70-200最高峰の解像度「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2」実写レビュー
更新日2024/10/22
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2017年2月23日に発売された「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)」
CanonやNikonの純正70-200mm F2.8シリーズに対抗すべく発表された同もモデルは、TAMRON特有の低価格でハイクオリティが売りです。特にこの「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)」の評価は非常に高く、既に多くの写真愛好家に親しまれているモデルになっています。
今回は「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)」のレビューとして作例を交えて解説していきます。
もくじ
基本性能
各部画像
このクラスとしてはやや小型軽量化したモデル。持ち運びもしやすい大きさです。
ズームリングはキヤノン純正と逆方向に回るので注意が必要です。
レンズ左側にはAFや手ぶれ補正機能についての設定ボタンが配置されています。
マウント部を後ろから。スムーズにはまり、しっかりカメラに固定されます。
レンズ性能一覧表
モデル名 | A025 |
---|---|
焦点距離 | 70-200mm |
明るさ | F/2.8 |
レンズ構成 | 17群23枚 |
最短撮影距離 | 0.95m |
最大撮影倍率 | 1:6.1 |
フィルター径 | φ77mm |
最大径 | φ88mm |
長さ | 193.8mm(キヤノン用),191.3mm(ニコン用) |
質量 | 1,500g(キヤノン用),1,485g(ニコン用) |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最初絞り | F/22 |
手ぶれ補正効果 | 5段(CIPA規格準拠) VC MODE3使用時 |
標準付属品 | 花形フード、レンズキャップ、レンズケース、着脱式三脚座 |
対応マウント | キヤノン用/ニコン用 |
レンズ構成や最短撮影距離が進化し、手ぶれ補正に関しては後ほどご紹介しますが、5段分搭載。
圧倒的な高解像度
Canon EOS 6D, TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 Model A025, 5″2sec, F9, ISO800, 東京国際空港
上の画像を100%拡大した様子。しっかり解像してくれます。
このレンズの最大の特徴である「高解像度」
旧型モデルである「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD (Model A009)」から一新し、レンズ構成は17群23枚。光学設計もリニューアルし、ズーム全域での高解像度を実現しています。
絞り開放でも圧倒的な解像力
実際に使ってみると解像度の高さがうかがえます。絞り開放でも素晴らしい解像をしてくれ、何より画像の隅まできちんと解像してくれます。F2.8での撮影の場合でも隅は流れることなく、美しく解像してくれます。
そして少し絞る(F4~F10程度)では、最高級のパフォーマンスを発揮してくれます。
Canon EOS 6D, TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 Model A025, 1/500sec, F10, ISO100, 東京国際空港
解像度に関しては、Canon純正「EF70-200mm F2.8L IS II USM」に並ぶ力、もしくはそれ以上の能力を持っていると感じました。素晴らしくシャープな写りは、カメラマンを魅了すること間違いありません。
夜景への強さ
Canon EOS 6D, TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 Model A025, 1/13sec, F10, ISO1600, 東京国際空港
F2.8という明るさを特徴としている「70-200/2.8」シリーズですが、同じようなモデルの中でも最も夜景撮影に優れているモデルと言えるでしょう。
夜景撮影で大きく影響がでるフレアゴーストはほとんど気になりません。通常のレンズでは、強い光源にあたると光が写真上に散乱し、フレアゴーストが目立ちます。
余計なフレアゴーストをシャットアウト
この「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)」は、夜景撮影や逆光撮影でのフレアゴーストを最新のテクノロジーで開発された「eBANDコーティング」により抑えてくれます。
飛行機をメインに撮影する私にとって、光源の強い機体への対応ができ、とても助かりました。
そして高感度でも落ちることのない解像度は「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)」の最大の特徴になっています。
3段階の手ブレ補正
3つの手ぶれ補正モードを搭載。5段階の手ぶれ補正機能。
「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)」では、3つの手ぶれ補正モードを搭載しています。それぞれ役目がはっきりしており、VC MODEというスイッチで選択することができます。
1.通常の手ぶれ補正
2.流し撮り時の手ぶれ補正
3.シャッターが切れる瞬間のみの手ぶれ補正
1.通常の手ぶれ補正
同条件(EOS 6D, TAMRON 70-200mm F/2.8 G2, シャッタースピード1/13秒, F11, ISO1600)で手ぶれ補正有無の比較。
1では、通常の手ぶれ補正機能ですが、効果は抜群です。
5段分の手ぶれ補正機能を搭載し、スローシャッター時でも手ぶれを極限まで抑えます。実際に夜の撮影で使用してみると効果がよくわかりました。
シャッタースピードが1/20秒以上であれば確実に手持ち撮影でもブレなく撮影することが可能です。
2.流し撮り時の手ぶれ補正
Canon EOS 6D, TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 Model A025, 1/25sec, F2.8, ISO5000, 東京国際空港
Canon EOS 6D, TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 Model A025, 1/50sec, F16, ISO5000, 東京国際空港
2の流し撮り時の効果は、1の効果に比べると弱さが目立ちますが、横に流した場合、縦方向の揺れに強くブレを抑えてくれる印象を受けました。
3.シャッターを切る瞬間のみ適応される手ぶれ補正
3では、シャッターを切る瞬間だけ手ぶれ補正効果を追加するモードです。
このモードでは、ファインダー越しでは手ぶれ補正が効いていない状態を見ることができ、シャッターを切る瞬間だけ手ぶれ補正を効かせるというモードです。日中などは手ぶれ補正の効果によって違和感があることもあるので便利な機能となっています。
流し撮り時の注意点
一つ注意すべき点は「手ぶれ補正モードをしっかり使い分けること」です。例えば夜の空港で撮影し、離着陸する飛行機を撮影する際、モード1にしていると背景を止めようとするため機体は流れてくれません。
このような場合は必ずモード2にすることを忘れないようにしましょう。あまりにも手ぶれ補正が優秀なため、モード1で流し撮りを行うとシャッタースピード1/25秒でも機体が流れず、背景が止まってしまいました。
高速AFを実現
これまでのTAMRONのイメージを払拭するオートフォーカス精度と速度です。
夜や暗い場所での撮影でもAFが迷うことや外すことはほとんどありませんでした。
色のりの仕上がりも良好
Canon EOS 6D, TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 Model A025, 1/10sec, F2.8, ISO1600, 東京国際空港
Canon EOS 6D, TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 Model A025, 1/800sec, F10, ISO200, 東京国際空港
色合いに関しては好みがありますが、こちらのモデルは比較的良好と評判です。
派手に見せる色合いというよりは優しく温かい色合いに仕上がる傾向があります。青や黄色の出方が自然で、日中であれば青空や朝焼け、夕焼けにも十分使える色のりです。
夜の撮影に関しては、様々な色のライトや、明暗差の激しい難しい仕上げになるところですが、こちらも自然な仕上がりを実現しています。特に黄色系の色合いはとても優しく自然な仕上がりで私としても無編集でも通用する仕上がりになりました。
周辺減光が課題か
総合的に見ると完璧なレンズですが、周辺減光に関しては純正レンズから劣る部分です。
Lightroomなどでプロファイルを使用しない限り、四隅は中央に比べて大幅に減光されています。
しかし、プロファイルを使用することで修正は可能なため、致命的欠点までは至りません。
感動を呼び込むレンズ
Canon EOS 6D, TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 Model A025, 1/6sec, F2.8, ISO1600, 東京国際空港
これまで「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)」についてご紹介してきました。
今回レビューするきっかけとなったのは友人が気になっていると話していたことでした。実機を手にし、撮影を開始しましたが、1枚目から衝撃的でした。
これまでCanon EF100-400mm F4.5-5.6L ISで夜も撮影してきた私でしたが、「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)」のフレアゴースト出現率の低さに大変驚きました。
そして解像度の高さには驚きを隠せないほどでした。これまで構図に満足することが多い私でしたが、画質面でここまで感動したのは初めてです。四隅の解像も抜群。とてもズームレンズとは思えない完成度の高さです。
更に驚くべきポイントが価格です。純正よりも10万ほど安く購入することができます。純正とほぼ同じ性能のレンズを安価で購入できるというメリットも存在します。
手軽に「70-200/2.8」の世界を体感できる「TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)」。手頃な価格ながらハイクオリティであるこのモデルは今後ますます注目されることでしょう。
お試しのレンタルも可能
今回ご紹介したTAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)ですが、家電レンタルRentioでは3泊4日からのレンタルを行っています。
数ある70-200mmクラスのレンズの中でも優れているこちらのレンズをお試しで使ってみませんか?
是非購入前のお試しや、短期間のみ使いたい場合にRentioのレンタルサービスをご利用下さい。
[レンタル] TAMRON レンズ SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)(キヤノンEFマウント) – Rentio[レンティオ]
[レンタル] タムロン 商品一覧|中古/新品・点検済み・保証付き – Rentio[レンティオ] – Rentio[レンティオ]