レンズの最高峰「大三元レンズ」を徹底解説。キヤノン,ニコン,ソニーなど7メーカーのおすすめモデルや特徴をご紹介
更新日2024/07/17
交換レンズカテゴリの人気記事
一眼カメラを使った撮影で欠かせないレンズの存在。
組み合わせるレンズによって写真表現は大きく変わりますが、レンズにも様々な性能違いが生じてきます。
今回は数あるレンズの中でも、使う頻度が高い広角、標準、望遠からF2.8通しを採用する「大三元レンズ」についてご紹介していきます。
大三元レンズは、カメラレンズメーカー各社が力を入れて開発するジャンルで、各社の技術力が結集されたモデルであるため最高級の性能を体感できる人気のレンズでもあります。
ここからは各社が開発する大三元レンズから広角、標準、望遠の各レンズを解説していきます。
もくじ
撮影の基本となるレンズ選び
一眼カメラを使用した撮影では、必ずボディとレンズの組み合わせが必要になります。
ボディ側の性能ももちろん重要ですが、レンズとの組み合わせにおける画角や仕上がる写真の変化というのは、非常に大きく、レンズ選びは撮影における基本と言えるでしょう。
逆を言えば、カメラレンズを変えるだけで写真に大きな変化を与えることができます。
実際に私自身、EOS Kiss X5を使用していた時代に、キットレンズから初めてLレンズを使用した時、同じボディでもこれほど写真が変わるのかと感動した記憶が鮮明に残っています。
カメラ初心者が知りたいレンズの選び方!理想のレンズの見つけ方を徹底解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
大三元レンズとは?
数あるレンズの中でも、ハイアマチュア以上のカメラマンに支持を集める「大三元レンズ」と呼ばれるレンズジャンルが存在します。
大三元レンズとは、ズーム全域で「開放F2.8通し」を実現しており、「広角」「標準」「望遠」を3つのレンズでカバーしています。
実際に大三元レンズとして多いのが広角の「16-35mm F2.8」、標準の「24-70mm F2.8」、望遠の「70-200mm F2.8」となります。
メーカーによって各レンズの焦点距離は、微妙に異なることがありますが、大体この辺りの焦点距離域をカバーしており、ズーム全域で開放F2.8通しを実現しているのが、大三元レンズの条件です。
高品位のレンズが揃っている
そして大三元レンズでは、レンズとして高い品質を叶えたモデルが大半となっており、各カメラメーカーが力を入れて開発するジャンルです。
ズームレンズにおいてズーム全域で開放F2.8通しを実現することで、レンズ口径は非常に大きくなり、携帯性に関しては犠牲になりますが、その分、明るく解像力に優れたレンズが数多く点在していることから、「質」を求めるフォトグラファーに人気の存在です。
しかし、それだけの性能を備えていることから、価格も高騰しており、気軽に購入するには少しハードルの高さを感じるところです。
メーカー毎におすすめ大三元レンズを紹介
ここからは、大三元レンズを開発するレンズメーカー毎に、おすすめの大三元レンズをご紹介していきます。
今回は、キヤノン、ニコン、ソニー、富士フイルム、パナソニック、シグマ、タムロンの計7社から、大三元レンズに特化して解説していきます。
Canon(キヤノン)
キヤノンでは、デジタルカメラメーカー最大手として、長い歴史を誇ります。
常に業界をリードしてきた存在として、大三元レンズにおける開発の歴史も長く、EFマウントに関しては3代目となるレンズも存在するほどです。
更に近年では、ミラーレス一眼専用のマウントとして、RFマウントでの大三元レンズ開発も進められており、性能と充実のラインナップが魅力的です。
EF16-35mm F2.8L III USM
キヤノンが展開するレンズラインナップにおいて、最上位のシリーズとして展開される「Lレンズ」。
Lレンズでも大三元レンズの開発が行われており、広角域の16mmから35mmをカバーするのがこちらのEF16-35mm F2.8L III USMです。
Lレンズが誇る圧倒的な解像力や、メリハリを感じる質感溢れる仕上がりが大きな特徴です。
手ブレ補正こそ搭載されていませんが、元々手ブレが発生しにくい広角側の焦点距離域であることや、開放F2.8を叶えていることで、シャッタースピードの調整範囲も広がっています。
Canon EF16-35mm F2.8L III USM実写レビュー。EFレンズの王道にして最高峰の広角レンズを徹底検証 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
EF24-70mm F2.8L II USM
こちらもキヤノンの最高級「Lレンズ」で展開されるEF24-70mm F2.8L II USM。
標準域をカバーする大三元レンズとして優れた解像力とズーム全域でF2.8通しの明るさを特徴としています。
キヤノンのEFレンズで展開される標準レンズとしては、最高クラスの性能を備えており、クオリティを重視される方にとっておすすめのレンズです。
Canon EF24-70mm F2.8L II USM実写レビュー。最高峰標準レンズの実力を作例から徹底解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
EF70-200mm F2.8L IS III USM
大三元レンズの中でも望遠域を担当するEF70-200mm F2.8L IS III USM。
キヤノンでは、70-200mm F2.8レンズの開発も積極的に進め、EFマウントのLレンズにおいても既に3代目のモデルとなります。
圧倒的な解像力とF2.8の明るさを武器としており、プロカメラマンも愛用することの多い、上級レンズの定番の存在です。
Canon EF70-200mm F2.8L IS III USM実写レビュー。憧れの白レンズが魅せる異次元の解像力 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
RF15-35mm F2.8 L IS USM
キヤノンでは2018年よりミラーレス一眼規格として、新たにRFマウントを展開しています。
RFマウントに対応した、全く新しいレンズ開発も行われており、大三元レンズからラインナップの拡充が行われている印象です。
RF15-35mm F2.8L IS USMは、RFマウントにおける広角域を担うレンズで、EFマウント時代の16mmから1mm広がった15mm始まりの焦点距離を採用しています。
Canon RF15-35mm F2.8 L IS USM実写レビュー。焦点距離が広がり手ブレ補正機構を搭載した初の広角RFレンズ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
RF24-70mm F2.8 L IS USM
RFマウント大三元レンズの中でも標準域をカバーするのがRF24-70mm F2.8 L IS USMです。
こちらはEFマウント時代と同じ焦点距離域を採用していますが、EFマウント時代には搭載されることのなかった手ブレ補正機構が搭載されています。
レンズ単体でも約5段分の手ブレ補正効果を実現しており、夜景撮影などで生じやすいわずかなブレなども抑制することができます。
もちろんキヤノンが誇るLレンズとしてズーム全域、画面全域で見とれるほどの高画質を叶えています。
Canon RF24-70mm F2.8L IS USM実写レビュー。RFマウントで誕生した明るさを特徴とする標準ズームレンズ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
RF70-200mm F2.8 L IS USM
RFマウント大三元レンズの中で望遠域をカバーするのがRF70-200mm F2.8 L IS USMです。
こちらも仕様上では、EFマウント用の70-200mm F2.8に近いですが、圧倒的に小型・軽量化されたことが特徴的です。
EFマウント用の70-200mm F2.8では、ズーム筒が伸縮することがありませんでしたが、RF70-200mm F2.8 L IS USMでは、伸縮式を採用したことで、収納時が大幅にコンパクト化されました。
これだけ小型・軽量化を実現しながらも描写力が低下することなく、キヤノンの大三元Lレンズとして満足の仕上がりを叶えます。
RF70-200mm F2.8 L IS USM実写レビュー。RFマウント初の望遠レンズはEOS Rの未来を感じさせる傑作 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
Nikon(ニコン)
ニコンもキヤノンと長年ライバル関係にあった大手デジタルカメラメーカーです。
キヤノンと似たようなレンズラインナップを展開していますが、後ほどご紹介していく通り、広角側での焦点距離域に若干の差が生じています。
ニコンでもミラーレス一眼として新たにZマウントを展開しており、今後のラインナップ展開が期待されます。
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
ニコンで展開されている大三元レンズのうち、広角域をカバーするのが「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」です。
キヤノンやソニーでは、大三元レンズの広角域において16-35mmの焦点距離域を採用していますが、ニコンでは、より広角を意識した14-24mmの焦点距離域をカバーしています。
ニコンでは高品位に関わらずブランド分けが行われていませんが、他社と変わらぬハイクオリティな画質や性能を誇り、1mmの違いで画角に大きな変化が出る広角レンズで優位な存在になります。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
ニコンで展開される大三元レンズのうち、標準域をカバーするのが「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」です。
発売は2015年とやや古さを感じるところですが、ニコンが誇る最高級レンズとして、優れた解像力と自然や表現力を特徴としています。
また、レンズ内には手ブレ補正機構が搭載され、約4.0段分の効果を発揮し、夜間などの手ブレが生じやすいシーンにおいても、効果的に使用することができます。
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
ニコンで展開される大三元レンズのうち、望遠域をカバーするのが「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」です。
他社の大三元望遠レンズ同様に70-200mmの焦点距離域を保有しており、ニコンの望遠レンズの中でも解像力だけでなく、ボケ味やAF性能も最高級を誇るレンズとして絶対的な存在です。
ズームレンズとしてはニコン最高級の望遠レンズで、単焦点レンズにも劣らない解像感や描写を求める方におすすめです。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S
ニコンでも近年ミラーレス一眼の開発に注力しており、Zマウントとして展開しています。
そのZマウント専用レンズラインアップの拡充も行われており、大三元レンズも展開されています。
こちらの「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」は、広角域をカバーする大三元レンズの一つで、Fマウント時代同様の焦点距離が採用されました。
Fマウント用のAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDよりも小型・軽量化を叶え、光学性能やコーティングでも最新技術を取り入れたことで、大きく改善しています。
NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
Zマウントにおける大三元レンズの中でも標準域をカバーするのが「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」です。
こちらもミラーレス一眼のスタイルに合わせた小型・軽量化が行われており、同時に新開発のコーティングを採用しており、あらゆる撮影環境においてクリアな描写を叶えています。
今後ニコンでは、Zマウントの製品の更なる拡充が予想されますが、標準レンズにおいて最高クラスを叶え、多くのフォトグラファーが愛用するレンズになるでしょう。
Nikon NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S 実写レビュー。小型軽量化されたマルチに活躍する定番の標準ズームレンズ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
Zマウントの中で大三元レンズとして特に使われることの多い望遠域をカバーするのが「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S」です。
広角や標準レンズにおいては、大三元レンズにこだわって選ばれる方は限られてくる印象ですが、こちらの70-200mmのジャンルに関しては、F2.8のレンズを選ばれる方が特に多い印象です。
数あるレンズジャンルの中でも特に解像力を求められる70-200mm F2.8ですが、伝統にレンズを開発してきたニコンの最新技術がつぎ込まれ、描写に妥協を感じない圧倒的な高画質を魅力としています。
更に「NIKKORレンズ」史上最高となる約5.5段分の手ブレ補正機構を搭載し、手ブレが生じやすい望遠レンズにおいて、優れた能力を保有しています。
Nikon NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S 実写レビュー【望遠レンズ】 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
SONY(ソニー)
ソニーでは、現在の市場の中心となったミラーレス一眼の火付け役となった存在です。
他のメーカーよりも伝統的にミラーレス一眼を開発し、ボディだけでなくレンズ開発についても他のメーカーよりも先にミラーレス一眼向けとして開発しました。
そして展開される大三元レンズについては、高級「G Master」レンズに位置付けられており、ソニーが誇る最高品質を実現しました。
FE 16-35mm F2.8 GM
ソニーが展開する大三元レンズでは、ブランドとして「G Master」の称号が付けられています。
広角域をカバーする「FE 16-35mm F2.8 GM」も、ソニーが誇るG Masterレンズとして、ソニー最高級の解像力を誇ります。
広角レンズとして生じることの多い画面四隅の歪みも感じることがなく、四隅まで鮮明でシャープな写りを叶えてくれます。
SONY FE 16-35mm F2.8 GM実写レビュー。隅々まで崩れることない圧倒的な解像力が魅力的な最高級広角レンズ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
FE 24-70mm F2.8 GM
ソニーが展開する大三元レンズの中でも標準域をカバーするのは「FE 24-70mm F2.8 GM」です。
先程広角レンズとしてご紹介したFE 16-35mm F2.8 GM同様に、ソニーが誇る最高級レンズシリーズ「G Master」に属し、使う頻度の高い標準レンズにおいても、質の高い描写を実現します。
G Masterレンズに共通しているシャープネスの効いた解像感だけでなく、最新のコーティング技術を採用したことによって逆光時におけるフレア・ゴーストの発生を大幅に抑えることを叶えています。
この辺りは、高級レンズであることの恩恵を大きく受けることになります。
SONY FE 24-70mm F2.8 GM実写レビュー。使う頻度の高い標準レンズでEマウント最高峰の存在 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
FE 70-200mm F2.8 GM OSS
ソニーの大三元レンズのうち望遠域をカバーするのが「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」です。
王道の70-200mmを採用し、最高級G Masterレンズとして優れた解像力はもちろん、抑制された周辺減光、フレア・ゴーストなど、あらゆる面で性能の高さを感じられます。
そして、これまでご紹介してきたソニーの大三元レンズにおける広角、標準レンズでは、手ブレ補正機構が搭載されることはありませんでしたが、FE 70-200mm F2.8 GM OSSでは、望遠200m側を使用した撮影においてもブレを抑えた強力な手ブレ補正を搭載しています。
SONY FE 70-200mm F2.8 GM OSS実写レビュー。最高峰の解像度と手ブレ補正で魅せるソニーの本気 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
FUJIFUILM(富士フイルム)
富士フイルムでは、ミラーレス一眼を中心に展開していますが、大半のボディでAPS-Cサイズのセンサーが搭載されています。
その影響から35mm換算にする際に、レンズ側の焦点距離域×1.5となるため、レンズ側の焦点距離も、フルサイズセンサーを搭載する他のカメラと比較して異なる数値になります。
ボディ側でも発色にこだわった性能を特徴としていますが、レンズ側でも表現力が強く意識された描写を得意としています。
XF8-16mm F2.8 R LM WR
富士フイルムが展開する大三元レンズのうち、広角域をカバーするのが「XF8-16mm F2.8 R LM WR」です。
こちらは35mm換算で12mmから24mmの画角となり、広角レンズの中でも超広角をカバーするレンズです。
富士フイルムでは、カメラボディ側で色表現力に優れていることに定評がありますが、広角になるほど写り込む被写体の数が多くなるため、その分色表現力も存分に効果が発揮されます。
XF16-55mmF2.8 R LM WR
富士フイルムが展開する大三元レンズのうち、標準域をカバーするのが「XF16-55mmF2.8 R LM WR」です。
こちらは35mm換算で24mmから82.5mm相当の画角をカバーする標準ズームレンズで、使い勝手の良い標準ズームにおいて富士フイルムでは定番の存在となっています。
ズーム全域で変わることの無い高画質のクオリティを誇り、作品を撮影されるための表現力が大きな特徴の富士フイルムユーザー必見の大三元標準レンズです。
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR
富士フイルムが展開する大三元レンズのうち、望遠域をカバーするのが「XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR」です。
こちらは35mm換算で75mmから210mm相当の画角をカバーしており、少し離れた被写体やよりボケ味を活かした撮影を行いたい方におすすめのレンズです。
他社製の大三元望遠レンズを含めても、重さに関しては難点となっていますが、こちらのXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRは、約995gと1kgを切る重量を実現したことで、携帯性の面においてもメリットを感じることができます。
OLYMPUS(オリンパス)
オリンパスでもミラーレス一眼を中心にカメララインナップが展開されていますが、OM-DシリーズおよびPENシリーズでは、マイクロフォーサーズマウントが採用されているため、レンズ側の焦点距離×2が35mm換算の数値となります。
そのため、フルサイズセンサー対応のレンズと比較すると、APS-C以上に焦点距離の差が大きくなるため、注意が必要です。
ED 7-14mm F2.8 PRO
オリンパスの大三元レンズにおいて広角域をカバーするのが「ED 7-14mm F2.8 PRO」です。
マイクロフォーサーズセンサーを搭載していることで35mm換算では14mmから28mm相当の画角となります。
マイクロフォーサーズマウントの特徴を活かして、レンズ本体は高性能レンズながらコンパクトに収められ、機動性に長けたレンズです。
もちろん大三元レンズとして光学性能にも力を入れており、優れた解像力やフレア・ゴーストを抑制する独自の「ZEROコーティング」を採用しています。
ED 12-40mm F2.8 PRO
オリンパスの大三元レンズのうち標準域をカバーするのが「ED 12-40mm F2.8 PRO」です。
35mm換算で24mmから80mm相当の画角をカバーし、大三元レンズで採用されている「PRO」の称号が付けられたモデルです。
こちらもED 7-14mm F2.8 PRO同様に、他社の標準域をカバーする大三元レンズと比較しても圧倒的なコンパクトさを誇り、機動性に優れていることが大きな魅力です。
妥協することのない描写力はもちろん、屋外の厳しい環境下でも故障の心配が無用な防塵・防滴・耐低温性能を誇り、使用頻度の高い標準レンズでも安心して様々な撮影シーンで活用することができます。
ED 40-150mm F2.8 PRO
オリンパスの大三元レンズのうち望遠域をカバーするのが「ED 40-150mm F2.8 PRO」です。
一般的に大三元レンズにおいて、望遠域をカバーするのは、35mm換算で70mmから200mm程度ですが、こちらのED40-150mm F2.8PROは、35mm換算で80mmから300mm程度の画角をカバーするレンズです。
望遠側の幅が広いことで他社よりも画角の面で有利となります。
またこれまでの「PRO」シリーズ同様に、コンパクトが意識されていることで機動性にも優れており、これまでご紹介してきたパナソニックの大三元レンズ全てを持ち歩いても負担にはなりません。
SIGMA(シグマ)
サードパーティー製レンズメーカーであるシグマでは、解像力に自信を持った製品を開発しています。
EF/Fマウントなどに対応した大三元レンズもラインナップに取り揃えており、シグマの中でも高級ブランドとなる「Artライン」「Sportsライン」で構成されています。
14-24mm F2.8 DG HSM Art
シグマが展開する大三元レンズのうち、広角域をカバーするのが「14-24mm F2.8 DG HSM Art」です。
近年のシグマでは、特に解像力が意識された製品が多く、こちらの14-24mm F2.8 DG HSM Artも圧巻の解像力には、選ぶ価値を感じる仕上がりが魅力的です。
一方で、携帯性に関しては犠牲になっている印象で、これまでご紹介してきた広角レンズの中でも重量を感じます。
それでも画面隅々までしっかり解像する魅力あるレンズとして、おすすめの存在です。
SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM実写レビュー。最高級の広角レンズを目指して実現した美しい描写と発色 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
24-70mm F2.8 DG OS HSM Art
シグマが展開する大三元レンズのうち、標準域をカバーするのが「24-70mm F2.8 DG OS HSM Art」です。
こちらもシグマが展開する高品位「Artライン」におけるモデルとして、優れた解像力を感じる仕上がりとなっています。
ズーム全域で変わることのない解像力と、シグマらしいメリハリを感じるコントラスト加減は、風景写真を中心として活躍するレンズとしておすすめです。
こちらのレンズはキヤノンEF/ニコンFマウント向けの製品となっていますが、ソニーEマウント用として「24-70mm F2.8 DG DN Art」も発売されています。
70-200mm F2.8 DG OS HSM Sports
シグマが展開する大三元レンズのうち、望遠域をカバーするのが「70-200mm F2.8 DG OS HSM Sports」です。
先述の通り、シグマでは望遠域をカバーする高品位レンズは、「Artライン」ではなく「Sportsライン」として開発されています。
70-200mm F2.8 DG OS HSM Sportsもシグマが特徴とする圧倒的な解像力やコントラスト加減を体感することができ、数ある70-200mm F2.8の中でも非常に高い性能を誇ります。
私自身も好んで使用することの多いレンズですが、特に夜間撮影時における照明などから生じるフレア・ゴーストに対する耐性が非常に優秀で、今でも積極的に使用したいレンズの一つです。
SIGMA 70-200mm F2.8 DG OS HSM実写レビュー。驚愕の解像力、手ブレ補正を実現した傑作レンズ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
TAMRON(タムロン)
シグマ同様にサードパーティーレンズメーカーとして親しまれるタムロンでも、主にEF/Fマウントに対応した大三元レンズを開発しました。
タムロンでも「G2」の名でブランド化しており、優れた解像力による描写だけでなく、全レンズで手ブレ補正機構を搭載していることも特徴的です。
SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2
タムロンが展開する大三元レンズのうち、広角域をカバーするのが「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2」です。
他社製の広角レンズと比較して、焦点距離域は狭いものの、その分他の性能面を強化しています。
他社製レンズでは、広角レンズにおいて手ブレ補正機構が搭載されることは少ないのですが、SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2では、4.5段分の手ブレ補正機構を搭載しており、低速シャッター速度時でも有効活用できます。
もちろん解像力などの描写面でも優れた能力を発揮しますが、どこか突出した性能があるというよりも全体的に安定感のある描写が特徴的なモデルです。
TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2実写レビュー。タムロン史上最高の広角レンズを徹底検証 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
SP 24-70mm F2.8 Di VC USD G2
タムロンが展開する大三元レンズのうち、標準域をカバーするのが「SP 24-70mm F2.8 Di VC USD G2」です。
こちらのレンズは標準域をカバーする大三元レンズの中でも、まさに王道と言える24mmから70mmの画角を保有しています。
ズーム全域で優れた解像力を誇ることはもちろん、直射日光が当たってもフレア・ゴーストが生じにくいコーティング技術もSP24-70mm F2.8 Di VC USD G2の大きな魅力です。
更にSP 24-70mm F2.8 Di VC USD G2では、5段分の手ブレ補正機構をも搭載しており、クラス最高レベルの手ブレ補正を実現していることもおすすめポイントです。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2実写レビュー。優れた解像力とコスパで標準レンズの新たな選択肢に – Rentio PRESS[レンティオプレス]
SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2
タムロンが展開する大三元レンズのうち、望遠域をカバーするのが「SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2」です。
各社の70-200mm F2.8でもはや解像力の優劣は感じることの無いほど優れた描写を叶えており、こちらのSP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2も、王道レンズジャンルとして、優れた解像力を叶えています。
これまでのタムロンの大三元レンズでもご紹介してきましたが、SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2でも手ブレ補正機構が非常に優れており、クラス最上級を誇ります。
また、他の70-200mm F2.8のレンズと比較しても低価格で販売されていることも魅力的で、予算を抑えながら高品位な描写を体感することのできるおすすめレンズです。
70-200最高峰の解像度「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2」実写レビュー – Rentio PRESS[レンティオプレス]
揃えておきたい最上級の大三元レンズ
今回ご紹介してきた各レンズメーカーの大三元レンズ。
良く使うレンズ域だからこそ最上級の性能を備えたレンズを導入されることがおすすめです。
基本的に大三元レンズは、各社の技術力を惜しむことなく最上級の性能を誇るため、レンズの根本である解像力に関してはどのレンズを選んでも失敗する心配はないでしょう。
しかし、これまでもご紹介してきた通り、焦点距離域や逆光耐性、手ブレ補正機構などといった各レンズで異なる性能面については、自分に合った特徴から選ぶことがおすすめです。
特に純正とサードパーティー製レンズ両方に対応したマウントでは、大三元レンズの選択肢が増えるため、自分に合っていると思えるレンズを選ぶようにしましょう。
大三元レンズはお試しで使うこともおすすめ
今回ご紹介してきた大三元レンズですが、最上級の性能を備えていることから価格もその分高めに設定されているモデルが大半です。
レンズ選びに迷われた際は、購入前にお試しでレンタルをしてから自分に合ったレンズを見つけることがおすすめです。
Rentio(レンティオ)では、今回ご紹介してきた各社の大三元レンズをはじめ、一眼カメラ関連の製品を豊富なラインナップから自由に選んで最短3泊4日からレンタルすることができます。
是非この機会にRentioで気になるカメラ機材をレンタルして、自分に合った理想なレンズとの出会いのきっかけにされてみてはいかがでしょうか。