カメラ初心者が知りたいレンズの選び方!理想のレンズの見つけ方を徹底解説
更新日2024/07/17
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一眼カメラを使った撮影において欠かせない存在である「レンズ」。
はじめての一眼カメラでは、レンズキットなどを購入することで難しそうなレンズ選びの手間を省くことができますが、撮影を重ねていくうちに違った雰囲気や画角が欲しくなるシーンが出てくるでしょう。
写真撮影において違いを出すためには「レンズを変える」ことが最も効果的です。
今回は初心者でも分かりやすいレンズ選びのポイントについてご紹介していきます。
もくじ
カメラレンズの役目
一眼カメラを使用する際は、カメラのボディとレンズを組み合わせて撮影する必要があります。
カメラレンズは撮影時における画角やボケ味、解像力(高画質かどうか)を決める上で非常に重要な役目を担います。
撮影するシーンにおいて適切な焦点距離やイメージを実現するためのボケ味を考えた上でレンズを選ぶ必要があります。
カメラのレンズを選ぶことはカメラのボディ選びと同じかそれ以上に大切なことであること個人的には感じます。
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カメラレンズの種類
ここからは初心者の方でも分かるように「カメラレンズにはどのような種類があるのか」という点に絞ってご紹介していきます。
レンズの構造における違い
カメラといえばズームが可能なレンズというイメージが強いかと思いますが、大きく分けて3つのタイプに分かれます。
ここからはその3つとなる「ズームレンズ」、「単焦点レンズ」、「高倍率ズームレンズ」それぞれの特徴をご紹介していきます。
ズームレンズ
最も一般的で使い勝手の良いレンズが「ズームレンズ」です。
名の通り、広角から望遠までズームすることができることで、あらゆる画角に対応する万能タイプのレンズです。
ズームレンズでも画角によってジャンルが分かれますが、この辺りの解説については後ほど画角別で解説する項目を設けます。
単焦点レンズ
先ほどの画角を操ることができるズームレンズとは対称的に画角が完全に固定されているのが「単焦点レンズ」です。
ズームレンズではズームできる画角の幅が焦点距離によって24-70mmなどの文字で表されますが、単焦点レンズの場合は焦点距離の幅がないため、50mmなどの単一数値で表されます。
単焦点レンズは、構造がシンプルであることから高画質を実現するだけでなく、ボケ味が優れた描写を得意するメリットがあります。
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高倍率ズームレンズ
ズームレンズでは一般的に画角によってズームできる幅に限界があります。そのため、広く写したい場合と遠くの被写体を大きく写したい場合は、レンズを取り換える必要がありました。
しかし、「高倍率ズームレンズ」は、ズームできる幅を大きく広げたレンズとして1本であらゆる画角に対応する万能レンズです。
利便性が非常に高いのは大きなメリットですが、画質や性能面に関しては通常のズームレンズや単焦点レンズと比較して残念ながら劣ります。
画角における違い
構造における違いをご紹介してきましたが、ここからは写したい画角における種類の違いについて解説していきます。
広角レンズ
広角側が主に35mm換算12mmから20mm程度を実現しているのが広角レンズです。
非常に広い範囲を写し出すことが可能で風景写真や建造物の中などを写す場面で活躍するレンズです。
私も旅行などへ行った際には欠かせないのが広角レンズで、街歩きや有名観光地などでもその場の雰囲気を一番伝えることのできるレンズです。
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標準レンズ
日常の撮影シーンにおいて最も使う頻度の高いレンズとなるのが標準レンズです。
一般的に35mm換算24mmから100mm程度の間の焦点距離をカバーし、初心者向け一眼カメラのセットとして付属されているレンズも標準系のズームレンズが多く、使い勝手のよいレンズです。
単焦点レンズでも標準系の焦点距離を保有しているレンズが多く、50mmや85mmなどの単焦点レンズは、ポートレート撮影などでも使われることが多い定番のレンズとなっています。
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望遠レンズ
遠くの被写体を大きく写す際に活躍するのが「望遠レンズ」です。
望遠レンズは一般的に35mm換算70mm以上をカバーするレンズが対象となりますが、これまでご紹介した広角、標準レンズよりも使うことのできるシーンは限られます。
しかし、子供の運動会など学校のイベントにおいて近くで撮影することのできない場合や、スポーツの試合観戦などでの撮影、乗り物を写す場面においては大活躍します。
そして望遠レンズの画角は、近年成長を見せているスマートフォンのカメラでも実現すること不可能な領域で、高画質のまま望遠撮影ができるという一眼カメラのメリットを大きく感じるところです。
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レンズメーカーにおける違い
レンズの場合、カメラボディを製造する純正のレンズと、キヤノンやニコンなどそれぞれのマウントに合わせたレンズを開発するサードパーティー製レンズも存在します。
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ここからは「純正レンズ」、「サードパーティー製レンズ」におけるそれぞれの特徴と、両者の違いについてご紹介していきます。
純正レンズ
純正レンズはカメラメーカーが自社のカメラに合うように独自開発したレンズです。
キヤノンであればEFレンズ、ニコンであればNIKKORレンズが純正レンズに該当します。
自社のカメラマウントの特徴をよく理解した上で開発・製造が行われているため、レンズとしてのクオリティに間違いはなく、初心者向けからプロフェッショナル向けまで質が高く、幅広いラインナップからレンズ選びを行うことができます。
サードパーティー製レンズ
先ほどの純正レンズとは対称的に、カメラメーカー以外が各カメラマウントに合うように開発されたレンズがサードパーティー製レンズです。
有名なメーカーとしては、「シグマ」「タムロン」「トキナー」などが存在し、それぞれが現在発売されている人気のレンズマウント(EFマウントやFマウント、Eマウントなど)に合わせたレンズを開発しています。
特徴としては純正レンズよりも安い価格で販売されていることが多く、高級純正レンズに手の届かないシーンなどで選ばれることが多いです。
しかし、近年では安さだけでなく、レンズとしての質も急激な成長を見せ、純正レンズにも劣らない画質や性能を誇るサードパーティー製レンズも続々と誕生しています。
純正レンズとサードパーティー製レンズの違い
純正レンズとサードパーティー製レンズが存在するカメラレンズですが、両者にどのような違いがあるのか気になるところだと思います。
純正レンズはメーカー純正らしくカメラボディに合った100%の能力を発揮してくれる間違いのないレンズです。
しかし、価格はどうしてもサードパーティー製レンズよりも高くなり、高級レンズになるほど気軽に購入することが困難です。
サードパーティー製レンズは、純正レンズよりも安く、近年では性能面でも劣らないほどの実力を保有するレンズも存在するため、プロフェッショナルの現場でも使われるようになってきました。
しかし、レンズの個体によってはピントの調整が必要であったり、何か不具合が生じたときにカメラボディとレンズ、別々のメーカーでサポートに出す必要があるなど、手間がかかることも事実です。
純正レンズとサードパーティー製レンズの違いについて詳しくまとめた解説についてはこちらをご覧ください。
カメラレンズの選び方!純正とサードパーティーの違いを比較して解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
レンズ名称の見方
レンズにはそれぞれ名称が付けられていますが、はじめて見たときただ記号が並んでいるようにしか思えないこともあるはずです。
ここではレンズの名称の見方を解説していきます。モデル名には重要な性能の違いなどを判断することができる文字や数字が入っているのでチェックしておきましょう。
キヤノンのズームレンズの場合、上のイラストのようにそれぞれの文字や数字に意味を持ちます。
マウントタイプについて
キヤノンではEF/EF-S/EF-M/RFという4つのマウントが存在し、最初にどのマウントに適したレンズなのかが記載されています。
焦点距離について
次に焦点距離が記載されていますが、55-250mmの場合は55mmから250mmの間でズームが可能、85mmのように数字の幅がない場合は単焦点レンズとなります。
開放絞り値について
その次にF〇.〇と表記されていますが、これは開放絞り値といってレンズにおいて絞りの最低の値が記されています。
この開放絞り値が低いほど明るいレンズと呼ばれており、暗い場所でもシャッタースピードを稼ぐことができます。
なお、F4.5-5.6と記載されている場合は、焦点距離によって開放絞り値が変わる場合で、左側が広角側、右側が望遠側の開放絞り値として記載されています。
手ブレ補正について
レンズによっては手ブレ補正機構が搭載されていることも最近では目立ちます。
望遠レンズになるほど手ブレというのは発生しやすいもので、手ブレ補正の付いていない望遠レンズは時代遅れと言えるほどです。
手ブレ補正を表す文字はメーカーによって異なり、キヤノンでは「IS」、ニコンでは「VR」、ソニーでは「OSS」、オリンパスでは「IS」、パナソニックでは「O.I.S.」、富士フイルムでは「OIS」と別々の名称が付けられているため注意が必要です。
モーター種について
レンズによって搭載されているAF動作のためのモーターも異なります。
こちらもキヤノンを一例とすると「USM」と「STM」が付けられたレンズが存在し、STMは初心者向けに調整されたモーターで、上位モデルのレンズなどには搭載されることはありません。
そのためキヤノンのレンズにおいてはSTMよりもUSMの方が性能の良いレンズで採用される傾向にあります。
レンズ選びで見ておくべきポイント
ここからは実際にレンズの選び方について解説していきます。
レンズの基礎知識を知ることができても、どのようなシーンでどのレンズが活躍するのか、レンズ選びに役立つ知識をご紹介していきます。
カメラボディのマウントを確認
レンズ選びで最も重要となるのが、カメラボディに対応したレンズを選ぶことです。
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同じメーカーでもレンズマウントによってレンズが使用できない場合もあります。
特に一眼カメラにおいてAPS-C専用レンズというのは気を付ける必要があります。一般的なレンズと比較してコンパクトで安価なモデルが目立ちますが、APS-Cセンサー搭載モデルでしか使えない制限があります。
一眼レフ(フルサイズ) | 一眼レフ(APS-C) | ミラーレス(フルサイズ) | ミラーレス(APS-C) | ミラーレス(マイクロフォーサーズ) | |
---|---|---|---|---|---|
Canon(キヤノン) | EF | EF/EF-S | RF | EF-M | – |
Nikon(ニコン) | F(FX) | F(FX)/F(DX) | Z(FX) | – | – |
SONY(ソニー) | A | A/A(APS-C専用) | E | E/E(APS-C専用) | – |
OLYMPUS(オリンパス) | – | – | – | – | 全レンズ |
Panasonic(パナソニック) | – | – | LUMIX S | – | LUMIX G |
FUJIFILM(富士フイルム) | – | – | – | X | – |
センサーサイズによって変わる焦点距離に注意
基本的に焦点距離というのはフルサイズセンサー搭載カメラと同じ画角である35mmフルサイズ換算を基本とします。
そのためAPS-Cセンサーやマイクロフォーサーズセンサーを搭載したカメラでは、レンズに記載されている焦点距離=35mm換算の焦点距離ではなくなります。
APS-Cセンサーの場合はレンズの焦点距離×1.6=35mm換算の焦点距離で、マイクロフォーサーズセンサーの場合はレンズの焦点距離×2=35mm換算の焦点距離となります。
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手ブレ補正の効果
レンズに手ブレ補正がついているものも多いのですが、それぞれのレンズによって手ブレ補正の効果は異なります。
これはレンズ名だけを見ても分からないため、メーカー公式サイトに記載されている仕様を確認するようにしましょう。
シャッター速度換算で何段分であるのかを確認しておきましょう。4段以上である場合、手ブレ補正の効果は十分と言えます。
シーン別カメラレンズの正しい選び方
実際に撮影でレンズを使う場合、「どのようなシーンでどのようなレンズを使うべきか」というのはイメージが難しいところです。
経験とともに構図にイメージというのはしやすくなっていきますが、ここでははじめてでも分かりやすく実際の作例を基に、シーン別でカメラレンズの選び方をご紹介していきます。
撮りたい画角から選びたい場合
色々な撮影ジャンルが存在しますが、「撮りたい画角」が明確である場合、レンズは焦点距離から選ぶことで解決します。
風景写真の場合は、広い範囲を写すことが多いため、広角レンズを使用することでその場の臨場感などを写真として伝えやすいです。
身近な光景など、思い出として写真を撮影したい場合はある程度自由の効くレンズとして標準系のレンズがおすすめです。50mmや85mmは、ポートレート撮影における王道の焦点距離としても知られているため、人物撮影の多い方は標準の単焦点レンズの購入もおすすめです。
乗り物、動物、スポーツなどの撮影においては、被写体までの距離が遠いため、望遠レンズの使用がおすすめです。望遠レンズはレンズ本体が大きくなるため、携帯性に優れていないデメリットも存在します。
ボケ味に優れたレンズを選びたい場合
一眼カメラを選ぶ大きなメリットとして、ボケ味に優れた写真を撮影することができることでしょう。
しかし、一眼カメラを使用すればボケ味に優れた写真を撮影することができるわけではなく、レンズ選びとカメラに設定が重要になります。
ボケ味の優れているレンズは、レンズにおける開放絞り値が低いもので、F2.8以下のレンズはボケ味の表現にも優れています。
開放絞り値が低いレンズでもカメラ側でオート撮影にしてしまうと、せっかくのボケ味を活かすことができないこともあります。絞り優先モードなどで絞り値を開放に設定するようにしましょう。
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色々な画角を撮影したい場合
一眼カメラにおいてレンズ交換というのは正直面倒なところだと思います。
レンズ交換なく、色々な画角を撮影することを理想とする方には高倍率ズームレンズの使用がおすすめです。
高倍率ズームレンズは、先ほどもご紹介した通り広角側も望遠側も1本でカバーしてしまうため、レンズ交換を必要とせず高倍率ズームレンズをカメラボディに取り付けておくだけで様々な撮影シーンに対応します。
基本的には初心者向けとして販売されているため、APS-C専用のレンズが多いため注意が必要です。
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気になるレンズはレンタルでお試し
今回はレンズ選びについてご紹介してきました。数あるレンズから自分が理想とするレンズを見つけ出す作業も非常に面白いものです。
そして気になるレンズが見つかったとき、購入前にレンタルでお試しされることがおすすめです。
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