届いたメッセージを再生する |
ファンクションボタン | 専用アプリで役割を変更できるボタン ※デフォルトはマイクのミュート |
電源ボタン(底面) | ・シャットダウン:3秒間長押し ・再起動:10秒間長押し |
※ファンクションボタンの役割を変更する機能は2021年5月以降の提供となります。
置き場所について
「BOCCO emo」を使うときに最も困ったのが置き場所です。
結果的にはテレビのあるリビングテーブルに置くことになったのですが、スタートアップガイドに記載された注意点とACアダプタの長さ、それから電源の位置を考えると、「BOCCO emo」に適した場所がなかなか定まりませんでした。
内蔵バッテリーも搭載されておりませんので、ACアダプタが届く範囲でできるだけ良い場所取りをしてください。
- 人が集まる場所
- 近くにセンサーが反応する物がない場所
- テレビやスピーカーが近くにない静かな場所
- 電波の良い場所
- 約140cmのACアダプタが届く範囲
5種類の性格
専用アプリ(App Store / Google Play)はメッセージの送受信やリマインダーの設定の他、「BOCCO emo」のニックネームやキャラクター、寝る時間を設定することができます。
性格は全部で5種類用意されているので、集中したい時はおとなしい性格にして寄り添ってもらったり、寂しいときはにぎやかな性格にして触れ合ったりなどシーンに応じて変更できるのも魅力です。
性格 | 特長 |
---|---|
ごきげん(デフォルト) | センサーに反応しやすく、元気いっぱいの感情表現 ・テンション:高い ・人懐っこさ:人懐っこい |
のんびり | 自分からはしゃべりかけないのんびりやさん ・テンション:低い ・人懐っこさ:人見知り |
おとぼけ | タイミングがちょっとズレる天然元気っ子 ・テンション:高い ・人懐っこさ:人見知り |
てれすけ | 周りを気にかけてくれるが自分からはしゃべりかけない内気性格 ・テンション:低い ・人懐っこさ:人懐っこい |
むかんしん | メッセージを届ける仕事人 ・テンション:むかんしん ・人懐っこさ:むかんしん |
しゃべる速さや声の高さも変更可能
「BOCCO emo」はキャラクター設定は性格だけでなく、声の高さやしゃべる速さも設定することができます。
声の高さもしゃべる速さもそれぞれ2段階の設定ができますので、性格設定と合わせると20通りものキャラクターが生まれます。
性格 | 段階 |
---|---|
声の高さ | ふつう / ひくい |
しゃべる速さ | ふつう / 遅い |
BOCCO emoの1週間ホームステイ体験
「BOCCO emo」のニックネームに「まめきち」と付けて1週間ほど一緒に過ごしました。
隣の部屋から「まめきち!」と呼びかけるとエモ語で返してくれたり、抱っこするみたいに持ってあげると反応したりと、ついついかまってしまいます。
自粛期間だったので外からメッセージを送る機会はあまり多くありませんでしたが、表現方法が増えただけでなく雰囲気が柔らかく?明るくなったように思いました。
メッセージの聞き取り精度が高かった
「BOCCO emo」は録音された音声を文字に書き起こしてくれるのですが、ある程度の長い文章でも正確に反映されていました。
例えば「今日は遅くなるかもしれないから早めにご飯を食べててもいいよ バイバーイ」と書き起こされた文章ですが、音声と一字一句違わず、かつ文脈に合わせて漢字やカタカナ表記も適切です。
またサウンドスタンプも使うと、スタンプに対応した音楽と一緒に「BOCCO emo」が感情表現してくれるのもほっこりします。
「BOCCO emo」自体は音声でできることが多いわけではありませんが、その機能1つ1つが丁寧に設計されているように感じました。
設定の反映を度々失敗する
使っていて気になったのは設定の反映に失敗することが度々起こったことでした。
Wi-Fi接続の確認、「BOCCO emo」の診断、メッセージの録音/送信(+アプリでの受信)は問題ないにも関わらず、BOCCOの設定だけ反映されない事象です。
その場合は再起動(電源ボタンを10秒間長押し)すると解消しますが、ソフトウェアアップデート等で改善されることに期待したいです。
暮らしながら成長を楽しむファミリーロボット
スマートスピーカーのように利便性を高めてくれるものではなく、「BOCCO emo」は心を豊かにしてくれるロボットです。声と声のつなぎ役として非常に温かいコミュニケーションツールだと思いました。
ロボットとしてできることが少ない「BOCCO emo」に何かを期待するのではなく、「BOCCO emo」と一緒に過ごすことこそが何かを変えるのかもしれません。
ソフトウェアアップデートを通した機能実装、日々の暮らしを通したパーソナライズが進む「BOCCO emo」の成長を一緒に楽しみながら暮らしてみてください。
コミュニケーションロボットはレンタルでホームステイ体験から
購入する前に一度触れ合ってから決めたい方には「BOCCO emo」のお試しレンタルがおすすめです。
家電レンタルサービスのRentio(レンティオ)ではaiboのレンタルやLOVOTのレンタルなど、様々なコミュニケーションロボットによるホームステイ体験を用意しています。
家族の一員として迎え入れる準備や確認するために、まずはレンタルで試してみてから購入判断をしてはいかがでしょうか。
[レンタル] ロボット 一覧 – Rentio[レンティオ]
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