Nikon NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S 実写レビュー。小型軽量化されたマルチに活躍する定番の標準ズームレンズ
更新日2024/07/17
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交換式レンズは、その性能によって表現されるものが大きく変わってきます。
そのため、いろんなレンズを購入したいと思ってしまう「レンズ沼」という言葉があるくらい、レンズ選びは一眼レフユーザーにとって楽しくもあり、悩みの種でもあります。
そんな中でも使用される頻度が高い、広角、標準、望遠それぞれのF2.8通しのズームレンズが「大三元レンズ」と呼ばれているのをご存知ですか?
人気の高いレンズゆえに各メーカーが力を入れているジャンルのひとつです。
今回は、Zシリーズにおける「大三元レンズ」のひとつであり、標準域をカバーする「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」をご紹介。
Nikonの技術が集約されているこちらのレンズの性能面や作例など、詳しくご説明いたします!
もくじ
定番の標準ズームレンズ
Fマウント時代に定評のあったレンズがZシリーズ用として展開されており、「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」もそのうちのひとつです。
Zシリーズのレンズは、高級ラインである「S-Line」とそうでないものに分けられるのですが、今回ご紹介するレンズ含め、「大三元レンズ」全てが「S-Line」に位置づけられています。
その中でも標準域をカバーするこちらのレンズは、高級ラインでありながら、日常使いもしやすい画角なので、一眼レフ初心者の方、そして最初の1本としても使い勝手のいいレンズといえます。
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外観レビュー
まずは、「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」の外観面について、携帯性や操作性なども一緒にご紹介します。
小型軽量
かつてのF2.8通しのズームレンズは性能が高く使い勝手は良いものの、大きくて重い点を許容する必要がありました。
しかし、近年ではミラーレス機が主流となる中で、レンズの小型軽量化が進んでいる印象です。
「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」は全長約126mm、質量約805gであり、従来品であるFマウントの「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED」が全長約133mm、質量約900gであったことと比較するとかなり小型に感じられるかと思います。
実際、以前D850に装着した「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED」を使用したことがあるのですが、今回、Z 6IIに装着した「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」は、ボディが軽くなっていることも相まって、その圧倒的軽さにとても驚きました。
撮影者に寄り添った設計
フォーカスリングに加えてS-Line特有の「コントロールリング」が装備されいます。
コントロールリングには、カメラから[絞り値][露出補正] [ISO感度]のいずれかを割り当て可能です。
さらに、レンズ情報パネルも搭載されており、絞り値、撮影距離と被写界深度などの情報をファインダーを覗くことなく、容易に確認することができます。
性能レビュー
ここからは実際にZ 6IIにつけてNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sで撮影した作例をお見せしながら性能について紹介したいと思います。
汎用性の高い画角
人の視界が焦点距離35mm換算で50mm程度と言われおり、24-70mmはその前後を網羅しています。
そのため、視界に入っているものを比較的そのまま捉えることができるので、非常に使いやすい画角です。
広角側の24mmで撮影すると広角らしい少しパースの効いた描写に。
また、このように手元の写真も簡単に撮影できます。
これは、画角もさることながら、機材が軽くなったからできることで、従来の一眼レフでは重くて難しかったと思います。
また、望遠側の70mmで撮影すると中望遠らしい圧縮感を感じられる写真に。
このように、1本で異なる画角を楽しめるのはズームレンズの強みです。
荷物を増やしたくない旅行や、子連れのお出かけの際などはこれ1本あればいろんなシーンの撮影に対応でき、重宝すること間違いなしです。
ボケ味も楽しめる
一般的にボケ味を楽しむといえば単焦点レンズなのですが、フルサイズでF2.8という明るさであれば、ズームレンズでもボケを活かした撮影が可能です。
開放で撮影することでボケの効いた写真に。
単焦点レンズのようなとろとろなボケ味ではなく、とても自然なボケで、主役の被写体に立体感を持たせつつも、周辺の情景がしっかり取り込まれた描写になります。
暗所にも強い
その明るさから暗所にも強く、手持ちでも十分綺麗な夜景撮影が可能です。
こちらは手持ちで夜の中華街を撮影したものですが、暗い中でも立体感を感じられ、クリアな写りです。
ズームレンズながら高解像度
ズームレンズは一般的に単焦点レンズと比べて解像度や描写力が低いと言われていますが、「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」は高級ラインのレンズということもあって高解像度で描写力も高いのが特徴です。
拡大した写真がこちらです。
船の窓まで一つ一つくっきりと描写されています。
また、色収差が起こりやすい白背景の文字も鮮やな写りで色滲みも見受けられません。
拡大した写真がこちらです。
こちらを見ていただくとわかるように、ズームレンズでありながら、細いかいわれ大根までもが立体的に、そして質感も綺麗に捉えています。
食べ物を撮影する場面では、質感をよりリアルに表現するために単焦点レンズを使用することが多いのですが、それに負けずとも劣らない流石の描写力です。
NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sのフォトギャラリー
製品仕様
項目 | スペック詳細 |
---|---|
レンズ名 | NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S |
焦点距離 | 24mm-70mm |
明るさ | F2.8 |
レンズ構成 | 15群17枚 |
絞り羽根 | 9枚 |
最短撮影距離 | 撮像面から0.38m(ズーム全域) |
最大撮影倍率 | 約 0.22倍 |
最小絞り | f22 |
フィルター径 | 82mm |
寸法 | 約89mm×126mm |
質量 | 約805g |
1本でいろんな描写が叶う定番のズームレンズ
「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」は、大三元レンズと呼ばれるだけあって、とても使い勝手のいいレンズです。
24mm-70mmの焦点距離を網羅しているおかげで、広角らしい描写から圧縮感のある写真までこれ1本で叶います。
単焦点レンズよりも劣っていると言われていた描写力も、ミラーレス機が主流になり、レンズの開発が進む中、そうとも言えない域に達しているのでないでしょうか。
そして、「F2.8通しのズームレンズは大きくて重い」という印象が覆される1本だなと感じます。
おそらく多くの方が「ボディに付けっ放しの1本」があると思うのですが、このレンズはちょうどいい大きさと汎用性の高さから、その1本になりそうです。
一方で、価格が高いことから、初心者の方は手を出しづらいかもしれませんが、これ1本で大抵の撮影には対応できるので、レンズを何本も購入することを考えたらむしろコスパはいいかもしれません。
NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sはレンタルできる
今回ご紹介してきたNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sをはじめ、気になるカメラ機材はレンタルでお試しすることもできます。
気になるけど購入を迷われているシーンにおいては、一度短期間でもお試しすることがおすすめで、カメラのレンタルサービスを有効活用することができます。
Rentioでは、気になるカメラボディやレンズを最短3泊4日から気軽でお得にレンタルすることができ、お試しするには最適なサービスを提供しています。
決して安くない買い物ですので、Rentioで気になるカメラ機材をレンタルして、失敗しないカメラ機材選びに役立ててみてはいかがでしょうか。
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