Canon EF16-35mm F2.8L III USM実写レビュー。EFレンズの王道にして最高峰の広角レンズを徹底検証
更新日2024/07/17
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写真に変化を加えたいときに効果的なアイテムとなる広角レンズ。
キヤノンでは、様々な広角レンズを開発していますが、その中でもフルサイズ対応のLレンズシリーズは、圧倒的な描写性を実現する優れたレンズとして人気を集めています。
今回はキヤノンにおいて定番かつ高い評価を誇る広角レンズ「EF16-35mm F2.8L III USM」を実際に使用して撮影した作例を基にレビューを行っていきます。
もくじ
キヤノン広角レンズにおける王道かつ最高クラス
キヤノンには様々な広角レンズがラインナップに存在しますが、その中でも16-35mmの焦点距離域を保有するレンズは、定番の選択肢と言われているほどです。
そして、16-35mmの焦点距離域を保有するレンズは、今回ご紹介する「EF16-35mm F2.8L III USM」と「EF16-35mm F4L IS USM」が存在します。
後者に関しては既にRentio PRESSにおいてもレビューを公開していますが、今回ご紹介するEF16-35mm F2.8L III USMは、ズーム全域でF2.8通しを実現した広角レンズとして存在します。
EF16-35mm F4L IS USMの実写レビューはこちら
Canon EF16-35mm F4L IS USM実写レビュー。旅スナップに最適の王道広角レンズを徹底検証 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
超広角と明るさを両立
EF16-35mm F2.8L III USMは、フルサイズセンサーに対応しており、16mmから35mmという超広角の画角とズーム全域でF2.8の明るさを両立させたレンズです。
広角レンズで明るさをも実現したレンズは数少なく、キヤノンのEFマウント対応のレンズとして、ズーム全域でF2.8を実現している貴重な存在と言えるでしょう。
純正レンズはもちろん、近年ではサードパーティー製レンズの存在も目立ってきていますが、EF16-35mm F2.8L III USMはキヤノンが展開する高級「Lレンズ」のラインナップに属するブランド力も魅力の一つです。
外観レビュー
ここからはEF16-35mm F2.8L III USMの実機を使用したレビューを行っていきます。
まずは、大きさや重さ、デザインなどの外観面について、実機の写真を交えてレビューを行っていきます。
F2.8通しながら大き過ぎないサイズ感
EF16-35mm F2.8L III USMの特徴としてズーム全域でF2.8通しを実現しているところですが、F2.8通しのレンズは大型化する傾向にあります。
しかし、EF16-35mm F2.8L III USMは、F2.8通しのズームながら、極端に大型化していない印象です。
広角レンズも高画質を求めるほどレンズ口径が大きくなる傾向にありましたが、EF16-35mm F2.8L III USMでは、高性能を維持し、携帯性にも配慮された設計が行われています。
大きな負担にならない重さ
大型化していないとはいえ、高級レンズであることには変わりありません。
EF16-35mm F2.8L III USMでは、Lレンズ本来の画質を失わない限界での携帯性が意識されているものの、一般的な初心者向けのレンズと比較すると大きく、重いレンズであることは間違いありません。
ただ性能を考えると小型・軽量化を実現しているレンズで、その重さは携帯する際にも大きな負担とならない約790gの質量となっています。
Lレンズ伝統のデザイン
EF16-35mm F2.8L III USMでは、キヤノンが誇る高級「Lレンズ」のラインナップとして、歴代より伝統のデザイン性が採用されています。
黒を基調としてボディに、レンズ口径付近に1本の赤いラインが入ったデザインは、まさにLレンズであることを示してくれる象徴的なデザインであり、多くの写真愛好家にとっても憧れの存在です。
それだけLレンズにおけるデザインの価値というのは高く、キヤノンユーザーなら誰もが欲しがる存在なのです。
撮影性能レビュー
ここからはEF16-35mm F2.8L III USMを使用して実際に撮影した作例を基に、撮影性能についてレビューを行っていきます。
購入を検討されている方には、ぜひ作例をFlickrにて拡大表示して頂き、優れた描写力を体感してみてください。
周辺までしっかり解像するLレンズの魅力
品質と画質に定評のあるキヤノンのLレンズですが、こちらのEF16-35mm F2.8L III USMもLレンズラインナップに属するレンズとして、非常に優れた性能を誇ります。
広角レンズは、どうしても写し出す範囲が広く、画面全体で安定した解像力を実現することが困難ですが、EF16-35mm F2.8L III USMでは、広角16mm側で撮影した場合の画面四隅まで中心部と大きく変わることのない解像力を実現しています。
広角レンズでは、周辺部が流れてしまうことも問題点として挙げられますが、こちらのEF16-35mm F2.8L III USMでは、心配がいらないと言えるでしょう。
キヤノンの広角レンズとして定番の焦点距離域
EF16-35mm F2.8L III USMで採用されている16mmから35mmまでの焦点距離は、近年キヤノンの広角レンズとして定番の焦点距離であり、広角レンズの問題点解消や性能向上を実現している焦点距離域と言えるでしょう。
私はこれまで広角側12mmなどを実現しているレンズなども使用してきましたが、16mm始まりの広角レンズは、実用的に使用できることが多く、先ほどの通り、周辺部の解像力や画面における歪みも最小限に抑えてくれる焦点距離域と言えます。
手ブレ補正機構は搭載されず
近年発売されるレンズで実装されることの多い手ブレ補正機構ですが、EF16-35mm F2.8L III USMには搭載されていません。
F4通しのモデルであるEF16-35mm F4L IS USMでは、手ブレ補正機構が搭載されていましたが、F2.8通しのEF16-35mm F2.8L III USMでは搭載されない結果となりました。
そのため、夜間などのシャッタースピードが低下する場面では、手ブレにより一層注意する必要がありますが、F4通しレンズと比較して、レンズ自体の明るさ異なるため、手ブレ補正がない場合でも、明るさによって手ブレを防ぐことができるシーンも少なくありません。
EF16-35mm F2.8L III USMで写す春の関西
製品仕様表
モデル名 | Canon EF16-35mm F2.8L III USM |
---|---|
焦点距離 | 16-35mm |
明るさ | F2.8 |
レンズ構成 | 11群16枚 |
最短撮影距離 | 0.28m |
最大撮影倍率 | 0.25倍 |
フィルター径 | 82mm |
最大径 | Φ88.5mm |
長さ | 127.5mm |
質量 | 約790g |
絞り羽根 | 9枚/td> |
最初絞り | F22 |
手ぶれ補正効果 | – |
Lレンズで明るい広角レンズを選ぶなら
今回ご紹介してきたEF16-35mm F2.8L III USMですが、キヤノンにおける広角レンズを選ぶ上で、明るさと画質を重視するのであればおすすめしたいレンズです。
また、現在シリーズとしての開発が進行しているEOS Rシリーズにおいても、専用のマウントアダプターを介することで問題なく使用することができます。
RFレンズにおいては未だ広角レンズのラインナップが存在しないため、EF16-35mm F2.8L III USMは、EOS Rにおける高性能と併せて、高いクオリティを叶えてくれる優秀な存在になるでしょう。
Lレンズとしての画質、広角レンズトップクラスの明るさを求めるならEF16-35mm F2.8L III USMがおすすめです。
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いくら優秀なレンズでも、自分のスタイルに合っているかどうかは使用してみないと分からないところがあります。
そんな時、購入前に試すことができるサービスとして、カメラレンズのレンタルサービスがおすすめです。
Rentio(レンティオ)では、今回ご紹介してきたEF16-35mm F2.8L III USMをはじめ、王道かつ高性能のカメラレンズを豊富なラインナップから選んでレンタルすることができます。
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