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一眼カメラを使う上でカメラボディとレンズは必須の存在になりますが、撮影をサポートするアクセサリー類も必要とするシーンも出てくるでしょう。
数あるアクセサリー類の中でも、カメラを固定するために使うことの多い「三脚」は、撮影アイテムとして特に愛用される方が多い印象です。
今回はそんな「三脚」の選び方やおすすめの製品についてご紹介していきます。
もくじ
写真撮影で使う三脚とは
写真撮影で使うアイテムの一つである「三脚」は、カメラを取り付けることで手で持つことなくカメラを安定させるための機材です。
三脚を使うことで構図をきっちりと決めたいときに活用することができることや、手ブレが生じやすい夜景や星空の撮影でカメラを揺らすことなく撮影することができる便利なアイテムとなります。
全ての撮影で必要になるアイテムではありませんが、写真撮影を手助けしてくれるアイテムのひとつで1本は持っておくといいでしょう。
三脚選びで大事なポイント
三脚に関してもカメラボディやレンズの様に様々な種類が存在します。
数ある三脚からどのような三脚を選ぶべきか、三脚を選ぶ上で大事なポイントをご紹介していきます。
三脚がどれだけ伸びるか(高さ)の確認
三脚は基本的に伸縮タイプが多く、最長でどれだけの長さになるかが仕様の違いになってきます。
高さのある三脚を選ぶ場合は、それに応じて価格も高くなってくる傾向にあります。
背の低い三脚の場合、価格は低くなってきますが、自分の視線よりもだいぶ低くなってしまうデメリットが存在します。
雲台部分を引き伸ばすことで高さをプラスすることのできる三脚も存在しますが、その分安定性の低下にも繋がるため、メインの脚部分でどれだけ高さを稼ぐことができるかがポイントになります。
脚の太さの確認
三脚はカメラのブレを抑えるためには安定性が重要になります。
揺れが生じる要素の少ない室内での撮影ではまだしも、風など自然要素の多い屋外での撮影においては「脚の太さ」に注目しておきたいところです。
脚の太さが細いほど揺れやすくなるため、脚が太い三脚を選ぶことで安定感も増します。
また、三脚は伸縮する部分の段数に応じて段数が多くなるほど下部の脚が細くなる傾向にあるため、そのあたりも注意しておきたいところです。
雲台の種類の確認
カメラを三脚に取り付ける部分を「雲台」と呼びます。
雲台はカメラのアングルを操作する部分にもなり、画角を調整するためのレバーが装着されています。
この雲台にも様々な種類が存在し、「3WAY雲台」や「ビデオ雲台」が存在します。
流し撮りなどを三脚を使って行う場合には、縦横スムーズに動かすことができる「ビデオ雲台」の使用がおすすめとなります。
携帯性の確認
三脚は数あるカメラ関連機材の中でも最もかさばるアイテムの一つとなります。
カメラバッグに入れられる様なサイズ感の三脚は少なく、常にカメラバッグと別で持ち歩く必要があるため、少しでも携帯性については意識しておきたいところです。
大きさについては、先ほどご紹介した脚の太さや高さにも影響を与え、安定性の低下にも繋がってしまうため、コンパクトよりも軽さを意識した三脚選びがおすすめとなります。
実際に三脚を使う撮影シーン
ここからは実際にどのような撮影シーンで三脚を活用するのかを解説していきます。
画角を固定して撮影するとき
画角を安定させて撮影したい場合には三脚の使用が必須です。
ある程度の構図決めは手持ち撮影でも問題はありませんが、三脚を使用することでカメラを持ち直すことなくきっちりと構図を決めることができます。
夜景や星空を撮影するとき
夜景や星空を撮影するシーンでは、光源が少ないことでシャッタースピードが低下しやすくなります。
現代のカメラにおいては、ISO感度を上げることでシャッタースピードのある程度の引き上げは可能ですが、より低ノイズかつ長時間露光撮影を行うことのできる三脚を使った撮影は、夜景や星空を撮影するシーンにおいてもおすすめです。
特に星空撮影の場合は、20秒以上シャッターを開けっ放しの場合もあるため、三脚の使用が必須になります。
「ISO感度」とは、シャッタースピードを速くすることのできない暗い環境でも電子的に光を増幅させてくれる機能です。
先ほどのシャッタースピードを遅くすることで明るさは一定数確保できますが、手ブレのリスクとの兼ね合いになるため、ISO感度を上げることでシャッタースピードを遅くし過ぎることなく、夜景など暗い撮影環境でも適切な明るさでの写真を撮影することができます。
ISO3200などの表記で表されますが、ISO感度を上げ過ぎると写真にノイズが乗りやすくなるため加減が必要です。
「長時間露光」とは、シャッタースピードを長い間開けておく撮影スタイルのことです。
シャッタースピードを数秒単位で指定した場合が長時間露光の条件に当てはまり、暗闇に包まれた環境でもわずかな光を拾い集めるのに適しています。
そのため、星空の撮影においては長時間露光での撮影が必須となり、数秒以上のシャッタースピードとなると手持ちでの撮影も不可能になるため、三脚の使用が必須となります。
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安定した流し撮りを行いたいとき
固定するだけが三脚の役目ではありません。
乗り物など素早く動く被写体の流し撮りにも三脚は大いに活躍します。
特に横方向の流し撮りは三脚を使うことで安定感が増し、低速のシャッタースピードでも決まる確率がグッと上昇します。
流し撮りの際にはビデオ雲台を使うことでよりスムーズかつ傾きを気にすることなく撮影できるのでおすすめです。
マナー違反に注意
三脚を使った撮影は、場所を一定区間占有してしまう形になるので、マナー違反には注意が必要です。
また、場所によって三脚の使用が禁止されていることもあるので、特に公共施設などでの撮影においては事前に公式サイト上などで確認してから使用するのがおすすめです。
おすすめ三脚10選
SLIK GX-S 6400
以前から三脚メーカーとして人気のあるスリックの大ベストセラーモデル「GX6400」にスマートフォンでの撮影に対応させたクイックシューを付属したのがこちらの「GX-S 6400」です。
伝統的に人気のある三脚であることから、信頼性抜群で無難にコストパフォーマンスの高い三脚を選ぶのであればおすすめの存在となります。
全高は1,540mm、収納時には50cmを切るコンパクトさも特徴としています。
- 全高 (EV有) : 1,540mm
- 重量 : 1,250g
- 最大耐荷重 : 1.5kg
Velbon EX-440
先ほどのGX6400シリーズに並んで初心者向けの定番三脚として有名なのがベルボンが開発した「EX-440」です。
こちらも全高1,530mmと十分な高さを誇り、収納時には50cmを切るコンパクトさを実現しています。
後継モデルも誕生こそしているものの、実売4,000円程度で購入することのできる安さも大きな魅力となっています。
- 全高 (EV有) : 1,530mm
- 重量 : 1,180g
- 最大耐荷重 : 1kg(推奨)
VANGUARD VESTA GO 204CB
三脚の素材の中でもカーボン製の三脚は、携帯性に優れながらも安定感もある素材としておすすめの存在です。
価格こそ上がってしまうものの、携帯性と安定性の両立は魅力的で、一度カーボン製の三脚を使ってしまうとカーボン製以外が考えられなくなる可能性があります。
こちらのVANGUARD VESTA GO 204CBは、バンガード製の三脚の中では低価格帯で比較的低価格でカーボン製三脚を購入することのできるおすすめの存在です。
全高は1,385mmと高さは平均よりも低めとなっていますが、そこまで高さを求めない方には安定性を追い求めることのできるおすすめの存在です。
- 全高 (EV有) : 1,385mm
- 重量 : 930g
- 最大耐荷重 : 3kg
マンフロット Element トラベル三脚 スモール MKELES5BK-BH
イタリアの人気三脚メーカーであるマンフロットもおすすめです。
マンフロットの中でもElementシリーズは、コンパクトで旅行などにも最適なトラベル三脚です。
低価格ながら頑丈で安定感があり、センターボールで自由自在にカメラの角度を調整することができます。
また、重さは三脚としても軽い1.15kgに収められていながらも、最大耐荷重は6kgにも及びます。
- 全高 (EV有) : 1,430mm
- 重量 : 1,150g
- 最大耐荷重 : 6kg
マンフロット befreeアドバンス カーボンT三脚キット MKBFRTC4-BH
マンフロットの中でもカーボン素材を採用したbefreeアドバンス カーボンT三脚キットMKBFRTC4-BHは、パフォーマンスに優れた三脚としておすすめです。
カーボンを採用していることで耐久性について更に向上し、最大耐荷重についても超望遠レンズなどの使用にも対応する9kgを実現しており、携帯性にも優れている三脚です。
また、マンフロットでは定番の自由雲台を採用していることでカメラの角度調整も素早く簡単に行うことができます。
- 全高 (EV有) : 1,500mm
- 重量 : 1,250g
- 最大耐荷重 : 9kg
SLIK マスターIII
三脚を使用するシーンに動く被写体の流し撮りが存在しましたが、そんな撮影に向いているのがこちらの「SLIK マスターIII」です。
スポーツ撮影や動物撮影を行う愛好家から定評があり、軽量ながらも耐久性に優れており、国産であることも信頼できる三脚です。
パンハンドル1本の操作でカメラの傾きから上下などの調整を行うことのできるフリーターン雲台を採用していることから、画角の調整も自由自在で高速操作性に優れたおすすめのモデルです。
- 全高 (EV有) : 1,820mm
- 重量 : 2,800g
- 最大耐荷重 : 5kg
Velbon UT-3AR
持ち運びに最適なトラベル三脚としておすすめなのが「Velbon UT-3AR」です。
脚を反転収納することのできる機構を採用したことで、収納時の大きさは全長30cmを下回るコンパクトを誇り、持ち運びには最適なサイズ感となっています。
また、アルカスイス互換シューを採用していることから、対応するカメラを選ぶことなく使用することができます。
- 全高 (EV有) : 1,355mm
- 重量 : 786g
- 最大耐荷重 : 6kg / 推奨1.5kg
Leofoto Ranger LS-324C
価格は少し上昇しますが、Leofotoも人気の三脚メーカーの一つです。
Leofotoは、中国を拠点としたアクセサリーメーカーで、2014年に創設された比較的新しいメーカーだからこそ、勢いがあり、スタイリッシュなモデルが多く展開されています。
こちらのLeofoto Ranger LS-324Cは、カーボン素材を採用した軽量でコンパクトモデルとして日常使いにおすすめのモデルで、脚の角度調整の自由度や耐久性にも優れた1本です。
- 全高 (EV有) : 1,625mm
- 重量 : 1,390g
- 最大耐荷重 : 15kg
SLIK ライトカーボン E83 II
カーボン素材を使用しながら、高さも求めてしまうと高価になってしまいますが、こちらのSLIK ライトカーボン E83 IIは、1,845mmの全高を叶えながらカーボン素材を採用し、このクラスとしては低価格となる実売価格で3万円台を実現したモデルです。
カーボン素材を使用していることで軽量化と安定感の両立を実現しており、雲台には2ハンドル3ウェイのものを採用していることで、細かい構図調整にも向いているモデルとなります。
- 全高 (EV有) : 1,845mm
- 重量 : 1,925g
- 最大耐荷重 : 5kg
マンフロット ナイトロテック608ビデオ雲台 + 536カーボン三脚
番外的なご紹介にはなりますが、カーボン三脚とビデオ雲台の組み合わせは、滑らかな撮影を行う上で非常に心強い組み合わせとなります。
こちらのマンフロット ナイトロテック608ビデオ雲台 + 536カーボン三脚がまさに理想的な組み合わせで、低速シャッタースピード指定での流し撮りにおいては驚異的な能力を発揮します。
これだけの三脚を用意することができれば、全伸高は218cmにもなり、高さを十分に稼ぐことができるのも大きなメリットとなります。
最大耐荷重も14kgとなるため、基本的にどのようなカメラとレンズの組み合わせにも対応できるため、ご自身の撮影スタイルに合わせて三脚が必須だと感じたのであればこのような高価な三脚と雲台に投資することも良い選択肢になるでしょう。
- 全高 (EV有) : 2,180mm
- 重量 : 6,060g
- 最大耐荷重 : 14kg
三脚を有効活用して素敵な撮影を
今回ご紹介してきた三脚は、日々の撮影シーンをアシストしてくれる効果的な存在になります。
画角を固定したいとき、手ブレを抑えるために固定したいとき、綺麗に流し撮りを行いたいときなど、活用シーンは様々なところで存在するので、1本は持っておくことがおすすめです。
筆者も主に星空や夜景撮影時に三脚を使用することが多く、常備する訳ではありませんが、シーンに応じて使う機会が非常に多い存在です。
カメラよりも性能などに差が生じにくいため、選び方で迷われることも少なくないかと思いますが、この記事が参考になれば幸いです。
三脚はレンタルできる
三脚も様々な価格帯が存在し、高さのある三脚やビデオ雲台を装着するためには、金額も自ずと上昇していきます。
あまり使う機会はないけどここぞというシーンで活用したいというときには、レンタルサービスの利用もおすすめです。
Rentio(レンティオ)では、カメラだけでなく、関連機材として三脚も多くのラインナップを取り揃えています。
購入を躊躇するような三脚については、一時的な利用としてレンタルサービスを活用してみてはいかがでしょうか。