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カメラを使ってみて疑問に思うことは沢山あると思います。疑問に思う点で一番多いとされるのが、「このレンズでは何m先まで撮れるの?」や「このレンズはどんな写真が撮れるの?」でした。
確かにはじめてのカメラでは分からないことばかりです。今回は撮影シーンに合わせて、このレンズではどのような写真が撮れるのか、遠くの被写体を写すための基礎知識などをご紹介していきます。
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もくじ
焦点距離とは?
一眼レフのレンズなどで必ず目にする単語があります。「焦点距離」というのは、レンズを選ぶ上で切っても切れない存在です。
焦点距離は〇〇mmなどで表される数値のことで、この数値の変化で、どれだけ広範囲を撮影できるか、遠くのものを大きく写せるかなどが決まってきます。
焦点距離は数値が小さいほど広範囲を写すことができる「広角」という状態になります。逆に数値が大きいほど遠くの被写体を大きく写すことができる「望遠」という状態になります。
大体のレンズが「18-55mm」などと2つの数字が書かれていますが、18mmと55mmの間は自由に焦点距離を変えられるという意味になります。
例えばEOS Kissなどのキットレンズに付属されているレンズである「EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM」と「EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM」では、前者の方が18mmから55mmの間と焦点距離の数値が小さいので「広角」側を担当し、後者では55mmから250mmの間と焦点距離の数値が大きいので「望遠」側を担当することになります。
どのくらいまで写せるの?
焦点距離の意味は分かったけど「実際どれだけ遠くを写せるの?」という疑問は必ずあると思います。
確かに〇〇mmという数値だけを見ても、結局どんな写真が撮れるのかは撮影してみないと分からないと思います。
実際に撮影した写真とともに、焦点距離別の画角についてご説明していきます。
焦点距離別の画角の違い
今回は一度に広範囲の焦点距離をカバーできる高倍率の便利ズームレンズ「TAMRON 18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD (Model B028)」と「Canon EOS Kiss X9」のセットを使って焦点距離別の画角の違いをご紹介していきます。
まずは18mm側で撮った写真に200mmまでの焦点距離別の枠を載せた1枚をご覧ください。
こちらでご紹介している焦点距離はAPS-C使用時の焦点距離です。35mm換算は横に記載しております。
- APS-Cとは…映像素子の大きさ規格の1つ。基本的に焦点距離は35mm換算(フルサイズ)を基準としていますが、焦点距離×1.6倍(ニコンは1.5倍)が、APS-C機で使った焦点距離をフルサイズ換算したときの焦点距離になります。
初心者が気になる「フルサイズ」と「APS-C」の違いを徹底解説。画質、画角、対応レンズに大きな違い – Rentio PRESS[レンティオプレス]
まず18mmと200mmを比較したとき、200mmの方は画角が大幅に狭くなっているのが分かると思います。
画角が狭くなり、写すことのできる範囲が少なくなることで特定の被写体を大きく写すことができます。
またスマートフォンなどのカメラ機能では、望遠(ズーム機能)を使用すると画像が大きく荒れますが、これは決められた画角の画像を無理やり拡大切取りしているためです。
定点で撮影した焦点距離別の画角(APS-Cサイズ)
続いては焦点距離を変えることで、画角にどのような変化があるのか、一つの被写体を撮影して1つひとつ比較していきます。
撮影場所は東京都品川区に位置する京浜急行 鮫洲駅周辺の品川花海道左岸上から約215m先の鮫洲橋を眺める場所です。
18mmの画角 (35mm換算約29mm)
風景写真など広範囲を写す場合はこの画角が効果的です。しかし、人物撮影や何か一つの被写体を大きく写したい場合には物足りない焦点距離です。
35mmの画角 (35mm換算約56mm)
少し拡大した印象を持ちます。近くのものを少し拡大して撮影したい場合(テーブルの上の料理な)や、観光に行ったときなどに近くの看板を撮影したりするのに効果的な焦点距離です。
70mmの画角 (35mm換算約112mm)
18mmと比較すると画角は1/8ほどまで狭くなっています。実は70~90mm辺りの焦点距離(APS-C機の場合)はポートレートに最適と言われており、人を魅力的に写すベストな画角と言われています。
100mmの画角 (35mm換算約160mm)
3桁クラスになってくると遠くの文字も判別しやすくなります。高級路線のレンズなどでは、100mm周辺を区切りとすることも多く(24-105や100-400など)、レンズ交換の必要のない高倍率レンズは手軽なところも魅力の一つです。
200mmの画角 (35mm換算約320mm)
200mmになると望遠という感覚をしっかり感じることができると思います。望遠した分、手ブレは写真に現れやすくなります。
シャッタースピードに気をつけたいところです。
300mmの画角 (35mm換算約480mm)
300mmクラスになると作品にも変化が付けやすくなります。しかし撮影できる画角の範囲は狭くなるので、望遠で撮影する被写体を見極める必要があります。
400mmの画角 (35mm換算約640mm)
超望遠域となる400mmはファインダー内でも手ブレが良く分かる焦点距離になってきます。手ブレの基準が1/(焦点距離)秒だとするとシャッタースピード1/400秒以上が必要となる厳しい領域です。
このレンズで撮れるものは
画角の変化をご説明したところで、続いては実際にレンズ別に得意とする被写体、構図をご紹介していきます。今回はRentio人気レンタル商品を中心としたラインナップです。
CANON EF-S 10-18mm F4.5-5.6 IS STM
キヤノンから発売されている「CANON EF-S 10-18mm F4.5-5.6 IS STM」は、超広角の画角を叶えることで人気を集めるレンズです。
とにかく広範囲を写したい時、例えば画角が広いことで活きる風景写真や、建物の内装などを撮影することに向いています。
製品レビューはこちら
Canon EF-S 10-18mm F4.5-5.6 IS STM実写レビュー。はじめての超広角におすすめできるお手軽レンズ – RentioPress
Sigma 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM
先ほど焦点距離別の画角でご紹介したTAMRON 18-400mmよりも望遠は効きませんが、「Sigma 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM」は、万能レンズとして人気を集めています。
ハッキリお話すると、これ1台で大体の写真撮影に対応することができます。レンズ本体は小型軽量でもあるため、持ち運びも楽です。
その携帯性や撮影可能範囲の幅を活かして旅行や運動会などの撮影に最適なレンズです。
製品レビューはこちら
SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM実写レビュー!望遠も広角もこの1本で網羅する万能レンズ – RentioPress
Sigma 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
Rentioでも最も人気がある超望遠を可能としたレンズです。
最大の望遠側は600mmもの焦点距離を保有し、この1台で届かないものはないと言って良いでしょう。
広角側が150mmのため、最初から結構な望遠状態というのを理解しておく必要があります。遠くの被写体を写すための専用レンズといえるため、使える場面は特定され、旅行やレジャーなどでは使いにくいレンズです。
それでも人気があるのは、焦点距離としては圧倒的な望遠力を持ち、リーズナブルな価格で提供しているのはこのレンズのみだからです。
製品レビューはこちら
SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM実写レビュー。コスパ最高の超望遠ズームレンズを徹底解説 – RentioPress
焦点距離を理解した写真撮影
これまで焦点距離や望遠に関する感覚が分からなかった方にも基礎は分かって頂けたと思います。
レンズの焦点距離は非常に単純な話です。
- 数値が小さければ広範囲を写す
- 数値が大きければ画角が狭くなり、遠くのものを大きく写す
被写体との距離感にも関わるので、先ほどご紹介した焦点距離別の画角だけを見ても分からないことがありますが、画角によって切り取られる範囲は理解して頂けたと思います。
そしてその内カメラを使っていくうちに、実際にみた距離感から必要な焦点距離を予想することもできます。
是非焦点距離を考えた撮影を実践してみてください。
レンズの選び方をご紹介
今回ご紹介してきた焦点距離と画角の関係ですが、ジャンル別におすすめレンズを掲載している記事をご紹介します。こちらも併せてご覧頂くと、理想のレンズが見つかるかもしれません。
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カメラレンズはレンタルでお試しもおすすめ
今回はカメラレンズにおける焦点距離の違いについてご紹介してきましたが、実際に撮影シーンによって使い勝手の良い焦点距離というのは異なってきます。
被写体までの距離感や、被写体の大きさにも大きく左右される場面なので、自分が必要とする撮影シーンでどの程度の焦点距離が必要なのか悩ましいところかと思います。
そんな悩みを解決してくれるのがカメラレンズのレンタルサービスです。
Rentio(レンティオ)では、今回ご紹介してきたカメラレンズ以外にも豊富なレンズラインナップから気になるレンズを気軽で簡単にレンタルすることができます。
購入前に感覚を知ることができることで、失敗しないレンズ選びを行うことができます。
ぜひこの機会にRentioで気になるレンズをレンタルして試されてみてください。