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「高倍率ズームレンズ」は本当に万能?使うべきシーンと気になる欠点を徹底解説

Atsushi Yoshioka
Atsushi Yoshioka

更新日2024/07/17

「高倍率ズームレンズ」は本当に万能?使うべきシーンと気になる欠点を徹底解説

便利なレンズというと何を想像しますか?おそらく多くの方は「持ち運びが楽」「ズーム範囲が広くてレンズ交換の必要がない」という利便性を想像されると思います。

近年では「高倍率ズーム」というレンズが急増しており、高倍率ズームレンズは求めている利便性、どちらも実現した究極の便利レンズとして人気を集めています。

しかし「高倍率ズームレンズっていったい何?」という疑問や、「利便性は良くても画質に影響はないの?」などといった疑問は出てくると思います。

今回は今流行の高倍率ズームレンズのメリット、デメリットを分かりやすく解説していきます!

「高倍率ズーム」ってなに?

そもそも高倍率ズームって何?というのが素朴な疑問だと思います。

高倍率ズームというのは単純にご説明すると焦点距離の幅が広いレンズです。通常のレンズは、広角と望遠などで区切られ、それぞれの分野で一般的とされる焦点距離内でズーム領域が指定されます。

しかし高倍率ズームの場合は広角や望遠の壁を壊し、1本でどちらにも対応できる万能レンズとして誕生しました。

高倍率ズームレンズのラインナップ例

まずは今現在人気を集めている高倍率ズームレンズはどんな製品があるのか、ご紹介していきます。

Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM

カメラメーカー純正レンズでも最近は高倍率ズームが増えています。

こちらのEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMは、カメラのレンズキットにも付属されることが多く、一度に広範囲の望遠域をカバーする万能レンズです。

また高速で正確なAF性能を特長とし、AF作動音などが気になる動画撮影にも適しているレンズとして人気を集めています。

  • レンズ構成:12郡16枚
  • 最小絞り:F22-36
  • フィルターサイズ:67mm
  • 最短撮影距離:0.39m
  • 絞り羽根枚数:7枚
  • 最大径×全長:φ77.4mm×96.0mm
  • 重さ:約515g
  • 手ブレ補正効果:約4.0段分
  • 価格帯:約53,500円~93,000円

Nikon AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-6.3G ED VR

キヤノンでは高倍率ズームレンズにはあまり力を入れているように思えませんが、ライバルであるニコンは更に拡大した望遠域をカバーしている高倍率ズームレンズを多数販売しています。

こちらのAF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-6.3G ED VRは、18mmから300mmまでの広範囲をカバーする高倍率ズームレンズです。

広角でも望遠でもレンズ交換不要で撮影することができる万能レンズとして人気を集めています。

  • レンズ構成:12郡16枚
  • 最小絞り:F22-40
  • フィルターサイズ:67mm
  • 最短撮影距離:0.48m
  • 絞り羽根枚数:7枚(円形絞り)
  • 最大径×全長:φ78.5mm×99.0mm
  • 重さ:約550g
  • 手ブレ補正効果:約4.0段分
  • 価格帯:約66,700円~112,900円

Sigma 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM

高倍率ズームレンズはサードパーティメーカーが得意とするジャンルでもあります。

その中でも人気を集め、低価格で実力あるレンズとして知られるのが、シグマの18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSMです。

焦点距離や開放絞り値などはニコン純正から変化はないものの、圧倒的な低価格で人気を集めています。

実売で5万円を切る価格はとても魅力的な要素の一つです。

  • レンズ構成:13郡17枚
  • 最小絞り:F22
  • フィルターサイズ:72mm
  • 最短撮影距離:0.39m
  • 絞り羽根枚数:7枚(円形絞り)
  • 最大径×全長:φ79mm×101.5mm
  • 重さ:約585g
  • 手ブレ補正効果:3.5段分
  • 価格帯:約47,700円~66,400円

Sigma 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM実写レビューはこちら

SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM実写レビュー!望遠も広角もこの1本で網羅する万能レンズ – RentioPress

TAMRON 18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD

高倍率ズームならタムロン」とメーカー自身が掲げるほど高倍率ズームの技術に自信があるタムロン。

2017年7月発売の18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLDは、高倍率ズームとしては世界初の超望遠域400mmの焦点距離をカバーしました。

これだけ広範囲の焦点距離をカバーしながら高倍率ズームレンズの利点である小型軽量を実現している携帯性の高いレンズでもあります。

  • レンズ構成:11郡16枚
  • 最小絞り:F22-40
  • フィルターサイズ:72mm
  • 最短撮影距離:0.45m
  • 絞り羽根枚数:7枚(円形)
  • 最大径×全長:φ76mm×123.9mm
  • 重さ:710g
  • 手ブレ補正効果:2.5段
  • 価格帯:約63,800円~79,500円

TAMRON 18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD実写レビューはこちら

TAMRON 18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD実写レビュー。世界初の撮影範囲を実現した万能レンズを紹介 – RentioPress

キヤノンユーザーにおすすめな高倍率ズームレンズはこちら

キヤノン用に限ったおすすめ高倍率ズームレンズをこちらの記事でご紹介しています。

面倒なレンズ交換が不要に!キヤノンの一眼レフでおすすめ高倍率ズームレンズ5つをご紹介 – RentioPress

高倍率ズームレンズのメリット

ここからは実際に使ってみて感じたメリットをご紹介していきます。

1本持つだけでレンズ交換が不要に

高倍率ズームレンズ 比較

高倍率ズームレンズ最大のメリットは、広い焦点距離をカバーすることで広角レンズから望遠レンズへ付け替えるようなレンズ交換作業が不要になることです。

広角の画角も望遠の画角も両方撮影したい場合は、レンズ交換を行った場合と比較しても時間を要することなく、ズームリングを回転させるだけで両方とも撮影することができます。

また観光地の歩き旅や狭い場所での撮影ではレンズ交換の手間が省かれることで、カメラの画角によってレンズ選択することを気にすることなく気楽に歩き撮影などを楽しむことができます。

安くてコンパクトなレンズが多い

高倍率ズームレンズ 大きさ

画像では高倍率ズームレンズである「TAMRON 18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD」と一般的な望遠ズームレンズである「SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM」の大きさを比較したものです。

「SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM」も望遠レンズとしてはコンパクトな部類に入りますが、高倍率ズームレンズは更にコンパクトなレンズです。

リーズナブル&コンパクト

高倍率ズームレンズのターゲットは非常に明確です。

旅先などでの使用を想定した開発が行われ、コンパクトで使い勝手の良いレンズが意識されました。

その結果、主に初心者向けとし、小型軽量で低価格なレンズとして知名度を上げていきました。

さらに様々な要素を集約させたレンズですが、初心者でも購入しやすい低価格が魅力的です。

10万円をこえるような高倍率ズームレンズはほとんど存在せず、どれもがコンパクトでリーズナブルなレンズとなっています。

高倍率ズームレンズのデメリット

メリットをご紹介しましたが、デメリットもご紹介していきます。

これらが高倍率ズームレンズの今後の課題となりそうです。

望遠側の画質が悪くなる

高倍率ズームレンズ 画質

よく高倍率ズームレンズのデメリットであげられる画質の低下ですが、これは望遠側で撮影した際に気になることがあります。

広範囲の焦点距離をカバーしている分、設計上どうしても無理をしている部分があります。広角側、望遠側両方に気をつかう必要があったため、描写力の面では少々劣る部分もあります。

しかし極端に画質が落ちるという訳ではなく、SNSなどへアップロードしてしまうと違いが分かる人はいないと言えるでしょう。

暗いレンズが多いためボケないことや手ブレが多い

高倍率ズームレンズ 明るいレンズ

私個人として一番のデメリットとして挙げられるのがレンズの暗さです。

通常のズームレンズなどでは絞り開放値が明るいF2.8などのモデルも多く存在しますが、高倍率ズームレンズに関して明るさは一切求めることができません。

開放絞り値が劣っていることもあり、開放がF5.6になった場合、開放がF2.8のレンズと比較してボケの表現で劣ってしまうこともデメリットと言えます。

また、夜間などの暗い場所でも開放絞り値が明るければ低感度でも絞り値の調整でシャッタースピードをかせぐことができますが、暗いレンズの場合、開放絞り値に限界があるため、感度を上げるなど対応をせざるを得ません。

そのため暗い場所での撮影には適しておらず、感度でも対応できなくなると手ブレ発生率が大幅に上昇します。

高倍率ズームレンズがおすすめな人

高倍率ズームレンズのメリット、デメリットについてご紹介してきましたが、結局のところ高倍率ズームレンズを使うべき、おすすめな人はどのような人なのか?使うべきシーンは?という点をまとめていきます。

画角を頻繁に変える人にはとても便利

画角 変更

高倍率ズームレンズの最大のメリットはやはり「レンズ交換を必要としない」ことです。

じっくり構図を練って考える方は、レンズ交換にも時間に余裕があり、むしろその瞬間も含めて撮影が楽しいという方も多いでしょう。

逆に急な画角変更が必要な撮影(例えばスポーツやテーマパークのパレードなど)ではレンズを交換している余裕はあまりないと思われます。

そして交換は1回だけでは終わらず、複数回にわたって付け替えることになると思います。

このように画角を沢山撮影したい方や、想像ができなかった突然訪れる一瞬のチャンスを逃したくない方には高倍率ズームレンズがとてもおすすめです。

わずか数秒で全景撮影からクローズアップ撮影まで可能とする優れものなのです。

まずはレンタルで試してみませんか?

家電量販店などへ行けばその場限りでレンズを試すことはできます。でもその短時間でレンズの本当の実力を知ることは難しいと言えるでしょう。

Rentio(レンティオ)では、高倍率ズームレンズを最短3泊4日からレンタルすることができます。3泊4日の期間があれば外へ出て試し撮りする時間がたっぷりあります。

また、短期旅行などで「購入するほどじゃないけど使いたい…」という希望もRentioでレンタルすることで実現することができます。

お得な一眼レフボディセットなどもご用意しているので是非一度ご覧になってください。

[レンタル] 「高倍率ズームレンズ」に該当する商品 – Rentio[レンティオ]

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