SONY FE 50mm F1.2 GM (SEL50F12GM)実写レビュー。圧巻の描写力で日常をも特別にする標準単焦点レンズ
更新日2024/07/17
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フルサイズミラーレス一眼を牽引する「SONY」。SONYはミラーレス対応のマウントとして「Eマウント」を展開していますが、ここ数年でそのナインナップは格段に充実してきています。
そんな中でも、今回は、2021年4月に発売された単焦点レンズ「FE 50mm F1.2 GM」をご紹介します。
「Eマウント」のレンズの中でも最高峰のシリーズである「G master」に属するレンズであり、その性能の素晴らしさや、実際に撮影した作例などもお見せしながらご説明します。
もくじ
SONYの最上位「G mater」に属する単焦点レンズ
SONYの純正レンズは「G master」、「Gレンズ」、「ZEISSレンズ」の3つのシリーズに分けられます。
「G master」はその中でも最上位クラスのシリーズで、より性能や質にこだわったレンズが展開されています。
今回ご紹介する「FE 50mm F1.2 GM」はこのクラスに属するレンズであり、最新技術が詰め込まれた高級なレンズとなります。
外観レビュー
ここからは、実際に「FE 50mm F1.2 GM」使用した感想などをご紹介します。
まずは、外観面について説明していきます。
高級レンズながらコンパクト
一般的に、レンズは高性能になるほど本体が大きくなってしまうイメージがあると思います。
特に、単焦点レンズにおいては、レンズの明るさを表す「F値」が低い(より明るい)レンズほど大きくそして重くなってしまう印象です。
しかし、「FE 50mm F1.2 GM」は高級ラインながら、比較的コンパクトな設計になっています。
当然ながら、もっと軽量でコンパクトな単焦点レンズはたくさんありますが、高性能を実現しつつこのコンパクトさなのは嬉しいですよね。
F値がより低いにも関わらず同じSONYの「Planar T* FE 50 mm F1.4 ZA」と同等のサイズ感です。
操作しやすい設計
レンズ本体には、「フォーカスリング」、「フォーカスホールドボタン」、「フォーカスモードスイッチ」、「絞りリング」、「絞りリングクリック切り替えスイッチ」がついています。
「フォーカスホールドボタン」には好みの機能を割り当てることができて便利です。
また、絞りリングのクリックを「ON」にするとカチカチと絞りを調整でき静止画の撮影に最適で、「OFF」にするとシームレスに絞りを調整できるので、動作撮影時に重宝します。
このように撮影者のスタイルに合わせて、さまざまな機能を直感的にボタンで操作できます。
性能レビュー
ここからは実際にα7ⅣにつけてFE 50mm F1.2 GMで撮影した作例をお見せしながら性能について紹介したいと思います。
とろけるようなぼけ味
写真と撮ってみた第一印象は「とろけるようなぼけ味」がとても綺麗だということです。
解放のF1.2で撮影するとピント面はしっかりカリッとしているのに、後ろのぼけがとても綺麗な描写です。
手前の葉にだけしっかりとピントがあっていて、とても綺麗なぼけ味です
一方で、絞ると全体的にカリッとボゲの少ない写真も撮影できます。
活けてある植物全体にピントが合い、カリッとしてこれも綺麗です。
また、とても明るいレンズなので、被写体と背景の距離が近くても背景がぼける写真を撮影することができます。
加えて、最短撮影距離が0.4mと短いため、被写体に寄ることができるのもポイントです。
背の低い小さな花ですが、地面がボケて花部分が際立ちます。
美しい描写と驚く高解像度
高級ラインのレンズだけあって、その描写力はとても素晴らしいものです。色がとても綺麗にのっていて、そして繊細な写りです。
娘を撮影したのですが、木漏れ日の色味がとても綺麗で、髪の毛一本まで繊細に描写されています。
ちなみに、これはオートフォーカスで撮影していますが、とても優秀で動いている子の撮影をしてもなんの問題もありません。
また、こちらは花に止まった蝶を撮影したものですが、拡大するとその解像度に驚きます。
この写真を拡大しトリミングしたものがこちらです。
拡大してもこの描写です。
日常の撮影でもこれだけ綺麗に残せるのは流石「G master」ラインのレンズといった印象です。
強い逆光耐性
このレンズは、「ナノARコーティングII」がされており、太陽光などの強い光が入りこむシーンでも、内面反射によるフレアやゴーストの発生を大幅に抑制し、ヌケの良いクリアな画質を実現しています。
こちはは逆光のシーンで撮影していますが、フレアやゴーストは発生していません。
とても綺麗な玉ボケで、手前のピントが合っている葉はとてもクリアに描写されています。
拡大するとその美しさがより分かるかと思います。
こちらも逆光のシーンで撮影したものですが、手前の植物が本当に綺麗に写っています。
暗所でも綺麗な描写
明るいレンズの強みはなんといっても暗所でも美しい描写だということだと思います。
実際に夜の暗い室内で撮影してみましが、F値が低い分、ISO感度も低く抑えることができ、暗所でも立体感のある綺麗な写真を撮ることができます。
間接照明だけの明るさで撮影したものです。かなり暗い状況なのですが、ISO320なので、ざらつきもなく、カップの立体感を感じることができます。
こちらはカフェで撮影したものです。店内は結構暗かったのですが、それを感じさせないクリアな描写です。
FE 50mm F1.2 GMで切り取る日常
さまざまなシーンで撮影してみましたので、作例をご紹介します。
標準域のレンズなので、日常使いにぴったりです。
製品仕様
項目 | スペック詳細 |
---|---|
レンズ名 | FE 50mm F1.2 GM |
焦点距離 | 50mm |
明るさ | F1.2 |
レンズ構成 | 10群14枚 |
絞り羽根 | 11枚 |
最短撮影距離 | 40cm |
最大撮影倍率 | 0.17倍 |
最小絞り | F16 |
手ぶれ補正効果 | なし |
フィルター径 | 72mm |
寸法 | 約87mm×108mm |
質量 | 約778g |
何気ない日常を特別にしてくれるレンズ
FE 50mm F1.2 GMは、50mmという焦点距離、比較コンパクトな作り、防塵防滴ということもあって、いろんな場面で活躍するレンズです。
その描写力の高さから、ポートレート等作品撮影にもとても向いていると感じます。
今回のレビューでは日常の写真を中心に紹介しましたが、ふとした瞬間を本当に特別な一瞬に変えてくれるレンズだなと思いました。
綺麗な描写、そしてとろけるぼけ味で、撮影をとても楽しくしてくれます。
標準域の単焦点レンズをお求めの方には本当におすすめしたい一本です。
ちょっと値が張るレンズですが、すでに単焦点レンズを持っている方にとっても、ワンランク上の描写を体験できるレンズなのではないかと思います。
気になるレンズはレンタルでお試し
今回ご紹介してきたFE 50mm F1.2 GMをはじめ、気になるカメラ機材はレンタルでお試しすることもできます。
安い買い物ではないので、気になるけど購入を迷われているシーンにおいては、一度短期間でもお試しすることがおすすめで、カメラのレンタルサービスを有効活用することができます。
Rentio(レンティオ)では、気になるカメラボディやレンズを最短3泊4日から気軽でお得にレンタルすることができ、お試しするには最適なサービスを提供しています。
是非この機会にRentioで気になるカメラ機材をレンタルして、失敗しないカメラ機材選びに役立ててみてはいかがでしょうか。