SONY純正のステレオマイクECM-XYST1M実機レビュー!使い方や音質をチェックしてみた
更新日2023/05/18
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人気のα6000シリーズのミラーレス一眼やZV-1、ZV-E10のエントリー機からα7SIIIやFX3のプロフェッショナル機まで、動画性能に重きを置いた製品ラインナップを拡充するSONY。
YoutubeやVlogの第一歩としてSONYのカメラを購入した人も多いのではないでしょうか。その際に、カメラに取り付けるアクセサリー、特に外部マイクを購入すべきか悩みませんでしたか?
そこで、今回はSONY純正の外部ステレオマイク「ECM-XYST1M」を実際に試し、内蔵マイクとの違いを確認してみました。
もくじ
SONYのステレオマイク ECM-XYST1Mの特長
SONYの「ECM-XYST1M」は、ステレオ(≒無指向性)/モノラル(≒単一指向性)の切り替えができる2Way方式の外部マイクです。マルチインターフェースシュー対応のカメラ(αシリーズ etc.)なら、コードレスで使うこともできます。
- 0度(単一指向性) / 120度 (≒無指向性)の切り替え可能
- マルチインターフェースシュー対応機種ならコードレス
- 電池などの電源不要
- 周波数特性は70Hz〜20,000Hzの必要十分な帯域
- ウインドスクリーン付きで風切り音対策も安心
製品スペック一覧表
項目 | スペック詳細 |
---|---|
指向性 | 0度(単一指向性) / 120度 (≒無指向性) |
周波数特性 | 低音:70Hz 高音:20,000Hz |
電源 | マルチインターフェースシュー プラグインパワー |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約74.2mm×37mm×62.3mm |
重さ | 約100g |
公式税込価格 (2021年9月7日現在) |
16,368円 |
SONYのステレオマイク ECM-XYST1Mの実機レビュー
「ECM-XYST1M」の実機を手に取り、まずは外観や質感などを紹介します。
音質チェックやお持ちのカメラの内蔵マイクとの違いを確認したい場合は、購入前にレンタル活用をおすすめします。
[レンタル] SONY ステレオマイクロホン ECM-XYST1M – Rentio[レンティオ]
セット内容
「ECM-XYST1M」に付属するセット内容は以下のとおりです。
風切り音対策に使えるウインドスクリーンやプラグインパワーの接続ケーブルがあります。
- ECM-XYST1M(マイク本体)
- ウインドスクリーン
- 3.5mm接続ケーブル(25cm)
- キャリングポーチ
- 取扱説明書
コンパクトだけと少し重めのサイズ感
エントリー向けの外部マイクとして人気のある「RODE VideoMicro」をショックマウントに付けた状態で比べてみると、「ECM-XYST1M」のほうが奥行きが短く、カメラの重心に近い位置で固定される感じでした。
一方で、重さは約60gの「RODE VideoMicro」(マイク単体だと42g)に対して、「ECM-XYST1M」は約100gと重めです。たった40〜50gの差かもしれませんが、重さは地味に響くので留意点かもしれません。特にジンバルと合わせて使用する場合、ペイロードを圧迫してしまうのでシビアに考える必要があります。
付属のウインドスクリーンを付けたサイズ感はご覧のとおりです。「ECM-XYST1M」のウインドスクリーンは「RODE VideoMicro」付属のものよりも小ぶりなので、街なかの撮影でも自然に見えます。
マルチインターフェースシューでコードレス接続
ユニークなのは「マルチインターフェースシュー(通称:ホットシュー)」によって、コードレス接続が可能なことです。
SONY製のマルチインターフェースシュー端子を搭載したカメラ・ビデオカメラならはめ込むだけで使えますので、接続ケーブル無しのスマートな手元操作が実現します。
録音レベルの変更はケーブル接続を
一方で「マルチインターフェースシュー」だと録音レベルの変更ができません。場所に応じて録音レベルを調節したい方は有線接続が必要になります。
「ECM-XYST1M」はプラグインパワーなので、有線接続でも「マルチインターフェースシュー」と同じようにカメラから電源供給を受けられます。ちなみに、付属の3.5mm接続ケーブルは約25cmとちょうどよい長さなので使いやすかったです。
指向角度の切り替え
「ECM-XYST1M」は2段階で指向角度を変更することができます。
2つのマイクがどちらも前方を向いている状態が0度(単一指向)となり、マイクの向き先の音を拾います。ピンポイントで被写体からの音を拾うのに効果的です。遠くの音を拾いたいときも0度が向いています。
マイクのつま先を横に広げると120度(無指向)になり、周囲の音を広く拾うのに向いています。
マイクの位置はどちらか一方だけを広げるようなことはできません。マイクはレバーのように開閉しますので、0度か120度のどちらかで使うことになります。
SONYのステレオマイク ECM-XYST1Mを使って検証[動画あり]
SONY α6400(実写レビューはこちら)に「ECM-XYST1M」を付けて内蔵マイクと違いを検証しました。内蔵マイク→ECM-XYST1M(ウインドスクリーン無し)→ECM-XYST1M(ウインドスクリーン有り)の順で20秒ずつ流れます。(動画の音を大きくするかイヤホン等をつけて聴き比べると分かりやすいです。)
「ECM-XYST1M」はマイクを120度に開いて無指向性で録音しています。
3種類の音の波形がこちらです。
「ECM-XYST1M」は内蔵マイクと比べれば集音性能が高く、かつ若干??クリアな印象を受けました。風切り音にはウインドスクリーンの効果が絶大ですね。
逆に今回の検証だα6400の内蔵マイクの性能の高さに驚きました。風切り音があまり入ってきませんでしたし、素人目にはなりますが、音質面でも大きな違いはないように思います。ただ離れた位置の音も拾うとなれば、マイクは必須ですね。
RODE VideoMicroと比較してみた
次にサイズ感の比較で使った「RODE VideoMicro」とも収録音声の違いを検証してみました。「RODE VideoMicro」は無指向性なので、ここでも「ECM-XYST1M」はマイクを120度に開いて無指向性で録音しています。どちらもウインドスクリーンは付けています。
「RODE VideoMicro」は音の拾える範囲がより広く、「ECM-XYST1M」よりも雑多な音声が収録されていました。収録時の音声ボリュームが大きいのも特長かもしれません。
一方で「ECM-XYST1M」は、「RODE VideoMicro」より指向性が強いのか、必要以上の環境音を収録しない特長があると言えるかもしれません。低音カットの切り替えも搭載しているので、シーンに応じた使い分けはしやすいように思います。
低音カットスイッチを検証
「ECM-XYST1M」の側面には切り替えレバーがあり、[NORM]は自然な音、[LOW CUT]は低音域をカットするモードになります。2つのレバー切り替えで音にどんな違いが生まれるのか、こちらの動画も参考にしてください。
指向性の検証
0度(単一指向性)と120度(無指向性)で音の拾い方にどのような違いが出るのか、5m離れた場所から子供を撮影し笑い声を収録しました。(動画は若干モザイク加工しています。)
単一指向性のほうがクリアで小さい音(太ももをパチンと叩いた音)も録れていましたが、無指向性だと被写体周辺の音は拾いにくいことを実感しました。ただ、
クリアに音を拾える純正マイクを探しているならおすすめ
「ECM-XYST1M」は、広い範囲でクリアな音を拾えるのに加え、低音カットや2段階で変えられる指向角、何よりコードレスで使える点など利便性に優れていると感じました。
最近のカメラは内蔵マイクでも十分な性能を有していますが、少し離れた位置からでもはっきり音を拾うなら外部マイクは必須です。特にVlogカメラを充実させているSONYのカメラに使える純正マイクを探しているなら、「ECM-XYST1M」はおすすめできる外部マイクの1つです。
外部マイクは試してから購入できる
「カメラ内蔵のマイクと音質にどのくらい差がでるんだろう。」
「使い勝手は良いのかな?買ったはいいけど使わなくなるかもしれないし、、、」
など、ミラーレス一眼やビデオカメラに取り付ける外部マイク選びは悩ましいもので、そんな方にはお試しレンタルをおすすめします。
カメラ・家電レンタルサービスの「Rentio(レンティオ)」では、様々なマイク・録音機器のレンタルを提供しています。
レンタル期間中に気に入った製品があれば、そのまま購入もできますので、お持ちのカメラに合う外部マイクを見つけるためにも、いくつか試してみてから購入を決めてはいかがでしょうか。
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