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一眼カメラは近年では身近な趣味として多くの方が愛用する存在になりました。
そして一眼カメラを使って撮影する被写体は人それぞれですが、身近な公共交通機関である乗り物を撮影される方も多いです。
今回は、乗り物の中でも空を飛んで世界を結ぶ「飛行機」を被写体として、カメラ機材の選び方から様々なシチュエーションに応じた撮影テクニックについてご紹介していきます。
長年Rentio PRESSを担当してきた筆者ですが、実は飛行機写真が一番撮影することの多い被写体となります。
もくじ
人気が高まる飛行機写真のジャンル
様々な撮影ジャンルが存在しますが、「飛行機」を被写体とする撮影ジャンルも近年人気を集めています。
私自身、2004年頃から飛行機の写真を撮り続けてきましたが、2004年当時に飛行機を撮影している人は、空港に行っても数えられるほど…。
それが現在では一眼カメラの一般普及やSNSの発達によって、飛行機を被写体として撮影される方の数が大幅に増えた印象です。
きっと今回、こちらの記事を訪れた方も、飛行機撮影に興味を持って来ていただけたのかと思います。
撮影地や天気、飛行機の種類によって撮影できるカットが全く異なってくる、奥が深く、長く続けたくなる撮影ジャンルとして20年近く撮影を行ってきた私からもおすすめです。
空港へ行けば気軽に撮影できる被写体
飛行機は、空港と空港を結ぶ存在であることから、空港に行くことで気軽に撮影することのできる被写体です。
そして日本国内の各空港では、必ずといっていいほど、旅客ターミナルに飛行機を眺めることのできる展望デッキが用意されており、飛行機を撮影するというハードルも非常に低くなっています。
また、近年の空港は様々なレストランやショップが入っていることから、まるでショッピングモールな形として楽しむこともできるため、飛行機を撮影する場所だけでなく、行楽地として休日を満喫できる場所としても非常におすすめです。
飛行機撮影に必要なカメラ機材
これから飛行機を撮ってみたいと思っても、一体どのようなカメラやレンズを使えば良いのか迷うでしょう。
まずは、飛行機写真の撮影におすすめとなるカメラ機材についてご紹介していきます。
カメラボディはホールド性と連写速度を重視
大前提として、飛行機を撮影する際には、「一眼カメラ」の使用がおすすめです。
コンパクトデジカメでも撮影することはできますが、望遠撮影が基本となる飛行機撮影では、ズーム側の画質や手ブレの面で圧倒的に一眼カメラが有利となるからです。
小さすぎるカメラは逆効果に
一眼カメラのボディに関しても、望遠撮影でなるべく手ブレが生じないようにするためにホールド感のあるカメラを選ぶようにしましょう。
近年では、小型・軽量を重視した一眼カメラも数多く誕生していますが、小さすぎることによって逆に安定感が無くなったり、飛行機撮影で使用することの多い望遠レンズとのバランスが崩れてしまうためです。
そしてカメラを選ぶ際に「一眼レフ」か「ミラーレス一眼」か、という選択にも直面するかと思いますが、飛行機撮影に関してはどちらを選んでも問題ないものの、各カメラメーカーにおいてはミラーレス一眼に注力する傾向にあるため、将来性を考えるとミラーレス一眼を選んでおくことがおすすめです。
2023年最新おすすめミラーレス一眼カメラ15選!初心者でも失敗しないカメラの選び方 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
10コマ/秒以上の連写速度が望ましい
モデル名 | タイプ | センサーサイズ | 最高連写速度(電子シャッター含む) |
Canon EOS R6 Mark II | ミラーレス一眼 | フルサイズ | 40コマ/秒 |
Canon EOS R8 | ミラーレス一眼 | フルサイズ | 40コマ/秒 |
Canon EOS 5D Mark IV | 一眼レフ | フルサイズ | 7コマ/秒 |
Canon EOS 6D Mark II | 一眼レフ | フルサイズ | 6.5コマ/秒 |
Canon EOS R7 | ミラーレス一眼 | APS-C | 30コマ/秒 |
Canon EOS 7D Mark II | 一眼レフ | APS-C | 10コマ/秒 |
Nikon Z 9 | ミラーレス一眼 | フルサイズ | 20コマ/秒 |
Nikon Z 6II | ミラーレス一眼 | フルサイズ | 14コマ/秒 |
Nikon D850 | 一眼レフ | フルサイズ | 7コマ/秒 |
Nikon D500 | 一眼レフ | APS-C | 10コマ/秒 |
SONY α7 IV | ミラーレス一眼 | フルサイズ | 10コマ/秒 |
SONY α7R V | ミラーレス一眼 | フルサイズ | 10コマ/秒 |
動きの早い飛行機だからこそ連写性能はカメラの性能の中でも特に重要になります。
今回は旅客機の撮影をメインにご紹介していますが、戦闘機の撮影ともなればどれだけコマ数を切ることができるかが重要になってきます。
旅客機においても、機体からの距離があるため、実際にはゆっくり動いているように見えることもありますが、機体に近づいて撮影することのできる場所も存在するため、連写性能に優れたカメラがおすすめです。
飛行機撮影における連写速度の一つの目安として「10コマ/秒」以上のカメラがおすすめです。
1秒間に10コマ以上記録することができれば、素早い被写体に対しても決定的瞬間を逃しにくくなります。
一眼レフ時代では、10コマ/秒の高速連写をクリアしているカメラは限られていましたが、ミラーレス一眼では、電子シャッターの装備によって大半のモデルで10コマ/秒の速度を上回る性能を有しているため、そういった意味でもミラーレス一眼がおすすめとなります。
レンズは標準と望遠の2本体制がおすすめ
続いてカメラレンズについてですが、基本的には「ズームレンズ」がおすすめで、このうち「標準ズームレンズ」と「望遠ズームレンズ」の2本を最初に揃えておくことがおすすめです。
各メーカーが初心者向けのカメラで展開しているダブルズームキットのレンズの組み合わせと同じで、35mm換算の焦点距離で24mm~400mm程度を2本でカバーすることが理想的です。
「35mm換算」を初心者向けに徹底解説。焦点距離とセンサーサイズから考える画角の変化 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
ちなみに私が現在主力で使っている機材は「24-105mm」と「100-400mm」であることから、2本を合わせて24mmから400mmまでを補うことができる形です。
「24-105mm」などの標準レンズは、少し引き気味で情景を絡めて撮影したいシーンや、機体までの距離が近いシーンで撮影することが多くなります。
「100-400mm」などの望遠レンズは、遠くにいる機体を撮影する場合や、どこか機体の一部をクローズアップしたい場面で使用することが多くなります。
空港や撮影地によっても変わりますが、これまで撮影してきて全体的に使う頻度が多いのは圧倒的に望遠レンズでした。
そのため、飛行機撮影を始められる方は、望遠レンズを特に意識して選んでみるのも良いでしょう。
[2023最新]おすすめ望遠レンズ14選。実際に使って感じた望遠レンズの魅力や選び方を徹底解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
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三脚や一脚は基本的に使用しない
カメラボディと望遠レンズの組み合わせでは大きく重くなることから三脚や一脚も必要なのではと思いがちですが、飛行機撮影においては基本的に三脚や一脚を使用することはなく、手持ちで撮影することになります。
使ってはいけないという訳ではありませんが、飛行機撮影では思いのほか、細かい移動が多く、立ち位置調整を行うことがあることから、三脚や一脚の持ち運びが機動力の低下に繋がってしまう恐れがあります。
私含む多くの飛行機撮影仲間は日中時間帯に三脚や一脚を使用した撮影は行ったことがありません。
一方で夜間は全く話が異なり、夜間の撮影では基本的に三脚を使用したバルブ撮影を行います。
夜間の撮影は、また別の撮影テクニックを要するため、後ほど応用編の部分でご紹介していきますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。
動きやすいカメラバッグを選ぼう
カメラボディ、標準ズームレンズ、望遠ズームの3点だけでも持ち運びには結構な大荷物となります。
それだけに専用のカメラバッグを購入されることがおすすめです。
家電量販店などでカメラ専用のバッグコーナーが展開されており、リュックサック型やショルダーバッグ型など様々なタイプが存在しますが、リュックサック型やショルダーバッグ型など機動性に優れたカメラバッグがおすすめです。
スーツケース型など、転がして動かすタイプは飛行機撮影には不向きとなるため、注意すべき点です。
メーカーとしては、「ロープロ」や「マンフロット」「シンクタンクフォト」が飛行機写真愛好家の間でも定評があり、サイズの選択肢や強靭性に優れたカメラバッグが数多く展開されています。
飛行機写真の撮り方(基本編)
長々と準備段階のお話をしてきましたが、ここからは撮影の実践編として、飛行機撮影の基本をご紹介していきます。
飛行機写真は主に3つのジャンルに分かれる
実は飛行機写真の中にもジャンルで分かれており、同じ飛行機の写真を撮影していてもどのジャンルが好みであるか、個人差が出てくるところです。
飛行機写真では主に「スポッターカット」「アクションカット」「情景カット」の3つに大きく分類することができ、撮影スタイルが大きく異なります。
スポッターカット
飛行機写真の元祖であり、基本となるのが「スポッターカット」です。
スポッターカットでは、主に飛行機を記録することが目的であり、真横かつ登録記号(機体それぞれに付与された文字列)が写っていることが基本とされています。
飛行機撮影の本番、ヨーロッパではスポッターカットを撮影される方が大半で、歴史的にもスポッターカットは飛行機撮影において重要なジャンルと言えます。
ただ良い写真を撮るというだけでなく、世界中で飛び回る無数の飛行機をどれだけ記録することができるかというコレクションの趣味として楽しむこともできます。
アクションカット
迫力ある飛行機写真を撮影したいのであれば「アクションカット」を意識することがおすすめです。
アクションカットは主に超望遠レンズを使って機体をクローズアップして撮影したり、至近距離から広角レンズを使って迫力を再現するなど、飛行機のカッコ良さを強調することのできる撮影スタイルです。
主に飛行機を斜め前や正面から撮影することが多く、真横から撮影するスポッターカットを撮影する場合とは別の撮影場所となることが多いです。
そして仕上がる写真のイメージを持って撮影する必要があるため、構図のアイディアなども求められるジャンルになります。
情景カット
数ある撮影ジャンルの中でも想像力が特に求められるのが「情景カット」です。
飛行機が主役というよりも、飛行機を含めた風景写真がテーマとなり、基本的にはその土地の雰囲気がわかる地上が写った写真が多くなります。
情景カットではスポッターカットで望まれる日中順光にも撮影することができますが、より印象的な写真へと仕上げるのであれば、夕方や夜間、悪天時などスポッターカットでは避けるようなシーンでも撮影対象となります。
どのような写真を撮りたいか、ロケハンについても他の写真ジャンル以上に難しいジャンルとなりますが、それだけに他の人には撮れないオリジナリティであったり、達成感を味わいやすい撮影ジャンルでもあります。
私自身は、条件に左右されるスポッターカットも撮影しつつ、スポッターカットに向かいない条件や撮影環境においてはこの情景カットにチャレンジするなど、その場の環境に合わせて臨機応変に撮影スタイルを変えることも良いでしょう。
撮影場所は空港の展望デッキや周辺の公園がおすすめ
様々な撮影スタイルがあるとご紹介しましたが、飛行機写真は一体どこから撮れば良いのだろうと悩まれる方もいらっしゃるかと思います。
初めて飛行機写真を撮るのであれば空港のターミナルに設けられた展望デッキや、空港周辺に存在する公園がおすすめとなります。
日本国内の空港においては、大半でターミナルの屋上に展望デッキが存在し、自由に飛行機の見学や撮影を行うことができるようになっています。
例えば旅行の前に少しだけ早く空港に来て撮影する様なことも可能で、空港のターミナルに行けば色々と撮影できるため、最初の撮影場所としてもおすすめです。
空港によっては、周辺に公園が存在し、そこから撮影することもおすすめです。
羽田空港や成田空港、伊丹空港では、特に周辺の公園が充実しており、駐機場に近い展望デッキと比べて、公園の場合は滑走路に近いことが多く、離発着する迫力ある姿を撮影したい方におすすめです。
公園の場合は、公共交通機関でのアクセスに難があるケースも少なくないため、注意が必要な場所も存在します。
基本的には順光が望ましい
飛行機撮影をする上では、「順光」の光線状態が基本的なスタイルとなります。
順光とは太陽光が自分から見える側の機体の側面に当たっている状態で、機体に描かれた塗装や文字が鮮明で綺麗に目立つようになります。
太陽は1日中動き続けることから撮影する時間帯に太陽がどの位置にいるかをしっかりと確認する必要があります。
そして飛行機撮影の場合、この太陽の位置によって同じ空港でも撮影場所が大きく変わるため、太陽の位置とそれに伴った撮影場所の両方を意識することがおすすめです。
機首や水平尾翼が切れない様にフレーミング
飛行機を撮影するときのフレーミングですが、全体を写す場合には機首と水平尾翼の端までしっかりと収まるように意識しましょう。
特に水平尾翼はパッと見では分かりにくいため、後から見返してたら切れてしまっていたという事もあるため、少し余裕を持ってフレーミングをすることがおすすめです。
一方でアクションカットなどを撮影する場合はこの限りではなく、機体の一部分を切り取るなどのフレーミングもシーンによって選択肢となります。
ただ機首部分が欠けるようなフレーミングは、アクションカットにおいても見栄えが良くなることは少ないのでおすすめではありません。
水平を意識しよう
フレーミングに関わる注意点の一つとして、飛行機撮影では基本的に地面に対して水平に撮影することを意識しましょう。
特に注意したいのが離陸する機体を撮影するシーンで、機体は浮き上がる瞬間の姿勢として、斜め上を向いた状態となり、地面の水平から傾いています。
この機体の傾きに合わせてしまうことが多く、地面の水平から傾いてしまうことで写真として失敗作となるため、離陸時の写真撮影では特に注意するようにしましょう。
シャッタースピードに注意
飛行機撮影では、動いている機体を撮影することが多く、重くなることの多い望遠レンズを多用することから、手ブレ対策としてシャッタースピードの設定に注意する必要があります。
基本的には「1/1000秒以上」となることを意識して設定することがおすすめですが、日中の晴天時には、どのような設定においても自ずと1/1000秒以上が適正値となることが多いため、オート撮影モードでも心配することはあまりありません。
飛行機の速度や機体との距離感にも左右されますが、「1/640秒」以下になってくると、離着陸する機体においては僅かなブレが目立ってくる一つの目安で、シャッタースピードがなかなか稼げない環境下では仕方ないものの、基本的にはブレが生じないように設定を行ってみましょう。
初心者でもすぐ分かる「シャッタースピード」の基本。手ブレを抑えるために使う設定を徹底解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
絞り値は「F8」程度がおすすめ
先程、シャッタースピードの設定についてご紹介しましたが、それに関連して「絞り値」の設定が重要になってきます。
飛行機撮影では、基本的に「F8」周辺の絞り設定がおすすめで、この辺りまで絞ることでレンズの性能を引き出すことができ、機体の隅々まで繊細な解像力を感じられる仕上がりとなります。
この絞りは先程のシャッタースピードと強い繋がりがあるため、絞り値を上げるほど、シャッタースピードが低下するか、ISO感度が上昇する弊害となるため、絞り値を上げただけ良くなるという話でもありません。
日中晴天時、ISO100の状態でシャッタースピードを1/1000秒に指定すると、絞り値もF8程度になることから、この辺りが理想に近い設定となります。
初心者でもすぐ分かる「絞り」の基本。一眼らしいボケを表現するなら必須の撮影設定項目 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
飛行機写真の撮り方(応用編)
これまでは、飛行機撮影における基本をご紹介してきましたが、ここからは飛行機写真における応用テクニックをご紹介していきます。
いつも同じ空港、同じ時間帯、同じ撮影場所では、さすがにマンネリ化してきてしまう恐れもありますので、
流し撮りに挑戦
飛行機の躍動感を出す方法として、「流し撮り」撮影も定番の撮影法の一つです。
シャッタースピードを落とすことでブレが目立ちやすくなりますが、カメラの機動をしっかりと機体と合わせることができれば、機体はブレることなく、背景だけがブレる作品へと仕上がります。
夜間の撮影で特にこの流し撮りが人気を集めており、シャッタースピードが低下するほど、キッチリと決まったカットを撮影することが難しくなるため、決まったときの達成感も味わえる撮影となります。
日中の時間帯でも撮影は可能ですが、露出設定の関係から明るい環境下ではシャッタースピードに下限が存在し、条件によっては流し撮りとは言えない程度になる恐れもあります。
夜間の時間帯の撮影に挑戦
夜間の空港は非常に幻想的で人気を集める撮影ジャンルの一つです。
空港には様々な灯火が設置されており、色も様々であることからまるでイルミネーションの様な光景が広がります。
その光景を先程ご紹介した流し撮りの様に撮るのもよし、三脚を使用して長時間露光(低ISO感度で長めのシャッタースピード)で撮影するのも良いでしょう。
夜の撮影は、非常に映える一方でマニュアルでの設定がおすすめであることから、写真の基礎を理解しておくだけでなく、流し撮りの場合は特に低シャッタースピードおよび、写真の仕上がりにおいては上位モデルとエントリーモデルで大きな差が出ることから、最初から挑戦するのではなく、ステップアップとして取り組むことがおすすめです。
空港から離れた場所での撮影に挑戦
基本編でご紹介した展望デッキや空港周辺の公園での撮影を続けていても、どうしても構図にマンネリ化が生じてきてしまいます。
何か撮影の幅を広げたいときには、有名撮影スポット以外にご自身で撮影スポットをロケハンして撮影してみることもおすすめです。
飛行機撮影は、空港に近ければ良いという訳ではありません。
むしろ情景カットを好む方にとっては、飛行機が小さくても絶景と絡められるのであれば、そのような場所を求めて空港から離れてみるのも1つの手段です。
この様なスタイルは上手く行くことがベストですが、失敗するリスクの方が高くなります。
それでも理想的な1枚を目指して自分で考えて写真撮影を行うことは、上達への近道ともいえるでしょう。
海外の空港での撮影に挑戦
国内の空港のみならず、海外の空港での撮影に挑戦することもおすすめです。
日本では見ることのできないローカルな航空会社や、レアな飛行機を見られることができるため、スポッターカットが好みの方には特におすすめです。
情景面でも、日本では見られない景色が広がっていることから、その国らしさを感じられるカットになることも海外での撮影ならではと言えるでしょう。
私自身も海外で飛行機の撮影を初めてから幅が大きく広がったと感じるところで、海外の愛好家の方とも交友関係を広げることができるのも楽しみの1つになります。
はじめての飛行機撮影におすすめの空港
日本全国、世界各地で空港は点在していますが、はじめての飛行機撮影におすすめの空港をご紹介していきます。
東京国際空港(羽田空港)
東京都心から近く、日本最大の空港である羽田空港。
羽田空港には3つのターミナルが存在しますが、そのどれもに展望デッキが設置されており、自由に撮影を楽しむことができます。
第1ターミナルの展望デッキは、午前中が順光となり、空気が澄んだ快晴の日には第3ターミナル越しに富士山が見られることもあります。
第2ターミナルの展望デッキは、午後が順光となり、海を背景に離着陸する機体を撮影することができます。
第3ターミナルの展望デッキは、午後が順光となり、第1ターミナルを背景に撮影することができます。
第3ターミナルは、主に国際線が利用するターミナルであることから、日本の航空会社だけでなく、海外の航空会社も沢山見られるため、機体や塗装のバリエーションが豊富であることも特徴的です。
この他、空港周辺には城南島海浜公園、京浜島つばさ公園、浮島町公園、羽田イノベーションシティといった撮影スポットも存在するため、多くの便とともに沢山の撮影スポットから撮影を楽しむことができる、まさにはじめての飛行機撮影にも最適な場所です。
おすすめポイント
- 3つのターミナル全てに展望デッキがあり、空港内で1日中撮影を楽しむことができる
- 日本最大の空港として多くの離発着数、機体や航空会社のバリエーションも豊富
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成田国際空港
東京エリアの2大空港のもう1つとなる成田国際空港。
羽田空港に並んで首都圏の大空港である成田空港は、開港当初から国際線が中心に運航されている、日本の玄関口として機能しています。
近年では、羽田空港も国際線が増えてきていますが、まだまだ国際線の多さは成田空港の方が際立っており、様々な国の航空会社がバリエーション豊富に楽しむことができます。
成田空港では第1から第3ターミナルまで存在しますが、第1、第2ターミナルには展望デッキが存在し、第1ターミナルが午前中順光で第2ターミナルからは午後順光で撮影を楽しむことができます。
また、空港周辺にも「さくらの山」や「さくらの丘」、「航空科学博物館」といったA滑走路(第1ターミナル側)側の公式撮影ポイントや、B滑走路(第2ターミナル側)側にも「東雲の丘」といった駐車場完備の撮影スポットが点在するため、撮影環境にも恵まれた空港です。
東京都心からは少し離れていますが、日帰りで小旅行気分も味わえることから、羽田空港だけでなく成田空港の撮影もおすすめとなります。
おすすめポイント
- 日本の玄関口として世界中の航空会社や機体を撮影することができる
- 桜の季節になると「さくらの山」や「さくらの丘」から桜と絡めた写真を撮影できる
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大阪国際空港(伊丹空港)
大阪エリアにも2つの大空港として関西国際空港と、大阪国際空港が存在しますが、撮影目的で訪れるのであれば大阪国際空港(以外伊丹空港)がおすすめです。
関西国際空港に比べて街中に存在する伊丹空港は、その立地が飛行機撮影においてはプラスとなり、空港周辺に多数の撮影スポットがあり、どこからも至近距離で迫力のある撮影を行うことができます。
特に「千里川土手」や「伊丹スカイパーク」は、離着陸する機体を間近で撮影できることから、他の空港では撮影できないカットも実現します。
この他、空港の周辺からはどこでも撮影ができるというほど、街中空港のメリットが感じられるところで、背景にも大阪の市街地が入るなど印象的なカットにもなります。
伊丹空港では国際線が就航していないため、見られる機体や航空会社のバリエーションは限られてしまいますが、様々なアングルから撮影することのできる空港としておすすめになります。
おすすめポイント
- 街中に位置する空港であることから空港外周の様々な場所から至近距離で撮影が可能
- 「千里川土手」や「伊丹スカイパーク」といった有名撮影ポイントが存在し、初心者にも優しい撮影環境
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福岡空港
九州の玄関口、福岡空港も撮影におすすめの空港です。
伊丹空港同様に街中に位置するコンパクトな空港ながら国内線やアジア路線の国際線を中心に豊富な便数から、1日中飽きることのない空港となっています。
また、2020年には空港のターミナルがリニューアルし、それに伴って新たな展望デッキも誕生しました。
この展望デッキが、国内最高級とも言われるほど機体までの距離が近く、広大なスペースを有することから、撮影にも最適な環境が整っています。
展望デッキからは午前中が順光となりますが、夜の撮影もおすすめです。
誘導路近くまで伸びた展望デッキの先端からは、ゲートから出発準備のために牽引された機体が目の前に止まるため、三脚を使ったバルブ撮影も楽しむことができます。
この他、空港周辺にも街中空港であることから撮影ポイントが点在しますが、展望デッキだけでも大きな価値のある空港としておすすめです。
おすすめポイント
- 2020年にリニューアルされた圧巻の展望デッキが最もおすすめスポット
- 伊丹空港同様、街中の空港であることから街と絡めたカットの撮影も可能
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下地島空港
沖縄といえば美しい海が特徴的ですが、飛行機と絡めることのできる空港として代表格がこちらの下地島空港です。
特に空港北側に位置する「17エンド」では、宮古ブルーの絶景の上を着陸する機体が通過する光景が広がり、まるでガイドブックに載るような写真を撮影することができます。
かつては訓練専用空港でしたが、現在はジェットスターとスカイマークが毎日定期便を運航するようになり、撮影機会が大幅に増えたことで撮影のハードルも大きく下がったと言えます。
唯一、気をつけなければいけない点は、17エンドから飛行機が見られるのは「南風」の時だけです。
冬場など北風の季節は着陸機が17エンドの上を通らず、離陸機が遥か上空を通過するだけになってしまうので、理想的な写真を撮ることはできません。
ただ南風の多い夏場の季節は絶好のチャンスで、飛行機に興味のない方でも楽しめる場所としておすすめなので、是非宮古島旅行へと行かれる際には、到着機の時間に合わせて立ち寄ることをおすすめします。
おすすめポイント
- 「17エンド」は、珊瑚礁と飛行機が絡められる世界屈指の撮影ポイント
- 宮古島旅行のついでに飛行機の発着時間に合わせて立ち寄ることがおすすめ
基本をマスターしてカッコいい飛行機写真を撮影しよう
長々とご紹介してきましたが、飛行機写真の世界は非常に奥深く、様々なスタイルがあることがお分かり頂けたかと思います。
私自身も飛行機写真の撮影を始めてから20年近くになりますが、学生生活など一時的に頻度が落ちたことがあるものの、ずっと続けることができたのは、やはり常にアップデートされ続ける面白さを感じられたことや、常に何か情熱を持って取り組むことができた証だと感じています。
飛行機撮影はまさに世界中を対象とすることができることから、自分が撮りたい飛行機、絶景を追い求めるため、終わりのない趣味として長く続けられます。
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気になるカメラやレンズをお試しできるサービスも
今回ご紹介してきた「飛行機写真の撮り方」ですが、初めての飛行機撮影にピッタリなカメラ機材は、いきなり購入するのではなく、レンタルでお試ししてみるのも一つです。
特に望遠レンズなどは、決して安いものではなく、これから趣味として始めようという方には特にハードルの高さを感じることでしょう。
Rentioでは、飛行機撮影におすすめのカメラやレンズを豊富なラインナップから自由に選んで最短3泊4日からレンタルすることができます。
是非、飛行機撮影のスタートにRentioで機材を一式そろえて、空港へと出かけてみませんか?